地方財政に関するダッシュボードで扱う財政項目の説明
目次
1. 財政項目一覧
地方財政に関するダッシュボードでは、歳入・歳出の主要な項目の内訳や会計・財政指標の主要な項目を扱っています。
各項目定義を令和8年版地方財政白書と総務省ホームページから抜粋し、掲載しています

2. 団体基礎情報
2.1 類似団体
- 市町村
- 人口及び産業構造により全国の市町村を35の類型に分類した結果、当該団体と同じ類型に属する団体。
財政指標や歳入・歳出(内訳を含む)の類似団体の値は、類似団体の平均値を表示している。
2.2 人口
調査対象年度の1月1日現在の住民基本台帳に登載されている人口に基づいている。
2.3 高齢化率
住民基本台帳人口に占める65歳以上の人口の割合による。
3. 全般
3.1 一人あたりの金額
各指標の値を人口で割った金額。
3.2 一人あたりの金額の前年比
一人あたりの金額の前年比 = (当該年度の一人あたりの金額 - 前年度の一人あたりの金額) ÷ 前年度の一人あたりの金額 × 100
3.3 平均値
3.3.1 類似団体の場合
類型における選定団体による各指標の平均値。選定団体は、標準的な財政運営を行っている市町村として、大規模な合併が行われていないこと、著しく多額の赤字を生じていないこと、等の基準によって選定された団体。
3.3.2 任意団体の場合
選択中の団体の指標の合計値を団体数で割った値
4. 財政指標
4.1 標準財政規模
地方公共団体の標準的な状態で通常収入されるであろう経常的一般財源の規模を示すもので、標準税収入額等に普通交付税を加算した額。なお、地方財政法施行令(昭和23年政令第267号)附則の規定により、臨時財政対策債の発行可能額についても含まれる。
4.2 実質収支
当該年度に属すべき収入と支出との実質的な差額をみるもので、形式収支から、翌年度に繰り越すべき継続費逓次繰越(継続費の毎年度の執行残額を継続最終年度まで逓次繰り越すこと)、繰越明許費繰越(歳出予算の経費のうち、その性質上又は予算成立後の事由等により年度内に支出を終わらない見込みのものを、予算の定めるところにより翌年度に繰り越すこと)等の財源を控除した額。
通常、「黒字団体」、「赤字団体」という場合は、実質収支の黒字、赤字により判断する。
4.3 実質収支比率
実質収支の標準財政規模(臨時財政対策債発行可能額を含む。)に対する割合。実質収支比率が正数の場合は実質収支の黒字、負数の場合は赤字を示す。
4.4 積立金
特定の目的のための財産を維持又は資金を積み立てるために設立された基金等に対する経費。
4.4.1 財政調整基金
地方公共団体における年度間の財源の不均衡を調整するための基金。
4.4.2 減債基金
地方債の償還を計画的に行うための資金を積み立てる目的で設けられる基金。
4.4.3 その他特定目的基金
財政調整基金、減債基金の目的以外の特定の目的のために財産を維持し、資金を積み立てるために設置される基金。具体的には、庁舎等の建設のための基金、社会福祉の充実のための基金、災害対策基金等がある。
4.5 地方債
地方公共団体の一般会計等の借入金。
4.5.1 臨時財政対策債
地方一般財源の不足に対処するため、投資的経費以外の経費にも充てられる地方財政法第5条の特例として発行される地方債。通常収支の財源不足額のうち、財源対策債等を除いた額を国と地方で折半し、国負担分は一般会計から交付税特別会計への繰入による加算(臨時財政対策加算)、地方負担分は臨時財政対策債により補塡することとされている。なお、臨時財政対策債の元利償還金相当額については、その全額を後年度地方交付税の基準財政需要額に算入することとされている。
4.6 財政力指数
地方公共団体の財政力を示す指数で、基準財政収入額を基準財政需要額で除して得た数値の過去3年間の平均値。
財政力指数が高いほど、普通交付税算定上の留保財源が大きいことになり、財源に余裕があるといえる。ただし、特別区の財政力指数については、特別区財政調整交付金の算定に要した基準財政需要額と基準財政収入額によって算出したもの。
4.7 経常収支比率
地方公共団体の財政構造の弾力性を判断するための指標で、人件費、扶助費、公債費等のように毎年度経常的に支出される経費(経常的経費)に充当された一般財源の額が、地方税、普通交付税を中心とする毎年度経常的に収入される一般財源(経常一般財源)、減収補塡債特例分及び臨時財政対策債の合計額に占める割合。
この指標は経常的経費に経常一般財源収入がどの程度充当されているかをみるものであり、比率が高いほど財政構造の硬直化が進んでいることを表す。
4.8 実質公債費比率
当該地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金及び公営企業債の償還金に対する繰出金などの準元利償還金に係る実質的な公債費相当額※1の標準財政規模を基本とした額※2に対する比率の過去3か年の平均値。
借入金(地方債)の返済額及びこれに準じる額の大きさを指標化し、これらが財政運営に与える影響の度合いを示す指標ともいえる。
地方公共団体財政健全化法の実質公債費比率は、起債に協議を要する団体と許可を要する団体の判定に用いられる地方財政法(昭和23年法律第109号)の実質公債費比率と同じ。
※1 元利償還金(繰上償還金等を除く。)及び準元利償還金の合計額から、これらに充当された特定財源及び元利償還金等に係る基準財政需要額算入額を控除した額。
※2 標準財政規模から元利償還金等に係る基準財政需要額算入額を控除した額。
4.9 将来負担比率
公営企業や地方公社、損失補償を行っている出資法人等に係るものも含め、当該地方公共団体の一般会計等が将来負担すべき実質的な負債※1の標準財政規模を基本とした額※2に対する比率。
地方公共団体の一般会計等の借入金(地方債)や将来支払っていく可能性のある負担等の現時点での残高を指標化し、将来財政を圧迫する可能性の度合いを示す指標ともいえる。
※1 一般会計等の将来負担額から財政調整基金や元利償還金等に係る基準財政需要額算入額などの充当可能財源等を控除した額。
※2 標準財政規模から元利償還金等に係る基準財政需要額算入額を控除した額。
5. 歳入
5.1 一般財源
地方税、地方譲与税、地方特例交付金等及び地方交付税の合計額。なお、これらのほか、都道府県においては、市町村から交付を受ける市町村たばこ税都道府県交付金、市町村においては、都道府県から交付を受ける利子割交付金、配当割交付金、株式等譲渡所得割交付金、分離課税所得割交付金(政令指定都市のみ)、地方消費税交付金、ゴルフ場利用税交付金、自動車取得税交付金、自動車税環境性能割交付金、軽油引取税交付金(政令指定都市のみ)及び法人事業税交付金を加算した額をいうが、これらの交付金は、地方財政の純計額においては、都道府県と市町村との間の重複額として控除される。
5.2 一般財源等
一般財源のほか、一般財源と同様に財源の使途が特定されず、どのような経費にも使用できる財源を合わせたもの。目的が特定されていない寄附金や売却目的が具体的事業に特定されない財産収入等のほか、臨時財政対策債等が含まれる。
5.2.1 地方交付税
地方公共団体の自主性を損なわずに、地方財源の均衡化を図り、かつ地方行政の計画的な運営を保障するために、国税のうち、所得税、法人税、酒税及び消費税のそれぞれ一定割合及び地方法人税の全額を、国が地方公共団体に対して交付する税。地方交付税には、普通交付税と災害等特別の事情に応じて交付する特別交付税がある。普通交付税は、基準財政需要額が基準財政収入額を超える地方公共団体に対して、その差額(財源不足額)を基本として交付される。
5.2.2 地方特例交付金等
個人住民税における住宅借入金等特別税額控除及び定額減税(令和6年度及び令和7年度)の実施に伴う地方公共団体の減収を補塡するために交付される地方特例交付金、生産性革命の実現に向けた固定資産税の特例措置の拡充による地方公共団体の減収を補塡するために交付される新型コロナウイルス感染症対策地方税減収補塡特別交付金から構成される国から地方公共団体への交付金。
5.2.3 地方譲与税
本来地方税に属すべき税源を、形式上一旦国税として徴収し、これを地方公共団体に対して譲与する税。
現在、地方譲与税としては、地方揮発油譲与税、特別とん譲与税、石油ガス譲与税、自動車重量譲与税、航空機燃料譲与税、森林環境譲与税及び特別法人事業譲与税がある。
5.3 特定財源
使途が特定され、使用できる経費が定められている財源。
5.3.1 国庫支出金
国と地方公共団体の経費負担区分に基づき、国が地方公共団体に対して支出する負担金、委託費、特定の施策の奨励又は財政援助のための補助金等。
5.3.2 都道府県支出金
都道府県の市町村に対する支出金。都道府県が自らの施策として単独で市町村に交付する支出金と、都道府県が国庫支出金を経費の全部又は一部として市町村に交付する支出金(間接補助金)とがある。
6. 歳出(目的別)
行政目的に着目した歳出の分類。地方公共団体の経費は、その行政目的によって、総務費、民生費、衛生費、農林水産業費、土木費、教育費、議会費、労働費、商工費、消防費、公債費、警察費等に大別することができる。
6.1 総務費
地方公共団体の全般的な管理事務(財政・企画・庁舎管理・人事・戸籍・徴税・選挙・統計等)に要する経費のほか、その他目的別に区分することのできない経費。
6.2 民生費
地方公共団体は、社会福祉の充実を図るため、児童、高齢者、障害者等のための福祉施設の整備、運営、生活保護の実施等の施策を行っており、これらの諸施策に要する経費。
6.3 衛生費
地方公共団体は、住民の健康を保持増進し、生活環境の改善を図るため、医療、公衆衛生、精神衛生等に係る対策を推進するとともに、し尿・ごみなど一般廃棄物の収集・処理等、住民の日常生活に密着した諸施策を行っており、これらの諸施策に要する経費。
6.4 農林水産業費
地方公共団体は、農林水産業の振興と食料の安定的供給を図るため、生産基盤の整備、構造改善、消費流通対策、農林水産業に係る技術の開発・普及等の従来の施策に加え、6次産業化等の推進、人口減少社会における農村漁村の活性化等の施策を行っており、これらの諸施策に要する経費。
6.5 土木費
地方公共団体は、地域の基盤整備を図るため、道路、河川、住宅、公園等の公共施設の建設、整備等を行うとともに、これらの施設の維持管理を行っており、これらの諸施策に要する経費。
6.6 教育費
地方公共団体は、教育の振興と文化の向上を図るため、学校教育、社会教育等の教育文化行政を行っており、これらの教育施策に要する経費。
6.7 議会費
議員報酬、議会事務局の職員の人件費及び議事堂の建築等に要する経費のほか、地方公共団体の議会に要する経費。
6.8 労働費
地方公共団体は、就業者の福祉向上を図るため、職業能力開発の充実、金融対策、失業対策等の施策を行っており、これらの諸施策に要する経費。
6.9 商工費
地方公共団体は、地域における商工業の振興とその経営の強化等を図るため、中小企業の経営力・技術力の向上、地域エネルギー事業の推進、企業誘致、消費流通対策等様々な施策を行っており、これらの諸施策に要する経費。
6.10 消防費
地方公共団体は、火災、風水害、地震等の災害から国民の生命、身体及び財産を守り、これらの災害を防除し、被害を軽減するほか、災害等による傷病者の搬送を適切に行うため、消防行政を行っており、これらの諸施策に要する経費。
6.11 公債費
地方公共団体が発行した地方債の元利償還等に要する経費。 なお、性質別歳出における公債費が地方債の元利償還金及び一時借入金利子に限定されるのに対し、目的別歳出における公債費については、元利償還等に要する経費のほか、地方債の発行手数料や割引料等の事務経費も含まれる。
7. 歳出(性質別)
経費の経済的性質に着目した歳出の分類。地方公共団体の経費は、その経済的性質によって、義務的経費、投資的経費及びその他の経費に大別することができる。
7.1 人件費
職員給、特別職給与、議員報酬、各種委員報酬や退職金など、職員等に対し、勤労の対価、報酬として支払われる経費。
7.2 扶助費
社会保障制度の一環として地方公共団体が各種法令に基づいて実施する給付や、地方公共団体が単独で行っている各種扶助に係る経費。
なお、扶助費には、現金のみならず、物品の提供に要する経費も含まれる。
7.3 公債費
地方公共団体が発行した地方債の元利償還等に要する経費。
なお、性質別歳出における公債費が地方債の元利償還金及び一時借入金利子に限定されるのに対し、目的別歳出における公債費については、元利償還等に要する経費のほか、地方債の発行手数料や割引料等の事務経費も含まれる。
7.4 普通建設事業費
公共又は公用施設の新増設等に要する経費。そのうち、新規整備とは、新たに公共施設等を整備したものに加え、既存の道路、橋りょう等の拡幅及び歩道、車線の増設並びに既存の公共施設等への機能強化などをいい、更新整備とは、施設の耐震化工事、老朽化による改築や建て替え、建て替えに係る解体及び設備の更新などをいう。
7.4.1 補助事業
地方公共団体が国から負担金又は補助金を受けて実施する事業。
7.4.2 単独事業
地方公共団体が国からの補助等を受けずに、独自の経費で任意に実施する事業。
7.4.3 国直轄事業
国が、道路、河川、砂防、港湾等の建設事業及びこれらの施設の災害復旧事業を自ら行う事業。事業の範囲は、それぞれの法律で規定されている。国直轄事業負担金は、法令の規定により、地方公共団体が国直轄事業の経費の一部を負担するもの。
7.5 物件費
人件費、維持補修費、扶助費、補助費等以外の地方公共団体が支出する消費的性質の経費の総称。具体的には、職員旅費や備品購入費、委託料等が含まれる。
7.6 補助費等
他の地方公共団体や国、法人等に対する支出のほか、地方公営企業法(昭和27年法律第292号)第17条の2の規定に基づく繰出金も含まれる。
7.7 その他
7.7.1 災害復旧事業費
地震、台風その他異常な自然現象等の災害によって被災した施設を原形に復旧するために要する経費。
7.7.2 維持補修費
地方公共団体が管理する施設等の維持に要する経費。
7.7.3 投資及び出資金
国債、地方債の取得や第三セクター等への出捐、出資等のための経費。
7.7.4 繰出金
普通会計と公営事業会計との間又は公営事業会計相互間において支出される経費。また、基金に対する支出のうち、定額の資金を運用するためのものも繰出金に含まれる。
なお、法非適用の公営企業に対する繰出も含まれる。
7.7.5 積立金
特定の目的のための財産を維持又は資金を積み立てるために設立された基金等に対する経費。
7.7.6 貸付金
地方公共団体が様々な行政施策上の目的のために地域の住民、企業等に貸し付ける貸付金。
8. お問合せ先
地方財政の内容に関するお問合せ:総務省自治財政局財務調査課
- 住所:〒100-8926 東京都千代田区霞が関2-1-2
- 電話:03-5253-5649
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9. 関連情報
地方財政
総務省では、地方財政の状況を把握するため、毎年度、「地方財政状況調査」を行っています。デジタル庁は総務省と協力し、地方財政に関するデータをより分かりやすく可視化しています。