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モビリティワーキンググループ(第13回)

概要

  • 日時:令和8年(2026年)1月27日(火)10時00分から12時00分まで
  • 場所:オンライン
  • 議事
    1. 開会
      1. 「モビリティ・ロードマップ2026」の論点(案)および策定に向けた進め方
      2. 令和7年度自動運転社会実装先行的事業化地域事業の公募状況について
      3. 「需給一体となったモビリティサービスの再設計に関する調査研究」取組状況について
    2. 意見交換
    3. 閉会

資料

議事録

鈴木参事官: ただいまから、モビリティワーキンググループ第13回の会合を開催いたします。本日はお忙しいところ、ご出席いただきましてありがとうございます。本日司会を務めます、事務局の鈴木でございます。どうぞよろしくお願いいたします。まず事務連絡ですが、本日の会議はオンラインとのハイブリッド開催です。オンライン参加の構成員の皆様におかれましては、会議中は常時カメラオンで、発言時にはマイクのミュート解除の上、発言をお願いいたします。他の方がご発言をされている際は、マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。また、傍聴者の方におかれましては、カメラ、マイクオフにしていただきますようお願いいたします。なお、事務局内部での共有及び今後の議事録作成のため、録画をさせていただいております。予めご了承お願いいたします。

続きまして、資料の確認をさせていただきます。事前にお送りいたしました議事次第の記載の通りでございますが、議事次第、資料1~5、出席者一覧でございます。

次に、構成員の皆様の変更がございます。ワーキンググループの有識者として、根本構成員にお願いをいたしております。また、本日はご欠席でございますが、森構成員にご参画いただいております。なお、欠席につきましては、川端構成員、越塚構成員、齊藤構成員が、本日ご欠席でございます。その他、本日の出席者のご紹介につきましては、時間の制約もございますので、大変失礼ながらお手持ちの出席者一覧の配布をもって代えさせていただきます。

それでは、ワーキンググループの開催にあたりまして、宇野主査よりご挨拶をいただきます。

宇野主査: おはようございます。本日はお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。昨年の10月に内閣総理大臣補佐官を拝命いたしました、宇野と申します。私の担務が、一つは社会資本整備という部分と、もう一つは科学技術イノベーション政策というところが担務になっておりまして、それを掛け合わせたようなエリアに、モビリティワーキンググループの課題があるのかな、議論していただくような事項があるのかな、と思っております。そういう意味で、このワーキンググループの主査を務めさせていただいておりますので、今後ともよろしくお願いします。

2024年にこのモビリティワーキンググループ、特に自動運転に関しましては、モビリティ・ロードマップというのを2024年に初めて策定されたところでございます。昨年のモビリティ・ロードマップ2025につきましても、構成員の皆様方にご議論いただいて、策定をしているところでございます。その時のご議論、ご協力に対して、深く感謝を申し上げます。次に、今回モビリティ・ロードマップ2026を今年の6月目途に策定することにしております。毎年策定し、それに基づいて各省庁が施策を講じていくというものでございまして、この自動運転の社会も日々進化をしていて、常に状況が変わっていきますので、毎年このロードマップを改定していくという仕組みにしております。今回、これまでのロードマップで提示された各政策の進捗状況や、最近の自動運転の技術動向等を評価していただきつつ、自動運転の社会実装に向けた政策の方針、とりわけ、ロードマップ2025で提示された交通商社機能のあり方や自動運転サービスの事業化に向けた方策等について、ご議論をいただきたいと思います。

これからデジタル庁の方から、「モビリティ・ロードマップ2026の論点(案)及び策定に向けた進め方」、それから「交通商社機能に関する調査研究状況」、これについてご説明いたします。皆様には忌憚のないご意見をいただき、ロードマップ2026の策定につなげていただければと存じます。よろしくお願いします。

鈴木参事官: ありがとうございました。それでは議事に移らせていただきます。まず1つ目「モビリティ・ロードマップ2026の論点(案)及び策定に向けた進め方」につきまして、ご説明いたします。

岡田審議官: デジタル庁審議官の岡田です。資料2をご覧いただければと思います。

3ページ目ですが、こちら先ほど宇野主査からお話しがありましたが、昨年まとめていただいたモビリティ・ロードマップ2025の振り返りでございますので、簡単に説明いたします。右側に重点政策ということで、ご提示いただきました。1つは、交通商社機能の確立です。自動運転は今のところ非常に費用がかかりますので、需要もそれに見合ったものがちゃんと確立していないと採算が取れないだろう、と考え、需給一体となったサービス設計が必要ということで、交通商社機能ということを打ち出しております。共同利用すべきデジタル基盤の導入・整備、こういったものも含めて、交通商社機能というものをいかにして確立していくかというところでございます。2つ目でございますが、自動運転技術の実装に向けた支援策のさらなる整備ということで、先ほど申し上げた通り、引き続き費用がかかるものでございますので、初期導入費用をいかにして低減させていくか、事故時の体制の整備や社会的受容性をいかに向上していくか、といったことについてご提示いただいています。3つ目ですが、ターゲットに合わせた各府省庁政策の集中投入ということで、先行的事業化地域と称しておりますが、色んな施策があちこちバラバラに投入されても、なかなか実証から実装の方に進まないということで、集中的に支援策を投入するところとして10カ所程度選定する、ということでご提示いただいております。

5ページ目を見ていただきますと、今の先行的事業化地域ですけれども、3つの類型に分けて選定する方針となっております。1番左は、最新技術型ということで、任意の地点間を結ぶ経路、いわゆるロボタク(ロボットタクシー)のようなものが想定されております。2つ目は、運行エリア拡大型ということで、すでにレベル4の自動運転サービスを運行しているところにつきまして、さらに他の地域路線に拡大しようとする地域を想定しております。3つ目の類型ですが、技術的課題がまだ残っているところについて、それを解決していくための実証をやっていこうというのが、3番目の類型になります。

次のページは、交通商社機能について簡単に概念図をまとめたものです。先ほど申しましたように、需要をしっかりと確立していくために、需要をまずしっかりと把握をする。それから需要をしっかり作っていく。左側は供給サイドということで、様々な供給が行われている地域においては、どういう供給を提供していくかを最適化していくことも含め、交通商社機能としてやっていくということです。その際、需要と供給のマッチングにあたって、共通基盤の真ん中に書いてありますが、デジタル基盤を使って、うまくマッチングしていくことを目指しているところです。

続きましてロードマップ2026の論点でございますが、8ページ目をご覧ください。今申し上げた、交通商社機能のあり方につきまして、現在、デジタル庁で調査研究を進めているところでございます。後ほど、こちらについては現状報告させていただきますが、こういった報告内容も踏まえ、交通商社のさらなる定義の深掘り、あるいは優良事例をご覧いただいて、こういう要素が普及に向けて必要なのではないか、あるいはこういう課題が残っている、ということをうまく整理していただくような形で、ご議論いただければと思っております。2つ目ですが、先行的事業化地域と、自動運転サービスの事業化ということで、まだ、ほとんどのところが実証段階ですので、これから事業化に向け、実装に向けた取り組みのあり方というところについてご議論いただければと思います。そして、2025には入っていませんでしたが、物流の自動運転実装に向けた状況というところもフォローしながら、物流分野における自動運転の推進についてもこういう政策が必要だ、という方向感をご議論いただければと思います。さらに、ロードマップ2025の中で、各府省庁でこういう施策をすべき、ということを打ち出していただいておりますので、その取り組み状況について、フォローアップしていきつつ、進捗を踏まえて今後の政策の方向性についても議論できればと考えております。その他ということで、現時点で具体的にこういう議論もしておくべきという論点がもしあれば、本日も構成員の皆様からコメントいただければと思います。

9ページ目のスケジュールは、次回モビリティワーキングの開催は2月24日。先行的事業化地域が、先週の金曜日に締め切られておりますので、この結果を踏まえて採択地域についてご議論いただきたいと考えております。そして、各府省庁からの報告になりますが、国交省で1月16日に第三次交通政策基本計画が閣議決定されております。この中で自動運転についても、2030年に1万台という新たな目標が提示されておりますので、この辺りについてご報告をいただきたいと思っております。総務省では、自動運転時代の次世代ITS研究会というのが、昨年の9月から第三期の研究会が立ち上がっておりますので、この検討状況についてご報告いただければと思います。

3月中下旬に、交通商社機能の調査事業について、ある程度固まってくると思いますので、この報告は第15回でさせていただければと思います。物流についても、この第15回で議論させていただければと思います。また、各省からさらに報告があれば、ここでご議論いただきたいと思っております。ロードマップ2025の各府省庁の政策の進捗状況を議論いただいた後、ロードマップ2026の骨子について、お諮りしたいと思います。5月の上中旬にロードマップ2026の案をご提示させていただき、最終的には6月頃にモビリティ・ロードマップ2026を決定するという段取りでおります。

以上です。

鈴木参事官: 次に、議題2に移ります。自動運転社会実装先行的事業化地域事業の公募状況についてです。

岡田審議官: 資料3をご覧いただければと思いますが、先ほど申しました通り、先行的事業化地域の公募が昨年末からかけられ、先週の金曜日に締め切られている状況であります。選定地域につきましては、これから検証していくところでありますが、3番目を見ていただきますと、選定の方法ということで、これら6つの側面から、各申請について審査をしていきたいと思っております。計画面については、令和9年度を目途に事業化する地域を公募しておりますので、その計画の確からしさ、というところを確認していきたいと思います。それからその計画を実施していくための体制面、そしてこれまで自動運転サービスを実証等で行っている地域につきましては、その実績について見ていきます。また、経営面については、事業化に向けた経営面での計画がしっかりしているか。そして技術面、最後に社会的受容面と、こういった側面で審査していきたいと考えております。

次のページを見ていただきますと、締め切りの段階で39件の応募がありました。先ほどパターンを3つ申し上げましたが、パターン1の、いわゆるロボタク型につきましては6件。運行エリアを拡大していくところが4件。技術的課題の解決が29件と、このようなバランスになっています。

今後のスケジュールですが、本ワーキンググループで昨年末に設置をお認めいただきました、サブワーキンググループの方で、まずは審査をさせていただこうと思っております。その上で、その結果を2月下旬頃の次回ワーキンググループでお諮りさせていただき、最終決定をしていきたいと考えており、3月上旬頃、デジタル庁ホームページにて、採択結果を公開していくことになります。

鈴木参事官: では、議題3でございます。デジタル庁の委託事業者のKPMGコンサルティング社から、「需給一体となったモビリティサービスの再設計に関する調査研究」について全体をご説明いただき、さらに本日ゲストスピーカーとしまして、SMARTふくしラボの小柴様をお呼びいたしておりますので、富山県黒部市の取り組みについてご説明をいただきます。よろしくお願いいたします。

モビリティワーキンググループ事務局 山中: KPMGコンサルティングの山中と申します。よろしくお願いいたします。アジェンダの1.「交通商社機能の類型/役割定義」と2.「塩尻市実証調査計画案」を我々からご説明差し上げたあと、具体的な交通商社機能の取り組み事例として、先ほどご紹介いただきましたSMARTふくしラボ小柴様をゲストスピーカーとしてお呼びしておりますので、取組を紹介させていただきたいと思います。その後、交通商社機能に求められる役割と、その実現に向けた課題案について再度我々からご説明させていただき、その後意見交換へと移らせていただきます。

まずアジェンダの1、交通商社機能の類型、役割定義につきましてご説明いたします。4ページ目、こちらは交通商社機能の類型というところを示した事務局案でございます。類型を担当するにあたり、交通商社機能に求められるニーズの違いというところを、地域事例などを基に今回事務局案として3類型に区分しております。類型1は、交通モード転換・最適化の促進を主な役割としたもの。類型2は、オンデマンド交通への対応促進を主な役割としたもの。類型3は、共助等による輸送等により地域ニーズの対応促進を主な役割としたものです。こちらのページでは、類型概念の分かりやすさという観点から、3類型を人口、そして人口密度という軸に照らしてマッピングをさせていただき、現時点の事務局案としてご提供させていただいております。他方で、この類型化や役割定義というのが、今後、交通商社機能を噛み砕いて、各地域に浸透させていくための重要な整理の1つと認識をしておりますので、構成員の皆様からのご意見を頂戴して、ブラッシュアップをしていければと考えております。

5ページ目は、先ほどお示しした3類型の概要、合理化における課題、交通商社機能の役割を、事例調査等をもとに、現段階で整理した表です。類型1では、スクールバスや民間送迎など、交通に関する地域の資源の再編および、非交通分野との連携による移動需要の創出というところが交通商社機能として、必要となる傾向と整理をしております。類型2では、非交通分野との連携による移動需要の創出、広告など非交通分野からの収益の確保が必要になってくる傾向があると整理しています。最後に類型3では、外出促進等を通じた健康増進、コミュニティの活性化というところが、優先的に必要になると整理をしております。次いで持続可能性の確保に向けた非交通分野との連携による移動需要の創出、そして収益の確保が必要になる傾向と整理しています。繰り返しになりますが、ここでの整理につきましても、今後の調査分析というのを進めていく中で、アップデートしてまいります。

続きまして、アジェンダ2塩尻における実証計画案につきましてご説明をさせていただきます。まず塩尻市というところですが、今回の調査研究を進めるにあたりまして、地域の方々により具体性を持って、交通商社機能というのを理解いただけるような成果物を作ることが非常に重要かな、と我々も受託事業者として考えております。そのために、この調査研究の趣旨にご賛同をいただきました長野県塩尻市様を、実証のフィールドとして今回選定をしており、この交通商社機能の必要な要件等の調査分析というのを、なるべく手触り感を持って進めているように、そのような形で塩尻様とご一緒させていただいております。

7ページ目では塩尻市様において交通商社機能が確立された際の関係性というのは、あくまでも将来的なモデルイメージとして、お示ししている図です。こちらに示しているような、サービス、お金、そして他のリソースというところが組み合わさり、持続可能事業モデルを実現する。こちらを目指すためにということではありますが、クリアしなければならないハードルが多いというところは我々も塩尻市様も、議論の中で重々承知しており、今後塩尻市様と一緒に、この具体的な課題および対応の方向性についてさらに検討を進めていこうと考えております。

8ページ目では、前のページに関連していますが、交通商社機能において需要、供給、そして原資、こちらの束ね方というのを整理した図でございます。特に塩尻市様においては、自動運転について積極的に取り組みを進めておりますので、今回の調査研究においても、交通商社機能をおいて需要供給を束ねる、その供給力の一つとして、自動運転との連携の仕方というところも、1つキーポイントになってくるかと思いますので、そういった視点も踏まえて今後検討を進めてまいりたいと思います。

続きまして、アジェンダの3番目でございます。具体的な交通商社機能の取り組み事例として、SMARTふくしラボの小柴様より、取り組みをご紹介いただければと思います。小柴様、それではよろしくお願いいたします。

SMARTふくしラボ 小柴様: よろしくお願いします。それでは、短い時間ですけど、ご説明させていただきたいと思います。一般社団法人SMARTふくしラボの小柴と申します。私たちは地域の移動はみんなで作るということをテーマに、人づくり、マインドセット、そしていわゆる地域のモビリティを主体的に動かしていく、事業主体を地域に作ろうという取り組みについて、ご説明をさせていただきます。私自身は、黒部市の社会福祉協議会というところに22年勤めておりまして、今そこから派生した一般社団法人SMARTふくしラボという、シンクタンクに独立をしまして、活動四年目となります。

今、福祉の現場のことを少しお話ししますと、福祉の介護福祉業界、特に介護の需要については2030年頃がピークだというふうに言われていて、人材確保も非常に難しいということが言われておりましたが、直近では、この介護需要のピークが2040年頃になるということで、少し十年ぐらい後ろ倒しになってきています。このままピークまで行くと、介護人材も足りないし、介護需要を満たすことができないというような状況が、直近迫ってきているというところで、いかに予防ですとか、健康な高齢者の人たちを増やす、そういう状態にいていただくということが、非常に重要な局面になってきています。福祉サービスを受けるためには、自宅に来るような訪問型のサービス、施設に迎えるデイサービスのような、施設に行くパターンと、施設に入居してしまうパターンもございますが、今ご承知の通り、この在宅福祉サービスと言われる、訪問するとか、施設に迎えに来る、というサービスが、非常に不採算が起こりやすく、人材確保難で、どんどん厳しくなっている現状です。この二つに何が絡んでいるかというと、モビリティで、行くということに対しての移動ですとか、迎えに行くという送迎、こういう移動が絡む福祉の分野が非常に苦しくなってきているというのが、現状です。

人材不足と言われておりますが、福祉人材が送迎等の運転業務に約3割程度時間を割いている現状も、福祉の現場では起きています。他にも、小さな拠点、小さなサービスの主体がどんどん出来てきた、それはそれできめ細やかなサービスとしてはよいのですが、車を準備する、パソコンを買う、総務的な機能をする、こういったものに介護職がまた従事しなければいけない、労働力が奪われてしまっているということが起きてきているのが、現状です。こういったことをどのように変えていくかという時に、SMARTふくしラボがしっかりと主体になってやっていくということで、黒部で立ち上げた法人となります。色々な福祉分野のデジタルDXの推進を図りながら、今、地域の移動課題というところに少しフォーカスをして、特に注力をしているところです。色んな国や民間企業、そういったところと連携をしながら、ラボとして、色んな調査研究、そして事業を創発していくということにチャレンジをしております。

黒部については、2021年の時に人口4万人、高齢化率32%。当時、いわゆる福祉と言われる障害、介護、高齢、若者、子育て、色んな分野である福祉の事業に使われている車両が、調査したところ210台ありました。年間の維持費は約2億2千万、福祉の中でもこれだけの移動のリソースがあるということが分かりました。調査をしても、やはり朝・夕と限られた時間帯に車が使われて、日中は使われていない。デジタルの力を生かして、これを束ねて、つなげればうまくいくと理論上考えており、21年に様々な実験をしてきました。クロスモビリティプロジェクトというプロジェクトを立て、この210台のリソース共有、管理みたいなものを一元化すれば、これはビジネスになるのではないか。また、運転手も、朝・夕一時間ずつ雇うのが難しいので、人も共有するサービスを作れないか、ということを考え、実際に実験結果からも、1回あたりの輸送者も増やせるし、走行距離も減らせるっていう、こういう結果も出ました。実際にこれをもっと大きな福祉モビリティネットのような形で送迎網を作れば、かなり省力化が進み効率よく回れるのではないかということで、当時周辺3市2町で、市町村枠を超えて、色々な福祉事業所と一緒に実験しようということで、送迎網をデジタル化して繋げ、共同送迎ができるとか、送迎できないで断っていた人たちを乗せられるか、といったことを実施しました。そして、事業所間連携とか、束ねたものをタクシー会社に委託を出すとか、もしくは、そこに自動運転とか、人が少し削減できるような施策も将来的には入れられるのではないか、ということを考えていました。

ただ、こちらは実際事業化できず断念しました。この原因としては、小規模な法人ほど救いたいですが、費用対効果が薄いということと、こうした取り組みに対応する余裕がないというのが、福祉の現場であったということです。もう一つは、誰が仕切るのか、事業主体は誰か、という問題が、非常に大きかった。小さく書いてありますが、私自身は、この送迎網ができると、これを地域の移動のためにも使える、ということも想定しておりましたが、行政や交通事業者の方、市全体の視点に立つと、既存の公共交通の利用者が減ることにつながり、「これは少し難しいのでは」ということも言われつつ、なかなか実現ができませんでした。

その中で、大きな視点の切り替えがあり、集約効率や削減ということより、今の地域の資源をつないで新しいサービスを作っていくということを考え、今日ご紹介する、この地域課題をハイブリッドに解決するモデル、「Goトレ」というものを開発しました。これは、介護予防の介護保険の財源を使った予防事業という形で財源を確保しながら、地域の高齢者の方たちの外出支援で介護予防、そして地域活性化、公共交通の利活用、そういったことを全部まとめて実現するものです。通常デイサービスは、お客様の利用者4、5人を自宅まで迎えに行き、施設に迎え入れてサービス提供するものですが、デイサービスに来ている軽い介護予防の人たちも含め、地域をまるごとデイサービスのようにして、建物も作らない、送迎用の車両も買わない、自宅に一軒一軒迎えに行かないというようなサービスで、街全体を使ってうまく組み合わせて作ったものです。地域の公民館など、週に1回人が集っている場所に送迎し、本当は施設の車で送迎するのを公共交通なりタクシーなり、そういったものを使って移動する。そして行く場所も、施設だけじゃなく、地域にある様々なスポット。そこで、3時間自由に過ごしてもらって、食事を食べる、歩く、買い物をする。色々なことすべてが介護予防のトレーニングになるというような考え方です。ただ、このままだと、ただのお出かけツアーじゃないかということで、介護予防の財源も使えませんので、介護予防に向け、外出することで運動になっている、健康になっているということをしっかりウェアラブルでデータも取りました。また、スタッフ人員の省力化に向け、ウェアラブルデバイスで位置情報を確認、安全管理、そしてデータも取りながら、介護予防のプログラムを作りました。この介護予防財源を効果的に使い、高齢者の方々の外出を促進しつつ、交通事業者には運賃収入を通常通り支払う。こうして公共交通にもお金が落ちつつ、「Goトレ」というものに参加をして、どんどん健康になっていく。また、介護予防になっており、予防財源をまた投下できるというような、財源の循環を作っています。色々な側面でデータを取りながら、3時間外出するとどのくらいの歩行数か、継続していくことで歩行数がどんどん増えていく傾向がある、というようなこともわかってきました。一歩あたりの医療費削減効果も論文で出ており、色々なデータを取りながら、このトレーニングによって公共交通への意識が変わり、普段も公共交通を使うようになっていくのかなど、アンケート調査結果等色々資料がついておりますので、お時間ある時に見ていただければと思います。

直近では、様々な地域で実証実験等も取り組んでおりますが、今年の前橋の方で取ったデータによると、実際に外出すると、高齢者の方々が自分たちで買い物をして、3,000円~5,000円ぐらい使うといった消費行動も生まれますし、3時間のサービス前後にも、睡眠がしっかり取れているとか、参加した後の気分の高まりとか、そういった身体的健康以外の精神的健康、社会的健康といういわゆるウェルビーイングの文脈でも効果が見えてきているというところが言えます。これからこのデータも色々活かしながら、「Goトレ」をどんどん進めていこうということで、黒部でLWCIという幸福度指数も活用して、こういったウェルビーイングの向上が図られているかどうかということを検証しながら進めております。

この地域課題を解決していくときに、「同時解決」と、「事業主体」がどこかという話と、「持続可能性」というのが大きなポイントだと私たちは考えております。また別の視点で、こういったサービスを作り、拡大していく際、しっかりとした「土台づくり」が必要ということが、わかってきました。ここが事業主体というか、交通商社の役割に近しいと考えますが、うまくデジタルとかデータとかを使いながら、新しいサービスを作っていこうと。ただ、もっと大事な「土台」が必要だということで、それは地域のマインドであったり、みんなでやっていく、この「地域の移動はみんなで作る」というマインドを、いかに醸成して、そして動いていく人をどう作るかということが大事だということで、国交省のモデル事業の採択も受けながら、そういった人材の育成や機運醸成に関するプログラム開発に取り組んでいます。公共的な移動手段、公共交通とか民間の移動の力とか、一人一人が持つ生活のための移動の力というのがどんどん小さくなっていくことが、地方都市においては、ほぼ確定しています。その中で、この抜け落ちていく部分を共創による移動という観点で、自分たちでサービスを作る、考えて動いていくということが必要になってくると思っています。この移動を作るためには、「人づくり」(人材育成)と、誰かがやってくれる、行政が、交通事業者が、ではなく私たちでやっていくという「マインドセット」、そして誰がそれをやるか?という「主体づくり」、この三つが重要だと考えています。

現在、国交省のモデル事業を受けて、この人づくり、主体性、合意形成というところをしっかり育んでいくプログラムを作り、いわゆるサービス開発から入るのではなく、人とプロセスということを大事にしたプログラムを作り、この地域の動きを加速させていく人、コミュニティドライバーというものをたくさん育成していこうというプログラムを推進しております。対話、調査、可視化、実行、展開というプロセスをしっかりプログラムにして、黒部では2024年1年間チャレンジをして、たくさんの人たちの声を聞いたり、参加を促し、関心を高めて一緒にやっていくという人たちが育ってきたのが昨年度です。今年度は、今年度は、行政の方、議員の方、事業者の方、そして市民、高齢者、本当に色んな人たちが、任意で月に1回、30人ぐらい主体的に集まって、自分たちでどういう課題解決ができるのかというプロジェクトを立ち上げ、小さな実証実験を起こしていき、自分たちで検証していくというプロジェクトの前のマイクロプロジェクト、小さな実証実験のようなことを皆で今取り組んでいるところです。ちょうど先週、この報告会もあり、特にこの真ん中の「でかけレール×助け合い交通」というのは、なかなか送迎が難しい、送迎が遠すぎて迎えに行けない、という介護サービスの課題に対して、地方鉄道をうまく使って送迎をすれば迎えに行く時間も短くなるし、電車に乗るということ自体がリハビリのトレーニングになるのではないか、こういったことができるのではないか、という小さな実験をして、うまく実験の成果も出ましたので、来年度はプロジェクトとして取り組んでみよう、と次のステップに進む状況になっております。この、月に1回集まる場、「モビLAB@黒部基地」と言いますが、この場が地域のマインドセット、「地域の移動はみんなで作る」というマインドセットを促し、そして自分たちが主体になってやっていくという人材育成と発掘の場にもなっており、そこで色々な仕組みやサービス、制度をつくっていく種を、芽が出るように皆で考えているというのがこの場でございます。コミュニティドライバープロジェクトというのは、地域の相互信頼関係のプログラムで、地域をチームビルドしていくというプログラムです。しっかりと地域の相互信頼関係が出来て、そして地域の移動はみんなで作っていくマインドが出来て、みんなで考えて作っていく共創の基盤の上に色々なサービスが生まれてきたり、人材が生まれてきたりということが起きていくと。これが無いと、サービス先行だと地域では事業が実装していかないと考えています。

私たちは2026年度、来年度ですが、地域の事業主体、地域モビリティカンパニーみたいなものを、しっかりと作っていくということで様々な企業様と連携をして共創で、こういった事業主体を作ろうとしています。ここが、いわゆる、需要を束ねて、供給も束ねて、ということだけではなく、しっかりと束ねて組み合わせて「Goトレ」のような新しいサービスにして供給していく。この「束ねて」マッチングだけではなく、新しいサービスを作って提供していくということを考えています。ただ、この移動のサービス提供だけではなく、いわゆるお金がかかる、時間もかかるような人材育成ですとか、皆で考えていく場、課題の解消のために考えていこうという事業もやらなければいけないですし、そのための調査研究もやらなければいけない。でも、きちんとサービス提供もして、収益を上げていく事業を持つというようなものを全部持って、まさにゼブラ企業のように、営利と非営利を合わせ持ちながら、この役割を果たしていける、いわゆる地域モビリティカンパニー、地域交通商社的な主体を黒部に作っていこうということで、今、準備をしているところでございます。

黒部の報告については以上でございます。

モビリティワーキンググループ事務局 山中: はい、小柴様、貴重なご説明をありがとうございました。続きましてですね、アジェンダの4つ目ですね。交通商社機能に求められる役割と、その実現に向けた課題についてご説明をさせて頂きます。

11ページ目と12ページ目、2ページにつながって、交通商社機能に求められる役割というものを類型ごとに整理した表になります。11ページ目には、交通商社が目指す姿、それから体制、地域交通状況の現状把握、計画のあり方について、それぞれの類型における役割というのを、事務局案として示しております。こちら、交通商社機能の類型ごとに必要な役割というところは異なるという整理にはしておりますが、必ずしも硬直的なものではなく、つまりその類型の中でも、さらに細かい地域特性や、プレイヤーの状況、特性等に応じて、こういった役割というのが、柔軟に設定されるものであると考えております。

12ページ目は、こちらも同様にサービス設計および効果検証といったような役割を整理している表でございます。この中でも、特にサービス設計の部分に関しましては、冒頭の方でご説明申し上げた、それぞれの類型化において、背景にあるニーズというところに対して応えるために、類型1では、非交通分野の事業収益につながるようなモビリティサービス、類型2では、移動需要の最大化したモビリティのサービス設計、類型3では共助等による輸送等をはじめとしたサービス設計、こういったサービスを実現できる仕組みを、各類型で整えていくと。それがすなわち、こういった交通商社機能を、持続的に回していくための1つのキーパーツと理解をしておりますので、こういった仕組みを今後整備していくというところ、こちらの検討を更に進めていければな、と考えております。

13ページ目です。こちらは今回の調査研究を進めるにあたり、ヒアリング等の深掘り調査を実施している地域でございます。机上での調査に留まらず、実際に各地域の方々の声というところをお伺いしながら、こういった成果分析を我々の方としては進めていくとともに、冒頭今までお示しをしている類型1・2・3というところ、それぞれをカバーするために複数地域というところを選定しております。類型1のところでは、京都の京阪奈地域、福井県越前市、長野県塩尻市というところ。類型2、類型3も、こちらの資料に示しているような地域について深掘りの調査を実施しているというところです。繰り返しになりますが、具体的な地域の声というところを拾いながら、最終的な成果物に反映させていくという次第でございます。

14ページに記載しているのは、前述までの整理を踏まえ、類型ごとに交通商社機能を実現していくための課題というものを、まずは初期的に整理している表でございます。こちらの組織体制、ビジネスモデル、それからデータ・デジタルツールといった各項目について、現時点での主な課題をお示ししております。他方、先程の類型や、交通商社の機能役割の定義というところも今後の検討、調査事業の中で更にブラッシュアップをして参ります。我々としましては、最終的にやはり具体的な課題をより分解していく、そういう分析をすることで、課題を乗り越えるための効果的な方策というところを詳細に整理し、成果物にきちんと提示していく。それが結果的に今回の成果物をご覧になる各地域の方々において交通商社の機能を実装していくにあたっての一助になればと考えておりますので、ここに書いてあるような課題というのを詳細に因数分解して、その真因を乗り越えるための方策を、今後の調査事業の中で詳細に整理していきたいと考えております。

以上で一旦、調査事業内容のご説明を区切らせていただければと思います。この後、意見交換の時間がございますので、16ページ目にお示ししているようなポイントを中心に、ご意見を頂戴できればと思っております。1つ目は、冒頭をお示しした交通商社機能の類型、それから機能について展開の仕方というところ。2つ目は、交通商社機能を導入するにあたっての課題というところ。3つ目は交通商社機能を導入するにあたっての、この課題の解決方法というところを中心に、皆様から貴重なご意見をお伺いできればと考えております。以上で、事務局からの説明を終わらせていただきます。ありがとうございます。

鈴木参事官: ありがとうございました。それでは意見交換に移りたいと思います。ご出席の皆様方からご意見をいただきたいと思っておりますが、まず根本構成員、お願いできればと思います。

根本構成員: ありがとうございます。本日から参加させていただいております、根本です。物流を専門に、勉強しております。自動運転トラックも、ロードマップにぜひ入れていただきたいと思います。今日議論になっている交通商社機能、どちらかというと、バス・タクシーを想定されているものかなというふうに思いました。自動運転トラックに関しても、アメリカ、中国では去年からもうすでに商用化しており、色々なビジネスモデルが今、競い合っています。どういうビジネスモデルが最も定着しそうなのかということを注視していく必要があります。その中で、キャパシティアズアサービス、トランスポーテーションアズアサービス、それからドライバーアズアサービスという、三つのビジネスモデルがあります。キャパシティアズアサービスというのは、自動運転ソフトウェア会社が自動運転トラックを保有して、荷主から直接、運送を受託して行うので、既存物流事業者が不要となるモデルです。それからドライバーアズアサービスというのは、物流事業者が自動運転トラックを保有して、自動運転ソフト・自動運転キットの提供、遠隔監視などを、自動運転ソフト会社が行うような形です。トランスポーテーションアズアサービスは、その中間形態で、自動運転トラックは自動運転ソフトウェア会社とかOEMが持つのですが、幹線の輸送を受託をして、荷主との対応や運送責任は物流事業者が持つというモデルでした。そういうことを含めて、次回以降で物流のことも、議論するチャンスがあるということなので、少しでも貢献できれば幸いです。私から以上です。

鈴木参事官: 根本構成員、ありがとうございました。ご発言ご希望の方いらっしゃいますでしょうか。岡本構成員、どうぞよろしくお願いします。

岡本構成員: 東京電力パワーグリッドの岡本でございます。この後都合がありますので、先に発言させていただきます。ご説明ありがとうございました。今年度の進め方、基本的に異存ございません。最初に類型の話3つで整理されていて、整理もその通りだと思いました。その中で類型の①・②・③としていただきましたが、結局人口密度が低くて、人口が少ないエリアほど、なかなか成り立たせるのが難しいと思っておりまして、そこをどうするのかということが課題になると思いました。今日、SMARTふくしラボ様のお話があって、そこに非常にヒントがあるなと思いました。いくつかお話があった中で、私が非常に大事だなと思ったのは、まず、全体として考える・同時解決する、という風にしていかないと、なかなか難しいということだと思っております。お話の中でも、小規模の事業者向けで、なかなかB/C(費用対効果)が上がりにくいということがあって、地域丸ごとでサービス化に行かれて、その中であるものを生かすという観点があって。データドリブンに効果を定量的に進めるっていう話がありましたので、基本的には、今回上げておられる類型の中に出てくる課題の解決方法のヒントというのは、SMARTふくしラボ様の取り組みの中にかなり見られると思っていて、ぜひ、この知見をもっと活用できればと考えています。

私から二つ、その上で申し上げたいのが、今回から物流分野も加えていただくということで、根本構成員からもお話があったのですが、物流と人流というのを分けずに考えた方がいいのではないかと思います。もちろん輸送のトラックなのか、マイクロバスなのかで違うところがあったりしますが、よくよく考えるとそうでもない部分もあって、同じプラットフォームが使える部分があるのではないかと思います。また物流とか、人流の拠点というのが、先ほどのSMARTふくしラボ様の事例だと公民館ということもあり得るのだと思いますが、デジタル庁様でデジタル公民館ということもやっておられて、今ある建物、場所をどういうふうに拠点にしていくかと考えると、そこは実は物流にも人流にも拠点になるし、そこに人が集まるというふうになっていくと思っています。そういった拠点の作り方ということを考えていくと、物流と人流というのは、一緒に考えた方がいいと思います。あと、その中に今あるものをうまく、デジタル化も使いながら、どうやって活用するかっていう観点ではないかと思いました。もう一つは、その中で、ネットワークというか、そういったものの階層構造が出てくると思っていて、要するに近い拠点と、最後に行くところまでラストワンマイルの問題と、拠点間の輸送という話、あるいはもうちょっと長距離の移動と、こういった話になってくると思っています。その中で、私ども、例えばエネルギーに関わる事業者というのも、基本的に今のような階層構造で考えていますし、サービスとか設備のあり方も全部そういった形になっていて、他の通信事業者様もみんな同じだと思っているので、そういった既存のインフラ事業者の階層構造と、今申し上げたような物流と人流の拠点、それらを階層的にネットワークしていくという話が、実はつながってくるので、今あるものを使うという観点で、そういった既存のインフラ事業とのつながりをどう考えるかも一緒に考えていただくといいのかなと思いました。長くなりましたが、私から以上でございます。どうもありがとうございました。

鈴木参事官: ありがとうございました。両構成員、4分程度でまとめていただいて大変ありがとうございます。大変恐縮ですが、委員の皆様4分程度でまとめていただけると大変助かります。では、他にご意見ございますでしょうか。石田構成員、先によろしいでしょうか。

石田構成員: ありがとうございました。今回から、根本構成員にもご参画いただいて、物流もかなり大事な検討テーマにするということで、非常に良いことだと思いました。岡本様もおっしゃいましたが、物流と人流というのを、ある意味一緒に考えるということは非常に大事だと思いました。それが地域にあるモビリティ資源のさらなる有効活用にも非常に資するのではないかと思います。

そういう点で申し上げますと、具体的に名前を申し上げて申し訳ないですが、一つは、日本郵便様とどういうふうに連携していくか、ということが極めて大事です。日本郵便様は、郵便法で全国いたるところ、ポツンと一軒家にも配達義務を生じておられますので、やめるわけにいかないということです。あと、郵便局が多数ございまして、これを拠点としてどういうふうに活用していただくかということなんかも、日本郵便様の方でも、検討も進められていると聞いております。それともう一つは、コンビニエンスストア、あるいはそれに類するものをどういうふうに活用していくかということだと思います。最近、国土交通省で調べていただいたのですが、食料品の買い物に十分なモビリティサービスがないような人の数は、1,000万人に近づこうとしておりまして、地域で生活していただくということが、モビリティ・ロードマップの非常に大事な目的の一つでもありますので、既存資源をうまく活用していくような制度と言いますか、それをどう考えるかというのは重要だと思います。

2点目です。事務局で作られた人口類型でございます。こういう話になるだろうなと思いつつも、各地でモビリティサービスと健康の問題とか、色々なことをやっておられるところを見ますと、1万人ぐらいの天井があるな、という感じがします。それ以上になると、なかなかコミュニティが大きくなって、広がっていかない。あるいは、市役所はそういうふうに言うが、なかなか現場ではうまく進んでいかないというような例もたくさんございます。人口規模で分けるというのは、妥当な線かと思うのですが、その中の階層性みたいなことは十分考えていただければと思います。交通商社機能も、その階層性とか、そこにおける行政の貢献とか連携、共同のあり方というのはきちんと議論しておりませんので、そういうところを考えていくということが大事かなと思いました。3点目で、小柴様、素晴らしい取り組みをご説明いただきまして、ありがとうございます。もうちょっと広げられないかなと思っておりまして、介護サービス、介護保険による原資って大きいのですが、そこに至る前のフレームの段階で、どう健常に戻ってきていただくかというポピュレーションアプローチ、そこの方がモビリティの果たすべき役割、効果は大きいようにも思います。そういうことにどう広げていくか、そのためのフレームをどのように設定するかということも、お話聞いておりまして素晴らしい取り組みなのですが、さらに欲張らせて、こういうこともいかがでしょうか、というご意見でございます。ありがとうございました。

鈴木参事官: 石田構成員、ありがとうございました。お待たせしました、星課長よろしくお願いします。

星モビリティサービス推進課長(国土交通省): ありがとうございます。今日も関係の皆様、有識者の構成員の皆様もご一緒させていただき大変ありがたく思います。今日、色々なお話の中で、SMARTふくしラボの小柴様の方からも、構成員の皆様の方からも、いろいろお話がありましたので、関係者の方々と理解を共有させていただくためにも、少しお話をさせていただければと思います。

SMARTふくしラボ様の取り組み、当初の交通空白の関連予算でご支援したものでございます。ご存知かどうかわからないですが、目下、厚生労働省の新たな地域医療体制構想の推進に向けた法律改正やガイドラインの整備、そして地域包括ケアの中で推進してきた様々なインフォーマルサービスとフォーマルサービスの連携、こういったものについて、今、老健局、医政局と一緒に政策推進しているような状況でございます。ご紹介いただいた類の話は、医政局で進めておられる地域医療連携推進法人の取り組みとして、例えば滋賀県では、137の医療介護法人が一緒に共同化して推進しているようなところも生まれております。我々も実際にやってみて、需給のマッチングをデジタルでやるだけでは問題解決しないということを痛感しているところでございます。色々な法律上の新しい枠組みや、先ほど石田構成員の方からも話ありましたような、重症化する前に問題を解決する、あるいは長い間健康長寿でその地域に住まい続けられるような環境整備をする上では、かなり抜本的な医療や介護のやり方を変えていくような取り組みと、我々の地域政策を一体で推進する必要もございます。これらは、今回の交通商社ではなく、交通空白の文脈で今、関係省庁とともに、関係の法令改正も想定しながら、対応を進めさせていただいているところでございます。ぜひ、その辺の政策の推進の状況なども、小柴様におかれましては、ぜひご留意をいただき、ご相談をしていただきながら、さらなる取り組みに進めていただければ、大変ありがたく思うところでございます。そういった取り組み、今後も交通空白の文脈でしっかり応援させていただきますので、何卒よろしくお願いいたします。取り急ぎ、私の方から以上でございます。

鈴木参事官: 星課長、ありがとうございました。それでは、若菜構成員よろしくお願いいたします。

若菜構成員: すみません、最初に小柴様に質問一つして、その後、感想でもよいですか。すごく素晴らしい事例だなと。今議論していること、交通商社機能ですね。現場でやろうとすると、多分同じことが起こるだろうなと思いまして、その中で一つなのですが、リソースが欠けているところで、今回取り組まれた中での補完というか、新たにサービス機能を創出しただけでなく、例えばタクシーがなくなったとか、バスがなくなったところで、そちらの取り組みで補い合えた、といったような効果はあったでしょうか、なかったでしょうか。

SMARTふくしラボ 小柴様: ありがとうございます。正直、この「Goトレ」みたいなサービスを作ろうと思った時に、既存のタクシー会社とか鉄道を使わなくても、空いている介護の車両を使うという形もあるわけです。ただ、それをやると、公共交通というものが使われなくなったり、タクシー会社の利益が減っていったり、ということが起きる。優先順番としては、タクシーというものをまず使う。タクシーの乗り方も、電車の乗り方も含め、私たちはモビリティトレーニングと呼んでおりますが、いわゆる対象者は75歳から、まあ今92歳の方いますけど、今元気な方々、介護予防の領域にいる方々なので、そこに乗るトレーニングをしてもらうということで使っています。それで、「Goトレ」がどんどん拡大していった時に、タクシー会社様がジャンボタクシーを2台、これ以上準備できないとなった時に、じゃあ介護のハイエース空いていますよね、それを使おうとか。いや、20キロ離れた宇奈月温泉行くなら、鉄道を使おうとかという、順番は見つつ満たされて足りなくなったら次に行く、タクシーがなければこうする、といったステップは重要かなと思っています。

若菜構成員: ありがとうございました。やっぱりそうすると、補い合うというか、今、非収益で動かしている部分のリソースもきちんとこう組み合わせていけるということですね。今回の交通商社機能に対する感想というかコメントなのですが、先ほど石田構成員からもあった類型の部分ですが、これ人口で分けておりますが、むしろお話を聞いて、現場でこの期待する効果を考えるときにも、リソースの種類、やっぱりどうしても交通事業は優先しなきゃいけない部分もあるので、バスがある、鉄道がある、タクシーがあるかどうかというところ。この人口+リソースの有無も書いた方が、誤解がないかなというところが一点です。この類型の書き方、単純に人口だけではないのかなというところが一つです。課題の類型のような書き方の方がいいのかなというのが一点。もう一つが、今回の交通商社機能、先ほどのSMARTふくしラボ様の話も本当に激しく同意で、むしろこう束ねてなんとかするって、現場に落とし込んだ時にちょっと難しくて、むしろ新しい価値を創造するという部分がないと、さらにそこは、ある程度非収益、収益が上がらなくても、という部分がないと、なかなかつながっていかないことがあると思います。最初のところで、「価値の創出」とは書いてあるのですが、もう少し重視、必須要件として挙げておかないと、交通商社機能はうまくいかないのかなと。ではその価値の創出をどのようにやっていくかというところで、今ここで書いているデータの共同利用だけでなく、人材の育成という部分も盛り込まないと、なかなか実装できないのかなというところ。SMARTふくしラボ様からもお話があったのですが、小さく初めて広げていくという、そのステップの部分も、今後書き込んでいく必要があるかなと、この3点は思いました。以上です。

鈴木参事官: ありがとうございました。他にご意見ございますでしょうか。

日高構成員: ありがとうございました。結構色々な議論があったな、と思うのですが、交通商社に関して、昨年度も参加させていただき、かつ自動運転という新しい技術を前提とした検討だということを考えると、事務局様案の中に少しエッセンス一つ加えていただきたいところがあります。交通というもの自体がやはり規模、スケール産業であり、規模の経済性というのも出やすいもの、ある程度の人数とか量とか頻度があって、そこに比較的大きな固定費、大きな車とか、鉄道路線を引いて早くするとか、というところで経済性を出していくことでペイされる。なので、デマンド交通にあたっても、基本的にある程度の量、3台、4台ではなく、やはり100台ぐらいないと経済性が出ないというのは、海外のデマンド交通のあらゆる研究でも言われているところで、その枠からどう抜け出すかという議論を自動運転および交通商社でしていたりする。若菜構成員のお話の通り、一旦人口で類型を切ると無理が出るという話で、そこをデジタル化とか国交省様でやられている共同化、協業化とか、外部組織の活用とか、そういうところでどうやって今までの交通のあり方、人が多くて、たくさんの人が乗って、大量に乗らないといけないようなところから抜け出すか。今のままだと、赤字のところを自治体補填するという、無理筋に陥ってしまうので、その中で交通商社がどんな役割を果たすのか。石田構成員のおっしゃった日本郵便様と連携することで、コストは一定のままサービスを構築するとか、色々な手段、経済産業省様でやった、リ・デザインとか共創プロジェクトとか、色々な業種連携、色々なものがあったので、それらを交通商社っていうものが一個一個やっていくことによって、規模の経済から抜け出していく。交通って公共税だと思うので、利用者が払って収支が取れる以上の効果が出て、医療とか福祉、雇用とかに関係していくので、それを税で賄うことなく民間でもできるようにするということが交通商社でできると素晴らしいなと思っております。そこに自動運転というものが、何かしらの形で貢献すると思いますので、そこもエッセンスとして入れていただけるとありがたいと思います。以上です。

鈴木参事官: ありがとうございます。続いて山本構成員よろしくお願いいたします。

山本構成員: ITSジャパンの会長として出席をさせていただいております。よろしくお願いします。交通商社に関して、事前の資料説明でも少し会話になったのですが、事務局がご用意された資料P8、この資料は大変わかりやすくて、交通商社としての機能が全体俯瞰されているとは思います。ただ、この図よく見ますと、この機能を有するいわゆるモビリティの関連会社というのは、もうすでにいくつか存在をしています。例えば、総合商社の方々の新事業として子会社を作るというのもそうですし、通信事業者、例えばNTT様、Softbank様、それからKDDI様含めて、各通信事業者が社会インフラに貢献するという延長線上でのモビリティへの関わりみたいなところでそれぞれ子会社を作られています。それから、スタートアップみたいなところもたくさんあって、MaaSという言葉がどんどん広がってきた時に、地方自治体と色々なモビリティ関連会社様がたくさん実証実験をやっている。交通商社をどうするかという議論をする上では、先行してやっているこういう企業の人たちの経験を活かすというのが、有益かなと思います。これから交通商社のあり方みたいなものをもっともっと具体化していく上では、もう少し情報収集と言いますか、学びの共有みたいな場を持った方がいいのではないかなというのが一つ言いたいことです。それから、地方自治体間の連携みたいなものも、交通商社に期待される役割ではないかと思います。どうしても情報が共有されにくくなりがちな活動でもありますから、日本全国色々なところでやられている活動を共有していきながら、それを共通の知恵として各地方自治体が学ぶという、そういう役割も交通商社にいるような気がします。それから最後、交通商社と直接関係ないのですが、モビリティそのものを発展させていく上で大事なのはこういう交通商社機能に加えて、インフラをやっぱりどう整えるかというところも、漏らしてはいけないなというふうに思います。自動運転の実証実験は色々なところでやられていますし、先行的事業化地域みたいなところの候補も検討なさっていますけど、ただ単に自動運転をどこでどう走らせるかという観点だけではなくて、どういう社会インフラ、特に交通インフラ、ITSインフラが何のために、どういう効果を期待して作り上げないといけないか。スマートポールとかスマートバス停みたいなものが一つの例になりますが、そういういわゆる社会インフラをどう作っていくかということと、そのサイドに、交通商社みたいなものの役割をどうするかというのが多分両方いると思います。こういう観点で全体整理をいただけるといいのではないかと思い、発言をさせていただきました。以上です。

鈴木参事官: ありがとうございました。他にご意見ございますでしょうか。村松構成員お願いいたします。

村松構成員: 一点目ですが、この資料4のP8ですが、最終的には優先度付けが必要なのだろうなと思います。こういうことは大体、トピックを広げて閉じて、を繰り返すものかなと思いますが、この中でも費用対効果が悪かったり、すごい効果は出るけど、最初の一歩目刻むのにすごいお金がかかるから、もうちょっと情報が集まってからじゃないとできないね、等々あると思います。なので、一旦、今の時点では大きく広げて、いろいろと試してみようというフェーズかなと理解しています。ゆくゆくは、これが結構筋がよいかな、と絞った上で、深掘っていくようなプロジェクトが必要だろうなと思っているのが1点目です。2点目に関して、総論的なところになってしまうのですが、最終的に課題を整理しましょう、という記載がありましたが、課題を整理した後の解決策含めて、整理していかないと意味がないかなと思っています。今後実証地域として選ばれた、例えばその10エリアだったら、共通して、これって結構勝ち筋だよねとか、これって結構コスパいいですねとか、そういうところを解決策としてまとめていくと、他の自治体が使うときに横展開しやすい形になるのかなと思います。特にSMARTふくしラボ様からのご説明にもありましたが、既存のプレイヤーや枠組みをうまく使ったり、組み替えたりというのは、実際自治体に横展開する上でのノウハウだなと思っています。結局、いきなり自動運転ですと言って持って行っても、反発に合うことも少なくないことが想定される中で、まずは本当に地元の方々がどういうふうに思われているかとか、どういうふうに仕事されたいかとかで捉えて、トップダウンよりボトムアップでそういった座組や仕組みを作っていくと、成功しやすいと思いますし、横展開できるのかなと考えています。以上です。

鈴木参事官: ありがとうございました。他にご意見いかがでしょうか。

須田構成員: 東京工科大の須田でございます。よろしくお願いします。いろいろお話聞かせていただいて、私からもコメントさせていただきたいと思います。まず類型の話ですが、人口というのは一番わかりやすいので、それで分類できるというのは、わかる話と思います。ただ、やはり人口以外の自然環境とか地形とか気候、こういうものも非常に重要ですし、その地域の特性です。どんな産業があるのかとかでかなり変わってくるのではないかなと思っています。塩尻市様、私も何度もお邪魔してお話を伺っていますが、そこはもう産業振興という切り口でずっとやられていて、うまくいっているのかなと思っています。地域の課題、それが何かというのが非常に重要じゃないかと思います。先ほど、小柴様のお話を伺って、公共交通を考慮という話でありますが、その時に公共交通がどれくらい整備されているかというのが関わってくるわけです。それこそ本当にタクシーしかないところなのか、鉄道がきちんとあるのか、バス会社が競合しているのかとか、バス会社が1社しかないのかとか、そういうことが結構影響していると思います。言い古された話なのですが、結局エコシステムをどうやって作るかというところだと思います。事業者同士も関係してくるし、交通事業者以外の人たちとどういうふうにウィンウィンの関係作るのか、この視点が必要じゃないかなというところでございます。私から以上、コメントさせていただきました。

鈴木参事官: ありがとうございました。それでは鈴木構成員よろしくお願いいたします。

鈴木構成員: ありがとうございます。ドローンの運行管理に関する活動を行っているJUTMという団体の代表で東京大学の特任教授の鈴木でございます。今、地方ではやはり物流も同じような課題を抱えているということは、先ほどお話があった通りかと思います。貨客混載、共同配送、またドローンを使った配送とか、色々な取り組みもなされていますので、ぜひこの交通商社を検討する上ではお互いどのような関係性を持ってやっていけるのか、連携をとれるのか、そういうところもぜひ検討いただければと思います。それからもう一つは、いわゆる実装ということを考えていきますと、責任をどのように分担するのかといったようなところも重要な視点で、色々なステークホルダーの方が入ってきますので、契約とか、責任のあり方、そういったところも同時に検討していかないと、機能だけでは社会実装に結びつかないところがあります。どの段階でそうした検討をするのかというところも計画に入れていただければと思います。それからもう一点は、通常の公共交通機関がほとんどないようなところはこの形態しかないのですが、都市部になってくると公共交通機関も機能しているところがありますので、そういうものと新しいモビリティとで、うまく利用者にとって、便利のいいようなものにしていかないと、逆に不便が生じてしまうと思います。私は、文京区に住んでいますが、コミュニティバスもあって、都バスもあるのですが、両者の連携の点で課題になるところもあると感じています。そのあたりもぜひ検討いただければと思います。以上です。

鈴木参事官: ありがとうございました。他にご意見ございますでしょうか。では、波多野構成員よろしくお願いいたします。

波多野構成員: ありがとうございます。日本自動車工業会の波多野でございます。日本自動車工業会としては、自動車製造業としては、交通商社機能という事業軸で、明確にコメントさせていただく立場にはないというのは理解しています。それを支える技術という観点で、自動運転を含めていろいろと取り組んでおりますので、感想に近いですがコメントさせていただきます。

まず、先ほど須田構成員もおっしゃっていましたが、このP4で表現している人口密度と人口の大小で、現在の成功事例と言える各自治体の事案を整理いただいているのはわかりやすい一方で、両方とも人口と人口密度なので、相関、何が理由でこれが成立しているのかという要因が、明確には抽出できていないのではないかと思います。実際にモビリティを考えると、人口で言うならば、サービスを提供している延長もしくは沿線エリアの面積とか規模と、そこに関係している人の数、例えば近隣住民数。そういったエリアと人口というような関係性であれば、相関が出てきて、どういった要因に基づいて成功事例が出てきているのかということが抽出できると思います。しかし、そういったところがないので、今一つ、持続的にサービスができるエリアと、そうでないエリアの原因系が把握できてないのではないかというところが、非常にちょっと心配なところです。やはりODDとそこにまつわるサービスを受けるお客様との関係性、ここに何があるのかというのをしっかりと把握していただくのが、解決に向けては重要なんじゃないかと考えます。事務局様の資料も、この点で考えますと、現在の類型に基づいて、懸案であるとか問題点をしっかりと整理いただいて、仮説的な解決策、解決の方向性という形でまとめてはいただいているものの、誤解を恐れず申し上げると、まだまだありたい姿にとどまっていて、具体的な解決策やその展開計画、そういったものがやはり見えてこないと思います。交通商社機能が持続的にサービスを続けられると、事業として成り立っていくというところの実感がなかなか得られないのかなと思いますので、その辺をぜひご配慮していただきたいと思います。今回、SMARTふくしラボ小柴様のご提案で、原因解決の一つの大きな切り口として新たな需要を生み出す、要するに、今までは気づいていなかったが、新しい切り口によって、今まで乗っていなかったお客様をモビリティにどう誘導して、利用を増やしていくか。非常に優れたアイディアだと思いますので、そういったことができるように、ぜひ今後の検討の中に、財源確保の観点で収益化の多角的な検討の視点であるとか、データ基盤やデジタル活用、どのように具体に活用していくかとか。実際にこの組織を動かすために、プロジェクトを回していくためには、実行力が必要なので、人材をどうやって獲得していくのか。そして一番重要なのは、実は利用いただいているお客様がそのサービスをどう感じてらっしゃって、どういうふうにもっと良くしてもらいたいと思っているかについてのフィードバックの場を作っていく。そういったところを配慮しながら、より広い地域で展開できるような、新しい機会を創出していただければと思います。

鈴木参事官: ありがとうございます。甲田構成員、お願いいたします。

甲田構成員: 一点、事務局の方から出ているP11のところで、人口規模に合わせてモビリティサービスの成立の支え合いという部分があります。例えば、横浜市は当然人口10万人以上に当たりますが、その中でもモビリティサービスとして、現在バスは十分あるのですが、例えば買い物に行く時に、お腹の大きなお母様が子供を抱えながら、既存のモビリティサービスだけでは、その生活に不便があると。そういう時には、地域のコミュニティの支えが必要だったりするので、必ずしもこの人口で縦割りにするのではなく、いかにその対象者に合わせて、モビリティを組み合わせていくのかといったところも、生活者の需要から考えれば、非常に重要な観点かなと思いました。以上です。

鈴木参事官: ありがとうございます。これで各委員の皆様からご意見を頂戴したかと思います。それでは、欠席でございますが齊藤構成員からご意見頂戴しておりますので、代読させていただきます。資料4に関してですが、交通商社機能を人口規模別に分類して類型化、役割分担を検討するアプローチは良い。その際に類型ごとの地域数を想定した上で、実現手段のポリシーやコンセプトを揃えておく(マイクロサービス、SaaSなど)、といったアーキテクチャ共通化を図るとよい。それによりオペレーションが共通化され、リーズナブルな普及に貢献する。また、交通商社が異業種と連携する場合(資料4の7ページの小売・飲食など)、需給情報などのインターフェイス、情報連携の型を定めておくと、様々なサービスが拡大する際に個別設計を回避することが可能となり、これもリーズナブルな普及に貢献するというようなご意見をいただいているところでございます。ありがとうございます。

本日も様々なご意見が出揃ったかと思います。デジタル庁の三浦統括官から何かコメントがあればお願いします。

三浦統括官: 本日はどうもありがとうございました。非常に広範な議論があったと思います。まず、最初に申し上げたように、物流を取り上げるということは非常に意義を得たものだったと、皆様からご指摘いただいたと感じております。これからしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

その上で、本日、交通商社に関して、私どもと委託事業者による一旦の整理を進めていく中で、今後の課題も含め多くのご指摘をいただきました。非常に含蓄のある、今後の検討に生かしていかなければいけない視点をいただき、感謝申し上げます。しっかりと受け止め、整理の上で、今後塩尻の取組の中にも反映するご意見いただいておりますので、皆さまからいただいた知見を活用できればと思っております。

本日はご欠席でしたが、森構成員からも、例えば首長のイニシアティブもしっかり見ていこうというご指摘をいただいておりますので、その成果を改めて発表する場でご議論していただければと思っております。本日はどうもありがとうございました。

鈴木参事官: 石田構成員からもう一言、ご発言いただけるとのことですので、よろしくお願いいたします。

石田構成員: 資料4の8ページの塩尻市の例についてですが、これまでも言及がありましたが、自治体が作られたものとしては非常によくできていると思います。視野も広く、様々な点をきちんと考えられていると思います。ただし、国として考えるのであれば、さらに「大きな視点」と「小さな視点」の両方に展開していかないといけないと感じました。

大きな視点としては、人と貨物を一緒に扱う場合、道路運送法や貨物運送法の壁などをどうするのか、交通免許制度をどうするのか。あるいは、星課長が指摘されましたように、厚労省と連携して取り組むなど、もう少し大きなフレームでの議論が進むと良いと思います。

一方、より現場に近い視点では、どなたかご指摘されましたように、実際の事例の中には成功例もあるもののスケールしないという共通の大きな悩みがあります。その点について、何を学び、それをどのように先ほど申し上げた大きなフレームの議論につなげていくのか、ストーリー立てて整理することが、このモビリティワーキングの大きな役割ではないかと思いました。ご検討いただければと思います。ありがとうございました。

鈴木参事官: ありがとうございました。それではお時間となりましたので、本日の意見交換はここまでとさせていただきたいと思います。宇野主査より本ワーキンググループの総括をお願いいたします。

宇野主査: 本日は、どうも活発なご意見をありがとうございました。大変有益な議論であったと思います。主査としての感想を申し上げますと、この議論を何のためにやっているのか、についてはまさに日高構成員がご指摘された点だと思いました。元々自動運転を議論しているワーキンググループですので、何のために議論をしているかというと、既存の公共交通では成り立っていない部分がある。それは、地域特性や個人の属性ごとにもあるかもしれないが、そこの部分をスケールメリット、最後に石田構成員もまとめていただきましたが、スケールが出ないときにどうするのか、ということがおそらく最大の課題です。そこを、自動運転だとか、新しい技術を使ってどうやっていくのか、あるいは新しい需要をどう生み出すか、こういう話を中心に議論すべきところかと思います。そこについては、事務局は何を議論しているのか、常に頭においてやらないと議論が発散して、何をやっているのかわからないという状況になりかねないな、と感じました。その時に、何人かの構成員からご指摘がありましたが、人口や人口密度だけでは要因分析ができないのではないかと。エリア特性であったり、公共交通がそのエリアでどうなっているのか、利用者の属性がどうなっているのか、そういったところまで踏み込んで考えないと、なぜ成功している事例が生まれ、なぜ失敗しているのかという要因分析ができないのではないかと、こういう部分が重要なポイントであるとご指摘いただいたと思います。

それから、今回から物流の話を取り上げましたが、皆様好意的に捉えていただいており、その中でも人流と物流を分ける必要はなく、逆に一緒に考えた方がよいという重要なご意見もいただいたと思います。また、何人かの構成員からもご指摘いただきましたが、新しい施設を整備するのではなく、既存の施設をうまく使う。日本郵便やコンビニなどの既存主体をどう巻き込んでいくかが、今後考えていくヒントになるのだろうと思います。

最後に、利用者目線の話も何人かの構成員からご指摘いただいたため、利用側のニーズもしっかり踏まえていく必要があると思いました。

今日私がお伺いしていて、まとめるとそのあたりが、かなり多くの構成員からご指摘いただいた視点ではないかと思いますので、これらを踏まえて、今後の議論を進めていきたいと思います。事務局にはぜひそれに必要な情報収集や、検討に必要な課題整理を進めていただきたいと思います。6月にはモビリティ・ロードマップ2026をまとめる必要がありますので、引き続きご議論いただき、政策に反映させていただければと思います。本日はどうもありがとうございました。

鈴木参事官: 以上をもちまして、第13回モビリティワーキンググループを終了します。本日はありがとうございました。

以上

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