デジタル関係制度改革検討会(第9回)
- 最終更新日:
概要
- 日時:2025年12月3日(水)10時00分から11時30分
- 場所:オンライン開催
- 議事次第:
- 開会
- 議題
- アナログ規制見直しに関する取組の進捗状況等について
- 意見交換
- 閉会
資料
議事録
事務局(坂野): おはようございます。
これより、第9回デジタル関係制度改革検討会を開始させていただければと思います。
私、本日事務局で運営を担当いたします、デジタル庁戦略組織グループ参事官補佐の坂野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
構成員の皆様におかれましては、年末の大変ご多忙のところ、検討会にご出席いただきまして誠にありがとうございます。
本日のご出席の予定でございますが、上野山構成員のみご欠席のご予定と伺っておるところでございます。
本日は「アナログ規制見直しに関する取組の進捗状況等について」という議題としております。まず事務局よりご説明さしあげた後、構成員の皆様にご議論いただければと思います。
それでは、議題に移らせていただければと思いますが、以降の議事については司会進行を稲谷座長にお願いできればと存じます。稲谷座長、どうぞよろしくお願いいたします。
稲谷座長: おはようございます。稲谷でございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、まず本日の議題でございます「アナログ規制見直しに関する取組の進捗状況等について」、事務局よりご説明をよろしくお願いいたします。
川野参事官: 事務局担当参事官の川野と申します。本日はありがとうございます。
では、早速資料1に基づきましてご説明をさしあげます。
1ページおめくりいただきまして、本日のご説明の全体像についてお示ししております。まず、本検討会の位置づけにつきまして、政府内での整理についてご紹介したいと思います。その後、2といたしまして、アナログ規制見直しの取組の進捗状況、それぞれ(1)で国の法令等に係る見直しの進捗状況、また、地方のアナログ規制見直しの促進に向けた取組の状況、また、テクノロジーマップ・技術カタログの整備状況というところをご報告いたします。さらに3点目といたしまして、我々が行ってきた制度見直しの現場における技術の実装に向けての各省庁と連携した取組についてご報告さしあげたいと思います。
まず、1点目でございます。次のページ、本検討会の位置づけにつきまして簡単にご説明をさしあげます。一番左にございますが、もともとデジタル臨時行政調査会の下にその作業部会ということでこの取組は始まっておりますけれども、令和5年10月の段階でデジタル臨時行政調査会がデジタル行財政改革会議という形で衣替えをいたしまして、本検討会が位置づけられたということでございます。本検討会はもともと安念先生に座長をお願いしておりましたけれども、今年4月から稲谷先生に座長をお願いしているということでございます。こちらの議論の成果につきましては、デジタル行財政改革会議に報告をしてきたということでございます。
右側です。今年11月からということで図を描かせていただいております。基本的にデジタル行財政改革会議に報告するという立てつけは変わってございません。その上の、人口戦略本部というものが新しく高市内閣の中で設けられまして、このデジタル行財政改革会議が人口戦略本部のもとに連携して働くということで位置づけられたというところをご紹介さしあげたいと思っております。
人口戦略本部における議論のうち、人口が減る中でも社会機能を維持していくという部分をデジタル行財政改革会議で担うということでございまして、この検討会で引き続き政府全体の取組の中にインプットしていくということでございます。
続きまして、次のページですが、国のアナログ規制見直しの取組状況につきましてご報告申し上げます。もともとデジタル臨時行政調査会から始まっておりました既存のアナログ規制の見直しの取組状況でございます。法令、告示全体で見直しが必要な条項8,162という形で工程表をまとめて整備しておりましたけれども、今年9月末までに8,017条項、約98.2%の見直しが完了したという状況でございます。今年春にご報告したときからまた半年間、我々は関係省庁に工程表に基づくフォローアップを行っておりまして、このような数字に積み上がっているということでございます。残りは一番右下、145条項が残っているという状況でございます。
本日は既存の法令の見直しに加えまして、我々が新たに行っている取組を少しご紹介したいと思います。これは「デジタル法制審査」と申し上げております。これはすなわち既存の法令の見直しではなくて、新しくつくる法令においてアナログ規制ができないように我々が毎回チェックをしているというものでございます。一番上にございますとおり、2022年、令和4年の臨時国会以降、政府から国会に提出する全ての法案につきまして、デジタル庁が政府内で事前審査を行っているということでございます。
その下に点々で書かれておりますけれども、デジタル社会形成基本法の中に第37条というものがございまして、下線を付しておりますけれども、規制により情報通信技術の進展の状況を踏まえたその効果的な活用が妨げられないようにするために必要な措置が講じられなければならないという条項が令和5年の改正によって設けられておりまして、これを具現化しているというものでございます。デジタル法制審査でチェックしている項目としては、下にございます(1)のこれまでも見直しの対象としてまいりました7項目の代表的なアナログ規制、またはフロッピーディスク等、正直に申しましてもう今後、新しい法令にフロッピーディスクと書いてくる省庁もないので、これは念のためということでございますけれども、これをチェックさせていただいているということでございます。
加えまして、下の(2)です。これは副次的に審査をさせていただいておりますけれども、各省庁が国会に出す法律案を事前に我々で審査することができますので、アナログ規制ができていないかというチェックもできますが、併せて新しい制度ができるときに何か新しく情報システムの整備を行う予定がありそうな場合には、その内容、あるいはその方針というのをまさに法令をつくるという上流段階から審査させていただいて、私たちデジタル庁の、実は我々法制・制度のチームではなくて情報システムのレビューをしているチームが事前に内容を確認して、できるだけ政府共通のシステムを使えるようなことがあれば、そういうものを使っていただくということのアドバイスをするという形で上流段階からレビューを行っているということでございます。
右側に過去の点検結果をまとめてございます。臨時国会においては毎回10本から20本ぐらいの法案が、通常国会には毎回60本ぐらいの法案が出ているということでございます。これの全てをチェックしているということでございます。
一番下、今年度の直近の通常国会の状況を次のページでまとめてございます。全59法案ございましたけれども、その中で先ほど言いました①のアナログ規制関係と②情報システム関係という審査を行っております。アナログ規制関係では、27法案の中にアナログ規制になり得る条項が140条項あったということでございます。この条項を一つ一つ私どもの担当者が各省と内容、あるいは運用方針について確認させていただきまして、実際は1つ目の矢羽根にあるとおり、デジタル手段の活用ができる旨を確認させていただいて、正直に申しまして、各省が今から積極的にアナログ規制をつくりたいという意図はほとんどないので、むしろ漏れがないようにしっかり運用面での確認を行うという形で審査の作業が大体進んでいるという状況でございます。
加えて、矢羽根の2つ目でございますが、4条項、これはいわゆる立入検査規定と言われるものでございまして、いわゆる不法行為、あるいは不正行為が行われている対象者に対して検査忌避、あるいは証拠隠滅のおそれがある場合には、実際に本当に現場に入って現物を押さえなければいけないということがございますので、そういうものに関してはフェーズ1、いわゆるアナログ規制を残したままでも構わないという形で確認を行っているというものでございます。また、情報システム関係でも、こちらにあるような確認を行わせていただいているという状況でございます。
続きまして、ここまでは国の法令の状況でございますけれども、次に(2)地方のアナログ規制の見直し促進に向けた取組についてということでございます。先ほど申し上げたとおり、国のほうはすでに見直しが最終段階ということでございますけれども、地方公共団体が独自に条例、あるいは要綱、規則等で定めているアナログ規制というのが結構残っているということで、我々としては地方公共団体を支援する形で見直しを行ってもらっていただいているということでございます。基本的に条例等の見直しになりますので、国が何か見直しを強制するということは難しいものでございまして、基本的には各団体で取り組んでいただく必要があるわけですけれども、ただやってくださいねということではなかなか着手が難しかろうということで、ここの2行目に書いてありますけれども、各団体が自律的にできるような環境整備を我々は目指しているという状況でございます。特に昨年から今年、そして来年度ぐらいまで、そこに力を入れて環境整備を進めていきたいと思ってございます。
下に図が描いてありますけれども、真ん中に円錐形がございます。これが地方公共団体の集団とご理解いただければと思います。団体によって上のほうにあるように、もう既に国の取組を横目で見ながらやっているというところもあれば、一番下にあるまだ全然着手できていないというところもございます。これまでデジタル庁は左側にある一般型支援と言われる、基本的には全団体を対象とした共通的な情報を提供する形で地方公共団体の皆さんに取組をお願いするということをしておりましたが、昨年から、こちらの検討会でもご報告させていただきましたけれども、右側の青い個別型支援というものを開始しております。これは特にこの真ん中の円錐で申しますと真ん中の青い部分で、これからまさにやりたいと、ただ、どういう手順でしていいか分からないというところを、個別団体を選んでデジタル庁の担当者をアサインしまして伴走型の寄り添った支援をしているという状況でございます。右側にございますとおり、実際の市役所の現地に伺って、担当者がさらには全庁向けの説明会を行ったり、個別の説明会等を行ったりということを行っております。
加えて、その上にオレンジというかピンクで表現しておりますけれども、実際にアナログ規制の見直しをするときにはお持ちの条例を全部洗い出すという取組が必要になるのですけれども、これについても昨年令和6年度補正予算の中で約20団体を選んで、お持ちの条例の中にアナログ規制に該当し得る条項を洗い出すというところの支援をさしあげているという状況でございます。
次のページが地方公共団体における取組の状況ということでございまして、今年春の検討会におきましては速報値という形でご紹介させていただいたものでございます。左上の青い円グラフをご覧いただければと思いますけれども、アナログ規制見直しを実施済みの団体が0.6%、実施中の団体が23%、実施予定の団体が19%ということで、実施中、実施予定まで含めると約4割の団体が既に取組中ないし取組予定ということでご回答いただいております。
これは実は今年3月時点の調査結果なのですけれども、1年前、すなわち昨年の春段階ではそれぞれ10%ぐらいで、全体としては20%ぐらいだったというものが、今年の春までに大体倍増になったということでございます。今年はご紹介してあるとおりいろいろな形で我々はかなり力を入れていますので、後ほどご紹介しますけれども、これまで全く未定といった団体もかなり我々の説明会などにも参加して、かなり機運が高まってきているということを我々は肌身に感じております。したがいまして、来年の春にまたこの調査を行いますけれども、望むらくはこの数字が大きく伸びているのではないかということを期待しているという状況でございます。
続きまして、11ページは実際に個別型支援の取組状況を説明しております。これは31団体さんを選ばせていただいておりますけれども、担当のうちの職員というのを設定した上で支援をさしあげているということでございます。内容を少しご紹介しますと、左上、個別の説明会・勉強会を行っております。アナログ規制と言っているので対面ではなくもちろんオンライン会議で説明会をすることもあるのですけれども、実は現地に行って、特に全庁向けの説明会をするのが非常にありがたがられているという状況でございます。
ご想像できると思いますけれども、市役所等においても霞が関が縮小されたような構造になっておりまして、デジタル推進部門もあれば、それ以外のそれぞれの業を持っております。福祉部門であったり、商工部門であったり、建設部門であったりということで、そういった各部門にアナログ規制が残っているということでございますので、デジタル部門の職員がそういった各部門の職員を全て説得して理解してもらって動いてもらうという、我々が霞が関でやったのと同じようなことをそれぞれの市役所の中で行わなければいけないというときに、デジタル部門の職員が旗を振ってもなかなか説得ができないということはありますけれども、私どもの参事官補佐クラスぐらいの職員が行くと、全庁的な説明会というのが開かれて、先ほど言った各部門の各課の課長さんや補佐クラスが出てきてしっかりと話を聞いて、我々の訴えやほかの自治体の取組状況などをご紹介すると、全庁的にこれはやらなければいけないという雰囲気が醸成できる。
また、参事官補佐クラスぐらいが行くと、多くの市町村によっては大体首長さん、市長さんなり、副市長さんぐらいがご挨拶してくださるということがありますので、そういった機会も捉えて全庁的な雰囲気も醸成できているということでございます。
左上の四角の中の2点目も大事なところでございまして、我々が今、支援対象としている団体は31団体としているのですけれども、各団体さんには周辺の自治体さんにもぜひお声がけしてくださいということで、説明会をした際には大体皆さんふだんからお付き合いのある周辺のデジタル部門の方などに来ていただいて、一緒に説明会をするという形で効果の浸透を図っているということでございます。
また、右側のデジタル庁と各団体という付き合いもあるのですけれども、我々がSlackチャンネルで設けています自治体同士の情報交換ができる共創プラットフォームという中にも実はこのアナログ規制の見直しのチャンネルというのを設けておりまして、ここでは対象団体同士がやり取りをできるような環境になっているという状況でございます。
また、右下です。メディア等を使った情報発信も行っております。デジタル庁の職員が我が市に来て説明会を行うとなると、地元のテレビ局なりケーブルテレビさんなどはそれなりにカメラが来てニュースにしてくれるということがございますので、こういった形で各地域における機運の醸成を図っているという状況でございます。
次のページが、今、個別支援の対象としている31団体でございます。
続きまして、13ページ目でございます。先ほど全体像の中で条例の洗い出しを行うというところの支援を行っているということをご紹介さしあげました。令和6年度補正予算で約1億円弱の予算を我々は頂いておりまして、対象団体を21団体選んで、そこの団体がお持ちの条例、あるいは規則、要綱といったものの中を、全部検索をかけて、左にあるようにある条例の第何条にこういう条文がありますよということを全て洗い出すというところを我々で支援させていただいているという状況でございます。青い枠で書いてありますとおり、左側の条項を全て洗い出すという作業は全て終わっておりまして、全21団体にそれぞれのExcel表をお送りしているという状況でございます。
今、各団体さんにお願いしているのは、この右側を埋めてくださいということです。すなわち、一つ一つのアナログ規制に該当する可能性のある条項について、アナログ規制に該当しているのはどこか、しているのであればどういう形で見直しする方針なのかということを庁内で議論してこの右側を埋めてくださいということをお願いしております。
この結果は、我々は国費も入れているということでございますので、自治体の中だけで閉じるのではなくて結果を公表してくださいということをお願いしております。それによって、今後追随してくる団体にとっての参考資料という形で位置づけられたらと思ってございます。
次の14ページ目が、実際にこの洗い出しの支援事業の対象となっている事業でございます。
以上が昨年度から今年度にかけての支援の内容でございますけれども、新しい取組に次の15ページ目以降、我々は取り組み始めているという状況でございます。今、申し上げましたとおり、地方公共団体の見直し作業をするためにはまず自分が持っている条例の中にどういうアナログ規制があるかということを全部検索して洗い出すという作業が必要で、その次に、一つ一つの条項についてアナログ規制に該当するのか、あるいは関係の法令は何なのか、見直しをどうするかということを決めなくてはいけないというそれなりにかなりボリュームのある作業が待っているという状況でございます。
現在、先ほど言いましたように委託費などを使って検索をするということを行っておりますけれども、今年度、我々はこの夏から秋ぐらいにかけて取り組んでまいりますのは、これらの作業をできるだけデジタルツールを使って効率化を図ろうと考えております。
まず左側、先ほど申しましたが、一自治体当たり平均で数百から数千ぐらいの条例や規則をお持ちということでございます。これを今まではシステムをお持ちの事業者さんに委託費を払って数週間~数か月かけて検索していただくということをしておったのですけれども、デジタル庁におりますエンジニアが下にありますとおりExcelのマクロツールで要は一括検索できるようなツールを開発させていただきました。次のページにイメージがございますけれども、左の真ん中にあるようなExcelの画面でして、下に黄色いフォルダーの絵が描いてありますけれども、同じフォルダーに検索対象となるような条例や規則のワード、リッチテキストというものを放り込んでいただいて、この上にある「条文ファイル点検(一括実行)」というのを押すと、右にあるような先ほど言ったExcel表が出てくるというツールを開発いたしました。上の箱にございますけれども、今年の夏頃にプロトタイプを全国の団体に提供して、実際やっている方に使っていただいて、改良を加えて、既に9月に公開をしているという状況でございます。
1ページ戻っていただきまして、もう一つの作業はこの右側でございます。Excelができると一つ一つのアナログ規制の可能性のある条項というのが出されるわけですけれども、この一つ一つについて、これまで人間が国は同じ条項をどのように直しているか、関連法令はどうなっているか、ほかの自治体さんはどうやっているかということを、ある意味情報を集めて一個一個判断するということを行っているわけですけれども、ここを近年、技術革新の目覚ましい生成AIを活用して最大限効率化しようという取組を進めております。
2枚先のページに行っていただきまして、そのために、私どもは生成AIを使って地方公共団体のアナログ規制見直し作業をできるだけ楽にできないかという研究を行っているという状況でございます。実際、右側に写真を幾つか貼っておりますけれども、今年7月に技術協力企業の協力も得て、今、支援している個別団体のうち7団体の方に実際にデジタル庁に来ていただいて、自分の条例をどう判断するかというのを実際にやってみてくださいということをワークショップ形式で行ったというものでございます。先生方もAIをいろいろな形でお使いになっていると思いますけれども、ありていに言うと、左側にあるようにプロンプトを非常にうまく使い、また、デジタル庁が発表している各種の参考資料をしっかり読み込ませてそれに基づき判断させるということをすれば、かなりの精度で一つ一つの状況について判断をしてくれるということが分かってきておりますので、私どもはこの模範プロンプトみたいなものをお示しして、今はまだブラッシュアップ中なのですけれども、今年度いっぱいぐらいにはこれをまとめて全自治体に展開したいなと思っております。
そのため、正直に申しますと霞が関はかなり人間の力でやったわけですけれども、自治体の皆さんにはかなり楽にやっていただければと思っております。これ自体は市販の汎用の生成AIでできますので、何かこのために特別な生成AIを開発するということは不要と位置づけられるものでございます。
次の18ページ目でございますが、これに加えて各種積極的な情報発信等を行っているという状況でございます。資料を一々は説明しませんが、特に我々が力強く感じているのは一番左側で、説明会・講演会もやっているということでございまして、先ほどの伴走支援をしている31団体以外にまだこれからという団体がかなり残っていらっしゃるわけなのですけれども、全団体向けの説明会というものを5月、あるいは9月に行っております。
実は、昨年やったときは大体アカウントの参加数が100人に届かないぐらいの団体のアカウントしか集まらなかったのですけれども、今年に入ると、ここにありますとおりマニュアル説明から600アカウント、これはアカウントなので職員とするともっとたくさんいるのですけれども、こういう形で入られているということで、多くの自治体がこのタイミングでもうそろそろやらなくてはいけないなということで勉強しているという状況で、それが先ほど申しました来年の春の調査で良い数字になっているといいと思っているという状況でございます。
次の19ページ目でございますが、以上、私どもは様々な支援をしておりまして、地方公共団体の皆さんがアナログ規制を見直しする際のプロセスを、一番左側にあるとおりガイドラインの中でステップ1として体制をつくり計画をつくり、洗い出しを行い、それぞれの条項について見直しの要否、方向性を検討し、最後は実際に条文改正等を行うというプロセスを整理させていただいていますけれども、それぞれに生じる課題に対する支援ツールを右の表にマッピングしているとおり支援ツールをご準備さしあげているという状況でございます。
続きまして、テクノロジーマップ・技術カタログの整備状況等についてご報告をいたします。テクノロジーマップ・技術カタログはそもそも何だったのだということを少しおさらいさせていただければと思います。もともとデジタル臨調の中でアナログ規制見直しをやるぞということを各省にお願いした際に、各省からあったリアクションとしては、要は規制を代替できるような技術がちゃんとあるのかどうかが分からないと見直しができない、あるといってもそれが本当に実効性の面で大丈夫なのか、安全性が大丈夫なのかという反応があったということでございますので、当時、デジタル規制改革推進一括法の中で、デジタル庁がこういう技術がありますよという情報を公表して、それを各行政機関は活用して規制見直しを行ってくださいねという整理をいたしました。
ですので、役割分担としましては、デジタル庁がしっかり技術検証やマップ・カタログの整備を通じて情報をしっかりと提供する。それに加えて、技術実装の場面、規制改革の場面でデジタル庁がいろいろな情報発信をするということと、規制所管庁は実際の技術動向というのを見て規制の見直しをしてくださいねという役割分担で進めていくということをしてきたわけでございます。
次の22ページ目をご覧いただきますと、振り返りになりますけれども、今のような議論を2021~2022年ぐらいから始めまして、この頃はデジ臨も計7回行い、その下の作業部会に至っては24回開催してきたということでございます。また、この作業部会の下には小川委員も所属されているテクノロジーベースの規制改革推進委員会という下部組織も設けて集中的に議論を重ねてきたということでございます。
その後、その下の②の「テクノロジーマップ・カタログの整備」というところ、2023年、令和4年度の補正予算において、実際に補正予算を45億円ぐらい頂いて、14類型32の事業でこういう技術はこういうことに使えますよという技術実証も行ったということで、これに基づきまして、右下のポータルサイトの整備、また、このポータルサイトについては使い勝手を良くするという取組をずっと継続して行ってきているということでございます。
さらに、その下の③の情報発信もずっと行ってきているということで、少し意識としては矢印の太さが作業ボリュームをイメージしてこの絵を作ったのですけれども、ご覧いただくと分かりますように、左上から真ん中にかけてかなりデジタル庁が主導して情報を整理して届けるというところまではやってきて、かなり仕上がってきたかなと思っております。フェーズとしては一番下、各省庁が今後は規制を随時見直すということもございますし、実際に実装に向けてのフェーズに移りつつあるのかなと思ってございます。
23ページ目に、先ほど言いましたマップの使いやすさの改良というところも少しご紹介したいと思っております。2つ目の黒丸でご紹介しますけれども、実はこの技術カタログに企業が製品やサービスを登録する際、下の「As-Is」のところにありますように、今は実はメールやExcelでやり取りして、うちの職員がそれを開いて確認してということを行っておりますけれども、実はこれをシステムで一括にできるようにしようという開発も行っておりまして、今年の年末にはこれをリリースできるという予定になっています。こういう地味な手続面のDXも進めているということでございます。
さらに、次の24ページ目でございますが、技術カタログにつきましても、今言った手続に基づきまして、各企業の製品カタログを掲載してきております。下の表にございますとおり、今、全体で226件の技術製品・サービスを類型ごとに登録させていただいています。各年度の登録件数をご覧いただくと、初年度が一番多くて、昨年度52件で、今年度は今のところ7件ということで、ご覧いただくと分かりますように大体今ある技術というのは掲載のニーズというのが一服してきたのかなということでございますので、私どももこれを無理に1つ2つ増やすということより、しっかり更新・管理していくというフェーズに移ってきているのかなというのが我々の今の感覚ということでございます。
最後に、技術実装に向けての好循環に向けてということで、次のページをご紹介したいと思います。この資料はこの検討会の前回4月の会合で私からご説明さしあげた資料でございます。これまでの取組も含めて今どうなっているかということを一枚にまとめておりますけれども、左上にデジタル庁がございまして、デジタル原則というものを策定し、先ほど言いました②の技術検証をし、カタログ整備をし、各省庁側でも技術検証していただいているところもございます。③で工程表を作って、皆さん見直していただくように各省庁にお願いしてきたということでございます。右側の規制当局さんでは④のアナログ規制の見直しを頑張っていただいたということで、ご説明しているとおり国の規制については「ほぼ済」と書かせていただいていますけれども、見直しが終わっていり、地方公共団体がお持ちの規制については今、一生懸命見直しが進行中という状況でございます。
こうしたことで、そういう意味では制度環境というのは整いつつあるということでございますけれども、この見直しの成果をしっかりと現場にベネフィットとして届けるということを考えますと、一番右下の現場、緑色のところですけれども、実際に実装したり調達するのは、例えば地方公共団体で規制を受けている部局、すなわちデジタル推進部局ではなくて、比較的先ほど申し上げた福祉の部門であったり、商工の部門であったり、建設部門であったりといった部署であったり、あるいはそういうところの規制を受ける民間の事業者というところがこれまで規制に基づいてアナログ的な手法でやってきたということですけれども、赤い矢印で書かせていただいておりますけれども、ここに規制が見直されたという事実、またはそれによってこんな技術でこれまでのアナログ的な人に依存した作業というのを置き換えることができるということをしっかり届けないと、我々上位のほうで規制を見直して98%になったということだけではなかなか現場にベネフィットが落ちていかないだろうという問題意識を持って、ここに少し力を入れたいということを4月の検討会ではご報告さしあげたと記憶をしております。
次のページでございますけれども、4月の検討会の後、私どもはこの5月に各府省庁DX推進連絡会議という会議がございます。これは実は各府省庁の官房長がずらっと集まる会合でございまして、ここに対してデジタル庁としてある意味全省庁共通でお願いしたいことをお願いするという場でございます。
この中で、一番下に各省庁への依頼事項がございますけれども、実施いただいたアナログ規制見直しについて内容、あるいは参考情報について、都道府県市町村の担当部門、例えば農水省であれば農政部門にしっかり農水省から伝えてくださいと。デジタル庁が伝えてもなかなか響かないのですね。また、関連業界にもぜひ情報提供をいただきたいとご依頼いたしました。
これは全部の条項についてやってくださいとなるとなかなか各省も身構えてしまいますので、そこはプライオリティーがあると思いますので、技術の優先度、あるいは政策効果が高いというところのご判断はお任せしますので、できるところからどんどんやってくださいというお願いをしております。デジタル庁としても必要な協力、特に広報の共同作業などにはご協力しますということをお伝えしたということでございます。
実際、この要請に基づきまして、我々も各省に若干押しかけで営業に行き、一緒にやりませんかという声かけをしておりまして、いろいろな省庁が関心を持ってくださって、この表にあるように一緒に広報をするという作業が進んでおります。農水省ですと、後ほど紹介しますけれども、作付確認を人手でやっていたものから衛星画像で一発で確認するとか、総務省の自治部局ですと、条例公布の条例の署名を一々首長が自筆でやっていたというものを電子署名にしたり、あるいは公布をウェブサイトでよくするとか、あと環境省ですと産廃施設の立入検査をウェブカメラなどを使いながら人数を減らすことができるとか、あと最近ですと熊対策は非常に今、国全体としての課題になっておりますけれども、その対策のテクノロジーといったものです。また、国土交通省ですと一番代表的なのは今年1月に起こった八潮市の下水道の陥没事故を受けた情報発信といったものを、デジタル庁と国交省で協働して情報発信をさせていただいているということでございます。
次のページに幾つか代表的な我々が準備した動画コンテンツがございます。公開しておりますのでご覧いただければと思っています。デジタル庁は比較的こういうデジタルコンテンツを使った広報というところに一日の長がありますので、こういったものを例えば一番右ですと農水省と一緒に作る。デジタル庁が作ったら、農水省はこのコンテンツを使って各地方に周知啓発をしていただくみたいな良い形のコラボができているなと思っております。
次のページも代表的な例としてご紹介さしあげますけれども、これは一番上のタイトルが結構大事でして、農水省の地方農政局ということで、これは実は近畿農政局さんなのですけれども、近畿農政局が実施した説明会にデジタル庁も説明してくれないかということで参加させていただいたという際にデジタル庁からお示しした資料でございます。
一番上に農水省の実施要領というところで、こういう形で新旧で変わりましたよと。これを受けて南相馬市、高知県、茨城県、いろいろな自治体ではもう導入し始めていますよと。実際に右下に人員や費用が相当浮いていますよということを、デジタル部門ではなくて近畿地区の農政関係者に情報提供するというところに価値があると思っていまして、我々は近畿の農業者のチャンネルを持っていないのですね。これは農水省だからこそ持っているので、農水省とデジタル庁が組むというのはそういう意味での価値が非常にあるかなと思っております。
それ以外にも、次ページ以降にべたべたと貼り付けております。ここから先は、先生方は今、ご覧いただけていると思いますけれども、著作権の関係もございますので公表は避けますけれども、こういった形で総務省自治部局や環境省と連名で、特に一般誌ではなくて業界誌や業界雑誌というところに情報発信をさせていただいているという状況でございます。
ここは割愛させていただきまして、加えて、この技術保有事業者と規制を受けている事業者、あるいは規制をしている省庁、ないし自治体の関係者がお互いの情報をやり取りするためのRegTechコミュニティというものを私どもで主催しております。
特に次のページですが、今年度の開催状況をご紹介いたしますと、2025年度開催実績は5回ほどやっておりますけれども、先ほどもちょっとご紹介した5月、8月は下水道シリーズです。道路の陥没事故を受けた関心の高まりが非常に大きかったので、2回にわたって関連の技術の紹介等をさしあげたということでございます。左下にございますけれども、第19回ですと400名に参加いただきました。このRegTechコミュニティ自体も去年ぐらいの感じですと100なんかには届かず、大体2桁、しかもどちらかというと下のほうという感じだったのですけれども、今年は400ということなので、すさまじい数の方がご関心を持って見ていただいている。
また、右下、これも最近話題が大きいですけれども、クマが出たときにクマを検出するような技術、これは富山県と北陸電力の関係企業で開発したものをご紹介して、これもご覧いただいたのは150人という形で、これまで技術でこんなことができるよということだけだとなかなか動かなかったのですが、やはり社会課題が本当に目の前に出てくると、すごく技術に頼ろうというニーズが非常に出てくるかなと思っております。
最後に、こうした紹介に加えて今年度取り組んでいる事業といたしまして、現場に規制が見直されて導入ができるような、我々は「解禁技術」と呼んでおりますけれども、これについてのより具体的な、より詳細な情報というのをしっかりと整えるということを春先の下部委員会のテック委員会で示されたという状況でございます。私どもは限られた予算の中でどの分野がいいかなということでいろいろ我々のテクノロジーマップ班でもヒアリングを行いまして、鉄道分野やエネルギー分野など、いろいろ調べたのですけれども、今年度は3ポツ目にございます建設・建築分野、あと先ほどありました下水道分野でしっかりとコンテンツをまとめようということで、今、実際の調査・作業を行っています。
次のページにイメージをまとめつつありますけれども、2つの分野が縦でございますけれども、内容として現状どういう問題があるのだというところと、アナログ規制というのがどのように見直されたのかということの解説、一番大事になってくるのが導入効果や経済効果みたいなものを、これらの分野についてはより深掘りしたコンテンツを準備して公表して、自治体の関係者がご覧になったり、場合によっては営業資料で民間企業が国からもこういう発表がありますよという形でお使いいただいたりという形で、ある意味せっかく規制が緩和されたので使える技術を使って効率化しましょうよという情報提供につながったらなという取組を行っているということでございます。この内容は今年度いっぱい調査をかけて、春頃にはまとめてまたご報告する機会をいただければと思っております。
少し長くなりましたけれども、私からのこの半年ぐらいの取組状況をご報告させていただきました。ぜひ先生方からご意見、ご指摘、ご助言をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
稲谷座長: 川野参事官、着実な進捗に基づく大変充実したご報告をありがとうございました。いよいよDXの果実が国民・市民の目に見える形で届くところまで進み始めているという印象を強く受けました。
それでは、ただいまのご説明につきまして、構成員の皆様方からご意見、ご質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。
それでは、若生構成員、よろしくお願いいたします。
若生構成員: お世話になります。ありがとうございました。
私からは質問というよりは意見です。1つ目は5ページで、今、かなり多くのアナログ規制の見直しが国では進んで98%ということだったと思うのですけれども、技術が進展すれば、解決が難しくてこれはそのままアナログ規制でというものもさらに対象になることもあると思うので、その部分でまた5年に1回などで再チェックが必要になるのではないかなと考えています。
2つ目は17ページになりますけれども、自治体の取組です。これは私も一緒にやらせていただいている部分もあるので、非常によくやっていただいていて、敬意を表するものです。実際、現場でも我々が自治体さんと議論していますと、少しずつ浸透している感覚があります。ただ、現段階ではやはりまだまだ川野参事官からもおっしゃっていただいたとおり作業の大変さがあるので、特に生成AIは期待が非常に大きいと思います。ですので、特に横展開事業の部分の結果を取り込んでいただければより精度が高まってくると思うので、ぜひしっかり進めていただきたいと思います。
3つ目は、26ページです。アナログ規制見直しの運用ベースで特に重要になると思っているのが、デジタル技術の保有事業者、ここがソリューションを生み出すことと、被規制事業者がしっかりと活用することと考えています。ですので、アナログ規制の見直し自体がビジネスチャンスであることや経営課題解決につながるのだということをしっかり認識してもらうという意味で、今もやられていると思いますけれども、経済団体だったり業界団体へのアプローチということ、あと広報が非常に重要になってくると思いますので、これは継続的にぜひお願いしたいと思っています。
最後4つ目ですけれども、規制の運用という意味で言うとやはりデータの取り方、定義が非常に重要になると思っています。その運用データをちゃんと蓄積していって、また、その運用をベースにした規制見直しをすることが重要だと思いますので、データの定義や取得方法をしっかり技術実証などをその次の段階として進めていって、データに基づく規制の見直しが展開できるような方向性も改めて考えていただきたいなと思います。
以上4点が私からの意見です。
稲谷座長: 若生構成員、ありがとうございました。
今、増島構成員と小川構成員のお手が挙がっていますので、先に増島構成員、小川構成員のご意見を伺ってから、事務局からコメントいただければと思います。
それでは、増島構成員、よろしくお願いいたします。
増島構成員: ありがとうございます。
そうしましたら、私からも3点ほどということなのですが、まず一つは先ほどご指摘があったとおり、生成AIの力を利用するというのを地方でやっていただくことはすごく大事だという感じがしておるわけですけれども、先ほどおっしゃっていただいたとおり、特に何かツールを開発しているというわけではないとお伺いをいたしました。僕は地方自治体の方々の現場の部分はあまり十分な情報がないので教えていただきたいのですが地方自治体における生成AIの導入状況というのは現状どのような状態になっていらっしゃるのかというところを一つ教えていただきたいということがありました。
もう一点は、テクノロジーマップとそのメンテナンスという話になっているわけですけれども、最初はテクノロジーが次々に出てきて、ここからは逓減していきますねというのはそうかなという感じもしているわけでございます。そこから実際に導入をして、それを使ってみてどうだったのか、どのように効果があったのか、幾つか好事例はお伺いをしているのですけれども、他方で、どうも現場の実際に提供されていらっしゃる方のお話を聞くと、それもできるのだけれどもやはり精度が十分ではないとか、結局アナログなことをやらなくてはいけないねみたいな話も結構あるのですという話を聞いております。実際使ったもののフィードバックをもらって、そこからさらに何かするみたいな循環が回っているのかどうか。うまくいきましたという例をばーっと世の中に出していきましょうも大事なのですけれども、出てくるフィードバックを踏まえたほかの課題の発見みたいなものがあるのかどうかというところを教えていただきたいなと思いましたというのが2点目でございます。
3点目は、前回、資料を頂いて、そのときに初めて知ったのですけれども、デジタル庁さんのやっているデジタル規制改革のYouTubeを視聴するとすごくたくさんコンテンツができておりまして、見ているとなかなか飽きないというか、非常にすごいなと思うわけでございます。資料に掲載されているものを視聴しまして、これ以上に何十個もコンテンツがあるという状態になっているわけですけれども、このコンテンツというのはどのように皆さまに見ていただくような仕掛けをデジタル庁さんとしてやっていらっしゃるのか。結構2万ビューとか出ているようですので、何かしらはやられているのかなとは思いながら、どんな活動で作ったコンテンツを見ていただくことによって広めていくという活動をされているかというのを教えてください。
以上の3点です。
稲谷座長: 増島構成員、ありがとうございました。
それでは続きまして、小川構成員、よろしくお願いいたします。
小川構成員: よろしくお願いいたします。
非常にご丁寧に、進捗に対するご説明をありがとうございました。皆様と同じコメントとなりますが、約8,000以上のアナログ規制の約98%もの見直しが完了したといった点、非常にすばらしい成果が数字的にも見てとれ、高く評価しております。
さらに重要な規制改定後のデジタル化の社会実装、これは前回の議論の中でそれが容易でなく重要なポイントだという議論をした記憶があります。本日の進捗のご説明の中でも、規制を見直して終わりではなくて、しっかりと中央も協力して責任を持って社会実装を推進することが重要であるといった点。この点について非常に皆様の熱意を含めて感謝申し上げるとともに、今後、絶やすことのない推進を期待しております。
そうした中で、私から4点ほど今後の期待という点でコメントさせていただければと思っています。
まず、成果の可視化についてです。我が国のアナログ行政のデジタル化という今回の取組については他の国でも非常に注目されているという話をお伺いしています。そうした中で今後、社会実装がどんどん進んでいきますけれども、結果的に他国と比べデジタルガバメントの成熟度がどのレベルになっているのか、国民に分かりやすく説明いただくといった枠組みも期待しております。
例えば施策により国民の行政手続のデジタル化の比率が従来何%から何%ぐらいに向上するのか、あるいはインフラ関係の業務といったものを自動化により、従来の手作業がデジタル化・自動化することで人件費として行政コストがどのぐらい圧縮されているのかといった点。そのほか、定性面でも従来人がやることで危険だった作業がデジタル化によりリスクがどれだけ低減しているか。あるいは精度の向上、もしくはデータの利活用による新規ビジネスの機会の創出といった辺も、国民に分かりやすく、透明性を持ってご説明していただけるような枠組みがあると、我が国も他国に比べ、どの程度今回の施策でデジタル化が推進されたのか、といった点の理解が深まると期待をしております。
それから、社会実装の今後のさらなる進捗の枠組みについてです。今回ご説明がありました各事例は実に大きな成果であると考えています。今後、8,000にものぼる規制のデジタル化を幅広い行政機関に、実装する次のステージに移っていきます。したがって、継続的に幅広く社会実装を推進し、定着させる必要があります。各行政機関の自走を加速するような枠組みに、今後大きく期待をしております。
また、先ほどのご説明の中に、新たにつくられた規制についてアナログ規制がされていないか事前審査チェックをされているというご説明がありました。これは非常に重要なプロセスだと評価しています。他国でも採用しているように、まずデジタル化が大原則で、例外原則は、基本認めないという「デジタルファースト」の基本方針をより明確に、社会全体に認知していただくといった取組も必要だと期待しています。
現在、デジタル庁がかなり多方面から支援をしていただき、大きな実績ができてきているわけですけれども、今後、さらに次のステージとして、いかに自走をさせていくかといった枠組みを、具体的に検討していく必要があると考えます。例えば一定成果を可視化するため、デジタル化の醸成度の評価指標となるようなKPIを制定して、各府省庁、もしくは各行政機関にその開示を求めて一定程度競っていただくといった枠組みですとか、複数可能分野の特定と優先順位を示すヒートマップを作り、こうした分析結果と導入計画、さらに進捗状況を広く開示していただき、透明性をもった取り組みも期待しております。
一定程度の補助金の期待もあるところでございますが、そのほか、特にデジタル行政手続について、国民が利便性を直接感じるところでございますので、パイロットで得た国民からのフィードバックを取り入れて、より市民を参加させるような社会実装というものを促す枠組みもひとつ有効ではないかと思っています。
また、新たなテクノロジーを社会実装することになりますので、各自治体においてはその実効性、信頼性が重要なサクセスファクターになると考えています。デジタル庁としてはテクノロジーマップ・技術カタログで従来からも一定程度情報提供してきたわけですけれども、さらに実装時に確かな信頼性を得るために、例えば小規模なレベルでの実証実験の場としての規制のサンドボックスといったものをより身近に活用していく枠組みを促進していくといった点も期待するところでございます。
次に、デジタルデータの標準化と相互運用についてですが、ここでデジタル化されたデータは公共財に値すると考えています。オープンデータとして可能な限り広く公開して、例えば交通、医療、教育、インフラ関連のデータの利活用等促す枠組みにも大きく期待をしています。新たに便利な各種行政サービスや都市計画への活用、あるいは新サービスや利便性向上のための企業や市民の再利用、ひいてはデータ活用による政策立案の高度化、もしくはデータ駆動行政といったものの推進を目指す。これは他国が実際、チャレンジしているものでございますけれども、いずれは目指していくといったところも念頭にすることが重要と考えます。デジタル化の社会実装に合わせて生成されるデータの標準化、オープンAPI、信頼性、透明性といったところ、もしくは標準化、相互運用性といったところも踏まえた検討推進といったところも、今後大きく期待するところでございます。
あと、最後になります。共通基盤との融合ということですが、マイナンバーシステム、それから地方公共団体情報システム機構の共通クラウド基盤、もしくはガバメントクラウドなど、今後、さらに共通基盤が整備されていくものと考えています。こうしたものと有機的にいかに融合して、うまく利活用して横断的に発展性を持たせていくかといった辺も今後を見据えてぜひとも検討していっていただければと期待しています。
とはいえ、今回のデジタル規制の推進はまず足元のアナログ規制のデジタル化を一歩ずつ社会実装していくことが鍵となります。本日ご報告がありましたように地に足のついた地道な活動がまず極めて重要と考えていますので、それを最優先に、それに併せてこうした中長期的な今後を見据えたところの推進といったところも期待しているところでございます。
私からは以上でございます。お返しします。
稲谷座長: 小川構成員、ありがとうございました。やはりすごく進んでいるのでもっともっとというお話が出てくるのかなと思います。
落合構成員からもお手が挙がっているのですけれども、報告がすごく充実していたこともありまして、構成員の皆様方からいっぱいもうコメントと質問が来ていますので、一旦事務局のほうでお答えいただいて、そこからもう一回落合先生にということで進めさせていただければと思います。
それでは、事務局、よろしくお願いいたします。
川野参事官: ありがとうございます。
皆さん、ポジティブなコメントをいただいてありがとうございます。順次お答えしていきたいと思います。増島先生の地方自治体の生成AIの件と、TMの関係は各担当からお願いします。
若生先生のコメントについて、技術進歩があったらまた再チェックするタイミングが来るのではないのだろうかというのは我々も全く同じ認識でございます。そもそもアナログ規制の条項をつくったときには、アナログ規制をつくろうと思って当時の担当者はつくったわけではなくて、そういう技術がなかったから仕方なく人間が見るしかないということで今の条項があるということですので、新しく我々が今知らない技術が出てきて、今の制度なり規制に頼らなくても保護法益が確保できるということになれば、そのときはまた同じようなサイクルを回すということは十分に出てくるのではないかなと思っております。それがどのタイミングなのかというのはちょっと分からないですけれども、また今の7項目とは違うような項目を立てて同じような取組をするということは十分考えられるのかなと思っております。
あと、生成AIの活用に当たって横展開事業の成果を取り組んだほうが、性能が上がるのではないかというのは非常に大きなありがたいご視点だと思います。おっしゃるとおりだと思いますので、とにかく生成AIをどんどん活用するに当たって我々が既に今年度の事業で得た知見というのは最大限活用するべきだと思っております。
あと、産業界にとってソリューションを生み出す大きな機会になるというのはおっしゃるとおりで、経済団体、産業団体、そういう意味ではRegTechコミュニティなどはまさにそういうところも狙っているわけなのですけれども、ここは引き続きやっていくことはまさに重要だと思ってございます。
あと、規制の運用に当たってデータを定義してデータをどう取得していくかというところはおっしゃるとおりで、今、すぐに答えがないのですけれども、考えていかなくてはいけないなという認識はございます。
あと、増島先生のコメントのうち3点目です。こちらのコンテンツをご覧いただいてありがとうございました。楽しんでいただいたということでございまして、私どもデジタル庁自体が非常に官民融合組織でございまして、広報の部隊は非常に民間のいろいろなこういうデジタル技術を使った広報手段に長けた人材がたくさんいるグループでございます。ですので、従来の役所とは違ったコンテンツの見せ方やアプローチの仕方などは我々行政界では持っていないアプローチでいろいろ取り組んでくれています。
実際のビューのデータをしっかり見て、毎週どのコンテンツが見られたということもしっかりフォローしてくれておりますし、具体的にリーチするためにどういう工夫をしているかというのは、私は答えを持っていないと思うのですけれども、従来の役所にはないアプローチをいろいろやってくれているのではないかなと思ってございます。
あと、小川先生から多数いただきました。成果の可視化をしてほしいというところは、おっしゃるとおりでございます。なかなか悩ましいのが、我々は法制・制度の担当なので、それとそれ以外の先ほどもお話があった共通基盤を使ったり、例えばマイナンバーカードを普及したりと、いろいろなことが相まって効果が出てきているというところでございますので、小川先生の話がだんだん私どもの範囲を超えてデジタル庁全体への期待みたいなお話になってきているので、どこまで私が受け止め切れるかというのはあるのですけれども、庁全体としてはできるだけそういうものを数字なども含めて可視化していくということは重要だと思っております。これまでの役所は比較的供給側に立ったデータや政策発信が多かったのですけれども、デジタル庁自体が国民目線に立って分かりやすく発信していこうということを訴えてきておりますので、そういった形の見せ方というのはしっかりしていきたいと思っております。
あと、社会実装を進めていく上でのパイロット的な実証や規制のサンドボックスみたいなことも期待したいということでございました。おっしゃるとおりだと思っております。我々も規制を直して終わりではなくて現地に入っていくようにということでこういう広報をしているわけですけれども、実際例えば本当に実証するための予算というところで言いますと、内閣官房・内閣府が準備しています地方創生のための交付金ですとか、あと、例えば今回、実は最後にクマの技術のRegTechコミュニティの活動を紹介しましたけれども、実際環境省では今回の経済対策の中で、ご案内のとおり今、クマ対策が非常に政府としても大きな課題になっているので、こういった技術を導入することを支援するような交付金事業みたいなものも取り組んでおりますので、私どもがこんな技術ができると言ったことを受けて、最後に本当に実装していくところというのは各省のそれぞれの政策目的に従った事業や実証、予算、支援というものが動いていくということだと思いますので、そういったところと我々が密にコミュニケーションを取りながら、各省にもしっかり気持ち良く動いてもらう、後押しをしてもらうということが大事かと思っております。
あと、最後の2点、データの標準化と共通基盤との連携などの話は、先ほども申しましたけれども、デジタル庁全体、あるいはデジタル行財政改革会議での取組などもしっかり動かして、我々が担当している制度をしっかり直すというところが、ほかのツールや基盤などとも合わさって、あとはデータ活用とも合わさって大きなデジタル社会をつくるという方向に向かうべきというご指摘だと理解しておりまして、それは全くそのとおりでございまして、しっかりと関係部局と連携して取り組みたいと思っております。
では、増島先生のご質問の2点、地方自治体における生成AIの導入状況について担当から、あと、TMのフィードバックの部分はTM班から可能であればご回答をお願いします。
事務局(坂野): デジタル庁の坂野でございます。
増島先生の生成AIの自治体での利活用状況というところでございます。総務省で取りまとめているデータになり恐縮でございますが、令和7年6月に公表のデータによりますと、生成AI導入済みの団体は、やはり規模ごとによって結果は変わっていますが、都道府県と指定都市以上の規模の団体ではおよそ80%以上の団体が既に導入済みとなっておりまして、それよりも小さな団体、その他の市区町村でも30%が導入済みとなっているところでございます。また、実証中、導入予定なども含めるとその数値がまたさらに大きくなっているというところでございます。私もこの事業の中で先ほどご紹介したような事業の関連で自治体とは密に生成AIについて複数団体とやり取りをしているところでございますが、やはり大きな団体では結構予算を使いながら進んでいる一方で、小さな団体では無償版などを、ガイドラインを使いながら有効に活用するようにいろいろ試行錯誤しているという印象を強く受けているところでございまして、共通しているのは、これは行政の効率化に向けては使っていかなければならないだろうという機運はどの団体にもあるような状況かなと理解しているところでございまして、少し最後は定性的な話になりましたが、今、実証などを含めるとかなり自治体での生成AIに向けた動きというのは高まっていると認識しているところでございます。
以上でございます。
川野参事官: TM班、お願いします。
須賀参事官: 先ほど増島先生から、テクノロジーマップが登録は一巡してメンテナンス・モードになるということ自体は分かるけれども、他方で現場ではまだ制度で引っかかっているという話もよく聞くのだけれどもとご指摘いただきました。我々も今この瞬間、最後の課題だと思って取り組んでいるのはその点です。実際に現場でテクノロジーが使われて人手不足が解消するというところまで持っていきたいわけですが、結局、何が隘路に入ってしまって達成できていないのかという沼に分け入る作業をずっとこの1年ぐらいやっておりまして、少し分かってきましたのは、例えば企業の側が提供できていると思っているソリューションが現場から見ると不十分である、かゆいところに手が届かないというのが一つありそうです。それから現場の側が新しいテクノロジーを導入するにはそれなりのコストがかかるわけですね。現場で新しいものを試し、習熟レベルまで持って行くまでにいろいろコストがかかるわけですが、そのコストをかけられないばかりに、上へ報告されるときに、規制が・・といまだにおっしゃっていると。よくよく確認していただきますと規制なんかとっくに外れているのですよという場合も結構あるように認識をしております。
それからもう一つ、これは地方により顕著かもしれませんが、インフラのメンテナンスなどを地元の企業にずっと外注というか委託をされる慣行があるような場合に、実質自治体ではなくて委託先の企業のテクノロジー導入度がかなり影響してしまって、例えばその方々がドローンを触ったこともないみたいなことがまだ結構ある。かなり複層的で根深い問題だなと。一つ一つそれを取り上げて解消していくことを地道にやるしかないということで、川野参事官の号令の下で自治体に営業もする。また、先ほどご報告させていただいた建設・建築と、下水道の分野で、より深掘りして、今、規制はこういうステータスでこういうことができている人がいて、でもこういう悩みがあって、というまとめコンテンツの発信を考えています。そこはまさにフィードバックを意識して、そういった悩みなども含めて取り上げるような形でつくれればと思ってやっているところでございます。
川野参事官: 一通りお答えしたかなと思っています。
稲谷座長: ありがとうございました。
「沼」なのですね、本当に地道な取組が日々行われているということを改めて実感いたしました。ありがとうございます。
それでは、落合構成員、お待たせいたしました。よろしくお願いいたします。
落合構成員: どうも、私のほうは最後になってしまいまして恐縮です。
ご説明ありがとうございました。また、取組は非常に進んできていると思っております。これは例えば規制改革に関連する視点でも、まさしく規制改革推進会議ができないことをやっていただいていると思っております。大きい玉を当てて、その後、関連テーマまでのフォローアップはそこまでたくさんはできない場合もあることに比べますと、横展開する役割をデジタル庁が担っていただくということは極めて重要な取組であると思っております。
また、特区のほうも関わらせていただいておりますけれども、そちらとの関係でも、地域で先行して全国展開をと言って進めておりまして、規制改革でそういう形で進むものもあります。しかし、全般的に実装支援のところまではなかなか難しいところがあると思って見ておりましたので、そういう意味では非常に面的な取組として進めていただいており、極めて大きいデジタル化に関する寄与をされているように思っております。私が存じ上げているデジタル庁のプロジェクトの中では、一番すばらしいのではないかと思っております。
それで、私からはその上で今後どういう点があるかについて、5つほど申し上げたいと思っております。
一つが、規制改革推進会議や特区でも実は若干聞かれることがある論点です。それで確認したいことがあるのですが、もともとフェーズ1、2、3というのをたしか大澤参事官のときに整理して進めていたのですが、なかなかフェーズ3はすぐに行けないのではないかという議論が当時あったように思っております。フェーズ2でも十分達成したということでまずいいのかと思いますが、この辺りでさらにデジタル化の利用度合いでより一層デジタル技術をさらに使っていくために、今のテーマとの関係でもフェーズ3がどういう状況になっている場合が多そうかをお伺いしたいと思ったことが一つです。実はこちらの検討と重複したテーマが、時々規制改革推進会議などで上がってきそうになることがありますので、それもあってお伺いしたかったというものです。
2つ目としましては、若生構成員もおっしゃられていましたが、新しい社会課題の取り入れは非常に大事ではないかと思っております。そこで非常に前向きに捉えていただく機会が増えていることは非常にすばらしいと思いましたし、特に熊の話などはまさに時宜を得た話だと思います。先ほどステップ3と申し上げたのは技術側から見ていてという話になると思うのですが、逆に課題側のほうからこういう課題があってということを悩み事相談として対応する中で、こういうもので解決できるという話を、また新しい取組の中に取り入れていくこともあるといいと思いました。そういう意味では、新しい社会課題の解決のために、今あるテーマを増やしていくというところを、どのように今後考えていける余地があるかが2つ目です。
3つ目と4つ目につきましては、必ずしもこの検討会の中でというよりかは、横と連携してという話ではあると思っています。当初のご説明の部分で、依然として位置づけとしてはさらに人口戦略本部が上には来ているものの、デジタル行財政改革会議とも依然関係性があると理解しました。そういう意味では、今回の行っている議論は実際に実装してもらうことが目的ですが、実装というのはテクノロジーの規制との関係での読み方をどうするかもありますが、もともと調達などとの関係も議論されていて、調達もしやすくしていくところまで行けると良いのではという議論もあったようには思っております。
調達については、今後、例えば共同調達も場合によってはデジタル行財政などでも検討していくべき課題ではないかとも思っております。これは本検討会というよりかは親会のような気はいたしますが、そういうことが考えられる場合に、調達の手法とテクノロジーマップなどをうまくひもづけていっていただきたいと思っています。調達改革自体は検討会外の動きを待ったり、良い仕組みの整備を待っていていただいていいのではないかとは思いますが、そこができた暁には、ぜひご連携をいただけるような形になっているといいのではないかということが3点目です。
4点目としましても、またデジタル行財政改革との関係でありますが、データについても稲谷先生などとも検討会に参加させていただいております。そこの中でも行政データの利活用については、整備をしていこうという話になっていると思っております。若生構成員も先ほどおっしゃられていましたが、データを活用して性能を上げていく、対応を高度化していくことにつなげていくことが大事です。その元になる行政データも、場合によっては、デジタル公共財という形でのデータ利活用もあるかもしれませんが、そういったものと結びついていくこともあり得るかと思います。そういったところを今後整備していくところになると思いますので、ぜひ連携をというか、これも検討会側でというよりかは出来上がってくるものと組合せて頂きたいと思っているというものです。
最後の第5点としましては、民間へのフィードバックなどです。調達などでテクノロジー商品が売れること自体は、産業振興につながるとは思うのですが、規制対応のノウハウやガバナンスのつくり方については、行政だから気にしないといけないポイントは幾らかあるとは承知しておりますが、一方で、かなりの部分で民間でも共通である場合もあるように思っております。ぜひこのノウハウを、先ほども地元の事業者があまり分からないとという話もありましたが、民間にも伝えていただきたいと思います。もちろんデジ庁の本務は基本的には行政機関ないし自治体ではあろうとは思うのですが、そこからはみ出していって結果的に民間のほうにも行くといいということが、もともと準公共分野などの取扱いの発想でもあったと思います。ぜひ民間事業者のほうにもうまくノウハウを伝えていき、伸ばしていくことを考えていただけるといいかと思っております。特に東京の事業者というよりかは、地方のいろいろな事業者にも、自治体を介してでもいいと思いますが、しっかりいろいろやり方が伝わっていくような形になっていくといいと思いました。
以上でございます。
稲谷座長: 落合構成員、ありがとうございました。規制の見直しと技術の進展の好循環のさらなる発展を目指してという感じでしょうか、いろいろとコメントいただいたと思います。
それでは、事務局からよろしくお願いいたします。
川野参事官: ありがとうございます。5点いただきました。
まず1点目のフェーズ1、2、3のうちフェーズ3はどこまで肌感覚としてあるかというのは、少し担当からも補足があるかと思います。
ただ、私がこの仕事とか、特にデジタル庁全体を見ていてちょっと気をつけなくてはいけないなと思うのは、今、落合先生も少し触れられたかもしれないですけれども、結構デジタルの人はデジタル新技術を入れることが目的化しがちなのですけれども、僕はどちらかというと課題とか、その場にいる人が幸せになることが大事であって、極端な話、このデジタル規制の見直しについても、規制を見直した、では次の規制は何を見直すのだ、こんな技術ができるからとにかく規制を見直そうよと言って全然現場がついてこないということは比較的避けたいと思っていまして、だから、今はフェーズ2であっても、とにかくみんなフェーズ2でできることは、今まで人手でやって相当タイムコンシューミングなことをやっていたのを直そうねということをまずは広げることが大事かなという感覚は少し持っております。先生のコメントを否定するわけではないのですけれども、そういう意味でフェーズ3の関係は、担当者からコメントさしあげたいと思います。
あと、3点目、4点目、特にデジタル行財政改革会議が行っているいろいろな取組との連携、これは全くおっしゃるとおりだと思います。デジタル行財政改革会議の事務局は実は私どもと同じビルの中にございまして、幹部も含めて毎週1回、私どもの取組を紹介し、彼らがやっている取組も紹介しということで共有する会議を持っております。その場でおっしゃっている例えば行政データの見える化やダッシュボード化といった取組も我々は聞いておりますし、あと、共同調達に関してもデジタルマーケットプレイスというものをつくったり、あとは各都道府県単位で自治体と組んで、どういうシステムを共同調達しているかというのも実は調査して可視化したりというのをデジタル行財政改革会議でやっていただいているので、先生がおっしゃるのはそういうところとよく意識合わせや連携をして、テクノロジーマップなども組み合わせて、情報発信なり有機的な重層的な情報発信をしろというご指摘ですので、引き続き強化してやっていきたいと思っております。
あと、そういう意味では2点目の新しい社会課題の取り入れということで、悩み相談を取り入れていくのがあったほうがいいなというご指摘だったと思います。おっしゃるとおりで、今申し上げたとおり、私は比較的困っている人を助けたい人間なので、単に技術ができるからこれで使えばいいということではなくて、どうやって解きほぐすかというところの仕組み、ある意味今はこんな技術でこんな簡単なことができるということが我々で分かったので、これは他の皆さん知って下さいと大騒ぎしているという状況なのですけれども、分かったことを発信するだけではなく、課題を聞くというところの仕組みというのが何ができるか、少し考えたいと思います。
あと、最後の民間へのフィードバックというか、染み出しというのですかね、政府・自治体向けにやっていくけれども、同じような課題を民間でも使えるように情報発信すべきではないかというのはご指摘のとおりだと思います。それによってソリューションが磨かれ、また規模の経済でコストが下がっていくということもあると思いますので、重要なご指摘で、全民間セクターやるというのは無理かと思いますけれども、重要だと思いました。
冒頭の若生先生からの経済団体などとの情報交換について、若生先生のお話はどちらかというとソリューション提供側としての経済団体とのコミュニケーションというお話だと思いますけれども、落合先生のおっしゃっていたのはどちらかというと需要側、使う側の民間企業にもしっかりと情報発信したらいいのではないかということだと思いますので、おっしゃるとおりだなと思いました。確かに特に地方の企業ですと直接デジタル庁がなかなかアプローチできないので、自治体を介してになるかもしれませんけれども、そういったこともどういうことができるか考えたいなと思いました。
ありがとうございます。
フェーズ3の関係で担当より補足いたします。
事務局(齊藤): 定性的なデータではないですが、考え方についてお答えいたします。戦略組織グループで参事官補佐をしております齊藤と申します。よろしくお願いいたします。
こちらの国のアナログ規制見直しの今98%まで進んだ工程表の見直し等、各省庁とのやり取りを担当させていただいておりまして、先生からご指摘がありましたようなフェーズの考え方は、一括見直しプランというのを令和4年に策定したところでございまして、その後の集中改革期間がもともと3年のところを2年に短縮してかなりスピーディーに取り組んでいくというものに基づいて、今、そこで確定したもののフォローアップというのをやらせていただいているところでございます。
当初の一括見直しプランの中でもフェーズ1、2、3という分類がありまして、少なくともフェーズ2というのを目指していこうということで、もちろんフェーズ3になっているものもあるのですけれども、数の上では確かにフェーズ2が結構ございます。けれども、当時の議論等を見ましても、フェーズ3というのは結構チャレンジングな、例えばフェーズ2であれば人が介在するものを、デジタル技術の活用もできると認めているような規制でございますけれども、例えばフェーズ3の例としましては、判断の部分についてもAIが行うですとか、完全に自動化して人を介さない形でも規制が完結するというものもございました。
当時の議論でも完全にそこを置き換えできるかという、規制所管省庁が責任を持って人が全くいなくてもいけるというところまで確定が難しいものもございまして、そういったものは今後、先ほどの技術検証などもございますけれども、今ある技術で安全性などといったものが担保できるかというものを見据えて将来的に目指していこうという議論もございまして、まずは2年の集中改革期間の中で、まずデジタル技術を阻害しているようなものを一掃してというご議論がございました。
今、各省庁とやり取りをしましても、この工程表の見直しが終わった後に出てきた技術などについて、独自にその活用というのも検討することができると思いますので、まさに先ほどご指摘がありましたような、例えば5年後とか10年後に、新たにその時の技術でということがございましたら、今でいうフェーズ3のようなものが達成される規制というのも出てくるのではなかろうかと。
すみません、数字が何件かというお答えではないのですけれども、当時のかなりスピーディーに全省庁が面的に見直しをするという中でのフェーズの考え方というのをご紹介させていただければと発言しました。
稲谷座長: ありがとうございました。
それでは、時間も押していますので、特段ご意見等がないようでございましたら、議事については以上とさせていただければと思います。よろしいでしょうか。
本日も、活発な議論を通じて構成員の皆様から今後の取組に当たって大変参考となる有意義なご意見をいただいたかと思います。ちょっと時間も押していますので、私からも一言だけ。今日の全体の議論を通じて、規制の見直しと技術の進展の好循環の実現によって人口減少社会に対応するという観点から、一見地味ですがとても大切なデジタル法制審査でありますとか、現場における「沼」の話や足元の社会課題との接続の話でありますとか、さらには、デジタル庁のサポートによる生成AIの地方公共団体における規制のデジタル化に向けた利活用の促進でありますとか、とても地道で、正に地に足のついた取組が着実に進んでいるという強い印象を受けました。今後、こういった成果を規制所轄官庁とも連携しながらさらに積極的に発信していただくことによりまして、さらなる好循環に向けて進めていただければと思っております。
構成員の皆様からのコメントも、データ取得・連携や規制のデジタル化に対するフィードバックでありますとか、あるいは社会課題との一層の接続でありますとか、規制の見直しと技術の進展の好循環のさらなる発展を目指したものが多かったように思いましたので、事務局におかれましては本日の議論も参考にしていただきまして、今後ともこの取組を進めていただければと思っております。
それでは、少し私の不手際で時間が押してしまっておりますけれども、最後に蓮井統括官から一言ご挨拶をいただけるということですので、どうぞよろしくお願いいたします。
蓮井統括官: 改めまして、本年7月に冨安の後任として戦略組織グループの統括官に着任をしております、蓮井でございます。構成員の皆様におかれましては、本日も非常に積極的にご議論いただきまして本当にありがとうございました。
本日は先ほど川野参事官から4月に開催した検討会以降の取組の進捗をご報告したわけでございますけれども、説明の中でも川野さんが全部やっていただいたのでもう省略いたしますが、今、稲谷先生からもご指摘があったとおり、かなり着実な成果が出だしていて、自治体の方々からも積極的に、我々は自治体に今後アナログ規制見直しをやっていただくときは結構大変だよねという話を当初していたと思うのですけれども、実は予想よりももっとポジティブに皆さんご対応していただいていると感じております。
あと聞きますのは、アナログ規制の見直しという取組は諸外国的あまり例がないと。前デジタル監が、国際的なところで意見交換したときに、そんなことをやっているんだというお声があったというのを聞いてございますが、その具体的な成果がかなり出てきているというのは非常にありがたいと思っています。
特にご指摘がありました生成AIに対する期待、自治体もかなり活用されていますし、これにつきましては先ほど他の先生からもございましたけれども、既に行っているデジタル行財政改革の取組や、デジタル庁の中でガバメントAIという取組を平前大臣のご指導もあって進めておりまして、内製で生成AIの利活用環境「源内」を構築しておりますけれども、これを今回の補正予算で全府省庁に展開するという取組も進めてございます。
さらには、ご希望する自治体、例えば東京都との連携も進めておりまして、東京都は一部この源内を触っていただけるようアカウントを一部配付したりしておりますので、こうしたことも含め、新しい技術が出てくるとそれに応じて規制をどうするのかという、先ほど稲谷先生もおっしゃった、レギュレーションとイノベーションの好循環につながるような取組をいかに進めるかということがさらに重要なフェーズに入っていると思っております。
ぜひ、今日の先生方からいただいたご指摘を踏まえて、使っていただくユーザーの方、それから使って頂くよう売込みにいかれる側の両方にPRすることによって、しかもこのPRの仕方によってそれがよりやりやすい環境が生まれるというのもありまして、川野さんからも話がありましたけれども、具体の事例の中でも出てきております。こういった良い話の情報を流すことや提供することによって、民間の皆様方の活力につながっていくという方向感をつくっていくのが非常に重要だと思っています。皆様方の今日のご指摘も踏まえて我々は取り組んでまいりたいと思っておりますので、引き続きのご支援、ご指導をよろしくお願いいたします。
今日は誠にありがとうございました。
稲谷座長: 蓮井統括官、どうもありがとうございました。
クリティカルマスは3割だと聞きますので、皆様の努力でこんなに多数の地方公共団体がとてもやる気になっているというのは本当にすごいことだと思いますので、ぜひ引き続きよろしくお願いいたします。
それでは、事務局から事務的な連絡がありましたら、よろしくお願いいたします。
事務局(坂野): ありがとうございます。
最後に事務局から何点か事務的なご連絡をさせていただければと思います。
本日の議事につきましては従前のとおりの取扱いですが、後ほど議事録を作成させていただきまして、委員の皆様にご確認いただいた上で公開することとさせていただければと思います。
また、本日の事務局説明資料につきまして、近日中に弊庁のホームページに公開することといたします。
なお、ご説明の中でも触れさせていただきましたが、資料の一部につきまして、著作権等の観点から構成員の皆様限りのお取扱いとし、一般には非公表とさせていただくものがございますので、その点、ご承知おきいただければと思います。
事務連絡は以上でございます。本日は誠にありがとうございました。
稲谷座長: ありがとうございました。
それでは、以上をもちまして、第9回デジタル関係制度改革検討会を終了させていただきたく思います。
本日はどうもありがとうございました。
(以上)