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地域幸福度(Well-Being)指標の活用促進に関する検討会(第9回)

概要

  • 日時:2025年7月14日(月)13時00分から15時00分
  • 場所:オンライン
  • 議事次第:
    1. 開会
    2. 議事
      1. 地域幸福度(Well-Being)指標 令和7年度全国調査結果等について
        1. 令和7年度全国調査結果及びSCIJセカンドレイヤー
        2. OASIS等研修実施状況/指標活用促進・情宣
        3. 指標活用事例紹介 広島県東広島市ご発表
      2. 地域幸福度(Well-Being)指標の活用促進に向けた指標データの提供について
      3. ISO25554の概要とTechnical Report開発の取り組み
    3. 意見交換

資料

参考資料

議事録

多田(デジタル庁): 定刻となりましたので、ただいまから第9回地域幸福度(Well-Being)指標の活用促進に関する検討会を開催いたします。
本日は採択団体の皆さんにも傍聴いただいていますが、採択団体の皆様は傍聴のみとなりますので、音声が入らないように、カメラとマイクとオフにしていただきますようよろしくお願いいたします。
本日の検討会より新たに委員として3名の有識者の方々並びにオブザーバーをお迎えしておりますので、ご紹介をさせていただきたいと思います。
まず委員として新たに参加いただくのは、中室牧子様、慶応大学総合政策学部の教授でいらっしゃいます。
続いて細野美奈子様、国立研究開発法人 産業技術総合研究所ウェルビーイング実装研究センター ヒューマンステートデザイン研究チームの主任研究員であります。
続いて吉村有司様、東京大学先端科学技術研究センターの特任准教授であります。
どうぞよろしくお願いします。
またオブザーバーとしまして、今回新たにこども家庭庁にもご参加いただいております。
新たに加わっていただいた皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
ではここから先の議事進行は座長であります前野先生にお願いしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

前野座長: はい。皆さんこんにちは。座長の前野隆司です。よろしくお願いします。
今日も盛りだくさんの自治体の発表とか南雲さんの発表があると思いますので、順次進めていきたいと思います。それでは1つ目は、南雲さんからです。

南雲委員: はい、私の方からお話しをさせていただきます。
毎年この時期になりますと、今年度のアンケートの結果の報告という形で新しいデータをお見せするという機会が回ってきます。
それと後段では毎回有識者会議の方でご報告をしていますけれども、展開の状況、実践の状況というこの2段階でご報告をさせていただきます。
まず、今日は内容が多いですけれども、鈴木寛先生や石川善樹先生との話し合いの中で、新しい手法も入れたほうがいいだろうということもあり、まさにそれをやってみたという内容が入っている経緯があります。

(資料2 p.4)これが前回の報告資料の中の一部なのですが、この左下の方に地域幸福度(Well-Being)指標がありまして、ここがこの有識者会議でずっとやっている内容で、この濃い黄色の部分ですね、SCIJグローバル・セカンドレイヤーという形で、今までになかったアンケート項目も加えてみようということを試みています。
その心は、国連とかOECDとかギャラップとか、そういうところで使っているような質問を入れようとか、内閣府の国民生活に関する世論調査とか、いくつかメジャーなものについて我々が切り離された形でやるのではなくて、ある程度比較可能性を含める形でできないかということを模索しようと、こういう流れになっているわけです。

(p.5)具体的に、これが追加されている質問項目という形になりますが、黄緑色のところが、デジタル庁さんにも質問項目という形で今回加えていただいております。ピンク色のところがスマートシティ・インスティテュートで独自に加えたということです。
色々ありますけれども、デジタル庁のダッシュボードにはなかなか全てをいっぺんに反映することも難しいので、手金でスマートシティ・インスティテュートが調査をやって、ダッシュボードもスマートシティ・インスティテュートから載せるところから始めるというステップワイズのアプローチを取っています。
見ていただくと、属性が今まであまりなかったのですね。比較的市区町村のサンプル数を増やすという、裾野を広げることを中心にやってきたので、まず属性データを取っていなかったっということを加えて、少し質的に分析の色々な角度を増やしていこうという点。
それからピンク色のところに生活評価(人生評価)と書いてありますけれども、ギャラップとかWorld Happiness Reportで使われている質問を入れていくという点ですね。
その他OECDで使われているようなエウダイモニアとか感情、それから内閣府の調査で使われている心の豊かさ。今回は自由記述も入れたので、後でワードクラウドも出てきます。これもちょっと面白いものが見られるかなとご期待いただければと思います。

(p.7)端的に申し上げますが、、ストラクチャーでいうと、この図の一番左側に赤く囲った生活評価、ライフバリエーションというのですが、これが加わっています。
これが今回の面白いところだと思います。

(p.8)今回のアンケートに関しては8万6000人のデータという形で、前回10万人と言いましたが、属性データを増やした分、サンプル数がちょっと減っているという、そういうトレードオフの関係になっています。

(p.10)まず全体の調査の結果が、これは毎年お見せしているものになりますが、棒グラフを見ていただくと左側が幸福度、右側が生活満足度と、全体、男女、それから年代別という形になっています。
一見してご理解いただけるのは、データとしては安定しているという点だと思います。信頼していいという風に言ってもいいと思いますけれども。
去年までは、一番薄いブルーのところが他の業者さんからのデータだったので、ちょっと高さだけ違ったのです。今回3年分、同じ業者で同じやり方でデータを取っているという安定の3年間という形になります。
黄色い点が移動平均という形になっています。だいたいこれも一定していると見て取れると思います。
今年のトレンドとしては幸福度が若干下がり気味なのですが、生活満足度が逆に上がっているのが1つの特徴と思います。
内閣府の生活満足度調査2020年版は5.89、我々は6.68とちょっと差が出ていると思います。これも面白い傾向かなと言えます。

(p.11)5年後の幸福度の経年比較ですが、これは右側ですね、左側はさっきとほぼ同じなのです。これで見ていただくと、安定しているという状況かと思います。それから内田先生の協調的幸福、左側はこれも安定しています。

(p.12)右側が今回の新しいライフバリエーション、生活評価(人生評価)です。
全体で5.9、World Happiness Reportで6.15なので、若干低めに出ているという傾向です。波形はU字形という意味で言うと今までと一緒。男性より女性が高いことまで一緒という形になっています。

(p.13)24の因子に分解したときの満足度の高さですが、これも前年度と同じです。緑色が前年度で、オレンジ色が今年度ですが、大体安定しており、青く囲ったところが満足度の高かった医療福祉、買い物・飲食、住宅環境、初等中等義務教育、公共空間、自然の恵み、健康状態。日本人のマズローの欲求段階説というところの下は強いという形です。逆に赤くなっているところが毎年弱くなるところですが、遊び・娯楽、これは時間がないという感覚です。
それから多様性と寛容性、雇用・所得、事業創造は、これも変わらずという状況になっています。

(p.14)属性データがあった分で、少しハイレベルのものを時間がないのでお見せするとこの様なものが出てきます。結婚している人としない人であれば、結婚している人の方が幸せだが、夫婦だけの世帯の方が2世代3世代よりは幸福度が高い。
子供の有無で言うと、子供がいる人たちの方が幸福度が高い、ということですね。最近子供が生まれない時代になっていますが、子供を産んだ家族は幸せとの評価が出ていると取っていいかと思います。

(p.15)それから年収で見ると、2000万円は今回見えた壁、分岐点という形になります。イースターリンのパラドックスは日本の場合は2000万円で、幸福度も生活満足度も頭打ちになる傾向が出ています。
1億円のところでちょっと下がっているところも面白いかなと思いました。サンプルが少ないので、これは下がったと言い切る事はちょっと言えないのですが、今回のデータではこのようになっているのだと思います。

(p.16)それから学歴で言うと、これも言うまでもありませんが、学歴の高い人の方が、幸福度も生活満足度も高い傾向がある。

(p.17)これも地図で表していますが、左側が幸福度の市区町村別、右側が都道府県別という形で表示をしています。すべてにおいてだいたい西高東低です。北海道は非常に高いのですが、それ以外は西高東低のパターンが出ています。

(p.18)これは生活満足度。

(p.19)それから5年後。

(p.20)それから町内の幸福度。

(p.21)それから今回から取っている生活の評価という状況になっています。

(p.22)5つ調査がどう違うのかも、自治体さんと一緒に実践をしていく上では重要になってくるので、このような形で並べてみました。
これは後でセグメントごとに色々とお見せしますけれども、生活満足度と幸福度が大体上の方を走っている、5年後の幸福度と生活評価(人生評価)が大体同じぐらいのところを走る傾向がある、町内の幸福度はあまり感応度が高くなく、フラットな形で安定していることが見て取れます。

(p.23)セグメント別に見ていくと、女性の方が高く、且つ生活幸福度がいつも上の方を走っている、5年後と生活評価が大体くっついている、町内があまり変わらないことが見て取れます。

(p.24)東京都と東京都以外で見てみると、生活満足度は圧倒的に東京が高いです。ただ、それ以外の幸福度とかはあまり変わらないので、利便性の東京に対して、幸福度等々その他観点から考えると、日本全体はそれほど変わらないことが見て取れます。

(p.25)配偶者の有無は大きな差が出ているかなと思いますが、これも最後の方は接戦になってくると思います。

(p.26)子供に関してもそうです。子供がいる方が高めなのですが、最後の方は大体一緒になってきます。

(p.27)年収は少し面白く、2,000万円で切った場合、2,000万円以上のところが逆U字になる傾向が少しあることが見て取れます。幸福度がトップに来ることも面白いと思います。
お金をいくら以上もらうと、だんだんそれが幸せに寄与しないとか言いますが、そうは言ってもというところが示唆するところかと思います。

(p.28)500万円になると、これはもう純然たる差が見て取れます。

(p.29)学歴もです。

(p.31)ここから分析に入っていきますが、まず相関性分析という一番簡単なのからいきます。今回4つトップレイヤーの総合指標がありますが、それぞれの中で相関性の高さのトップ10を並べています。
下線が引いてあるものが、この4つのカテゴリーに共通して出てくるものです。去年4つでしたが、今年は増えています。去年は公共空間、教育機会の高さ。これは大人の学び直しです。それから事故犯罪と地域行政への信頼でしたが、今年はそれに初等中等教育、子育て、事業創造などが入り7つになっています。もう1つの特徴は、一番下の方に灰色の線が横に引いてあり、トップ10から漏れたものを書いています。地域との繋がりがすべからく漏れており、都市の機能に対する満足度と自分らしく生きられるかに、ほとんどがとられている。自然環境は元々入ってないため、これも日本人の今の心の情景なのかと思います。

(p.32)毎回出していますが、相関係数の高いものを左から右へ並べてみると、順番は多少変わっています。あと変わっているのがランキング。順番が上がったもの、赤い部分が下がったもの。ただ顔ぶれはそれほどに変わりません。
自然環境がやはり人気がちで、認知バイアスという表現を取ったり、自然の豊かさとそれから消費生活が必ずしも同じベクトルを向かないので、なかなか悩ましいところですが、これが出ています。

(p.33)これが幸福度。生活満足度になると、もっと即物性が増すので相関係数は高くなりますが、同じような傾向。ただし、自然の恵みに関しては逆相関となっています。

(p.34)町内の幸福度がちょうど生活満足度と幸福度の間ぐらいの傾向を示します。昨年とあまり変わりません。

(p.35)今年から開始した生活評価(人生評価)では、一番トップノッチの赤く囲ってあるところは、幸福度とよく似ている顔ぶれが入っています。右側に生活満足度と似ているものが並んでいるのは、ハイブリッド的な評価になっている気がします。

(p.36)主観と客観の間の相関は、前から悩ましい問題で改善を続けてきました。今回この資料の最後に、前回お示しした客観指標の改善、入れ替えや削除がありますが、その結果を示しています。
左側、色が濃い方が本年度、薄い方が去年ですが、赤く囲ったところは大きく改善していることがお気づきになられると思います。全体的にはかなり改善しています。逆相関の問題はほぼほぼ解消しており、自己効力感はこれが投票率の形で非常に厳しかったのですが、これも色々なものを追加することによって、良くなってきていることが見て取れると思います。

(p.37)24の因子間の相関係数を見ると、大体去年と一緒です。地域行政、公共空間、事故・犯罪、生活の一番基盤の部分が出るのと、それから青い部分、教育機会の豊かさ、雇用・所得、事業創造、どちらかというと成長ファクター、この2つが強く出る傾向があります。

(p.38)続いて重回帰です。これは左側が去年、右側が今年になっています。
今年の重回帰を見ていただくと地域との繋がり、自己効力感、健康状態が3つ残っていますが、これから続く他の総合指標でもほぼほぼ同じものが出てくるため、これを基準として色々なものを足したり引いたりするのが日本の信条かと思います。
重相関係数はそれほど変わっていませんが、1個1個の変換係数は少し改善している傾向が見て取れます。

(p.39)これが生活満足度です。移動・交通も入ってきます。

(p.40)それから町内のここに自己効力感が入っています。右側の協調的幸福と自己効力感はちょっと距離があるのでしょう。これが出てこないことですね。

(p.41)今回から加えた生活とか人生評価は、幸福度と同じ因子の構成になっています。

(p.42)これは少し見えにくいのですが、今回のアンケートから、どの因子が政策領域において重要なのかを明示的に聞いています。それが横軸に入っています。縦軸は今までと同じで、幸福度の相関係数を取っています。この右の上の方です。
黄色い点線で引いているところの右側の健康状態が、うまく両方に出てきており、日本人は健康なのかと思います。赤く囲み、線を引いて矢印で説明したのが重回帰でも重要と出てきたもので、先ほど出ていた健康、自己効力感、地域との繋がりの3大因子は、ほぼ確定的になっている気がします。

(p.43)それを図式化しました。灰色の2段階の上の方が総合指標のレイヤーで、縦軸に精神的、即物的、物質的とも言えます。横軸にコグニティブ・認識的、それから感情的・エモーショナルをマッピングしてみると、大体こういう位置付けのことを聞いていると思います。
下の各因子指標のレイヤーを見ると、オレンジの囲みの中に入るのが相関係数で出てきたトップ7になっています。これを下から見ると、基盤・生活基盤ということで、安心・事故・犯罪、公共空間、地域行政があり、その上に子育て、初等中等教育が載っていて、さらにその上に事業創造と教育機会の豊かさが入っている。
その上で緑色の囲みに入っているのが重回帰で出てきたもので、健康、自己効力、地域との繋がりの構成でトップ10となっていると思います。
中でもこの健康状態のアンケートでも重要という明示的な答えが出てきたということです。

(p.45)もう1つ今回の面白い試みです。カントリルラダーの11段評価は毎年アンケートを取ってもあまり高さが変わらないので、これをどうしようかということを問題提起しました。それを受けて出てきたのが、石川善樹さんからのご推奨で、昨年のものを振り返って評価して、昨年の満足度と今年の振り返った満足度の差分を今年度の幸福度に足し引きするアプローチを取ってみました。

(p.46)これは補正式を見ていただくと多分一番わかりやすいのですが、補正後の幸福度は、今年取った幸福度に対してどう補正するかというと、振り返ってみた去年の幸福度から去年実施した幸福度を差引いてみた時に、その差分を載せましょうというアプローチです。
そうすると今年度の幸福度は、何もしなければ6.44だったのが6.71と去年との対比において0.27上がります。
右側の生活満足度では、これは逆方向で0.05下がって6.63着地となります。

(p.47)23区と政令指定都市をグラフにしてみると、赤線が補正後、黄線が補正前で、すべからく上の方に移っていることがわかると思います。
青線が去年の補正前のそのままの幸福度ということです。

(p.48)これはご意見いただければと思いますが、今年評価が高くなったところは、去年よりも、例えば幸福度が高くなったところは、補正をしてみると、つまり2024年に振り返った再評価の増減を加味してみると幸福度が下がる方向、マイナス方向に補正される。
逆に下がったところ、今年下がったところは補正でプラスに上がっていく、分散が少なくなって全体としては上方向に移動しているという、丸く収まっているような状況になっている。これも人間の認知のなせるわざなのか1つ面白い発見になるかもしれないので、これを作ってみました。

(p.50)それからもう1つ、鈴木寛先生とGDWの計算を今回やってみようとのことで、生活評価のデータをベースに計算してみました。
オレンジ色が現在7以上、5年後8以上で、青色が現在も5年後も4以下でみると、このようになります。これは都道府県ベースです。かなりマイナスが上になっているような都道府県もあることも面白い、新たな発見かと思います。

(p.51)同じように23区と政令市とでは、23区の方が圧倒的に高いことは見て取れます。

(p.52)年代別では、やはりU字形をしていることはあまり変わらない。女性が高いところもほぼ一緒と思います。

(p.53)今、Global Well-being Initiativeが出しているのは、この一番端の右端の幸福を感じる、豊かさを感じるが28で、感じないが15という形になっています。私たちのものは22の17のため、それよりちょっと高い、低いもあるとなっています。

(p.54、55、56)それからポジティブ感情、ネガティブ感情というのも同じように作ってみました。これは都道府県単位での傾向値。それから政令市、23区の傾向値は大体見える形ですが、これをどう使うかは悩ましいところで、参考値かと思います。

(p.57、58)これも地図で同じように出すことができ、大体西高東低は似ているかと思います。

(p.59)内閣府のデータでは、心か物かと、時間のゆとりがあって、時間のゆとりはちょっと計り方が違ったため、ダイレクトに比べられないというのは、ここは振り返っての話になります。

(p.60)心か物かに関しては同じように、都道府県別の高低を見せるグラフが作れます。必ずしも心の全部が移行しているわけでもないことが見て取れるかと思います。
それから、今回加えたもの相関係数ですけども、エウダイモニアで言うと、悪いことから元に戻るのに時間かかる方が相関が低いとか、感情でいうとネガティブ感情の方が相関が低いことがわかりました。

(p.62)今回はワードクラウドも使っていますが、日本全体で見ると自分の町の好きな点があって、自然がトップに来ます。相関係数の話で言うと右の方に行きましたが、言葉にすると自然が出てくる、面白い現象が起こっています。

(p.63)自治体ごとに全部言葉が出せる、例えば鎌倉は海が真ん中にあって、渋谷は便利が真ん中にあって、前橋だと災害、弘前はお祭りとかです、気仙沼は海とか出ていますけども、このように取れるようになったので、少しそのコンテクストをデータに加えるという点も今回からできるようになりました。

(p.64)逆に自分の町の改善すべき点というと、交通が日本全体ではトップに来る。

(p.65)それをまた町ごとに見てみると、鎌倉は観光、オーバーツーリズムという逆サイドが出てくる。渋谷は「高い」が出てくる。面白い状況のものが見えるというのも、今後の自治体で色々な検討をしていただく上でも色を添えると思います。

(p.67)前回示したものですが、いわゆる幸福度の全体の平均値と、それから町全体の幸福の総量は違うだろう、ということで地方創生の政策をとったら町全体の個人の幸せになるのか。
それから脱炭素という地球環境のウェルビーイングと、一人一人のウェルビーイングを両立するような指標を作らなければいけないだろう、と問題提起をさせていただきました。

(p.68、p69)今回データがあらたまっているので、今年度のデータでそれを作っています。
こういう形で少し見せ方を変えると、どちらも高い空間効率、幸せの空間効率が高いところと、人々の幸せが両立しているところとしてないところ、

(p.70)同じように環境に関しても、この環境効率、CO2をどれだけ出して幸せを生み出しているか、それが両立している、していないところがわかるようになっています。これは今後、各自治体や国土交通省さんと一緒に、これを使ってワークショップなどやってみようとの話をしています。

(資料3 表紙)
続いて、活動の方のお話をさせていただければと思います。

(p.1、p.2)活動はこちらになります。今まで通り「ローカルの指導者を作る」「その裾野を広げる」。それから我々が作っている標準化されたものにアドオンする形で、「ローカル固有のものを加えていただく」という3軸で、質的、量的成長という形で「ベンダーロックインしない」「コンサルタントがやるのではなく、自治体が自らやる状態をどんどん作っていきましょう」という形でやってきています。

(p.3)OASIS研修は自分がやっていますが、半年後なので、半年ぐらいで数字が伸びていますが、36
自治体で670名ぐらいまでは今卒業生が出てきています。その人達が先生になり、色々なところで指導されているという状況になってきました。端的に言うとだんだん自立が始まっていることをお伝えしたいと思っています。

(p.4)ワークショップは、デジタル庁さんと一緒にやってきたものの延長線ですが、自治体の数の伸びと同時に、参加者はもう千人を超えるところまできました。だんだんと多くの人たちが色々な人にウェルビーイング指標についてのお話をされている。

(p.5)それから学校。これは私がやっているものしか入っていなくて、本当は前野先生を入れなければいけないのですが、自分の数字しかわからないので、こう入れています。それから高校の出前授業が増えてきていまして、私も2件やりましたが、他の方も高校に出前で教えに行っています。

(p.6)インパクトカードゲームも、すごい勢いで伸びています。

(p.7)卒業生である地域創生Coデザイン研究所の人達は、OASIS研修の教材を使って自ら独自で研修を始められているという事例があります。

(p.8)日本ファシリテーション協会も1年間かけて準備されていましたが、どんどんワークショップを地域で展開されています。

(p.9)これは総務省系の研修だと思いますが、右の方に写真が出ています。マスター第1号の多田さんは先生として活躍されています。真ん中のアジェンダの一番下は井上さんです。ロジックツリーの作成演習としてご指導されています。本当に先生の数も増えてきているということだと思います。

(p.10)内閣府は地理空間データ連携基盤とウェルビーイング指標をどう連携するかということで、検討が始まっているという形で、色々今やっているところです。そうすると地理情報とウェルビーイングのデータが見える時代がもうしばらくすると来るかと思います。

(p.12、p.13)明日、日経ホールの特別フォーラムで前野先生をはじめ、皆さんにご登壇いただきます。引き続きここでも宣伝をしていきます。

(p.14)岩手県は幸福白書を今年は私がインタビューしていただき、地域幸福度(Well-Being)指標の話をしました。2年ぐらい前は前野先生が確かインタビューを受けられ、県レベルでもコミュニティができていると思います。

(p.15)大阪関西万博で、サウジアラビアとUN-Habitで日本の指標についての話題を取り上げてくれたというのがありました。

(p.17)自治体も今183というところまできています。順調に伸びているということだと思います。必ずしもかつてのデジ田交付金との紐づきではないところが増えており、喜ばしいことと思います。

(p.18)特に静岡県は県を挙げて、県知事の強い意向でやっておられます。チーフ・ウェルビーング・オフィサーを都道府県レベルで初めて副知事を置かれたことと、全庁レベルのウェルビーイング推進会議とのことで、縦横をつなぐ糸で、経営会議のようなことをやられています。

(p.19)左側を見ていただくと、今回のアジェンダになっていますが、研修から始まって、それから各部局によるウェルビーイングミッションに基づく事業立案というのが義務になっていて、いわゆるウェルビーイング予算と特別予算で措置されている。若手もボトムアップで提言することができ、企業によるピッチイベントも県としてやる。それからウェルビーイング週間を始めると、今まで色々なところでウェルビーイングの活動をされてきたものの良いところを全部こう凝縮する形で県として動かれている。

(p.20)静岡新聞社は地元メディアと専用のサイトを立ち上げて応援し、官民連携も進んでいます。

(p.21)前橋も総合計画を作られています。

(p.22)特筆すべきは、市民を含めたワークショップを自治体が自ら運営しています。下に付箋紙ポストイットがついていますが、これは市民の方たちが集まっているワークショップで作ったものです。これを市長との対話という形で市長宛に発表される。右の真ん中の写真の女性が小川市長さんですが、市長との対話にこれが使われているという時代が来ています。

(p.23、p.24、p.25)長野県松川町においても非常に勉強よくされていて、総合計画を作られています。

(p.26)奈良県三郷町においても、地域創生Coデザイン研究所の方々が入って作られています。

(p.28、p.29)学術の世界でも、一番左側の私たちの指標の大元となった貴重な論文ですが、井上先生を筆頭に前野先生、保井先生、高尾先生、佐竹先生が入られて書かれているというものが発表されています。真ん中は東京大学の唐沢先生。内田先生の先輩に当たられる方で、私たちの論文にデータを上乗せするデータを集められて、論文を書かれています。右側は東京大学の大学院の修士論文が優秀賞を取られたことをご報告いただきました。そのデータを使って論文を書く若い研究者も出てきているということです。

(p.29)その他、寄稿や業界紙でも色々な形で宣伝が進んでいます。右の2つは3月までデジタル庁におられた鈴木ミユキさんが書かれたものです。

(p.31)民間でも色々と活動をやっており、これは前回の資料ですが、みんなで基盤を作っていくということをご提言申し上げました。

(p.32、p.33)その第1弾として、ここに書いてあるような企業の皆さんと一緒に自治体の支援をやっていきます。自治体からするとウェルビーイング指標を使って活動しようということですが、何をやったらいいのかが都度わかりにくいことがあります。
データを理解するダッシュボードを使えるようになる。それからのときに、こういうラインナップのサービスがあるということを、民間企業で連携しながら提言します。
それを採用するかどうかはもう自治体の自由なので、何かその紐つきになることはないという、民間支援体制を作っていきます。ディレクトリでどこにアクセスしていただければ、どんなサービスがあるということを知っていただく活動が始まっています。

(p.34、p.35)TISさんは1つの事例ですが、参加型GIS、これはスマホを持っていって、歩きながらここはウェルビーイングだというところにポチっと押すと、それが地図上に色で出てくる。これはイギリスでマピネスというのがあります。それを日本でもやれないかということでご提言申し上げたところ、作られて実証する段階なのですが、まち歩きをしながら、ポチポチ押して、写真を撮って、まちのどこにウェルビーイングスポットがあったのかということが共有できるような状況になっています。
以上で私から終わりです。ありがとうございました。

前野座長: はい、南雲さん、非常に詳細な様々なデータをいろいろとありがとうございました。とても興味深かったです。
この後、まだたくさんアジェンダがありまして、東広島市さんからの説明、デジタル庁さんからの説明、細野構成員からの説明で、その後で意見交換です。皆さん、南雲さんの質問もあるかもしれませんが、あと3つ発表がありますので、よろしくお願いいたします。
それでは東広島市さん、お願いします。

東広島市(栗栖): はい、どうぞよろしくお願いいたします。

(資料4)東広島市経営戦略担当部長の栗栖でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
本日はWell-Being指標活用と担当部長制の導入ということでお話させていただきます。
最初に、簡単に東広島市の紹介をしたいと思います。

(p.2)広島市の東に隣接している人口約19万人の町です。広島大学を初め、4つの大学が立地し、外国人が110カ国から約9500人おりまして、政令市や県庁所在地を除くと西日本では数少ない人口が増加している自治体でございます。

(p.3)全国の皆様になじみのある東広島市発祥のものということで3つほどご紹介を。日本酒の吟醸種という製法、そして100円ショップダイソーのふるさとでございまして、あとシャインマスカットはここ東広島市で品種改良されたものでございます。

(p.4)まず、ウェルビーイングに着目した背景ということで、大学と連携したまちづくりに取り組む中で視察したアメリカにおいて、「あなた方は何のためにスマートシティに取り組むのか」という質問を投げかけられまして、技術の導入だけでは駄目なのだということを認識しました。
その頃南雲さんとお会いし、スマートシティのアドバイザーとしていろいろとご助言をいただく中で、ウェルビーイングという考え方に触れ、スマートシティを推進していくためだけの概念ではなく、まちづくり、市政全般の目指すべき概念であるという認識のもと、南雲さんにお願いして、幹部職員向けの研修からスタートし、OASIS研修の実施、そして総合計画にもその考え方を取り入れて参りました。
また市民向けには、広島出身で私の高校の大先輩というご縁もございます座長の前野先生に、そして翌年には広島県生まれというご縁もありました石川様にもご講演をいただくなど、ウェルビーイングという考え方について周知を図ってきたところでございます。

(p.5)もともと令和元年度に策定した第5次総合計画前期基本計画において、ロジックツリーを使いながら、部局横断の目的別事業群を設定するということを行っておりましたが、その次の総合計画として昨年度完成した後期基本計画においては、それまでの取り組みを踏まえて、さらにウェルビーイングの考え方を取り入れ、指標の考え方や東広島市の指標の状況などについても記載をしたところでございます。

(p.6)そうした中、目的別事業群で整理した施策について議論を進める中で、だんだんとそれだけでは収まらない、さらに組織横断して対応する必要となってきたものを4つの重点テーマとして総合計画に掲げました。

(p.7)そのうちの1つ大きくしましたが、それぞれの重点テーマごとに、赤枠のところになりますが、着目する主なウェルビーイング指標として、24の因子群の中から関係する因子を記載するとともに、その右側になりますが、関連する施策を記載しております。

(p.8)こうして完成した総合計画を着実にかつスピード感を持って推進していく必要があり、施策と予算、そして組織を三位一体で推進していくことを掲げました。
特に組織については、やはり組織の縦割り的な発想が根強く、それを打開するために、組織を横串で刺す権限が必要となってきたことから、民間企業では当たり前のことかもしれませんが、いわゆるマトリックス型組織として、特に、先ほど説明した総合計画の重点テーマを中心に、DXや女性活躍、環境先進都市や地域共生などの担当部長制を導入したところです。

(p.9)このイメージ図を記載しておりますが、担当部長に重点的に取り組むミッションを明示し、責任と権限を明確化しました。また各担当部長のもとに、関連する施策の部局長と関係課によるプロジェクトチームを設置し、本年5月中にはプロジェクトチームごとに会議を開き、すでに取り組んでいるプロジェクトがあれば、関係部局の調整に加え、年間の作業の見える化と進捗の確認を行うとともに、新年度に向けて新たな施策を検討することとしております。また部局長だけでは旗を振っても作業部隊がおりませんので、それぞれのミッションの大きさや取り組んでいるプロジェクトに応じて、補完する次長級の統括官や課長級の担当課長を設置しているところでございます。
ウェルビーイング手法の導入と連動した組織改革の事例として発表いたしました。
説明は以上でございます。

前野座長: はい、ありがとうございました。
それではこちらも質問あるかもしれませんが、次へ先に行きます。
デジタル庁さんから資料5に基づき説明がありますので、よろしくお願いします。

多田(デジタル庁): (資料5)それでは事務局より資料5に基づき、地域幸福度(Well-Being)指標データの提供方針について説明をさせていただきます。
これまで本検討会において指標の活用促進について様々な議論を重ねて参りましたが、その中でもデータの提供のあり方については大変重要な論点として取り上げていただいておりました。
本日は、これらの皆様からのご意見と背景を踏まえて、デジタル庁としてWell-Being指標のデータ提供に関する方針を整理しましたので、その内容について説明させていただきます。

(p.1)まず先ほど南雲委員からもご紹介ありましたが、活用団体数は183団体となってきております。これまで、デジ田のタイプ2/3の採択団体から活用を開始していただいていたのですが、交付金の活用団体以外からも多数の自治体の皆様からも、指標を活用いただけているといった状況となっております。

(p.2)データの提供に関してですが、これまでWell-Being指標データの提供についていくつかの制限を設けていました。具体的には、主観データ(アンケート)についてはダッシュボード画面から自治体単位で、偏差値の形でダウンロードできるようにはしておりましたけれども、全国分の一括ダウンロードを不可としておりました。
自治体間の順位付けやランキングの作成、それを用いた商業的利用を懸念し、そのような形をとっておりました。安易な比較や、誤解を招くような利用によって各自治体のウェルビーイング向上に向けた取り組みがそこへアップされることを避けるといったメリットがありました。
しかしながら、その一方でこのデータがアカデミックな分野で活用が進むことによって、新たな知見の創出に繋がっていく可能性も大いに期待されているところでもありますので、地域が抱える課題の深掘りや、政策効果の検証、さらには新たな政策提言に繋がるものとして今回整理をしております。こうした背景において、本日の資料にありますように、データ提供方針を整理しました。
データを大きく分けて、主観データ(アンケートのデータ)と客観データ(オープンデータ)の2種類があります。それぞれを加工データとローデータということで分類しまして、大きく4つに分かれるものとして整理しております。具体的なデータの種類と提供方法というのは、次の通りになります。
まずAとして主観データのアンケートの加工データ、こちらは自治体単位で偏差値などに加工されたデータになります。続いてBは主観データ(アンケート)のローデータ。これはアンケート回答を加工せず、回答者属性(性別・年代・地域)と紐づいた回答者単位のデータとなっています。続いてCです。客観データの加工データとして自治体単位で偏差値などに加工された客観データです。最後になりますが、Dは客観データ(オープンデータ)のローデータ。こちらは国勢調査とか都市モニタリングシートなどのオープンデータに加えて企業が提供するデータなども含む加工されていないデータとなっています。
これらのデータのうち、主観データ(アンケート)の加工データ、こちらで言うAとBについては現状ダッシュボード上では、先ほど申し上げましたように、自治体単位のダウンロードは可能ですが、今回、全国分の一括提供についても申請に基づき可否を判断します。
客観データについては、国勢調査結果、都市モニタリングシートなどのオープンデータに加えて企業が提供するデータなど、様々な資料が入っていますので、各データの提供可否については精査が必要となるものと考えております。そのため、ローデータに関しては、各データを取得・保有している一般社団法人スマートシティ・インスティテュート様と協議の上、提供可能なデータを整理し、その上で申請の流れに基づいて提供を検討したいと考えています。

(p.3)こちらは実際にデータを申請される場合のプロセスについてということで、今後デジタル庁のウェブサイトに地域幸福度(Well-Being)指標データ申請フォームを設置することを想定しております。
このフォームでは、以下の情報を記入していただくこととしています。まず、申請者情報として、氏名、所属団体、電話番号メールアドレスなど、申請者ご自身の情報になります。続いて、申請理由としてどのような目的でデータを利用されるかを明確に把握させていただき、それを選択肢から選んでいただくかフリーコメントで具体的に記入いただくという形を想定しています。
提供を希望するデータとして先ほどご説明したAからDのデータタイプの中から希望されるデータを選択していただくものを想定しています。
そして最も重要な点として右下にありますが、利用規約への同意を必須とさせていただきます。これまでの経緯を踏まえて、これにはランキングなどの自治体間比較に利用しない・商業用に利用しないといった項目への同意が含まれています。この規約に同意いただくことで、これまで懸念されてきたデータの不適切な利用を防いで、データ提供を円滑に進めていきたいと考えております。
申請された内容は、申請者の属性や利用目的を確認した上で提供の可否を判断させていただきます。提供可能と判断した場合にデータを提供させていただく流れとなっています。現時点では文言等は調整中となりますが、委員の皆様から忌憚のないご意見をいただきながら、よりよい提供体制を構築して参りたいと考えております。

(p.4)なお、この資料の4ページ目から7ページ目にそれぞれのデータの見本をつけております。

(p.7)今回のデータ提供方針の整理はWell-Being指標の活用をさらに進めて、学術研究や政策立案の新たな知見の創出を促進するために重要な一歩であると考えております。データの適切な利用を担保しつつ、最大限の価値を引き出せるよう、引き続き関係機関と連携して取り組んでいきたいと考えています。
ご不明な点やご意見がありましたら後程、質疑応答の時間にてご質問いただければ幸いです。
事務局からは以上となります。

前野座長: はい、ありがとうございます。こちらも非常に有益な話題の提供ありがとうございます。
それでは次はISOの話です。ISO25554の概要と開発の取り組みを細野委員お願いします。

細野委員:
資料6)はい、ありがとうございます。
それでは産総研の細野から国際規格ISO25554の概要と現在開発中のテクニカルレポート(TR)の取り組みについてご説明させていただきます。

(p.2)まずISOのTC314について簡単にご説明させていただきます。このウェルビーイングの国際規格を開発した作業グループ「ウェルビーイング」が所属するのがこのISO/TC314「高齢化社会」という専門委員会になります。こちら2017年に設立されたばかりの比較的新しいISOの専門委員会となっておりまして、世界から30カ国が規格開発に参加しておりまして、その他に28ヶ国がオブザーバーとして参加しているような状態です。2025年までにすでに6つの国際規格を開発しておりまして、さらに今4つ、先週、実はもう1つ増えまして、5つ開発中の規格があります。
この「高齢化社会」という専門委員会なのですけれども、設立目的としましては、世界中でも高齢化率が上昇している傾向になってきておりますので、今後、世界が高齢化社会になっていくにつれて増えていく社会的ニーズに対応するための国際規格を開発して、社会や個人にサービスを提供する組織を支援することとなっております。

(p.3)このすでに開発された6つの国際規格のうちの一つがこのウェルビーイングに関する国際規格ISO25554になっております。日本語の題名としましては、「高齢社会―地域や企業等におけるウェルビーイングを推進するためのガイドライン」となっておりまして、つい最近、6月16日に、日本語訳版も発行されたところになります。
こちら、開発経緯としましては、TC314が重要課題の1つとして位置付けておりましたウェルビーイングに関しまして、日本の健康経営の取り組みをベースに日本が主導して、開発・発行したものになっております。開発期間は約3年間という形です。
この国際規格のポイントなのですけれども、大きく3つ挙げられます。まず1つ目なのですけれども、コミュニティの取り組む「ウェルビーイング」の領域を自分たちで明確に定めてから取り組んでいきましょうということです。ウェルビーイングに関する国際規格が開発されましたと言いますと、皆さん、ほとんどの方々がウェルビーイングとは何ぞや、というものを定義した文章が発行されたというふうにイメージされがちなのですけれども、このポイント①が申し上げているのは、それは全く違うという点でして、このウェルビーイングの国際規格で、最重要ポイントの1つとして挙げているのが、何をウェルビーイングと定めるかというのは、各コミュニティで明確に定めましょうということになっています。
定めた上で、その目指すべきゴールとしてのウェルビーイングを達成するためにコミュニティ自身でその推進活動を進めていきましょうということになっております。ですので、このガイドラインに含まれる情報としましては、その構成要素をバックキャスティング的に設定していくことで、まずは目指すべきウェルビーイングとは何か、そしてそのウェルビーイングというものを達成する上で目指すべき具体的な成果とは何か、またそこからバックキャスティングでその成果が達成されているかどうかっていうものをどう評価するかという評価指標、そしてその評価指標をどうやって計測するかという計測方法、その計測対象に影響を与えうるサービスをどう提供するか、という形で、バックキャスティングで設計していきましょうということをガイドラインで述べています。
2つ目の枠組みのポイントとしましては、定期的に効果を確認・内容を調整して、長期的に持続可能な方法で取り組んでいきましょうということです。先にお伝えしましたバックキャスティング式で設計しました推進方法について、定期的にPDCAサイクルといいますか、評価指標を確認して、そこに足りないものがあればちゃんと内容を改善する。ちゃんと予定通りに進んでいるかっていうものを確認するということで、継続的に効果を確認していくことによって、長期的に持続可能な方法で取り組んでいくことを推奨しているということになります。
3つ目の枠組みのポイントとしましては、コミュニティのリーダーはリーダーシップを発揮して、この取り組みを推進していきましょうということです。このガイドライン上では、先にポイント①・ポイント②でお伝えしたプロセスに関するガイドラインの他に、このリーダーシップやデータマネジメントといった、プロセスを実装する上で考慮すべき重要なポイントというところもまとめております。
その中でも特に重要なのが、やはり取り組みに対するコミュニティに所属するメンバーや関係者との合意形成をきちんとしていきましょうと。また、ウェルビーイングというものも一朝一夕で結果が出るようなものではないので、取り組みを持続的な運営にしていくために、そういった組織運営を推進していきましょうということで、リーダーシップに特に力を入れています。
このようなガイドラインを発行したのですが、ポイント①②③に示す内容は、言ってしまえばかなり当たり前だと言われるようなところがありまして、

(p.4)実際にこのガイドラインをもとにウェルビーイングの取り組みを自分たちのコミュニティでどう推進していけばいいのだというところについては、まだ明確な情報が含まれていないガイドラインとなっています。
例えば、自分たちのコミュニティで定めたウェルビーイングのコンセプトに到達するためには、実際にはどんな具体的なアウトカムや評価指標・インデックスを設定すればいいのであろうかとか、そのインデックスに影響を与えるには、どんなサービスをコミュニティに所属しているメンバーに提供すればいいのか。また、そのサービスを提供した上で与えた影響というものを計測するために、実際どうやって(インデックスを構成する)インジケータを計測すればいいのかとかですね。具体的な参考資料が必要であるということから、この25554の次のステップとして現在取り組んでいるのが

(p.5)このテクニカルレポート(TR)の開発になっております。比較番号としましては、連番ということでPartⅡの位置付けからTR25554-2を現在開発中で、2027年に発行予定となっております。
こちらの開発目的は、今簡単に述べました通り、あらゆるコミュニティに適用可能な反面、具体的な記述というものが不足している25554のフレームワークに関する理解を深めて、普及を促進するということで、ウェルビーイング推進に関わる国内外の実際の取り組みを集めた事例集ということで開発を進めているところです。
このTRのポイントの1つ目としましては、世界中の様々なコミュニティにおける実践例を先に発行したISO 25554のフレームワークに沿って説明することで、例えばこのようなサービスをしたときにはこのような評価指標とセットで使えますよといったようなビルディングブロック、例えばこのようなサービスをどのようにコミュニティに実装していけばいいかとか、取り組みの実装手順などの知識を同じフレームワークで説明することによって、共有をしやすくするということを目指しています。
ポイントの2つ目としては、多様なコミュニティの実践例をもとに、25554のフレームワークの内容を詳細に記述することで、先に述べたリーダーシップの内容であるとか、実際のコミュニティ内での取り組みの合意形成の方法や、取り組みの持続可能性を高める要素設計などを実例に沿って描写することによって、25554の提供するフレームワークの理解を深める
粒度・解像度を高めた情報が参照可能となるように、現在文書の開発を進めているところです。

(p.6)次から最新の情報なのですけれども、ちょうど先月、韓国で国際会議を行いまして、文章の大体の枠組みについてコンセンサスを得て、今具体的な事例を集めているところです。
その事例収集のテンプレート、現在暫定版として日本語訳をしたものをこちらにお示ししておりますけれども、単純にこのQ1のテーブルを埋めることを必要要件としております。
コミュニティの概要とコミュニティのメンバーのウェルビーイングを推進するための取り組みについて教えてくださいっていうことで、まずコミュニティの概要としては国とコミュニティのタイプ、地域社会、企業、保育教育機関、もしくはその他で選んでいただいた後に、メンバーとして取り組みの主な対象を記入してくださいと。ここでは取り組みのゴールという表現をしているのですけれども、これは25554を読まれていない方からも事例収集を行えるようにということで、先に申し上げた目指すべきウェルビーイングとしてのゴールを、ここのテンプレート上では取り組みのゴールとして示しています。
その上で、実際の取り組みの内容について記述いただいた後、それが文章として掲載される場合には、読者に対してアクセシブルであるように、参考資料や関連ウェブサイト、コンタクトパーソンとの連絡先を載せてくださいとしております。
これが最低限埋めるテンプレートなのですけれども、

(p.7)オプションとして、実際にTRに載せるか載せないかっていうところをISOの会議で検討するための分析用テーブルとして、本来これはフォローアップインタビューとして委員会メンバーで行うものなのですけれども、オプションとして予め見せておこうと用意しているものです。
Q2として、「取り組みを最もよく表す特色を下記から1つ選択してください。もしくは複数選んで順位付けしてください」ということで、TRとして掲載する上で、自分たちの取り組み、どの部分がアピーリングかというところを選んでくださいという内容になっています。
分けられている特色、ここには8つありますけれども、中は25554のフレームワークで具体的に挙げられているものになっています。例えば、「取り組みの設計」とか「評価スキーム」、「見直しや調整」、ここら辺はPDCAサイクルの話になっています。後半の「持続的かつ効果的な推進・管理」、合意形成のための「コミュニケーション」、取り組み運営推進のための「リーダーシップ」や、データを適切に管理するための「データマネジメント」、また25554のブラッシュアップを見据えまして、ここに取り上げられていない他の要素というものも積極的に収集できるように、「その他」という項目も用意しています。いずれかチェックいただいたものを詳細な説明をフォローアップインタビュー等で収集して、実際の文章に反映していく作業をこれから行っていく予定となっています。

(p.8)最後に、今後のTR開発の予定ですけれども、この収集テンプレートをベースに2026年前半まで事例の収集・検討期間を準備しまして、国際規格原案を2026年内に承認いただくことで、2027年春、正式発効を目指して今取り組みを推進しているところでございます。
以上で発表を終わります。ありがとうございました。

前野座長: ありがとうございました。さて、発表が全部終わりましたので、これから14時50分まで質疑応答の時間となります。委員の皆様、ぜひ忌憚のないご意見ご質問をお願いしたいと思います。皆さんが考えている間に、まず私から南雲先生に質問があります。自己効力感の主観と客観の相関が今回高まったという点に興味があるのですが、どういう改善をされたのですか?

南雲委員: 資料の79ページに載せているのですが、自己効力感の客観指標はこれまで選挙の投票率だけだったのですが、そこに余暇時間とか、それから逆に自己肯定感を下げる要素というものを考えて追加してみました。このあたりは、足しては引き足しては引きを繰り返しながら、どういう指標がフィットするかを探しているのですが、今回は、失業者数や離婚者数などを客観指標に追加しました。

前野座長: なるほど。これらの指標の重み付けはどうなっていますか。

南雲委員: 恣意的な重みはつけずに、各指標の偏差値を単純平均しています。

前野座長: 数学的にどうやるのかわからないですが、相関が高いデータの重みを大きくするとか、何かそういう手法があるかもしれませんね。

南雲委員: そうですね。ステップワイズでそうしたやり方を検討する余地があるとは思います。

前野座長: 皆さんご質問、ご意見はございますか。古賀先生お願いします。

古賀委員: 京都大学の古賀です。ご発表ありがとうございました。
資料1で質問が1つと、資料4でご提案というか、コメントが1つずつございます。
まず資料1の南雲さんの発表についてですが「自然の恵み」が逆相関をしていたというご発表があったと思うのですが、資料の後ろの方のワードクラウドでは、地域によっては「自然」というキーワードが強調されていたと思うのですが、この違いというか、分析しているなかで思い当たる理由があれば教えていただきたいと思います。
資料4のデータ提供についての提案ですが、どういう人がどういうデータでどういう研究をしたのかということを一覧できるようになるといいと思います。そのためにできることとして、1つ目が申請フォームの内容を少しリッチにして、みんなが知りたい情報を必須項目として入力してもらうことで、データ利用者に共有しやすくする。もう1つは、もう発表された論文を同じフォーマットで例えばプレスリリースみたいな形で、まとめてそれを共有するという形があるかなと思います。こういうことを行うと学術研究の促進や研究者同士のネットワーキングにもなるのかなと思いました。私自身も同じデータセットでたくさんの方が研究されているものに関わっておりまして、そういうプラットフォームがあるとうれしいなと思いました。

南雲委員: はい。ありがとうございます。
資料1に関する質問についてですが、相関係数の方は潜在的に実はデータから見える心の奥底みたいなところだと思います。ところが、顕在的な「言葉にせよ」と言うと、「自然」という言葉が出てくるという、日本人の規範みたいなものが出てきているような気がしています。
それと、相関係数は日本全体のデータをみていますが、ワードクラウドの方は自治体単位でみていますので、地方都市では「自然」とが出やすいっていうことがあるのだと思います。
いずれにせよ、認知バイアスとして自然がすぐ頭から出てこないっていうところは、前から課題になっておりまして、「環境共生」との間で何か解かなきゃいけないという課題感だけが残っている状況になっています。

古賀委員: ありがとうございます。

前野座長: 利活用については、デジタル庁さんからお願いします。

多田(デジタル庁): 貴重なご提案ありがとうございました。申請フォームや利用実績・成果の共有方法についてこれから詳細を検討していく際に参考とさせていただきます。

古賀委員: ありがとうございます。今すぐはそれほどニーズがないかもしれませんが、たくさんの方が使うようになったら、きっとそういうプラットフォームが必要になると思っています。よろしくお願いします。

前野座長: はい、ありがとうございます。古賀先生のご質問に私が答える立場にないかもしれませんが、前にも発言しましたけど自然環境が幸せに影響するという研究はたくさんあります。だけど、このマクロ的にみて、自然が豊かな田舎に住んでいる人が総じて幸せかっというと、そういうわけではないということなので、何かちょっと調査の仕方を変えたりすれば、相関も出てくるのではないかなと私は思っています。この点については、以前、内田先生も発言されていたと思います。以上補足でした。次、井上さんどうぞ。

井上委員: 慶應大学の井上です。よろしくお願いします。
資料2、4、6でそれぞれコメントと確認が欲しかったのですが、まず、南雲先生の資料2は、とても面白い資料で大変興味深く拝見させてもらいました。このなかで、ワードクラウドのデータはどこかで公開されているのでしょうか。もし公開されているのであれば、各市町村のデータが見たいなと思いました。またTISさんのアプリを使った実証実験のデータについても、現時点で公開されているものがあれば、それもみてみたいと思います。
次に資料6についての確認ですが、ISOのところでアンケート調査を配布する方法とか、回収の方法とか、この辺りのスケジュールなどもお話されましたでしょうか。
最後に資料4について東広島市の方に聞きたいと思うのですが、担当部長制を引いて、組織で横串を通す活動が出来てきた、という話だったと思うのですが、こういう活動を他の自治体等に展開するために、そこまでに至ったプロセスとか、或いは決め手になったこととか、成功のポイントみたいなことがもう少しお話聞けると嬉しいなと思いました。

南雲委員: はい。ワードクラウドは今回のアンケートではじめてとったという段階なので、まだダッシュボードにはなっていません。まずは、スマートシティ・インスティテュートのダッシュボードの方に掲載したいと考えています。
それからTISの参加型GISについてですが、アプリは出来上がっているものの、プライバシーの問題などもあるため、限定的に走らせながら今後どうやって実装していくかを検討している段階です。今後、このアプリをみんなが使うという状況になってくれば、新しいイノベーションの創出に手が届くかなと思っています。

井上委員: 現状は理解しました。ワードクラウドもTISさんのアプリも、研究的には面白い材料になるなと思っております。ワードクラウドはいつごろ公開する予定ですか。

南雲委員: 我々の体力次第ではありますが、夏の終わりぐらいには公開できればとは思っています。

井上委員: ワードクラウドをみると、個別自治体レベルでは「自然」とか「海」とかそういうキーワードが出てきているので、このあたりの傾向から、自然の豊かさとか恵みについてどういう聞き方をすると、もう少し相関が出るのかとか、もう1歩課題をクリアするヒントがあるのではないかなと思いました。このあたり、すごく楽しみにしていますので、よろしくお願いします。

南雲委員: はい。ぜひ、共同研究ということでよろしくお願いします。

井上委員: では続いて資料6についてはいかがでしょうか。

細野委員: 細野です。ご質問いただきありがとうございます。
資料6の最後のスライドで今後の予定を示しましたが、すでに現在進行形で先ほどのテンプレートをもとに事例収集をしているというところでして、最終的にはまず第1の締め切りとして2026年4月末までを予定しております。6月の韓国の国際会議でこのウェルビーイングに関する作業部会のWG 4というのですが、こちらの参加各国とTC314の参加各国に対してテンプレートを配布する準備をしたところですので、もう実はまさしく今から配布するという形で、各国にISOメンバーを通じて募集を呼びかけるという形になっております。
日本に対しては、基本的に私が窓口となって、いろんなところに配布をして収集をした上で、最終的に中身を精査するのは国際会議のメンバー全員の合意のもととなっているという状況になっております。

井上委員: 国内で細野さんを中心に配布するっていったときに、どういう案内の仕方を検討されてらっしゃるのでしょうか。どういうチャンネルを使うかなど何かお考えがあるのですか。

細野委員: はい。基本的には、南雲さんも含めて国内委員会の委員の方々にこのテンプレートを配布して、心当たりのところに配布していただくとか、私もTR開発のPLとしてできる限り幅広に配布していくという形を考えております。

井上委員: なるほど、私は産業領域とか企業とか、そっちの領域とかでもしご協力できることであれば、関わらせていただければと思います。

細野委員: ぜひよろしくお願いいたします。

井上委員: 最後に東広島市さんに、ぜひそういうもう少しポイントなど困難だったこととかも含めてお話が聞けると嬉しいのですが、いかがでしょうか。

東広島市(栗栖): はいありがとうございます。目的別事業群を設定してバックキャストで施策を考えていくっていうことになると、多少跨りはしますが、大体1つの部局で何とかコントロールできるような形にはなってくるのですが、ウェルビーイング指標をもとにそれにぶら下がる施策を考えていくと、もっと範囲が広がってきて各担当所管部長の権限を超えていろんなことが起こってくるっていうことになります。女性活躍などがまさにそういうケースに当たるのだと思いますが、そうすると所管部長がやっぱり遠慮をして、「私の範囲はここまでです」みたいな形で、権限の範囲を線引きしてしまって、そうするとポテンヒットではないですが、グレーゾーンがたくさん出てくるということになる。そこをさばくのは副市長ということになるのだろうとは思いますが、そこもやはり時間的にも限界がある。ということで今回は、権限もミッションもちゃんと明確にして、あなたは所管の部長ではなく、横串を刺す専任の部長ですということを設定してしまおうというのが我々のイメージするところです。まだスタートしたばかりですので、それでもなお、権限の譲り合いというのはたくさん見られるのですが、これからしっかりと頑張っていきたいと思っています。

井上委員: ありがとうございます。これから展開されるということなので、今後、いろいろな課題が出てくるだろうということですね。ぜひまたお話が進んでポイントとかが見えてきた段階でお話を聞ければなと思います。

前野座長: はい、ありがとうございます。それでは太田先生お願いします。

太田委員: 太田です。研修の実績がどんどん積み上がっているのに加えて、データ公開もこれから進んでいくということで素晴らしいなと思っております。
私の方からは情報共有と提案ということで1つ申し上げます。資料3のOASIS研修のところで、ここに掲載されている自治体ではないのですが、島根県の雲南市の話をさせていただきます。
雲南市は地域自主組織、地域運営組織という小規模多機能のいわゆる住民主体の組織が全国的に有名で、あと社会企業がどんどんできているということでも知られています。例えば今年で言うとETICという、おそらく日本で一番多くの社会起業家を育成している団体がありますが、そこの全国大会を10月に雲南市でやるとか、ゼブラカンパニーについてもローカル・ゼブラ企業と連携してやっていくみたいなことやっています。そういうこともあって、人口は4万人弱ですが、参考にしたいと視察に来られる自治体が非常に多く、この雲南市が今年から第三次総合計画(2025年度~2034年度)を出しておりまして、そこで「ウェルビーイング・フォー・オール雲南」というビジョンを掲げています。雲南の市民だけじゃなくて、自然も含めて全体で幸せになろうよ、ということで10年の計画が今年度からスタートしています。さきほど申し上げたように、地域自治組織による市民活動が非常に盛んで、小規模多機能で、まさにウェルビーイングに関わるような教育だったり、移動だったり、或いは自然という話も含めて活動しておりますし、また社会性もあるような企業をどんどん作っていくということでコミュニティナースが生まれたのも雲南市なのですが、そういう動きがあるので、好事例の1つということにとどまらず、質的にみても、雲南市でやっているようなことを参考にしたいというような広がりも含めて結構面白いところだと思っています。ぜひ何かうまく連携というか、こういうところで研修を実施して、他の地域の方にも見に来ていただくと非常に面白いのではないかということで、共有と提案をさせていただきます。

前野座長: はい。ありがとうございます。次に内田さん、お願いします。

内田委員: 私は南雲さんに1つ質問と、ISOについて1つお願い、質問があります。
南雲さん、ありがとうございます。どれも興味深くて一杯聞きたいことがあるのですが、それはまた改めて連絡させていただきます。客観指標と主観指標の相関が良くなったという点に関連して1つお伺いしたいことがあります。やはり、自然の話に引っかかるところがありまして、主観指標の自然の項目について、将来的に改善する余地がありますでしょうか。設問票をみると、主観指標の自然の項目は、ふわっとした質問になっておりまして、それが主観と客観の相関が低いことの原因の一つかなという気がしています。現在は、綺麗な自然の景色がある、豊かな自然環境がある、空気が綺麗などの設問になっているのですが、実際の自然の関わり方には、ポジもネガもあるなとは思っておりまして、そこがトレードオフされてしまっている可能性があります。実際には、豊かな自然環境と接している人たちの方が、ウェルビーイングが高いという分析結果もあるのだけれど、やはりそれは個人差の問題であって、地域全体でみると、どうしても都市変数みたいなものと背反的になってしまっているのが現状じゃないかなと思いました。そういう意味で言うと、現状の項目での豊かな自然環境ということで私たちが想像するものは、蛍が飛んでいる綺麗な川とか、都市部では味わえないようなステレオ手イプ的なものになっている気がします。
しかし実際は、自然にも多様なものがあるような気がしていて、例えば、東京でもきれいな街路樹など緑が整備されているところもありますし、京都なんかでも、都市部にいながらにして、例えば鴨川とか、遠くに見える山とかの景観が何らかの効果をもたらしている気がしていたりします。一方で、自らが山を管理しなければならないぐらい自然と身近な方々にとっては、自然が逆に負担感などの影響を持つということもあると思います。その辺りを踏まえて主観の質問項目をもう少しブレイクダウンしていく余地がないか、その点をお尋ねしたいのですが、いかがでしょうか。

南雲委員: はい。ありがとうございます。結論からいうと、おっしゃる通り、進化した方がいいと思っています。これまでは、内田先生や前野先生の先行研究に基づくプルーブンな質問ということで手を入れていなかったのですが、先生方にも進化が必要というご認識があるということであれば、僕らとしては先生のパーミッションを得たということで、みんなで進化を考えましょうというモードに入りたいと思います。自然の恵みと、自然災害とか環境共生といった項目の関係をどう考えるか、もう少し解像度を上げていく時代に突入したのかなと、そういう感覚でおります。

内田委員: ありがとうございます。私としてもこうやってデータを収集・分析するなかで、アップデートしていくことが必要かなという気がしています。多様性についても、もしかしたら解像度を上げる必要があるのかなと。今はすごく難しい時代になってきており、いろんな考え方がでてきていますので、そのあたりの解像度を上げる努力をしてもいいのかなと思いました。ありがとうございました。

南雲委員: 日本がだんだん貧しい方向に向かっていくなかで、他人を思いやる余裕がなくなってきていると側面と、多様性に関する新しい定義の登場みたいな要因と、両方について検討が必要なのだろうと思います。これもぜひ一緒にやらせていただければと思います。

内田委員: はい。ぜひよろしくお願いします。ありがとうございます。
それから、ISOについてなのですが、4ページ目ぐらいにどうやってインジケーターを計測すればいいのかという課題が出てきているのですが、いろいろなコミュニティの中での取り組みを聞いて事例収集をしている段階だと思うのですけれど、今我々が議論していたWell-Being指標をインジケーターにしようとしている、そういう理解でよろしいでしょうか。
それともこれは全く別の話ということなのか、この点を教えていただければと思います。

細野委員: はい。あくまでこのTR自体は、国内外で今まさにやられている取り組みというものを取りまとめてみんなで知識を共有しましょうというものですので、こういう指標があるよという紹介にはなると思っています。但し、それを受け取った上で自分たちのコミュニティで適した形でどう実装していくかっていうのは、もうTRの読者にゆだねられるという形になっております。

内田委員: わかりました。ありがとうございます。
ISOなので最終的に規格とか基準と関連してくると思うので、うまく情報をリダクションして、測定指標に反映させられるといいのかなというふうに思いました。ありがとうございます。

細野委員: はい。ありがとうございます。実はその次の展開とかそういうところはまさに検討しようとしているところでして。もし、よろしければ引き続き議論させていただければ幸いです。
ありがとうございます。

前野座長: はい、ありがとうございます。太田さんもう1回手が挙がっていますか。

太田委員: はい。手短に、さきほど内田さんがおっしゃった自然のところで、私はCode for Japanというシビックテックで、環境・自然のオープンデータの仕事をしているので、2点ほど共有させていただきます。
生物多様性の認知度を内閣府が定期的に調べているのですが、15年前のCOP10のときに認知率が60%ぐらいまで一気に上がったのですが、そのあと10年以上ジリジリと下がっていて、現在は5割ぐらいになっています。しかもその5割の中で、生物多様性という言葉を知っているだけでなく、ちゃんと説明できるという人は2割強しかいない。一方で、気候変動についてはほぼ100%の認知度なので、気候変動に比べると自然に関する認知度や理解度はかなり低い状態が続いています。ただ、確かに2023年か4年ぐらいの調査だと認知度が60%ぐらいまで回復していて、去年から企業もTNFDという形で、上場企業はビジネス活動の自然への影響を報告するという制度が始まりました。こういう動きも踏まえつつ、将来的には指標の見直しも必要ではないかというのが1点目の共有です。
もう1つは、2年前から環境省が自然共生サイト、30by30という2030年に向けたサイトの認定をしておりますが、その中で自然に関するイメージと客観指標の乖離にも関連するのですが、いわゆる指標生物ですね。この生物がいると環境が良くなっている、悪化しているっていうようなものを見ていきましょう、というのが結構具体的で、非常にわかりやすいと言われておりまして、特に日本自然保護協会(NACS-J)は、指標生物を自然観察のなかで使っていきましょうということを推進しています。1つの案としては、この指標生物、鳥獣だったり、昆虫だったりもありますが、これを指標に取り入れていくと、空気がどうとか水がどうとかという話よりは、もう少し具体的になっていく可能性があるのではないかと思います。以上です。

前野座長: はい、ありがとうございます。確かにいろんな可能性がありそうですね。

三浦統括官: 村上の後任として着任しました統括官の三浦です。今日はどうもありがとうございます。
何点か確認をさせていただきたいことがあります。まず南雲さんの資料2の関係で、今回客観指標を一部改訂して相関が上がったのは、とても素晴らしいことだと思いますが、その反面、継続的な指標としての連続性をどういう形で確保していけばいいのか、或いは、それをどう開示するべきか、という点が1つ目です。
それから2つ目、東広島市の方にお伺いしたいのですが、資料の最後のページの担当部長制の導入括弧イメージ図と書いてあるところ、或いはその前のページの「各担当部長のもとに」という表現をみますと、担当部長というのは、既存の総務部長が経営戦略担当でもあって、例えば財務部とか地域振興部に指示することができるという構造にするのが担当部長制、或いは正確に言うと担当部長が6名いらっしゃって、それぞれの分野については部局横断的に責任を負うという理解でよいのか。さらに言うと、そのときに他の部局の仕事をする際の指揮命令系統、例えばその部の課長さんに指示・命令ができるのかという点について教えていただきたいというのが2点目です。
3点目がISOの関係で、6ページのところにあるコミュニティのタイプとメンバーとそれぞれがあるのですけれども、これはコミュニティのタイプの全員ではない、部分的な集合体においてウェルビーイングを推進するというパターンも想定してこの質問が作られているのか、或いはコミュニティにはいろいろなサイズや企業、保育・教育機関とあって、それぞれの総体のウェルビーイングを上げていこうというものとして設計されているのかという点が確認したくてお伺いしたいと思いました。以上3点、よろしくお願いします。

南雲委員: 私からは最初のご質問について、主観指標にしても客観指標にしても、時代とともに中身は変わっていかざるをえないと思いますし、かつそれは必然なのだろうと思います。そのなかで、レトロスペクティブなリステイトメントをやるかどうかについては、有用性とコストの上での判断だと思います。中には、過去には存在しなかった客観データなどもあります。
今回も、太田さんが言っていた30by30とか、こども食堂とか、そもそも以前には存在しないデータが客観指標に入っています。したがって過去に遡ってデータを再整備するには限界がありますし、そこにどれほど有用性があるのか。有用性・必然性がどのくらいあるのかということと、そのコストは誰が払うのかという問題だと思います。
多分、指標全体を過去にさかのぼって現在基準のデータを見たいと思っている人はあまりいなくて、選ばれたKPIだけをさかのぼって確認したい、そういうニーズに限定されるのではないかというのが僕の感覚です。

三浦統括官: ありがとうございます。そうすると、南雲さんのお考えとしては、評価指標のどこかがどう変わっているかはしっかり開示するが、レトロスペクティブな再評価を、コストをかけて行う必要はないということですね。わかりました。

東広島市(栗栖): 東広島市です。質問いただいた1点目の担当部長は兼務なのかということですが、これは兼務ではなくて全く別に置いています。総務部の中に、経営戦略担当、DX推進担当、危機管理担当という部長級の担当部長がいて、総務部長とそれぞれの担当部長の間には式揮命令の関係はないという考え方です。総務部の中に属しながらも、並列で部長級として存在していて、直接副市長の指示を仰ぐというような形になっています。
2点目の担当部長が他の部局の担当課長に直接指示できるかという点ですが、堅いことを言うと指示できないということになりますが、プロジェクトチーム的に活動することによって、そのプロジェクトチーム内で指示することは可能という形にできたらと考えております。
まだ4月からスタートしたばかりなので、実際は各担当部長も所管部長も、お互いに遠慮しながら進んでいるという状況かと思っています。

三浦統括官: 大変よくわかりました。私も副市長をさせていただいたことがありまして、その観点からも、この仕組みをどう運用するのか、ということについて知りたかった次第です。新しい取り組みですし、ぜひとも良い結果に繋がることを期待しています。

細野委員: 細野からISOに関するご質問に対してお答えさせていただきます。今共有させていただいているテンプレートでは、例として高齢者、全地域住民、従業員、学生などと表示していますが、わかりやすく言えば、ポピュレーションアプローチ系の取り組みも、ハイリスクアプローチ系の取り組みも包括的に取り上げられるようにということで、メンバーの対象は考えております。
ですので、コミュニティのタイプで地域社会としたとしても、例えばメタボ検診引っかかった人みたいな形でハイリスクアプローチの取り組みが上がってくるケースも考えられれば、地域全体として全住民を対象に、地域のウェルビーイングや文化などに対する意識醸成とかそういったものも、このテンプレートで取り上げられるように考えて作成したものになっております。

前野座長: はい。ありがとうございます。小泉先生、よろしくお願いします。

小泉委員: 今回も非常に充実した資料をありがとうございます。南雲さんの資料も大変すばらしいものでしたし、担当部長の取り組みであるとか、標準取り組み資料として勉強なりましたありがとうございます。
1点、前回もお話したのですが、幸福度の総量を出して可住地面積で割るという指標について。あれがやはり気になっています。例えば人口密度と幸福度について単純に散布図を作っていただくことができますか。それを提示していただいて、その図の状況と今回の図を比べた方がいいのかなと思うのですがいかがでしょうか。

南雲委員: はい、いかようにもできます。幸福度の高さのスコアと健康寿命の長さを掛けた面積に、人口をかけてそれを可住地面積で割る、という4つの変数があるだけなので、どこで切ってどう見せるかについてはいかようにもできます。企業経営でよく使うROEの分解と同じような感じで見せることはできます。ただ1点だけ伝えたいなと思っている感覚は何かというと、例えばA市とB市の2つの市があって、可住地面積は一緒で、ウェルビーイングのスコアもどちらも6.5だとした場合に、A市の人口は1人、B市には人口が1000人いましたと言ったときに、この2つの市は幸せを生み出す空間として同じなのかというと、何か違う気がする。特に人口が減ってく消滅可能性都市みたいなところになってくると、減っていった人たちについては、その市のウェルビーイングにはカウントされないということもあるので、それで空間効率を考えてみたということです。人口密度っていう観点がそこに組み込まれている式にはなっていますが、切り出して分析してみるとまた面白くて、実は人口過密になると、そのまちの大ファン(幸福度が9,10の住民)がはげ落ちるという結果が出てきました。そのあたりの解像度を上げながら、先生たちと一緒に何か使えるものに化けさせていけるのであれば、ありがたいなと思っています。そういう問題提起だと思っていただければ結構です。

小泉委員: 人口をかけて可住地面積で割っているということなので、人口密度をかけているということになりますが、そうすると、人口密度が高ければ高いほどよい、という考え方になってしまうので、それがちょっと疑わしいですよね。

南雲委員: 今、それが違うということを申し上げたわけです。人口密度が高くなりすぎると幸福度がおちてきて、U字カーブを描くのです。

小泉委員: 多分、特に国交省などと議論する際に、人口密度と1人の幸福度の関係がどうなっているのかを単純にお見せした方がよい。というのも、ともすれば人口密度が高ければ高いほどいい、みたいなこと言う人が本当にいるのです。そうすると、例えばタワマンばかりどんどん売ればいい、という話になりかねない。そういう誤解を招く可能性があるのかなと思って申し上げた次第です。確かに、過疎化している地域の難しさということについてこの図からいえることもあると思うので、この図が全く駄目だという話ではないのですが、単純に人口密度と幸福度の関係を見せていただくといいのかなと思いました。同じようにカーボンフットプリントについても、まずは単純に、カーボンフットプリントと幸福度の関係をみるということにした方がよいと思いました。
また、自治体での比較をする場合、単純に一人当たりの財政支出と幸福感の関係を見るといったことも有効かもしれません。

南雲委員: ちょっと通信が厳しいですが、大体おっしゃりたいことはわかりました。要するに一足飛びに行かずに、一度要素を分解したうえで積み上げていった方が、みんなにとってわかりやすいですよ、ということを指摘されたという理解でいいですかね。

小泉委員: その通りです。特に省庁に出すときにそういうことが気になったということですね。
あともう1点よろしいですか。データの公開について進めていただくのは、非常に素晴らしいことだと思っていて、古賀先生のご提案についても大事かなと思いました。同じようなフォーマットで、どんな研究成果があるのかということが、関係する人たちで一覧できると、どんどんこのデータを活用した新しい取り組みが広がっていくと思いましたので、ぜひそれをご検討いただければと思いました。以上です。

多田(デジタル庁): 小泉先生ありがとうございます。こちらについても引き続き皆さまのご意見をお伺いしながら検討して参りたいと思います。よろしくお願いします。

前野座長: はい。ありがとうございました。ほかにご質問はないですか。では私から簡単に総括をさせていただきます。
まず、南雲さんの発表について。やはり何年も続けている間にデータも溜まってきて、改善も進んできて、いろいろな興味深いデータがありましたね。改善すべき点もいろいろと出てきました。最後に小泉先生がおっしゃったように、基礎的なマクロのデータも出した上で、南雲さんのデータを見ると、さらにわかりやすくなっていくと思います。大量なデータがあるので、分析するだけでも大変でしょうが、ぜひ皆さんで活用していただきたいと思います。
そういう意味では、次にデジタル庁の皆さんが利活用のためのことも考えてくださっている、これも素晴らしいことで、いろんな研究者が同じデータを使っていろんな研究をして、研究者も切磋琢磨する、また自治体も切磋琢磨する。今日もたくさんの自治体の方が聞いてくださっていますが、ぜひ自分たちのまちの良さをより伸ばしていく。もちろん他市と比べて悪いところを改善するということも大事でしょうが、やはり幸せというのは、各自治体が各自治体らしい個性を出して、それぞれの幸せのカタチを追求することが大事です。今日も話が出ておりましたが、ランキングして1位でよかったとか、ビリで駄目だったとか、そういうものではないと思います。そういう意味で、このデータが妥当な形というか、非常にいい形で使われていくとすばらしいと思っています。
それから、東広島市さんですが、非常に明確な組織を作っている。こういう動きが出てきているのも非常に嬉しいですね。とにかくこのデジタル庁の取り組みが始まってから、いろいろな自治体で、ロジックモデルとか幸福度調査などが進化してきていますし、我々研究者としても非常に刺激を受けています。
最後にISOについて。ISOというと大体ヨーロッパが自分たちに有利な規格を作るということをしたたかにやるというイメージがありますが、ウェルビーイングのISOについては、産総研の佐藤さんや細野さんが中心になってやられているということで、これ本当に素晴らしいことだと思います。これから事例を集めていって日本の事例が世界のウェルビーイングを作るための道標になっていくと思います。座長としましても、多くの自治体、デジタル庁、さらに多様な分野の研究者が集まって議論することで、デジタル化とウェルビーイング化が進んでいるということを大変うれしく思います。
まだこの試みを知らない人もいますから、さらにみんなが知るようになって、みんなでウェルビーイングを目指していく、そういう社会を作れればと思います。
というわけで、私としても非常に勉強になりまして、内田先生もおっしゃっていましたが、私も南雲さんの大量のデータをもっとじっくり見て、じっくり質問したいと思いますので、よろしくお願いします。
ということで、本日発表してくださった皆さん、質問してくださった皆さん、それから質問されなかった有識者の方や傍聴してくださっている自治体の皆さん、本当にどうもありがとうございました。自治体の皆さんの方で何かわからないことがあったら、デジタル庁とか南雲さんとか井上さんとか、いろんな人に聞くと答えてくれますし、いろんなノウハウが蓄積されてきていますから、ぜひ横とか斜めで連携を取り合って、みんなで幸せな自治体を作っていっていただければというか、一緒に作らせていただければと思っておりますので、これからもぜひよろしくお願いします。
これからは三浦さんのもと、ぜひデジタル庁にも頑張っていただいて、我々とタッグを組んでやっていければと思います。というわけで、私からのご挨拶はこれぐらいにして、デジタル庁さんにマイクを渡したいと思います。

三浦統括官: どうもありがとうございました。
最後に前野先生におっしゃっていただきました通り、この取り組みは前任の村上が強い思いを持ってやってきたと思います。そういう意味では、今後どうなるのか皆さまに不安もあるのではないかと思いますが、私自身は以前より、個人的にもウェルビーイング或いは幸福度について非常に興味深く思っておりまして、引き続きしっかりやっていきたいと思います。また、デジタル庁という組織として、責任者が変わってもしっかりと継続して取り組みができるような、そういう組織づくりをやっていきたいと思います。
他方でそうは言いつつも、いわゆるお役所仕事にならないように、わくわくするような仕事にしていきたいと思いますので、引き続きご指導いただければと思います。
クロージングリマークスということでコメントさせていただきますが、まずは南雲さんの膨大なデータ、本当にありがとうございます。特に最初にご紹介いただきました生活評価のデータを追加したという話、特に国際比較を意識されたって点は本当素晴らしいと思います。
我々も色々なところに説明をする際に、このウェルビーイング指標はどうやって作られているのかとか、或いはどういう比較可能性があるのかといったようなことをよく聞かれます。そういう意味では国際的な比較可能なデータがさらに増強されたという点については、非常にうれしく思いますし、その他ご紹介いただいた分析も含めて、南雲さんのハードワークに感謝申し上げたいと思います。OASIS研修も着実に進んでいるようでありますが、デジタル庁の事業のご紹介という意味では、ファシリテーターの自治体への紹介・派遣事業も動き始めております。デジタル庁としましては、SCI-Japanさんとともに、ウェルビーイング指標をさらに広めていければなと思います。
それから東広島市の栗栖さん、どうもありがとうございました。大変よく理解できましたし、先ほど少し申し上げましたが、市役所の中での悩みをいかに解決していくかという意味では、非常にすぐれた先駆的な取り組みだと思います。ぜひ、これをやってどうだったか、何らかの形で聞かせていただけると、今後の参考になろうかと思います。
それから最後にISO。これまた新しい取り組みでありますし、これをまた世界に発信していくという意味では、非常に大きなチャレンジングな課題だと思います。日本は課題先進国であると同時に、課題解決先進国であらねばならない、そういう意味でも、ぜひこの取り組みをうまく作り上げて世界に発信できればと思いますし、デジタル庁としても、引き続きご協力させていただければと思っております。私の方からは以上となります。
本日はどうもありがとうございました。

多田(デジタル庁): 皆様、本日はお忙しいところ、ご参加いただきまして誠にありがとうございました。以上をもちまして、第9回の有識者検討会を終了させていただきます。次回は秋頃を目処に開催を検討して参ります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

以上