モビリティワーキンググループ(第14回)

概要

日時

令和8年(2026年)2月24日(火)11時30分から13時30分まで

場所

オンライン

議事次第

  • 1.開会
  • 2.議事
    • (1)先行的事業化地域の採択
      • 先行的事業化地域の採択地域について
      • 意見交換
    • (2) 各府省庁からの報告
      • 「自動運転の社会実現に向けた国土交通省の取組」について(国土交通省 物流・自動車局)
      • 自動運転を支える通信インフラに関する総務省の取組について(総務省 総合通信基盤局)
      • 意見交換
  • 3.閉会

資料

議事録

山形企画官: ただいまからモビリティワーキンググループ第14回会合を開催いたします。本日はお忙しいところワーキンググループにご出席いただきありがとうございます。本日司会を務めます、事務局山形でございます。よろしくお願いします。まず事務連絡ですが、本日の会議はオンラインとハイブリッド開催になります。構成員の皆様は、会議中は常時カメラオンで、発言時にはマイクミュート解除の上ご発言をお願いいたします。他の方がご発言されている際には、マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。また、傍聴者の方におかれましては、カメラマイクともオフにしていただきますようお願いします。なお、事務局内部での共有及び議事録作成のため、録画させていただきますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

続きまして、資料の確認をさせていただきます。事前にお送りさせていただいた議事次第に記載のとおり、議事次第、資料1~4、出席者一覧となります。不足がございましたら、 Teamsのチャット機能もしくは事務局までメールにてお問い合わせいただければと思います。本日の出席者のご紹介につきましては、時間の制約もありますので、失礼ながらお手元の出席者一覧の配布にて代えさせていただきます。

本日は、今枝デジタル副大臣に冒頭ご出席いただく運びとなりました。ワーキンググループの開催に先立ちまして、今枝デジタル副大臣より皆様にご挨拶をいただきます。今枝副大臣よろしくお願いいたします。

今枝副大臣: 皆様こんにちは。本日はお忙しい中、お集まりをいただきまして誠にありがとうございます。デジタル副大臣の今枝宗一郎です。第14回目のモビリティワーキンググループの開催ということで、本当に皆様のご努力に敬意を申し上げたいと思います。まずメンバーの皆様におかれましては、自動運転など、地域・モビリティを支える技術の事業化に向けてご議論をいただき、感謝を申し上げたいと思います。ご承知のとおり自動運転は、我が国が抱える少子高齢化といった本当に深刻な移動の足の問題、モビリティの担い手不足の問題等を克服し、安心安全な自動車の交通社会を実現する上で、非常に効果的であり、我が国にとって必要不可欠なものでございます。世界においては、アメリカ、中国等、自動運転技術を活用したサービスが事業化されており、大きく進んでいるというところでございます。一方、我が国においては、都市部においてロボタクの事業展開に向けた準備が始まっておりますが、多くの地域において、まだまだ事業化というよりは、実証実験という域を超えていないというのが正直なところでございます。このため、デジタル行財政改革会議での総理指示等を踏まえ、政府として集中的に取り組みを進め、自動運転技術を活用したサービスの事業化を加速するべく、先行的事業化地域事業に取り組んでおります。本取り組みは地域における自動運転の事業化を確立し、それを全国に展開をしていく、非常に重要な役割を果たすものと考えておりまして、選定地域について闊達なご議論を本日頂戴できれば幸いでございます。今後も政府一丸となりまして、我が国の自動運転の社会実装を加速すべく、取り組んでまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

山形企画官: 今枝副大臣ありがとうございました。今枝副大臣におかれましては、ご公務のためここでご退席されるということでございます。ありがとうございました。それではワーキンググループの開催にあたりまして、宇野主査よりご挨拶をいただきます。

宇野主査: 皆様おはようございます。今、このモビリティワーキンググループに対して期待されることは副大臣の方からお話がありましたので、今日どういうことをやるかお話だけさせていただければと思います。まず、先行的事業化地域の決定をこの会議で行いたいと思っております。サブワーキンググループの方で既に審査をしていただいておりまして、 39件の中から13件に絞ったという状況でございます。これについてご議論いただいて、最終的な決定を行いたいと思っております。サブワーキンググループでは色々とご議論があったと聞いておりますので、そこら辺も踏まえ、またお話しいただければと思います。また、本日は国土交通省と総務省から、それぞれの自動運転の取り組みについて、お話をいただけるということですので、それに対しても色々な点でご指導をいただければと思います。先ほど、今枝副大臣が申し上げたとおり、この自動運転を進めるということは、様々な地域の課題、物流面での課題、そういったものを解決する非常に大きなツールになりますので、皆様、忌憚のないご議論をいただければと思います。本日もよろしくお願いいたします。

山形企画官: ありがとうございました。本日は先行的事業化地域の採択と、各府省庁からの報告の2つの議題を予定しております。今回は、それぞれの議題ごとにご意見をいただくことにしたいと考えております。それでは早速ですが、議事に移らせていただきます。

先行的事業化地域の採択地域について、デジタル庁鈴木参事官よりご説明させていただきます。

鈴木参事官: 先行的事業化地域の採択地域について、ご説明をさせていただきます。資料2をご覧ください。

2ページ目について、以前のおさらいになりますが、今回の自動運転社会実装先行的事業化地域事業についての制度の概要でございます。冒頭のご挨拶にもございましたとおり、海外ではロボタク(ロボットタクシー)のビジネスが進んでおりますが、国内においては実証実験に留まっているところがまだまだ多いという状況でございます。そのような中で、去年ご議論いただいたモビリティ・ロードマップ2025で、先行的事業化地域について、取組としての位置付けをいただきました。デジタル行財政改革会議においても、取りまとめの中で先行的事業化地域を選定するということが位置付けられており、今回モビリティワーキンググループでご議論いただきます。具体的には、Lv4の自動運転のバス、タクシー等について、実証にとどまらず広い地域で事業として継続可能となるようなビジネスモデルを構築したいということで、各府省にて様々な政策を講じております。それらを集中させるための地域を選定しようということで、10カ所程度を目安に選定先をご議論いただいております。先行的に事業化するということで、早期の社会実装・事業化、これが目的になるということでございます。

具体的には、以下のような取り組みを行う地域を公募しました。「令和9年度を目途に先行的に自動運転サービスの事業化を実現し、継続的に提供できるもの」、継続的という点がポイントでございます。もう一つは、「自動運転サービスの事業化の実現後、別地域への横展開にふさわしいもの」、集中的に投資、事業化を行った上で、全国へ広げていくということでございます。

パターンとしては、具体的には3つお示ししているところでございます。1つ目は最新技術を活用するということで、基本的にはタクシーのような任意地点を移動するような形において、ドライバー不足等で我慢せざるを得ないような移動需要、こういうものを自動運転で満たすというのが定義であります。2つ目が運行エリア拡大型ということで、Lv4で運行している車両を自治体内の他の路線・地域に拡大するということで、スケールメリット等によりコスト面の課題を解決するパターン。3つ目といたしまして、技術的課題解決型、既存の路線バス等を自動運転で代替するというような形で、Lv4の運行を目指すものでございます。こういったパターンを連携例としてお示ししております。

3ページ目をご覧ください。こちらにつきまして、昨年末に公募要領を公表いたしまして、今年の年明け早々、募集開始をしたところでございます。パターン別の応募状況にございますとおり、①で6件、②で4件、③で29件ご応募いただきまして、合計39件のご応募があったところでございます。本日、モビリティワーキンググループで選定いただきました後、3月上旬までに先行的事業化地域を政府として公表していく。そして4月以降、新年度から支援を開始するということでございます。支援の内容につきましては、資料左上にございますとおり、「関係府省庁が所管する自動運転関連施策の優先実施など」が1つと、「伴走支援体制の構築」でございます。

次のページをご覧ください。応募案件について、どのように評価・審査していくかということにつきまして、以前お話をさせていただいたとおり、模範となる事業「モデル」を構築するということで、6つのポイントで審査いたします。1つ目が計画面、2つ目が体制面、3つ目が実績、4つ目が経営、5つ目が技術、そして6つ目が社会受容面でございます。このうち、太字の部分は必須項目であり、募集の記載内で必ず満たしている必要があり、その他の項目、提案の内容について、総合的に評価するということになっております。事務局の方で、必須ポイントをきちんと満たしているかということ、その他の項目について具体性や根拠も含めて記載があるかどうか、この観点で形式審査を行っております。その上で、先週のサブワーキンググループにて、有識者の皆様にご議論をいただきました。

その結果が5ページ目になります。全部で39件ご応募いただき、①最新技術活用型については6件の応募のうちの3件、②運行エリア拡大型については4件の応募のうちの2件、③技術的課題解決型は29件の応募のうちの8件、当初の想定が10件程度ということも踏まえ、合計13件選定してはどうかということで、サブワーキングにてご議論いただいたということであります。

6ページをご覧ください、全体についての総括コメントでございます。自動運転事業を恒常的に行うための工夫や、重要な収支計画、こういったものが具体的数値に基づく根拠、実績、さらに所有した資格等を用いた説明があって合理性が極めて高い計画であった。さらに、実施体制や参画者のコミットメントも十分なものであって、事業の実現性が高いという評価をいただいております。また、他の申請地域と比較して、横展開性について相対的には高い評価であるものの、絶対評価として低い傾向があったということでございます。先行的事業化地域で培った知見が他の地域に横展開できるように、しっかりとデジタル庁としても指導を行っていくべきである、こういったご審議結果をいただいております。

これから先は、各地域の取組資料を添付しており、私から簡単に1つずつ個別説明いたします。

1つ目は、横浜市です。都心部で自動運転車両台数を増やすとか、通信課題、こういったものを解決するということ、さらにはその成果を踏まえ郊外部での事業化に向けた広がりを考え、挑戦する、というものでございます。

2つ目は神戸市です。神戸市は、坂道や狭隘の道における自動運転、こういった課題を解決し、Lv4認可取得を目指して、車両の構築も行っていくということでございます。サービス開始に向け、事業体制の構築等も取り組んでいくというような内容でございます。これら2つにつきましては、モジュール型AI技術を活用するということでございます。我が国におきましては、1つ前のモジュール型ルールベースが主流となっておりますけれども、こちらはより新しい技術、モジュール型AI技術を活用したい、そういった取り組みであります。 3つ目、堺市であります。こちらはさらに次の技術ということで、エンドツーエンド型のAIを活用した自動運転システムの確立、こういったものにチャレンジをしていきたいという内容であります。さらに最新の技術を活用するといった部分の、幅広い市民の皆様への周知、啓発、理解の醸成ということで、社会的受容性という観点でもチャレンジをしていきたいという内容でございます。以上が①最新技術活用型の案件でございます。

続いて②運行エリア拡大型で、1つ目は日立市でございます。こちらにつきましては、路線バスでの技術の確立をチャレンジするということで、路線バスならではということではありますが、迂回が必要な場合どうするかということです。例えば事故等で、定時・定路線のルートを通れない場合の迂回ルートや、大型の車における走行速度のあり方など、日常的にかつ円滑にバスを運行するためのシステムの構築にチャレンジするというものです。あとは、安全性と効率性を両立するような人員配置、こういったものをモデル化するということに取り組むという内容でございます。

2つ目が塩尻市でございます。こちらにつきましては、地域公共交通と一体運営ということで、「自動車から公共交通へ」という市としての大目的、大目標の中の一つとして自動運転を地域公共交通の中で一体として考える。さらに、他の自治体や民間路線への横展開、こういうことでスケールメリットに挑戦していきたいという内容でございます。加えて、行政と民間、民事や刑事の責任分解点の精緻化、モデル化にチャレンジする他、SPCの設立など新しい運営体制についてもチャレンジしていきたい、という内容でございます。続いて③技術的課題解決型になります。1つ目が、仙台市です。仙台市につきましては、仙山線の駅から山奥の温泉地までをエリアとしておりまして、1つ目は電波の不感対策、それから山道ですので災害対応、さらには降雪地帯における凍結路面への対応についてチャレンジをしていきたい、という内容になっております。

次はつくば市です。こちらについては、路上駐車、交差点の右折、信号の切り替わりのタイミングへの対応に加え、それ以外に夜間や早朝時間帯での運行にチャレンジするということです。課題となっている運行時間帯について自動運転で拡大することにチャレンジしていきたいという内容となっております。

次は川崎市です。こちらは、右折信号、右折レーンのない交差点での右折と、時差式信号機への対応についてチャレンジしていきたいという内容でございます。

次は、平塚市でございます。こちらも大型路線バスの自動運転ということで、駅のロータリーで手動介入が発生している部分を解決するということです。さらにはAIを活用し、車両の自己診断機能の高度化にチャレンジしていきたいという内容でございます。

次は石川県小松市です。こちらは1対Nでの遠隔監視、さらには右折対応です。信号ありなし含めてですが、複雑な交差点での対応ということと、さらには、仙台とはまた違う雪質ですが、積雪地での走行、自動運転の安定性の向上、こういったものにチャレンジしていきたいという内容でございます。

次が愛知県でございます。こちらは高速バスの案件でございます。高速道路上における高速域での安定運行のほか、合流面の対応、夜間や悪天候時における走行の安定性についてチャレンジをしていきたいという内容でございます。

次は、京都府です。京都につきましては、遠隔監視に注目をしており、遠隔監視システムの通信による遅延や通信途絶、そういったボトルネックとなる課題に取り組む。また、遠隔監視タスクの負荷軽減を通じ、1対N型の遠隔監視オペレーションの成立にチャレンジしていくという内容であります。

次は、香川県三豊市です。三豊市につきましては、右折時の安全確保のための手動介入の削減、そのための路車協調、こういったものの導入や、遠隔監視に向けたキャリア電波環境の改善といったものに取り組んでいきたいという内容になっております。

以上、13件の具体的な内容となります。

山形企画官: ご説明ありがとうございました。次に意見交換に移ります。意見交換の前に、本日ご欠席の岡本構成員より、本議事へのご意見をいただいておりますので、代読させていただきます。

サブワーキンググループで検討いただき、有意義な地域からの提案をご選定いただきましたことに感謝申し上げます。サブワーキンググループの審査結果(総括コメント)にもございますとおり、「横展開」による他地域への展開が極めて重要であると認識しております。成功・失敗を含めた先行的事業化地域の知見が、事例集やガイドライン等の形で速やかかつ確実に共有されるよう、ご配慮いただけますと幸いです。弊社事業所の所在エリアからも5地域が選定されており、私どもといたしましても、今後、具体的な事業が進展する中で、地域インフラ事業者として、自動運転サービスの実装・継続を支えるためどのような価値をご提供できるか検討して参りたいと考えております。
コメントは以上となります。次に、ご出席の皆様からご意見をいただきたいと思います。お一人様、3分程度にてお願いいたします。ご発言の際は、オンラインの方はTeamsの挙手ボタンもしくはチャット機能でその旨をお知らせいただき、発言時にはマイクミュートの解除をお願いいたします。それではよろしくお願いします。では、石田先生よろしくお願いいたします。

石田構成員: 鈴木参事官から十分なご説明をいただきましたが、サブワーキンググループでの皆様の議論の紹介などさせていただきたいと思います。まず全体として、現在、経済産業省、国土交通省、総務省など、色々なところで自動運転関連の事業が進められておりますが、そこに横串を設けて集中化するという点が、デジタル庁らしさが出ていて、本当に重要で良いプロジェクトだな、という感想をお持ちの方が多かったです。39地域の応募があったうち、まず事務局にて、形式的な客観的審査を先行して行っていただき、サブワーキンググループでは、主観的な、こういうところはどうなのか、という観点から、色々な議論がありました。その際に、皆様重要視されていた観点というのは、やはり「技術力が大事」ということでございました。そうした観点から、最高速度の問題とか、今、世界の主流となりつつあるAIベースへのチャレンジとか、あるいは、日本は進んでいる方だとは思うのですが、中・大型バスでの適用ですとか、多くのところで苦労されている、チャレンジされている部分も大事と。あるいは、地域の課題に寄り添うということで、特に中山間地域では、色々なサービスとモビリティサービスをどう組み合わせていくか、そこに自動運転をどう位置付けるか。そういう社会システム化を目指す上で、技術的な挑戦ということもありまして、13地域になったのかなと思います。ただ、これも皆様のご指摘なのですが、自治体が本当に努力しているものの、やはり限界もあるので、国を挙げてどのように実装していくかという観点から、産業界、あるいは国の色々な仕組み、制度のあり方にも知見をどんどん出していただき、より高みを目指すことが大事だというような意見がありました。以上でございます。

山形企画官: ありがとうございます。それではオンラインの方でも、挙手順で当てさせていただきます。山本構成員に挙手いただいておりますので、山本構成員よろしくお願いします。

山本構成員: トヨタ自動車山本でございます。本日、ITS Japanの会長という立場でも参加しておりますので、質問1つと、お願い1つです。まずお願いの方なのですが、自動運転を社会実現する上では、自律制御の単独制御ではなく、やはり路車協調、車車協調という、いわゆる従来のITS協調型の仕組みが必要だと思っています。ヨーロッパや中国に目を向けると、ITSインフラの一つとしてスマートポールをもとにした自動運転の実証実験なり、社会実現に向けた取り組みがどんどん加速しており、その背景は自律制御だけでは事故防止に対して限界があるということだと思います。今回、13地域に絞り込んでいただきましたが、ざっと資料を拝見すると、明確にインフラ協調、もしくはスマートポールを含めた路車協調で自動運転の社会を作り上げていくということを明確に書かれているのは、塩尻市、香川県三豊市、つくば市の3つ。採択地域13件中3件というのは、やや少ないなと。言い方を変えると、スマートポールなり、路車・車車協調の標準化を進めていく上では、もう少し実証実験の場を増やしてほしい。ITS Japanでも同様の議論をしているが、このあたり、最後の詰めのところで、どういうタイプの実験をやるかという議論のフェーズになりましたら、ぜひご検討いただけますと大変助かります。もう一つ質問の方なのですが、仙台と京都のテーマは、いわゆる通信環境が非常に脆弱なところでのロバスト性をいかに高めるかというところに着目されており、大変素晴らしいと思います。
通信事業者としてNTT、KDDI、ソフトバンク、楽天とありますが、これら通信事業者との連携を前提にした実証実験ということになると思うのですが、具体的に、通信事業者との連携はどのような形でお考えになっているか。もし具体的なところが既に検討されておりましたら、ご教示いただきたいのですが、いかがでしょうか。

鈴木参事官: 参事官の鈴木でございます。1つ目の路車協調の方については、先生のおっしゃるとおり、三豊市やつくば市などで明示がございます。他地域についても、今後、我々デジタル庁が中心となって、各省含めしっかり伴走支援をさせていただければと思っております。もう1つについては、正確に確認させていただき、改めてお答えさせていただきます。申し訳ございません。

山本構成員: スマートポールに関しては、国土交通省様、総務省様とも既に全国展開に向けたシナリオづくりの議論を今まさに始めています。是非この活動と、国土交通省、総務省との連携も合わせてお考えいただくと、加速していくような期待もありますので、よろしくお願いします。

鈴木参事官: 国土交通省や総務省にも当然ご協力いただくということになっており、ご意見承ります。ありがとうございます。

山形企画官: それでは次に、鈴木構成員の代理の秋本様ご発言お願いいたします。

鈴木構成員(代理:秋本氏): 日本無人機運行管理コンソーシアム鈴木代表の代理の秋本でございます。先行的事業化地域の選定につきまして、妥当な選定をされているように感じます。ただ、北海道や九州が抜けているというのは、少し残念なところでございます。色々な地域の特性、気象環境、積雪、災害、坂の有無など、色々なところを選定されると、色々なデータが集まってくるのではないかなと思います。3つのパターンで、色々なところを選定され、今後、色々な課題・技術への対応、それぞれの地域で適用しながら、先行的に実証をやっていく、その先でこれらの地域ごとに、実証の中での課題が出てくると思います。それらを最終的に全国展開するため、いわゆるルール等にどのように結びつけていくかというところが、これからの課題になるのではないかと感じております。特に、これをやる事業者、ドローン航路もそうなのですが、先行実装します、それを全国展開します、となるとやはりルールを作っていかなければならない。今後、各事業者様と密に連絡をとりながら、ガイドラインやマニュアルを作成し運用されると思いますが、それらを持ち寄って、全国版なものを作る。汎用的・共通的なところと、特殊的なところでは、それぞれ違う部分が出てくると思いますが、標準的なガイドライン・ルール作りを進めていただけると、全国展開が容易になるのではないかと感じました。

以上でございます。

鈴木参事官: 私共といたしましても、横展開が重要ということで、横展開可能な地域を選定させていただいております。引き続きご指導よろしくお願いします。ありがとうございます。

山形企画官: 続きまして、須田構成員よろしくお願いいたします。

須田構成員: 東京工科大の須田でございます。先行地域13カ所ということで、色々バラエティに富んだ形で、うまく配分されたのかなと、感想として思いました。コメントとご質問ですが、市町村としての選定ケースがある一方、県としてもいくつか採用されている。そうすると、市の中でも、例えば堺市などは、ロボタク以外にも色々な実証がされていると思います。愛知県なども、高速バスがメインという話ですが、愛知県全体だと非常に色々なところで色々なことをやられていると。こういった点は、どのように整合していくのかなということが、気になったところです。今後、例えば愛知県でやる時に、高速バス以外の話についてはどうなのかとか、そういった点が気になったということです。以上でございます。

岡田審議官: ありがとうございます。事務局のデジタル庁審議官の岡田です。ご指摘ありがとうございます。今回の路線等については申請ベースで決めさせていただいたところです。おそらく、各申請者の自治体、県、市町村ですが、今後、今回の経験を踏まえ、横展開を県内あるいは市内でもやっていくということかと思います。今、愛知県の話もございましたが、空港線も、一旦高速バスを路線としてはやりますが、その後、その経験を活かし他にも色々上手くいけばやっていくということかと思います。自動運転導入路線で運転手が不要ということになれば、そこの運転手を他の路線に回すので、交通空白対策という意味では、この経験を別の路線でのサービス強化に使うと、そんなことも可能かと思います。自治体への交通計画の中でどう位置づけていくかというのを、見させていただいて、今回選定させていただいたところでございます。ありがとうございます。

須田構成員: ありがとうございました。

山形企画官: ありがとうございます。続いて、村松構成員よろしくお願いいたします。

村松構成員: ご説明、ご選定いただきありがとうございました。私から一つなのですが、経済性の可視化に取り組んでいただければと思っております。横展開が大事というのを紐解くと、結局、経済性が担保できないと皆様、キャッシュアウトしていってしまうので横展開できないと理解しています。極力、どういった収支構造になったか等々、取り組みの中で可視化していただくことが大事かと考えております。報告資料等について、各自治体からご提出いただくことになると思いますが、その際に経済性をより具体的かつ可視化できる形で記載するように要請し、必要に応じて報告資料フォーマットへ組み込むことで、自治体が経済性に注力を置いた取り組みを推進できるものと考えられます。今できる最新の事例の検証等々検証等々を行っていただいた上で、どのような収支構造になっているかというのを、今回の取り組みを踏まえて確認し、現時点でどこまでできているのか、できていないのか、また、どの程度経済性が成り立っていないのか、ボリューム感の可視化が必要だと考えます。次年度以降、技術は良いが経済性の担保が難しい場合、経済性を担保する上で交通商社機能にどのように組み込んでいくのか等、そういった次の議論ができるようになってくるのかと思っています。このように経済性を可視化するところをうまく取り組んでいった方がいいのかなと思いました。以上です。

鈴木参事官: ありがとうございます。冒頭ご説明差し上げたとおり、モデルを作る、というのが目的でございますので、ご指摘のありました収支を含めた事業構造についてもモデルの中でも確認していきたいと思っております。

山形企画官: それでは、森構成員ご発言をよろしくお願いいたします。

森構成員: 森でございます。今回から参加させていただきます、よろしくお願いいたします。皆様方に様々な視点で、地域を選んでいただきましてありがとうございます。私は、それに関して特に異論はございません。今回、特に事業の継続性、そして4月から直ちに一年以上かけて取り組む、という条件をちゃんとケアしていただきながら、選んでいただいたこと、ありがたく思っております。今回自治体の支援体制が大前提でございますので、事業の継続性、あるいは自治体の支援体制でスタックしてしまうような状況が出てきたら、デジタル庁が中心になり、各省を柔軟に応援してあげていただければと思います。
2点目で、今回、①グループ、②グループの方々が、どちらかというと以前からここで議論しております「交通商社機能」こういったものの対応、あるいは実験の中で取り組んでいただけるということになっているようでございます。特に、今後の展開を見据えた時に、この交通商社機能にも触れていただいているところ、例えば塩尻市でSPCを作るとか、あるいは周辺地域と連携するというようなことも含めて、将来の拡大につながるようなケアを、是非デジタル庁を中心にお願いしたいと思います。今回実験されておられる自治体様にも、拡大に向けた取り組みについて是非アピールをしていただければと思います。いずれにせよ、今回の実験は自動運転が中心でありますが、それ以外にも当然、運転手の足りない有人のバス路線の支援、ミキシング、あるいはカーシェア等、そういったものも含めての議論になってまいりますので、是非その次に繋がっていくための布石を、今回参加されておられる自治体の方々にも、少し幅広めに情報共有してやっていただければと思います。
それと3点目ですが、技術研究の広がりを進めていく上で、例えば雪のエリアでの実験をするというのが2地域入っておりました。こういったところを進めていく上でも、以前も少しお話をさせていただいておりますが、CANデータを皆様で共有をして有効利用するやり方は必要ですので、是非関係者の皆様方で、ご議論いただければいいなと思う次第でございます。
以上でございます。

鈴木参事官: 自治体の応援に関しては非常に重要であり、提案書にもその旨ご提案をいただいているところではありますが、伴走支援の中でもそこはしっかりと見させていただきます。事業構造をしっかり把握して横展開することも申し上げましたが、まさに需要を集める、アサインする、そういうところも事業構造を作っていく上で非常に重要なポイントだと思っています。しっかり伴走支援等取り組んでまいります。またCANデータについても、まずは関係者と議論させていただければと思っております。どうもありがとうございます。

山形企画官: それでは、若菜構成員ご発言をよろしくお願いいたします。

若菜構成員: 質問というより、感想、意見となりますが、選定については、今ご説明いただいた内容を聞いても、よくご検討されて選定されたのだなというのを感じております。ただ、やはりこの選定結果を見ても、どうしても小さな町村が落ちてしまうのかな、という感じがあり、今後、この成果の横展開というところを考えても、落ちたところについて、何が足りなかったのか。今、全部お答えいただきたいというわけではないのですが、やりたいことがあり、手を挙げて、おそらく既に何らか取り組まれているところがある中で、何が足りなかったのか。それを、この手を挙げてくれた人たちご自身だけの自助努力では足りない部分があり、伴走支援という言葉も先ほどからあるが、何を助けたらいいのかを分析整理した結果に伴走支援のポイントあるのではないかと思っています。その辺り、今回は技術的な課題についてある程度対応できた、次には、社会的課題の補完ではないものの、そういうところの発展というのはすごく期待をしております。
というのも、私は基本的には限界集落が多いような市町村で、公共交通の運用をしながらサポートしておりますが、近年AIを入れたデマンド交通等をサポートしている中で、どうしてもデジタル人材というか、そのAIデマンドも地域で扱えない状態。結構現場で、きちんとカスタマイズできる人がいないと、AIがあってもうまくいかないのだなということをものすごく感じており、伴走支援だけではなく、デジタル人材、やりたいと思っているけど、何かが足りないところにデジタル人材の派遣とかですね。もう一歩二歩踏み込まないと、ここに上がってきた以上の横展開は、本当に難しいのではないかなと感じたのが一点です。
もう一つ、質問というか疑問なのですが、今回特に③技術的課題解決型で、それぞれのポイント、雪への対応、夜間、長距離バス等。様々なポイントがよく整理されており、結果が大変楽しみだなと感じております。ただ、この結果を踏まえた技術的な蓄積に対して、デジタルがあまりわからない人たちが、どのようにアプローチすると、例えば雪の課題に対する技術結果を見られるのか。ポータルサイトではないが、技術的蓄積は一元的に集約すべきと考え、それぞれの市町村やそれぞれのメーカーだけに散らばっていると、なかなか横展開や、一般の人のアクセスが難しいなと感じたところであり、どこかで技術的蓄積に対するアプローチができればいいなと思いました。
以上です。

鈴木参事官: ありがとうございます。まさに、モデル化して横展開していく時の重要な視点であり課題であると思っております。伴走支援をするというところまでは決まっておりますが、その横展開をすることについては、やってみた結果を踏まえ、どういうモデル化ができるか、その上で、どう共有できるかという次の議論になりますので、その時にご指摘を踏まえて、しっかり対応してまいりたいと考えております。ご指摘ありがとうございます。

山形企画官: はい、それでは、日高構成員お願いいたします。

日高構成員: 私は3点ご質問と、石田先生にもご質問できればと思います。1点目まず応募地域を見ても公共交通の破綻リスクの高い地域の応募自体が少ないというところと、選定理由は様々あると思いますが、特に四国、北海道、九州、中国エリア、東北について選定が少ないので、過疎地域や移動距離が長くなりやすい地域について、今回の選定地域だけでは事例が取りにくいと思っております。それ自体は選択と集中でよいと思いますが、そこが少し抜けているかもしれないというのは認識しておいたほうがよいと思います。若菜先生のご指摘のとおり、デジタル庁では誰も取り残さない議論が行われています。 その中で、応募は難しかったものの、導入意向が高いということであれば、標準モデルや交通商社機能を行き渡らせるような工夫というのも重要になってくると思うので、応募する、採択される、その先のところを今回の応募状況から判断してもよいかなというのが1点目です。
2点目が、石田先生にお伺いできればと思いますが、色々多くの観点で審査されたと思っております。その中で、先行的事業化地域にふさわしい、このまま進めてくれればよいと選定された地域もあれば、若干課題や抜け漏れがありそうな地域もあると、選定時に皆様ご認識されたと思います。その結果が伴走支援のあり方にもつながってくると思いますので、ここは評価したけど、ここは伸ばしてほしい、ここは足りないのでもっとやってほしい、というところは引き継ぎ事項として、そこのご認識について石田先生からもいただければと思いますし、伴走支援のあり方についてもワーキングで議論できたらいいなと思っておりました。
最後3点目です。より具体的な進め方として、地域の事業性の話と自動運転産業全体の広がりの話は、どうしても混在せざるを得ないというか、自動車メーカー様としては広げたいし、地域としては個別最適をしていきたいという、非常に難しいところかなと思います。その中で、標準モデルをどう作るかというのは国としても、産業政策で非常に重要だと思い、ワーキングをやった上でのデジタル公共財として、データ標準、標準モデル、API共通化等の具体論として、デジタル庁がやるのか、経済産業省、国土交通省がやるのかはありますが、その部分。昨日、スカイツリーのエレベーター事故を見た際に、エレベーターのようなあれだけ枯れた技術であっても、ああいう事故が起きると考えると、もちろん自動運転とエレベーター技術は違いますが、その中で原因究明が早い、もしくはヒヤリハットの段階でああいうことが起きないようにするということは、技術、ものづくりとして重要だと思います。ですので、今回、新規で入られる海外のプレイヤーの皆様についても、日本国内のプレイヤーについても、技術者毎にバラつきがない、利用者の安全性は損なわないような、ブラックボックス化を防げるような仕掛け作りも重要じゃないかなと思っております。
以上でございます。

鈴木参事官: 石田先生、もしよろしければ選考過程についてご回答いただけますでしょうか。

石田構成員: ありがとうございます。中山間地域が少ないというのはそのとおりで、冒頭で説明がありましたが、経済産業省と国土交通省と総務省、およびその他で既にやっているところをお互いに連携して、より良い形にする。そのための先行地域としてご指定をするということですので、それなりに体力がないと中々応募していただけなかったのだろうというのはあります。これは全体のスキームの反省点かもしれませんが、その中で、今日もある省庁の自動運転、あるいはMaaS関係者の方と話していたのですが、事務局は乙の立場ですから、甲に対して遠慮みたいなものがあり、あるいは関係する省庁を超えた課題とか、中々結論として言いにくいというところも見受けられ、これは一般的にもそう言えると思います。そういう壁を取っ払っていただく中に、問題提起のありました、中山間地域のもっと小さなところで、気持ちはあるけど、中々応募できないという地域を、どうターゲットにしていくか、というような議論があってもいいなと思いました。
2番目ですが、フィードバックのあり方です。これも議論しました。ここが残念だったけど、こうしたらいいのではないか、と落選した地域に伝えるということですが、これは選考の公平性という問題に絡んでしまい、ある地域だけ特別に手取り足取り指南するというのは、公平性の立場から課題があると認識しております。応募していただき、評価、選定させていただくという、このスキームのあり方全体に関わる議論が必要なのかもしれないと思いました。

鈴木参事官: 石田先生、ありがとうございます。先生もご指摘いただいたとおりではあるのですが、提案の内容について、形式審査の中でも、根拠や具体性、こういったものが書かれているかというところは、客観的に見させていただき、全体39件並べた中でも、しっかり記載いただいている地域が、今回選ばれているということでございます。そこで、こう書けばよかったのではないかというのは、ご議論あったと思うのですが、応募したものから選ぶという観点で、今回は少し公平性の観点から、中々難しかったのかなということでございます。また横展開のところについても、事務局から個別に申し上げることは今のところなく、選定結果だけ公表することを考えております。応募された方からはお問い合わせがあると思いますので、その際には、可能な限り、丁寧に対応して参りたいと考えております。

山形企画官: そろそろ予定の時間となりますが、田中様お願いいたします。

甲田構成員(代理:田中氏): すみません、お時間短くさせていただきます。サブワーキンググループでご検討いただきありがとうございました。構成員の皆様方からご発言いただいたところと重複しますが、私も収支構造は非常に大事かなと思っております。やはり目的が、実証だけで終わらず、横展開をしていくというところで、ここは非常にキーなのではないかなと。3年ぐらいかけて、進んでいかないというのは非常にもったいないことだなと。そういった未来の絵をきちんと描いた、という部分を改めて選定された事業者様にお伝えいただけたらなと思っております。
その点で大事な部分として、技術の部分も大事ですが、やはり自動運転というところで、先ほどエレベーターの話などもありましたが、住人目線で言うと、何がこの地域で起きているのだろうということが、自分ゴトになっていかないといけない。我々も地域に入っている事業者ですので、実証で既に自動運転バスやMaaSが進んでいる地域などよくよく耳にしたり、目にしたりすることがあります。そういったところで、地域への実装、それは非常に認知が進んでいくこと、また、住民だけではなく、事業者も含め、こういった技術が進んでいくことで、地域の人たちにおいてどのように行動変容が促されていくのか、どういうことがこの地域で起きていくのか、そういったムードというか、期待値を上げていくことが非常に大事なのではないかなと思ってお話聞いておりました。
以上です。

鈴木参事官: ありがとうございます。ムードについては、まさに社会受容性に関連するところかと思いますので、伴走支援の中でも助言をしてまいりたいと思います。ありがとうございます。あと、先ほどご質問でお答えできてなかった通信事業者との連携でございますが、仙台市様・京都府様ともに、NTTドコモの子会社様が体制の中に入っているということで、仙台市様におかれましては既に書面同意がなされている。京都府様についても、協定等の締結の予定であると聞いており、しっかり体制として構築していくものと認識しております。あと一点、先ほど申し上げそびれましたが、ヒヤリハットの話、エレベーターの話もございましたが、審査項目の中に、ヒヤリハットをきちんと報告するような仕組みとなっているか、というのも確認しており、引き続き徹底してまいりたいと考えております。

山形企画官: 皆様ご意見ありがとうございました。それでは、先行的事業化地域について13カ所を持って本ワーキンググループの決定としたいと思います。
続きまして、次の議題に入らせていただきます。 各府省からご報告としまして、自動運転の社会実験に向けた国土交通省の取り組みについて、国土交通省物流自動車局にご説明いただきます。国土交通省様、お願いいたします。

久保田次長(国土交通省): 国土交通省の久保田でございます。私の方から国土交通省の取り組みということで、最近の技術動向について、説明させていただいた上で、それをもとに、我々がこれからどういうことをやろうとしているのかということを簡単に説明させていただきたいと思います。
既に皆様ご存知のように、事故の削減、あるいは公共交通空白地域の解消、あるいは、渋滞緩和と様々なドライバー不足の解消等、こういった現在の社会問題を自動運転技術で解決していきたいというのが、我々のモチベーションになっています。これまで、やはり米中が非常に先行しており、Waymoが米国等で実証実験始めております。一方で、約三年前には先頭を走っていたと思ったGMクルーズが今は撤退しているというような状況です。中国でもやはりIT企業が中心となって自動運転サービスが展開しているという状況の中で、日本も自動車メーカーがIT企業と連携しながら2027年頃を目途に随時、自動運転車での提供が開始される予定です。トヨタは複数のパートナーと連携して自動運転技術を開発中ですし、e-Paletteといったバス型の自動車も27年Lv4を目指しています。日産は、イギリスのウェイブと連携して自動運転車の販売を、2027年度頃から予定しているとのことです。ティアフォー、あるいは、いすゞ自動車等も活動を行っており、来年の後半ぐらいから、Lv4を自動車メーカー中心になって実現していく想定です。このような流れの中、先行していた米国、中国になんとか追いつけるように進んでいるというのが我々の認識です。

こういった状況を受けて、我々が今までどういった法改正、あるいは制度づくりを行ってきたかということですが、国土交通省の、道路運送車両法あるいは警察庁の道路交通法の改正等を進めていまして、国土交通省と警察庁の間でLv4の自動運転が制度上可能になっている。また別の話としては国連の中で自動運転の基準策定を日本が主導しています。国連WP29における自動運転のための国際基準づくりについて、日本は全体の会議体の副議長、あるいはその下にある自動運転の基準を決める各委員会等の議長職を務め、自動運転の基準づくりをこれまで主導してきました。Lv3あるいはLv4に関する自動運転の国際基準議論中と書いていますが、あらかた決まりまして、6月のWP29で合意する予定です。この内容はほとんど日本からいろいろ提案をし、先ほど申し上げたLv4を目指している日本のメーカーの国際競争力に合致できるように、努力しここに至っているという状況でございます。ただ、やはり、完全な自動運転の実現には、膨大なデータ、起こり得るすべてのシナリオに対応したあらゆるプログラムあるいは安全対策が必要であり、なかなか一気にやるのは難しいということで、まず商用車については特定のルートで限定して走らせ、一方で自家用車については走行ルートが限定できないので、段階的に自動運転技術の高度化を目指していくことを想定しています。今ではLv2の運行、運転者が主体となりながら、それを運転支援するという形で、この2つのアプローチをとりながら、究極の自動運転車を目指すというのがこれまでのアプローチだったと理解しています。

ですが、昨年ごろから登場してきたのはAIベースの自動運転であり、いわゆるエンドツーエンドと言われるものですが、自動運転は従来エンジニアがルールベースに従って、プログラムを一つ一つ作ってきましたが、AIに路上を走行させ、AIに自動的に自己学習させるAIベースの開発も急速に進んでいます。AIの学習は、人のプログラミングより速度が圧倒的に速く、安価かつ短時間でのプログラミングが可能です。先ほど申し上げた2027年度以降の市販化も、AIベースのプログラミングが急激に進んでいます。具体的に日産やホンダはこういったAIベース前提の車の開発で27年の販売予定を目指していますし、これまでルールベースでやっていました路線バス、タクシー、トラック、こういった分野でもAIとの組み合わせ、今までのシナリオベースにAIを組み合わせた形での27年の市販化というものが進んでいます。そして、先ほど申し上げましたように、このAIベースの開発が進んでいくと、開発期間が短くて済む、あるいは、大規模な投資も必要でなくなります。

AIベースの量産化が進めば、車両価格の低減が進み、当初1台1億円以上していた車両価格が、現段階でも数千万円にまで下落してきたのが、将来的には数百万円レベルまで下がり、最終的には運転支援機能のオプション設定であれば、従来の車に、アドオンして数十万で済むような形が可能になるのではないかということが期待されている状況です。こういったことを踏まえ、シナリオベースで走っていた車と、このAI技術、エンドツーエンド技術を組み合わせることで、一気に自動運転車の高度化社会実装が進むということも期待されていると我々は理解しています。去年の9月に東京都内で日産の車に我々は試乗させていただいたが、その時の様子をビデオで1分ほどまとめたものでございます。実際にこれは銀座の街中を運転手が何もせずに走っており、自動で右折し、歩行者がいれば止まり、走っていきます。 こういった車がこれから、ブラッシュアップされて市販化につながっていくはずです。今も見ていただいたビデオの機能を持った車が、2027年に数十万のオプションで発売されるのではないかということも期待されています。こういったことを踏まえ、我々は自動運転に係る政府目標といたしまして、2027年までに1万台、無人運転サービス100カ所以上が目標とありましたけれども、それを発展させ2030年までに、全国のバス、タクシー、あるいは幹線輸送トラック車両で自動運転サービス車両数を1万台にしたいと思っています。 目標には遠いですが、こういった新たな急速に進んでいるAI技術というものを使って、こういった目標を掲げています。実際に省内で自動運転社会実現本部というものを立ち上げ、 社会変容、あるいは社会問題をどのように解決していくかについて、この1月から議論を開始しているという状況です。

私からの説明は以上でございます。

山形企画官: 続きまして、自動運転を支える通信インフラに関する総務省の取り組みについて、総務省総合通信基盤局よりご説明いただきます。よろしくお願いいたします。

翁長電波部長(総務省): よろしくお願いいたします。総務省で電波部長を務めております翁長でございます。総務省の最近の自動運転に関する通信関係の取り組みについて、2点ご説明をしたいと思います。まず、予算的な事業として、今、我々の方では3点政策を推し進めています。
1つ目は、5GのSA化について補助事業として5億円を投入し、5G のSA化を進めております。スタンドアローンと呼ばれるもので、通常、今の携帯が使っているような5Gとは異なりスライシングという技術を使いますので、低遅延、高速大容量、多数接続が100%発揮できるというようなものであり、自動運転については重要な補助事業です。
次いで2つ目は、先ほど先行的事業化地域がございましたが、通信というものも我々は重要視してございますので、通信の信頼性の検証をするための地域社会のDX推進パッケージ事業の中の一つとして、通信関係の実証を行ってモデル集を作り、官民連絡会を実施して情報の共有を図っていくというものでございます。
最後に、3つ目はインフラと車両の通信による協調ということで、先ほどITS Japanの山本会長からもありましたけれども、5.9GHz帯というところで、アメリカ、ヨーロッパ、中国等々がV2Xをやると、ITSに使うということを割り当てております。日本も、これまでは放送事業が使っておりましたが、周波数的に引っ越しをしてもらい、この帯域で車と路側等が協調できるような周波数の準備をしているところでございます。これにつきましても周波数の引っ越しが伴いますので、周波数の対策ということで、予算をつけているものでございます。

次のページ以降が、新たな政策の検討ということで、総務省の方では、自動運転時代の“次世代のITS通信”研究会第3期というものを開催しております。第2期までは、先ほど申し上げた5.9GHz帯について、主に議論しておりました。今後、色々なところで自動運転が始まるということで、通信インフラに求められるものにつきましても色々変わってくると思っておりますので、それを総体的に議論するための研究会を去年の9月から開催をしてございます。委員等は、ここに記載しているような、自動車関係の方々、有識者の方々、また通信事業者の方々等、多くの方々に入っていただきまして、またオブザーバー関係省庁にもお入りいただいているところでございます。これまで、第1回から第7回までは、各企業の皆様方の取り組みですとか、関係省庁の取り組み等をプレゼンいただき、2月に入りまして論点整理というところにフェーズが入ってきているところでございます。全体をまとめて、今年の夏には方向性を出していきたいと思っております。

論点整理のポイントとして、1つ目に自動運転が急速に進展をしているということ。2つ目に通信インフラに求められる役割ということで法令対応や通信環境がどのように必要になってくるか、事故多発地点において通信インフラがどのように必要かということ。3つ目に先ほど申し上げた5GのSAの話、またITS専用通信ということで、5.9GHz、700MHz帯もありますけれども、そういったものの対応やデータセンター等々、オール光ネットワークを組み合わせるような形の検討。四つ目に通信と自動運転に係る業界動向の変化ということで、NTT様とトヨタ様が協議を開始、NTT様が新たなモビリティ関係の会社を設立、また、KDDI様、ソフトバンク様が自動運転関連の事業会社と連携強化を行っているといったような形で、これまでそれぞれのところで、業界で動いていたものが、今、密接に連携を始めているという変化があるかと思っております。
ここでの論点整理のポイントとして、まずは上の箱の黄色で囲っている携帯通信というところで、今までスマートフォンを中心に使っていた携帯通信がございます。これを面的な対策ですとか、自動運転車両の機能・状況の把握・管理等々に有効ということで、一定の整理をしております。
もう一つはITS通信と呼んでおりますけれども、これについては先ほど申し上げた5.9GHz帯、また700MHz帯もありますので、車専用の通信ということでそれぞれ役割と、何に適しているかというのが違っているので、下の表に示しております。説明は割愛しますが、高速道路、地域一般道、その他というところで、それぞれの通信の利用目的に照らして、どのようなインフラが必要なのかといったような整理を試みているところでございます。

今後の取り組みですが、携帯通信、ITS通信、それぞれに分けて課題というのを整理しているところでございます。携帯通信は、面としてのカバー範囲という点では一定の進展が見られます。ただし、これまで人が利用することを前提に整備されてきたため、山間部などでは、面的なカバー率はまだ約6割程度に留まっています。この部分の改善が今後の課題となります。またITS通信についても設置主体をどうするか、必要な制度面、技術面等、色々な課題があろうかと思っています。取り組みの方向性ですが、基本的には、先ほどご説明がありましたような、政府全体における先行的事業化地域等を中心に据え、通信網のインフラ整備や拡充、高度化等々に取り組んで、また自動運転実装主体の皆様方と、通信インフラ主体の間での一層の歩み寄り、連携・共創が重要であると捉えています。実証で終わらない自動運転と、通信インフラの事業モデルエコシステム構築が重要という方向性を出しています。
そして、政策の方向性を三つにまとめておりますけれども、①通信インフラの強化ということで、先ほど申し上げた5GのSA等、光ネットワークまたはITS通信の多様な主体ということで、多くの関係者、皆様方に入っていただいて、整備をしていくということが重要であると捉えています。さらに、②エコシステムの観点から、ビジネスモデルのあり方について検討を進める必要があります。特に、自動運転技術を前提とした通信活用の標準モデルの策定を今後の課題とし、これまでの実証結果をもとに実装への移行ならびに社会実装やインフラ整備へ段階的に展開していく方針です。③基盤となる取組として3点を挙げていますが、携帯通信とITS通信について、それぞれどの場所で、どの時間軸で整備する必要があるのかを明確化し、関係者全体で共有したいと考えています。 また2つ目に記載ありますが、自動運転と通信との、お互いがそれぞれの立場で、これまで進めてきたものを連携しながら議論ができるような場の体制構築が必要です。
最後に3つ目に書いておりますが、やはり人材の育成ですとか、技術の確保というのは重要になってまいりますので、こういったものが共通的な基盤となる取組となると思っております。これらについて、今、論点整理を始めているところでございますので、先ほど申し上げました研究会のメンバーの方々からさらに意見をいただきながら、今年の夏には、関係省庁とも協力しながら通信周りの方向性というのをまとめていきたいと思っております。

私からは以上でございます。

山形企画官: ご説明ありがとうございました。次に意見交換に移ります。意見交換の前に、本日ご欠席の岡本構成員から、ご意見をいただいておりますので、紹介させていただきます。
まず、国土交通省の取組についてです。現在の取組状況をわかりやすくまとめていただき有難うございます。特にP.6〜P.9において自動運転技術のトレンドをわかりやすく整理いただいており、理解が深まりました。P.7に示されているとおり、今後はユースケースに応じて、ルールベースとAIベースを適切に組み合わせていくことが重要と考えます。実際に人間が自動車を運転する際にも、歩行者や自転車の認知といった感覚系の働きと、交通ルールに沿ってブレーキ操作やハンドル操作を行う働きは、異なるメカニズムの組み合わせとして機能していると捉えられます。この観点から、自動運転技術においても、感覚情報を処理するニューラルネットワーク等と、交通ルール等を論理的に扱うシンボリック推論を統合する「ニューロシンボリックAI」の活用可能性が高いと考えます。例えば、ニューロ(感覚・認識系):歩行者、自転車、他車両、信号、標識、レーンなどを検出、各対象の位置、速度、進行方向、行動意図を推定。シンボリック(ルール・推論系):「この交差点では右折車より直進車が優先」、「横断歩道に歩行者がいれば一時停止」、「赤信号かつ右折レーンかつ対向車あり」といった複合条件を論理的に評価、といった役割分担により、高度な判断と安全性・説明可能性の両立が期待されます。今後の技術ロードマップの検討にあたっては、このようなニューロシンボリックAIを含むハイブリッド型アプローチの位置づけについてもご検討いただければ幸いです。あわせて、最近の技術動向や国際的な議論を踏まえつつ、技術ロードマップを適宜アップデートしていただきたく存じます。

総務省の取り組みにつきましては、現在の取組状況をわかりやすくまとめていただき有難うございます。自動運転の安全かつ円滑な実現のためには、高信頼・低遅延な通信インフラを、スピーディかつ投資効果を高めつつ展開していくことが重要と考えております。その際、基地局や光ファイバ等の設備の共用を進めるインフラシェアリングの推進や、電力インフラと通信インフラを一体的に最適化するワット・ビット連携の観点からも、設備形成および運用最適化の在り方をご検討いただければと存じます。また、現在ご検討いただいている900MHz帯の高度MCA陸上移動通信につきましても、ドローンおよび自動運転車両の遠隔監視・制御等への活用可能性が考えられることから、これらのユースケースを念頭に置いた制度設計・技術検討を進めていただければ幸いです。
最後に、資料3と4への共通意見です。安全な自動運転の実現のためには、高信頼な通信インフラに加え、高精度な周辺状況把握を可能とする統合的な空間情報基盤が重要と考えております。道路・電力・通信等のインフラユースケースを踏まえ、工事・規制、信号制御、災害情報等を一元的に取り扱う統合GISおよびデータスペースを整備し、こうした設計思想を官民連携で推進しているウラノスエコシステム等のプラットフォームにも反映させることで、産業界全体で広く活用される事実上の標準的な共通基盤へと育てていくことが望ましいと考えております。

とのことで、以上になります。 次にご出席の皆様からご意見いただきたいと思います。お一人様3分程度にてお願いします。ご発言の際には挙手、またオンラインの方は挙手ボタンもしくはチャット機能でその旨をお知らせいただき、発言時にマイクミュートの解除をお願いいたします。それでは皆様どうぞよろしくお願いいたします。

根本構成員: 私、物流が専門で、前回から参加しております。国土交通省の方のプレゼンテーションにコメントさせていただきます。世界的な自動運転の開発研究競争ということでタクシーとバスに関して紹介がありましたが、今後は、トラックの方も是非お願いしたいと思います。トラックの開発競争も非常に進んでいます。
結論的には、「AIを活用していく必要がある」ということに関しては全く賛成です。私が最近商用化に成功した中国のPony.ai(ポニー)、アメリカのAurora Innovation(オーロラ)の開発担当者と意見交換した中でも、やはりAIを活用しないと大型トラックの場合は難しいということを指摘していました。そもそも乗用車よりもコントロールが難しいということもありますし、一年に稀にしかないような事象に対してどのように事故を防ぐか、もらい事故であっても、どのようにダメージを減らすか、等を考えた場合に全てルールベースで事前に用意しておくのは難しいというようなことを聞いてまいりましたので、情報を共有させていただきます。以上です。

山形企画官:
ありがとうございました。続きまして、森構成員お願いします。

森構成員: 私の方から、感想並びに意見を三つお知らせさせていただければと思います。
1点目が、先ほどのAIベースあるいはルールベースの議論でございますが、もうAIベースが世界の趨勢になりつつあるわけでございます。こういった際に事故分析等々を進めていく上では、やはり先ほども申しましたCANデータの公開利用といったようなことが、必須になってくるのではないかと思っています。世界の流れとして、日本以外の国が基本的にはそういうものをうまく利活用しながら議論されているという話を聞いておりますので、何卒その点について関係省庁でも案を練っていただき、メーカーとも議論していただくとありがたいなと思っております。
2点目としては、先ほど国土交通省の方から発展系のご説明がございました。特に私が一番個人的に思っているのは、路線バスはB2Cではあるのですが、多数の乗客を相手に運転をしていくということで考えると、これが実は一番難しいことなのかなと思っており、逆にトラックが実は一番簡単なのではないかと思っています。トラック運転といってもB2Bでのビジネスでございますので、これが一番とっつきやすいものと思っております。タクシーも同じではありますが、一応お客様が乗っているということでは、多数のお客様を扱っているバス、少ないお客様を扱っているタクシー、そしてB2Bであるトラックという、そういうカテゴリーの分け方もしながら、開発を進めていくということだろうと思います。ただ、若干心配なのは、このトラックの議論として研究開発を進めていく上で、世界の趨勢はやはりトレーラーの開発でありまして、単車としての牽引車とトレーラーが分かれているものの開発が世界的には進められている。一方で、一体型の開発になりますと、これはこれで技術の知見の共有が、また非常に難しくなってくるということがあるため、研究あるいは実用化が進んでいく最初のスタートに近いところの時点での議論も是非進めていただくとありがたいなと思います。最終的には現地では車が足りなくなったり、あるいは運転手が足りなくなったり、また、それを見守っている人の費用とかをどうしていくのかという。基本的には色々なシステムが混用されていくことになるのではないかと思われます。是非そういった意味でも、先ほどもご紹介した交通商社の機能の開発、あるいは議論も同時並行的に進めていただくということが必要だろうと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
また3点目ですが、総務省様の方で、通信のお話がございました。このインフラと車両との通信の連携といったことは大事ではあるものの、全ての車両が全部通信可能という形にならないとサービスがオンにならない、ということになると未来永劫、多分無理なのだと思います。そういった意味では、一部の車両が通信できる、一部の交差点で通信ができるという、極めて厳しい環境の中で、どのようにサービス展開をしていくのかという、暫定的な利活用のスタイルについても少し頭を巡らせていただくとありがたいなと思う次第でございます。

私の方から以上でございます。

山形企画官: ありがとうございます。国土交通省様、総務省様、何かコメント等ございますか。

久保田次長(国土交通省): まず、根本構成員からのご指摘についてのコメントでございます。
申し訳ございません、私がトラックの話を端折ってしまったのですが、資料7ページに記載があるように、トラックも、いすゞ、あるいはロボトラック等の企業が同じように27年の事業化を目指しているため、我々もこの技術的、開発に対する支援というものを、バス・タクシーと同じようにやっていく必要があると認識しております。また、森構成員からのご指摘で、AIベースが主流になった時にどうするのか、CANデータを使うべきではないか、というご指摘をいただきました。ご指摘のとおり、AIベースになった時に一つの大きな問題は、AIはこれを言語化し事故分析に使えるようにならないといけないと考えております。今年、NVIDIAがオープンソースのAIとしてエンドツーエンド技術を公開しました。これにより、オープンプラットフォームで開発する企業が増えています。 そういったものを日本メーカーも活用しながら、いわゆるAIの制御について言語化して、後で事故分析できるようにするということがあると思っています。もう一つ、やはりトラックが開発の主流じゃないかということですが、先ほど説明させていただいたように、トラックも同じように我々考えておりますし、バス、トラックそれぞれ自動運転について難しいところがあると思います。路線バスの自動運転には、単に車両が走るだけでなく、乗客が車内で転倒しないよう安全を守る制御や、運賃の収受、乗降の正確な確認、全員が席についたことを確認した上で発車するなど、多様な技術が求められます。無人で運行する場合、こうした自動運転技術以外の要素も大きな課題になります。また、トラックでも自動運転技術は単車だけでなくトラクターヘッド等にも求められ、それぞれに合った運行方法の開発も重要だと考えています。 また、トラックは非常に重い重量で高速で走りますので、いわゆるヒヤリハットのような、危険な運転を少しでもすると、一瞬で大事故につながるため、こちらも安全について慎重に考えていく必要があります。30キロ、40キロで走行する通常の路線バスとは異なる安全対策が重要であると考えております。私からは以上です。

翁長電波部長(総務省): 森構成員、ご指摘ありがとうございます。ご指摘のとおりだと認識しております。すべての車がコネクティッドカーになって、また路側も全ての道路側の情報が来ないと自動運転が実現できないというシナリオでは普及しないと思っておりますので、今年夏までに、研究会の報告書とともにマイルストーンをまとめていく予定です。そのマイルストーンの中で、どういったところから始めて、どのくらいのアプリケーションから始めていくか等々も議論しながら進めていきたいと思っておりますので、ご指摘踏まえて対応を進めていきたいと思っております。ありがとうございます。

鈴木参事官: デジタル庁でございます。交通商社のご指摘と、CANデータのご指摘いただきました。CANデータは先ほどお答えさせていただいた通りでございますが、交通商社についても、次回モビリティワーキンググループの方で取り上げたいと考えており、引き続き議論、整理を深めてまいりたいと思います。ありがとうございます。オンラインからも質問・ご意見をいただいております。須田構成員、お願いいたします。

須田構成員: ご説明ありがとうございました。私からも三つほどコメントと質問をさせていただきたいと思います。まず、久保田様からのお話で、エンドツーエンドが急速に出てきたので、それを活用するストーリーについて今まさに頭を巡らしています。ただエンドツーエンドだと、本当に安全を保障するとか、交通ルールを守るということ等が非常に難しいところが現状あるのではないかと思っており、何か上手い仕組みを考えなきゃいけないと思っています。エンドツーエンドをどのように活用するか、そういったことをもう少し皆様と検討するような場を作っていただくと良いのではないかと思っています。通信についても、私も大昔からこのV2Xを活用するのが非常に重要だと考えておりまして、私元々機械屋で通信にも踏み込んだことをやってきたのですが、普及させることを考えると、まずは緊急自動車や公共交通から進んでいくとわかりやすいと思っています。公共交通の自動運転にV2Xを入れていくということは非常に良いストーリーじゃないかなと思っていて、V2Xをいかに普及させるシナリオをこういう場で検討できればと思っています。最後に、先ほどの国土交通省の話と総務省の話が、どうも別々に聞こえてしまっています。エンドツーエンドとV2Xをどうやって結びつけるかという議論が、もう一つ大きな柱じゃないかなと思いました。1つご提案ですが、9ページに新しいアプローチと、古いアプローチが示されており、真ん中の線でバンと出てきているが、先ほど私がお話したようなことを踏まえたストーリーを作るということが重要であると考えています。
以上、私から3点ほどご紹介させていただきました。よろしくお願いします。

山形企画官: ありがとうございます。続けて、石田構成員のご発言を先にさせていただきます。

石田構成員: 石田でございます。新しい趨勢を捉えたプレゼンテーションいただきましてありがとうございます。モビリティサービスは一体何をサービスするのか、ということが問われていると考えています。エンドツーエンドが良いとか、ルールベースだ、AIベースが良いとか議論を行っても、これらはあくまで手段であるため、目的とか追求すべき価値は何かということはやはりちゃんと考えて、その上で機敏に行動するということが重要だと捉えております。
機敏に行動するというのは、非常に具体的に申し上げますと、今、国土交通省で100カ所の自動運転導入支援を行っており、外国製の車両も入ってきておりますが、保安基準、安全基準の考え方が定まっていないように見えます。特に中国はルールベースから移動してきている中、日本は現状まだルールベースで進めているため、その分移植・フィッティングするのに余計な費用がかかってしまい、ただでさえ高いものがますます高くなってしまっています。これらは安全性に関わる部分ですが、モビリティサービスをどう考えるかということが大事だと思っています。
そのことに関して言うと、特に人を運ぶときのモビリティサービスって、単に移動させるところに加えて、色んなサービスが付加的に要求されると思っています。例えば買い物支援であったり、医療とか見守りとのマッチングであったり、これはLv4がいかに優れていても出来ないことであるため、物を基本的に移動させるのがやはり主たるサービスになると思っており、そういう観点からすると、少し違うのかなと思います。9ページの絵はトラック、バス、タクシーが一緒に書かれており、この絵は非常によくできて説得力ある絵だと捉えておりますが、せっかく変えるとおっしゃっているのですから、もう少しそういうことも含めて考えてみるべきだと思いました。以上でございます。

山形企画官: ありがとうございます。続いて山本様お願いします。

山本構成員: ありがとうございます。総務省の翁長電波部長のお話の内容について、一つだけコメントさせてもらいます。自動車は人の命を預かる工業製品ですけど、自動運転の時代になりますと電波そのものも人の命を預かる大事な要素になってくる、このように我々は認識しています。そういった意味で、電波行政に関して、それに基づく技術開発について、網羅的に翁長電波部長にまとめていただき大変共感を致します。その上で、一つコメントというかお願いでもあるのですが、実はAIが大事とか、SDVでソフトウェアが大事とよく世の中で言われおり、そのためにはソフトウェアの人材育成をどんどんやっていこうという会話が進むのですが、実は日本国内において電波通信・無線・アンテナの技術者の人数がだんだん少なくなってきています。これは大学の研究室の数も教員の数も減ってきている背景があると理解をしています。ただ、電波が車そのものの基幹技術になってくるということを考えますと、中長期的な人材育成、エンジニア育成みたいなものも、産官学が連携してやっていかないといけないと捉えております。もちろん我々民間側も汗をかきますけど、このあたり、一緒にやらせていただけると大変助かります、ということが私からのコメントです。以上です。

山形企画官: ありがとうございます。続いて日高構成員お願いします。

日高構成員: ご発表ありがとうございます。先程の国土交通省様スライド9ページ目の、自動運転の実現アプローチについては、確かに色々な技術も出たので、見直しても良いと思います。ただ、AI技術を搭載した自動運転車っていう記述については、何の部分にAIを活用しているのか、の記載がなく、かつここでこの直線上にLv4、Lv5があるのかどうかという検証はした方が良いと思います。AIという言葉を使うと、総論でAIの方が良いと考えられがちですが、例えば過疎地域ではtoo muchな技術である場合や、エンドツーエンドでマップレスになる時には導入コストは下がるけど、その分、システム利用料やデータセンター利用料が多くなっている場合もあり、恐らく良し悪しがあるはずです。それをどう選択するかというのを考えるためには、そのあたり整理をした上で議論しないと、恐らくAIという言葉に踊らされて、本質を見失ってしまう可能性もあると思いますので、今後そういう資料が付録資料でもあるとありがたいなと思います。以上です。

山形企画官: ありがとうございます。続いて川端構成員、お願いします。

川端構成員: ご説明を拝聴して、よくまとめていただいたなと思っております。ありがとうございます。私も似たところの指摘になるのですが、ルールベースとAIベースだけで比較しているように見えます。AIベースの中でエンドツーエンドなのかオープンなのかということによって、コストのかかり方や産業構造の違いが出てくるので、AIと一緒くたにしてしまうことは避けるべきであると思います。AIの中でエンドツーエンド型、いわゆるテスラとかのパターンがそうかと思うのですが、そういったオープンベース化というのも明確化していて、せっかく国の会議体ですので、企業の投資にしても、国として支援する方向というのをある程度明確化していけた方が企業としてもやりやすいはずです。企業もこういった時代で、今後どちらに投資をしていくべきか、イニシャルコストがかかっても開発環境に投資していくべきか等を迷っていると考えているため、そういった方針を打ち出すようなタイミングではないかなと思います。AIとして一緒くたにしてしまうよりも、その中でエンドツーエンドなりオープンなり、どういった方向性が、我が国の産業構造にとって後押しをしていくかということも含めて考えていきたいと思っています。それはOEMだけではなく、OEMはなんとか生き延びるかもしれないですが、むしろ心配なのはサプライチェーン側で、変化後にサプライチェーンがどういうものに投資をするべきか、運営面の投資をするべきなのかサプライチェーン側に投資をするべきなのか、といった問題が、この次にまだ残っています。単純に自動運転だけではなく、モビリティのOS全体を考えたときに、誰がOSを作り標準化していくかを考える必要があります。ヨーロッパですと、ESCOのようなミドルウェアの標準化の話とかも進んできているので、そういったところも横目に見ながら、自動運転のアルゴリズムをどうするかという話を同時にしていかなきゃいけないと思います。以上です。

山形企画官: ありがとうございます。村松構成員どうぞ。

村松構成員: ご説明いただきありがとうございました。両構成員の発言にかぶせる形になってしまって申し訳ないのですが、4Gでできる範囲のAIベースって何なのだろうというのが、今、お2人からご発言いただいた中で、一つの切り口かなと思っています。先ほど総務省様からの発表からもあったとおり、5Gはこれから普及して、これから整備していくものだと理解しており、じゃあそれがないと、AIベースできませんとなってしまうと、それは少し話が違うのかなと思っています。それ故に現状インフラとして揃っている4G・LTE環境において、AIベースとなったときにどこまでできるのかを検討することが一個の切り口かなと思いました。以上です。

山形企画官: ありがとうございます。様々なご意見いただきまして、ありがとうございました。それでは最後にデジタル庁の三浦統括官から何かコメントございましたらお願いいたします。

三浦統括官: 統括官の三浦でございます。先行的事業化地域13カ所の選定も含めて、本日、活発なご議論いただきまして、どうもありがとうございました。いただきましたご指摘、一つ一つしっかり受け止めて検討進めたいと思います。特に国土交通省様、総務省様の発表に関しまして、様々今後の進め方についても宿題をいただいたというふうに理解をしております。一つ一つお答えできていない部分もありますが、しっかりと記録を確認しながら対応していきたいと思います。1点だけ、13カ所の選定につきましては内部の手続を経た上で公開することになります。どうもありがとうございました。

山形企画官: ありがとうございました。議論も尽きませんが、予定されていた時刻となりました。本ワーキンググループの閉会にあたり、宇野主査よりワーキンググループの総括をお願いいたします。

宇野主査: 本日も活発にご議論いただきましてありがとうございました。特に今回は無事に先行的事業化地域について13カ所選定することができました。本当にありがとうございます。統括官から話がありましたとおり一定期間非公表となりますので情報のお取り扱いにご注意いただきたいと思います。Webで参加されていると思いますけど、関係各省におかれましては、支援策を集中的に投入していただくということをお願いしたいと思いますし、デジタル庁におきましては、しっかりと伴走支援をしていただきたいと思っております。
今日の感想で申し訳ないですが、特にこの先行的事業化地域についてご議論いただいた中で私がポイントとして思ったのは、技術的な課題と、それから社会的課題、これの掛け合わせをどう解決していくかということが恐らく大事で、例えば過疎地域が選定地域として残ってないのは、おそらく社会的課題の方で外れてきているのだろうと思っています。その掛け合わせの技術的な問題も解決しなければいけないのですけど、社会的な課題にどう対応していくのか。受容性の話とか、行動変容の話も出ておりましたけども、そういったことも合わせて考えていかなきゃいけないのかなというのが、一つのヒントになったかなと思います。また、国土交通省と総務省からいただいたプレゼンテーションに対して、色々と貴重なご意見いただきありがとうございます。これはモビリティ・ロードマップ2026をこれから作っていく中で参考にさせていただくような意見だと思っておりますが、一つだけ気になったのは、高市内閣では、危機管理投資というものと成長投資というものに特に重点的に取り組んでおります。先程の川端構成員のご発言にも近いですが、例えば経済安全保障等の観点から見て、日本はどういう方向で投資を進めていくべきなのか、またサイバーセキュリティのような課題に対してどう考えるのか。自動運転はサイバーセキュリティをしっかり取り組まないと危ない話だと思いますし、自動運転の開発についても、日本の勝ち筋がどこにあるのか。そういった議論もおそらく、今後していく必要があるのかなと思い、そこの部分は今日議論として抜けていたかなという気がしました。
この点についてはまた、次回以降ご意見賜ればと思いますので、よろしくお願いします。

山形企画官: ありがとうございました。本日も様々なご意見をいただきありがとうございました。もし、追加のご意見がございましたら、今週末までに事務局までいただければ幸いです。なお、本会議資料につきましては、デジタル庁のホームページにて公表させていただきます。また、議事録は有識者の皆様に内容をご確認いただいた後、同じくデジタル庁ホームページで公表いたします。そして、次回の第15回ワーキンググループの開催日については現在調整中でありますが、3月の下旬ごろを予定しております。

本日第14回モビリティワーキンググループはこれで閉会とさせていただきます。皆様本日はどうもありがとうございました。

関連情報