本文へ移動

行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律案

本法律案は、令和5(2023)年3月7日、第211回国会(通常国会)に提出されました。

趣旨

今般の新型コロナウイルス感染症対策等の経験により、社会における抜本的なデジタル化の必要性が顕在化している中でデジタル社会の基盤であるマイナンバー、マイナンバーカードについて国民の利便性向上等の観点から、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(マイナンバー法)等の一部の改正を行う。

概要

1. マイナンバーの利用範囲の拡大

  • 理念として社会保障制度、税制及び災害対策以外の行政事務においてもマイナンバーの利用の推進を図る。
    ※具体的な利用事務の追加は、従来通り法律改正で追加
  • 具体的には、理容師・美容師、小型船舶操縦士及び建築士等の国家資格等、自動車登録、在留資格に係る許可等に関する事務において、マイナンバーの利用を可能とする。

各種事務手続における添付書類の省略等

2. マイナンバーの利用及び情報連携に係る規定の見直し

  • 法律でマイナンバーの利用が認められている事務に準ずる事務(事務の性質が同一であるものに限る)についても、マイナンバーの利用を可能とする。
    ※個別の法律の規定に基づく事務は、従来通り法律改正で追加
  • 法律でマイナンバーの利用が認められている事務について、主務省令に規定することで情報連携を可能とする。
    ※情報連携が行われた記録は、マイナポータル上で照会可能

新規で必要とされる機関間の情報連携のより速やかな開始が可能に

3. マイナンバーカードと健康保険証の一体化

  • 乳児に交付するマイナンバーカードについて顔写真を不要とする。
  • 健康保険証を廃止するとともに、マイナンバーカードによりオンライン資格確認を受けることができない状況にある方が、必要な保険診療等を受けられるよう、本人からの求めに応じて「資格確認書」を提供する。

すべての被保険者の円滑な保険診療を可能に

4. マイナンバーカードの普及・利用促進

  • 在外公館で、国外転出者に対するマイナンバーカードの交付や電子証明書の発行等に関する事務を可能とする。
  • 市町村から指定された郵便局においても、マイナンバーカードの交付申請の受付等ができるようにする。
  • 暗証番号の入力等を伴う電子利用者証明を行わずに、利用者の確認をする方法の規定を整備する(例:図書館等での活用)。

マイナンバーカードを申請・取得できる選択肢の拡大及び利用の促進

5. 戸籍等の記載事項への「氏名の振り仮名」の追加

  • 戸籍、住民票等の記載事項に「氏名の振り仮名」を追加。
  • マイナンバーカードの記載事項等に「氏名の振り仮名」を追加。

公証された振り仮名が各種手続での本人確認で利用可能に

6. 公金受取口座の登録促進(行政機関等経由登録の特例制度の創設)

  • 既存の給付受給者等(年金受給者を想定)に対して書留郵便等により一定事項を通知した上で同意を得た場合又は一定期間内に回答がなく、同意したものとして取り扱われる場合、内閣総理大臣は当該口座を公金受取口座として登録可能に。
    (※1)公金受取口座は給付のみに利用。
    (※2)事前・事後の本人通知に加え、広報で制度の周知徹底を図る。

デジタルに不慣れな方も簡易に登録が可能及び給付の迅速化

施行期日

公布の日から起算して1年3月以内の政令で定める日とする(一部を除く)。

資料

関連情報