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平大臣記者会見(令和7年6月20日)

平デジタル大臣記者会見要旨

(令和7年6月20日(金)9時00分から9時08分まで 於:オンライン)

1. 発言要旨

サイバー安全保障担当大臣として、本日の閣議において、「重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律」、いわゆる「サイバー対処能力強化法」の一部の施行期日を定める政令と、整備法の一部施行に伴う関係政令の整備等に関する政令について閣議決定をしましたので、お知らせいたします。
まず、施行期日を定める政令については、サイバー対処能力強化法のうち、公布の日から起算して6月以内に施行するものの具体的な施行期日を定めるものであります。これを7月1日に定めるものといたしました。これにより、7月1日より、サイバー対処能力強化法に基づく重要電子計算機の被害の防止のための政府の基本方針を定めることが可能になります。また、内閣サイバー官の設置やサイバーセキュリティ戦略本部の改組等が行われることになります。
次に整備政令について、内閣サイバーセキュリティセンター、いわゆるNISCの改組等を行うものであります。サイバー安全保障も含めた、サイバーセキュリティの確保に関する司令塔として、新たに「国家サイバー統括室」を設置するものであります。なお、これについても7月1日から施行されることとなります。
サイバー対処能力強化法等については、令和9年11月までに順次施行されることとなりますが、引き続き、施行に向けた万全の準備を進めてまいりたいと考えております。

2. 質疑応答

(問)能動的サイバー防御関連でお伺いします。国家サイバー統括室が新たに7月1日から発足するということですが、NISCを発展的に改組する新たな組織になると思います。今後、体制整備をこの組織を中心に進めていかれると思うのですが、改めてこの新しい統括室に求める役割、期待する点について、大臣のお考えを教えてください。

(答)まさに今回、サイバー対処能力強化法とその整備法で定められたことは、今まで政府ができることに加えて、様々な、例えば通信情報の利用分析であったり、いわゆるアクセス・無害化であったり、新たなことが、だいぶ政府として実施可能になりました。そういった中で、今までよりも広くいろいろな関係者、もしくは府省庁と連携して、さらに事と次第によっては、迅速にそれを進めていかなければいけないということでありますので、国家サイバー統括室という強力な司令塔ができましたので、まさにその司令塔機能をしっかり果たしていくと。さらには、その法律に定めたことがしっかりと機能するように能力を構築していかなければいけないと思いますので、そこも含めて中心的な役割を果たすのが国家サイバー統括室だと思っております。さらには、その安全保障の関連もしっかり連携しなければいけませんし、また、外務大臣、外務省ともしっかり連携しなければいけないということで、その幅広であり、かつ迅速に対処ができる司令塔機能を期待したいと思います。

(問)2025年度の通常国会は22日で閉会する見込みとなりました。少数与党としての通常国会ですが、大臣所管の能動的サイバー防御関連法など多くの法案が成立しました。今国会を振り返って、大臣の所感をお聞かせください。

(答)私の所管する全ての法案が無事成立することができました。サイバー対処能力強化法及び同整備法や、マイナンバー法及び住民基本台帳法の一部改正などであります。少数与党でありますので大変厳しい国会論戦が想定されたわけであります。そういった中で、特にサイバー対処能力強化法や同整備法については、いわゆる憲法上の論点や国際法上許容されるのかという論点など、多岐にわたる論点などもあり、また、今まで日本国政府ができなかった対応を可能にする法律でもありましたので、かなりの覚悟を持って、さらに大臣として、準備を持って国会の論戦に臨ませていただきました。一方で、少数与党ということもありますので、与党、野党問わず、質問に対しては丁寧にお答えしたり、建設的な対応をとるという方針で臨ませていただき、法案修正を経て、結果として参議院においては、最終的に9割を超える議員の方に賛成いただいたということであります。私自身の感想としては、逆に少数与党ということもあり、こういった大きな方針転換のような、こういった法律について丁寧な議論ができ、さらに、多くの議員から賛同を得ることができたということは、結果として非常に良かったのではないかと思っております。実際、私自身も約40時間答弁をさせていただきました。この間、事務方がもう1回調べたら約400問の答弁をしているということであります。特に野党の皆さん、与党もそうですけども、国会での質問は国民の皆さんが思っている不安な点とか、疑問な点などを政府にぶつけていただいたということもあり、それに対して多く答弁をさせていただきましたので、そういった意味で充実した審議ができたのではないかと思っております。

(以上)