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デジタル田園都市国家構想実現に向けた地域幸福度(Well-Being)指標の活用促進に関する検討会(第4回)

概要

  • 日時:令和5年12月13日(水)10時00分から12時00分まで

  • 場所:オンライン開催

  • 議事次第:

  1. 開会
  2. 議事
    1. 地方公共団体におけるWell-Beingの取組状況
      • 福島県会津若松市
      • 埼玉県秩父郡横瀬町
      • 質疑応答
    2. 地域幸福度(Well-Being)指標の実践のためのOASIS研修とアワードプログラム
    3. 地方公共団体における地域幸福度(Well-Being)指標の活用推進について
  3. 意見交換

資料

議事録

司会(名倉): おはようございます。

では定刻となりましたので、会を始めさせて頂きます。

最初に注意事項となりますが、御参加の自治体の皆様、恐れ入りますが、発表団体以外の自治体の皆様は、カメラとマイクをオフにして頂きますようお願いいたします。

私、デジタル庁国民向けサービスグループの名倉と申します。

只今より、第4回デジタル田園都市国家構想実現に向けた地域幸福度指標の活用促進に関する検討会を開催いたします。

本日、採択団体の皆様も傍聴頂いておりますが、発表以外の採択団体の皆様は、傍聴のみとなりますので、音声が入らないように御注意をお願いいたします。発表団体の自治体の皆様は、カメラとマイクをオフにして頂きますようお願いいたします。

それでは始めに、デジタル国民向けサービスグループの統括官村上より御挨拶申し上げます。よろしくお願いします。

村上統括官: おはようございます。村上でございます。

おかげさまをもちまして、これは南雲さんのところの御協力と御努力が大なんですけれども、あとタイプ2/3でも交付事業要件化したことで、60以上の自治体がこの指標を使って、何らかの活動をいろいろやってくれるというところまできました。

データとしては、まだ10エリアくらいしか上がってきてございませんが、主観のアンケート指標の結果の生データも含めて、データ、今後続々集まってくると思いますので、これらの取り扱いも御相談しつつでもあると思いますが、有識者の先生方には研究材料にもなると思うので、フィードバックしたいと思います。

目ざとい民間事業者が早速、そのデータが欲しいと言ってきているのですが、これは今のところすぐ渡す予定はなく、この人たちに渡すと自分の不動産のうちの町はこんなにこうWell-Being指標上、評判のいい町だとか、そういう事にすぐさま使いかねないので、ちょっと取扱いは要注意だと思っていますが、逆に言うと、それだけ実のあるデータが集まってきているということで、ここまでの先生方の御理解と御支援に感謝しつつ、その状況を御報告するというのが、今日の趣旨の第一でございます。

それから、今日の趣旨の第二は、ちょっとロジックツリーという世界に足を踏み入れてみようという話でございまして、今日ここに至るまでにも、白坂先生初め、何人かの先生方には、御相談をしたり、御協力を頂いたりしてございます。

詳細の説明は、後で鈴木からあると思いますけれども、簡単に言うと、今回のWell-Being指標とそのワークショップは、我が町で弱いのは一体子育てなのか、介護なのか、何なのかという課題の所在を指標の計測をしながら、ワークショップをしつつ、フォーカスを当てていくということについては、多くの自治体で役に立ってきてるし、そういう実感を持って頂いた自治体、少なくとも個人の体験としては、面白いねと言ってる方は、着実に増えてきているというふうに考えてございます。

できれば、これデジタル庁としてはということで、研究とは少し離れた視点になるかもしれませんが、そのために優先すべき施策は何なのかとか、どういう市民行動の変容を特に力を入れていくべきなのか、という次のステップにも歩みを進めていきたいという考えを持っております。

そのために、Well-Being指標が明らかにした課題に対して、例えば、町のこの事業は、どういうソーシャルインパクトのつながりを持つのか、町の別のこの事業は実はこの健康増進のインパクトにちゃんと繋がっているんではないか、と言ったようなところを、ロジックツリーにして、町のそれぞれの事業や取組みが、どうWell-Being指標が明らかにした課題に対するインパクトを持っているのかっていうのを説明できるようにしてみようではないかという取組みを来年度、これからタイプ2/3に申請してくる自治体の皆さんに勧めてみよういうことを考えてます。

ただ、このロジックツリーづくりというのは、いきなり自治体の皆さんにゼロからやってと言っても多分無理だと思うので、標準的なサンプル的なものを幾つか作りまして、それも白坂先生に後ほど御報告しなくてはいけないんですが、作って頂いた医療のやつを、念のために厚労省と医薬品関係者に見せたら、標準ロジックツリーで費用の削減と書くと、医師会から殴られて炎上するよとアドバイスがありまして、かなりやっぱりロジックツリーとして書くのも政策的にもだいぶ表現に配慮が必要だったり、それからこれも議論の中で出ると思いますが、あんまりインパクト、インパクトと数字ばかり求めると、客観指標としてのWell-Being指標に対するフィードバックとしては、相関性の高いものがそれでもそれなりに作れるのではないかと思うんですけれど、主観的な部分についての評価というのが、PDCAサイクルを回す上で、置き去りになる可能性があるので、使い方については、ちょっと主観・客観のバランスよく見ながら気をつけて使っていかないと、何かせっかくこれだけの手間暇かけて、アンケートをとって、まさに客観と主観でどうWell-Beingに対して評価の違いが出るのかというところをとっている意味を無駄にしてしまうようなことがあってはいけないので、その辺を気をつけながら、少しロジックツリーをベースにした、町の施策が改めてWell-Beingにどう戻ってくるかというループをステージ2は足してみようかという御提案を今日いたします。

本日の意見交換の際には、前段の評価に関するお話と、それから後段のトライアルに対するアドバイスを是非頂きたいと思って、今日この場を持っておりますので、あと、現状について自治体の皆さんにも、2つほど御協力頂いて、御紹介頂くことになっていますので、いろいろ有益なアドバイス、コメント等を頂いた上で、年度内にもう1回やることになると思いますけれども、その時点で改めて今日の御相談・アドバイスの結果も踏まえて、どうするかを最終的に決めて御相談したい。こんな位置づけになりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

1分だいぶオーバーしましたが、以上でございます。

ありがとうございました。

司会(名倉): はい、村上統括官、ありがとうございます。

ここから先の議事進行につきましては、議長であります、慶應義塾大学大学院の前野先生にお願いしたいと思います。

前野先生、よろしくお願いいたします。

前野座長: はい、前野でございます。

慶應義塾大学の前野です。座長をさせて頂きます。

今日は楽しみですね。会津若松と横瀬の取組について、それから今お話あります南雲委員より、ロジックツリー・ロジックモデルについてということで、結果も出てるし、更に良くするということもありますので、是非、皆さん活発な御議論していただければと思いますので、早速始めたいと思います。

最初は会津若松市さん、是非よろしくお願いいたします。

会津若松市: 福島県の会津若松市のスマートシティ推進室におります佐々木と申します。

本日、このような機会を頂きありがとうございます。

本日は、短い時間ですけども、会津若松市での地域幸福度指標の活用について御説明させて頂きたいと思います。

まず、簡単に会津若松市の概要ですけれども、ご存知の方、ご承知頂いてる方もいらっしゃるかと思いますが、福島県の西部の方に位置しています猪苗代湖と磐梯山のすぐ近くのところにございまして、人口規模といたしましては昨月11月1日現在で112,780人という現住人口で、毎年、千人程度のペースでどんどん人口減少が今も進んでいるというような課題を持っているところでございます。

オレンジ色のところに特徴を書かせて頂いておりますけれども、歴史や文化、あるいは自然、そういったものを魅力といいますか、武器として、観光産業として書かせて頂いているところでございます。

次のページをおめくり頂いて、スライドの3のほうで、会津若松市の課題ですけれども、先ほど申し上げましたが、1年間に1千人以上のペースで人口が減少しているところでございまして、また人口減少しているうちの社会動態につきましても、若い方の転出超過が際立って多いというところもございます。

こうした課題に対応していくために「スマートシティ会津若松」というものを平成25年から取り組んでおりまして、様々な、生活に関わるあらゆる分野でICTや環境技術などを活用していくというところを進めているところでございます。

次ですけども、ちょっと後ろのほうで、幾つか出てくるところもございますので、「スマートシティ会津若松」でどんな感じで進めているかということをこちらのスライドで簡単に御紹介させて頂きたいと思います。

当市のスマートシティの取組については、産学官で連携しておりまして、この真ん中のところにございますように、会津若松市と公立の、福島県立の会津大学、あとAiCTコンソーシアム、この会津若松市に関心を持って集まってきて頂いているICT関連企業などを中心とした、一般社団法人AiCTコンソーシアムという団体を構成頂いておりまして、この3者の体制を中心とする推進体制として、進めさせて頂いております。

その中に、「スマートシティ会津若松」のアーキテクトというものも置いて、経営的に、どういうふうに進めていくかということなどに、御意見を頂きながら、進めさせて頂いているところでございます。

そこに、さらに御意見を頂く体制、周りに幾つかございまして、例えば左上、アドバイザーというところにございますのは、4名の方、アドバイザーにさせて頂いておりますけれども、本日御出席されている南雲委員におかれましても当市アドバイザーに御参画頂きまして、後ほど御紹介する内容も含めていろいろな面で、アドバイスを頂きながら進めさせて頂いてるところでございます。

また右上のところ、スマートシティサポーターとスマートシティ会津若松共創会議というものがございますけれども、後ほど出てこないんですが、共創会議については、地元の、例えば医師会ですとか、観光関係の団体ですとか、地域の業界団体に集まって頂いて、スマートシティの取組みにご意見をいただけるような体制ということで、共創会議というものを設けさせて頂いております。

1番右上のところ、スマートシティサポーターというものは、会津若松市でスマートシティの取組み、あるいは新しいデジタルサービスを積極的に活用いただける市民の方ですとか、団体の方を登録させて頂いて、そういった方々に、早めに体験会の情報などをお伝えして、まず最初に体験して頂くということで市民の方の間の中で、インフルエンサー的な役割を担っていただけるような方をスマートシティサポーターと言って、登録させて頂いてるところです。

こういった体制で、スマートシティの取組みを進めておりますけれども、我々、会津若松市のスマートシティの取組の中では、Well-Being・地域幸福度指標の活用について3つ御紹介させて頂きます。

まず、こちら、今のスライドの5のところでお示させて頂いておりますが、昨年末に行わせて頂きました、地域でのワークショップの開催でございまして、スマートシティの取組みと、この指標の理解・普及啓発のために、先ほど申し上げました、インフルエンサー的な市民の方である市のスマートシティサポーターですとか、会津若松共創会議のメンバー、あるいは関係者というのが、先ほど申し上げましたコンソーシアムの企業の実際の関係者など、そういった方を対象にワークショップを開催させて頂いたところでございます。

次のページ、移っていただければと思いますが、右下のページ番号6のところ、こちら今年の取組みでして、後ほど御紹介もあるようですけれども、南雲先生を中心に取り組まれているOASIS研修に近いものを当市のアドバイザーである南雲先生に御協力頂きまして、会津若松市でも、職員向けの研修を実施させて頂きました。

今年の夏、6月から8月におきまして、市役所の中の会議室ですとか、公民館のようなところの場所を使って、市の職員、1番下にございますけども、政策立案・評価等に係る職員で希望した者19名を対象に、目的にございますが、Well-Beingや地域幸福度指標に関しての理解を深めながら、市民の幸福感向上を図るための課題や強み等について考えるきっかけとするですとか、ロジックモデルをつかって、エビデンスに基づいた政策立案・評価等を行うスキルを高める、そういったことを目的に研修を実施させて頂いたところでございます。

最後に、もう1枚めくり頂きまして、ページ7のところでございますけれども、総合戦略での活用というので、上の四角のところに書いてございますが、デジタル田園都市国家構想総合戦略が出来上がったことを踏まえて、当市のまち・ひと・しごと創生総合戦略を改訂予定としております。改訂後の戦略においては、地域ビジョンとして、「暮らし続けたいまち」というものを設定する予定でございまして、その実現に向けた事業効果等の見える化を図るために、LWC指標を活用する予定としてございます。

実際にホームページなどでもこの改訂の方向性といいますか、基本的な考え方というところを示させて頂いていて、4つほど下にポツを打ったところのそれぞれですけれども、特に3つ目のところ、赤く塗ったところで、地域幸福度指標の活用ということで、デジタル庁のほうで普及を進められている地域幸福度指標を活用し、地域ビジョン「暮らし続けたいまち」の実現に向けた事業効果等の見える化を図ります、と書かせて頂いておりまして、まだ具体的にどの指標ということを決めているわけではなくて、どうやってここに反映させていくかというのはまさに今、検討している段階ではあるんですけれども、何か幾つかの指標を定点観測と言いますか、この改訂後の総合戦略、3年程度期間ございますので、毎年、ある指標がどういうふうに推移していくのかということを実施している施策と照らし合わせながら比較して検証できる、どのような効果が出たかということを検証できるようにする、そういったことをやっていきたいなというふうに考えているところでございます。

長くなってしまって申し訳ございません。

説明は以上でございます。

前野座長: はい、ありがとうございました。

それで御質問等もあるかと思いますけども、先に全てを進めてから御質問の時間にしたいと思います。

次は横瀬ですね、よろしくお願いいたします。

横瀬町: はい、ありがとうございます。

横瀬町まち経営課の町田と申します。

今回、このような場所、機会を頂きましてありがとうございます。

私のほうからも横瀬町で行っているWell-Being推進の取組についてということで、短い時間ではございますが、御説明をさせて頂きます。

まず、横瀬町の概要を簡単に御説明をさせて頂きますと、横瀬町は埼玉県の西部にあります。秩父地域と呼ばれている、秩父市を中心とした、1市4町で構成されている地域の中の一つの自治体でございます。
東京から70キロ圏内という距離の近さを、活用して、日帰りの観光であったりとか、あとは官民連携の取組などを積極的に行っております。

人口としましては、直近、12月1日時点で、7,739人ということで、年間、大体100人ぐらい人口が減っている消滅可能性自治体に数えられているような自治体でございます。

こんな横瀬町なんですけれども、多くの自治体さんも策定されているとは思いますが、総合振興計画を掲げております。

こちらが横瀬町第6次の総合振興計画となっておりまして、目指すべき将来ビジョンとして、「日本一住みよい町、日本一誇れる町」っていうものを掲げておりまして、この計画目標として、カラフルタウンというものを掲げています。このカラフルタウン、スライドのほうにも記載させて頂いておりますけれども、色彩豊かな美しい町、多様な幸せがある町など、住民の方の幸福であったりとか、住民一人ひとりが自分らしく幸せに生きていけるというものをテーマにしています。

そんな中で、現在、Well-Beingというもの、注目を集めている中で、もともと横瀬町に地域おこし協力隊として着任をしていた者が協力隊の任期完了後に、このWell-Beingをもっと追求していけるようなまちづくりを行える団体をつくっていきたいというところで、発起人となって出来たのが、みんなでつくる日本一幸せなまち横瀬協議会というものを横瀬で設立いたしました。

これが昨年の11月26日に設立されたものなんですけれども、この会の構成には、今回議長としてもお勤め頂いている、前野先生に会長を務めて頂き、日本ウェルビーイング推進協議会の代表理事を務めてらっしゃる、島田由香さんは副会長、また当町の横瀬町の町長、その他、委員として、地域活性化センターの新事業企画室長の吉弘先生などにも委員をやって頂いて、この協議会、運営しているんですけれども、メインの目的としては、この横瀬町を舞台として、住民であったりとか、参画している事業者、団体、関係人口の方等、それぞれが考える幸せ、いわゆるWell-Beingっていうのを追求して、その事業を一緒に伴走・実装していくっていうことを目的としている協議会になっております。

この協議会、活動概要としまして記載させて頂いておりますが、主な活動としては、上に載せさせて頂いている3つがメインになります。

1つ目が全国のウェルビーイング施策の調査ということで、様々な自治体が全国で行われている、Well-Beingに関連する事業であったりとか、Well-Beingの取組みっていうものを調査・研究をすること。

そして2つ目が横瀬町民の幸福度調査ということで、横瀬町の町民の方が、現状でどれくらい幸福なのか、これLWCIも含めてですけれども、また何を求めているのかというのは調査の上で把握するということ。
3つ目が、ウェルビーイング施策の勉強会ということで、もと、最初にお話しした、施策の調査の結果等も踏まえて、それぞれの取組などをインプットする住民の方であったりとか、行政にインプットするということで勉強会なども実施しています。

こちらについては、お恥ずかしい話、横瀬町内でも、まだまだWell-Beingっていう言葉自体もまだ浸透していない部分もありますので、そういったWell-Beingという言葉であったりとか、幸せっていうものを追求していくってことを、より住民の方に身近に感じて頂くっていうことも、この協議会が担って頂いて進めて頂いております。

こうした活動を通して、横瀬町しあわせ未来会議ということで、住民が主体となってやっていきたいと、例えば私の幸福ってこうしたら実現できるかもしれないとか、横瀬町でこうなったらもっとWell-Beingになるんじゃないのっていう、住民主体の、活動というものをこのしあわせ未来会議の中で、どんどん創出していって、それを伴走・サポートしていって、よりWell-Beingのまちをつくっていこうというような活動をしております。

先ほど記載させて頂いたものの中で、具体的な取組みとしましては、昨年度、全国の、Well-Beingに関する調査ということで、7つのテーマで、合計55件の調査をして頂き、町のほうにその事例報告をして頂いております。

その他、勉強会としまして、ウェルビーイング施策勉強会などを、オンライン等で開催をして、Well-Beingに興味のある方などに先進事例の紹介を行っております。

また、しあわせ未来会議としまして、様々なワークショップ・イベントを実施しております。
住民の方を対象に、みんなの幸せを語るデーということで、私にとっての幸せってこうかもしれないっていう、自分を深めるワークショップを行ったりとか、また、アートと連携をして、深める・創る・自分を見つめるアートづくり等の様々なワークショップを通して、住民の方へのWell-Beingという考え方の普及などを行っています。

また、町民の幸福度の調査というところで、町との連携に深く関わってくるところなんですけれども、冒頭お話しさせて頂きました、横瀬町の第6次総合振興計画、こちら、今年度で、前期4年の計画が終わったところで、来年度から後期の計画が進むところになっております。

この後期総合振興計画の推進にあたって、前期の反省点等を踏まえて、後期の振興計画、多少の修正であったりとか、見直しを現在行っているところなんですけれども、そういったものへの住民向けのアンケートであったりとか、振興計画の策定に当たって、これからは、本町ではWell-Beingっていうところに重きを置いて、総合振興計画の中にWell-Beingに関する指標であったりとか、取組みっていうものを盛り込んでいきたいっていうふうに考えておりました。

その中で、実際Well-Beingについて学術的な勉強等を積極的に行っているこの協議会と連携しまして、振興計画にどのように盛り込んでいったらいいのか、また住民にどのようなアンケートをしていくと、より効果的な指標が測れるのか等の学術的なアドバイス等を頂いております。

その他、基金等もつくって、住民の方がやりたいことなどをこの協議会から基金として助成を出して、様々なプロジェクトに交付をするというような予定も現在しております。

先ほどお話しした、総合振興計画の後期の策定支援というところにつきましては、お話しさせて頂いた通り、前期の4年が終わったところで後期、これからWell-Beingに関する指標を取り入れていきたいというところで、現在計画を練っているところなんですけれども、既に住民の方に対してアンケート等を実施しておりまして、こういった中には、下に画像で簡単に載せさせて頂いておりますけれども、例えばLWCIの、主観的指標の中でも、特に横瀬町ではこういう指標を聞いてみた方がいいんじゃないかというところがピックアップであったりとか、その他キャントリルラダーのはしご等の、よりWell-Being、分わかりやすくするためのものなども、アンケートの中に盛り込んだりとか、また、この結果等を踏まえて、総合振興計画に載せるべきKPI等のアドバイス等行って頂いております。

また、その他にも町の取組みには積極的に協力・連携して頂いておりまして、例えば、横瀬町では官民連携の事業を積極的に行っている中で、現在実証実験として、Iʼm beside youという民間企業さんなんですけれども、が、パソコンの中に、システムを入れて、パソコンのインカメラでも表情を、その人の表情から、Well-Beingの度合いを計測するっていう実証的な取組をしている企業さんがあります。

こちらの取組は、町で実施をさせて頂いておりまして、これスライドの真ん中の画像になるんですけども、こんな感じで、ハッピーだったりとか、悲しいだったりとかみたいな表情が、自動で検出されて、AIが判別してくれるみたいなソフトやっているんですけども、こういったものを、協議会と連携をしまして、こうしたものを住民の方が積極的に活用できるように、実証試験の参加募集であったり、意見集約の場のワークショップの実施をして頂いておりまして、町の事業のサポートもして頂いております。

また、先日行われたばかりなんですけれども、町の子育て絵本講座というものを授業で実施しているんですけれども、こういった講座内容を、よりWell-Beingに住民の方に楽しんでもらうにはどうすればいいかなども、講座内容の提案から調整や実施等踏まえて、事業全体のサポート等も行って頂いております。

この協議会の目指すところというのが、一人ひとりの多様な幸せがある町ということで、今画像のほうでお示しさせて頂いているようなものになっておりまして、町と、これからもどんどん連携をして、様々な事業を実施していくようなものになっていくかなというふうに思っております。

横瀬町以上になります。

前野座長: はい、横瀬町ありがとうございました。

それでは、この後、南雲さんと鈴木さんから説明があるんですよね、まず南雲さんから。横瀬への質問は後でお願いします。

司会(名倉) 前野先生、すみません。一度ここで自治体の方に、質疑応答を入れて頂いて。

前野座長: はい、失礼しました。

だいぶ押していますが、では質疑応答。自治体二つの発表に対して質疑応答ありましたら、お願いします。

関委員: では、私からよろしいですか。

関です。どうも御説明ありがとうございました。

会津若松市も横瀬町も、どちらも割と官民連携に関しては、結構歴史が深いというか、以前からかなりいろんなチャレンジされていると思うんですけども、今回、このWell-Being指標というのは、こういう官民連携、特に企業との連携とか、一緒に例えばこう課題、どんな課題に対してどういうことをやるかみたいなことを話し合ったり、合意形成をしていく上で、何かこれまでと違ってWell-Being指標を使うと、より良い何か協働が生まれるみたいな、そういうことがもし何かイメージとして、何か期待できるとか、あとは具体的に何かこういうことがあったみたいなことが、事例があれば、ぜひお伺いしたいのですが、いかがでしょうか。

会津若松市: では、会津若松市からまずお答えさせて頂きたいと思います。

具体的にこれがあったというものはないんですけれども、今後のイメージというところで、結構会津若松市でも先ほど御説明したAiCTコンソーシアムというところ、あるいはその前身組織と昔から官民連携を進めているところもあって、歴史はあるんですけれども、デジタル田園都市国家構想、あるいはその前にスーパーシティ等を計画するときに、市では12分野ぐらいやりますっていうことを言ってたんですけども、その先に民間企業さんの関心があって、やれそうだというところで、最初は昨年だったら6分野とか、それにプラス2分野とか、今年はやってたりするんですが、その残って手がついていない分野に対してどうやって、誰がどうやってやっていくのか、という検討が余り進んでないところがあったりしまして、例えばごみ対策みたいなものとか、そういったものについて、このWell-Being指標をきっかけに、そもそも何をすればいいのかっていうところを考える一つのツールになるのかなと思ってまして、そこに幸せ、あるいは幸福感というものを題材にすると、市民の方も入ってきやすくなるんじゃないかというような期待感はありますので、先ほどワークショップを昨年やったと申し上げましたけども、今後もそのスマートシティサポーターの方々を含めて、この理解を深めて、どんな指標が必要になるかとか、どんな政策が必要なのかというワークショップをさせて頂きたいなと思っておりまして、そういった中から、取り組めていなかったところに、新しい取組ができるようになると良いなと期待を持っているところでございます。

以上です。

関委員: ありがとうございます。

前野座長: はい、ありがとうございます。横瀬町いかがですか。

横瀬町: はい、横瀬町として考えているのでは、いわゆる行政がやってるKPI、これまで掲げていたものって、例えばその、観光客が何人来ましただとか、施設の利用者が何人だったみたいな、数値的なものを定量的なもので測ることが非常に多かったのですけど、これって実際にその実情の町のためになってるのかとか、住民の方のためになっているのかって分かりづらかったところっていうのは、非常にあったと思います。

官民連携の取組も、やっぱりそういった数字のところに非常に目がいきがちだったっていうところで、今回そのWell-Being、特にLWCIに関しては、主観的なWell-Beingっていうところが出てきたところで、正直、計測する手段ってのは、やっぱりアンケートだったりとかってなってしまって、計測が大変だったりするところはあるんですけども、より、住民の方にコミットした、計測ができるようになるのかなというふうには非常に考えております。

関委員: ありがとうございます。よくわかりました。

前野座長: はい、ありがとうございます。

ほかに御質問、御意見などございますでしょうか。ありましたら、また最後にも質疑応答がありますので、そこでもお聞き頂くことにしまして、それではこの後、南雲委員よりOASIS研修とアワードプログラムについて、御説明をお願い致します。

南雲委員: はい。了解致しました。

この有識者会議で、過去、前回、前々回だったと思いますけれども、指標が使えるようになった後は、それを使う人を育てる為の研修が必要ですということで標準的なものをまず立ち上げてみましょうと御提言を申し上げておりました。それを今年の5月キックで、今もう半年を過ぎた所にいますけれども、いろんな自治体さんとやってきましたので、その件についてお話をしたいと思います。

もともとは前野先生と内田先生と、この1番簡単なモデルという所から始まっています。

今年度はこういうWell-Beingの指標のモデルを作ってこれを展開している、一種のロジックモデルという形をしています。1番下の政策を打ってくと、客観そして主観という因子を通じて幸福度、生活満足度という所につながっていきます。

こういうデータを誰でも見られるダッシュボード化して、こういう形で展開しているのが現在地という事になると思います。

課題は何かというと、以前から申し上げてきた所ですけれども、これを自治体が上手く使っていけるような研修プログラムがないと、どうしても指標を1回見て終わってしまうという課題が残るということだったと思います。

特に総合計画に入れていくという着地点に上手く繋げる為のプロセス、これを学べるような場が必要だという問題意識を持っていました。Well-Beingが何かということ、それから指標を使えるかということ、それから指標を使って政策を作れるかということ、この3点が大きな課題だと認識をしてきました。

それでOASISという研修を作ってきた訳ですけれども、ローカルチャンピオンを作るということで自治体の中で、これをローカルで、皆を牽引できるようなリーダーになれる人達を育てていくということを目的としています。

Well-Beingが何かということから始まって、ロジックツリーとかロジックモデルといったものを使って幸福度を高める為の政策を作れるということと、それから我々が今、標準モデルとして提供しているLWCIを超えて、自治体の為にローカライズした、もっと地元に合ったものを作っていくということもできる人を作っていきたいという二つ大きな、この赤字で書いてある所がゴール地点という形になっています。

一般的にはダブルループという言い方をしますけれども、政策をデータに基づいて作っていくということと、そのデータそのものもどういうものが必要なのかということがデザインできるようになっていくということを考えています。

OASISはこういったプロセスの言葉をロゴ的に単純にしたものですけれども、まず最初に全体を、データを俯瞰して地域の特徴を見たら、そこから政策介入すべきフォーカスを見つけ出していくということ、見つけ出した所で政策を作っていって、インパクトを出していくということと、よい結果も悪い結果も皆で共有しましょうということでOASISという言葉をつけて分かり易くしているというものです。

こういう形で90分×6回、1回90分で毎回宿題付きというものです。レベルでいうと、ビジネススクールとか公共政策大学院の短期集中コースみたいなものです。大体20時間から30時間の勉強をして頂くような流れになっていまして、最初の2回はWell-Beingの基礎知識という形で、前野先生とか内田先生とか広井先生の使っていらっしゃるような概念を皆さんに共有するという所から入って、先行事例ということで荒川区とか岩手県とか内閣府もそうなんですけれども、そういったもの、それから海外の事例でブータンとかオーストラリアとかヨーロッパとかいろんな事例を見て頂いて、裾野の知識を身につけて頂く。

セッション3、4、5がいわゆるワークショップ形式で、チームでいろんな道具立てを使って、その市のデータを使って、その市の個性を分析していって、政策を作っていくというようなことをやっています。

講義4の所を見て頂きますと、将来ここからどうなるのか、現在地まではデータで分かるんですけれど、将来、計画を作るということは、将来イメージを作ってバックキャスティングしなくてはいけないので、バックキャスティングして、それに基づいて政策に関するロジックモデルを作るということです。客観指標の方はファイナンスにも使えるので、SIBについても概念を説明している。

最終日は首長あてにプレゼンテーションをやって頂いて、自分たちはどうこのデータを分析して、どういうまちを作るべきなのかということについての提言をして頂くという、こういう流れになっています。

会津若松市が第1号でした。1番大変だったんですけれども、浜松市とか渋谷区が終わっていまして、その他こういった形でいろんな自治体さんで、今、展開をしている所です。民間企業さんも実際に中に入って頂いて一緒に学んで頂くということで、同じWell-Beingデータを見ながら、産官学民の道筋をつけていく為のこういったこともやっているということです。

これまでに130名が受講して頂いてる段階、まだまだ増えていきますけれども、受講者は総合計画とかを作る立場に立っている課長さんが多いです。いろんな部署から来て頂いてるパターンと、政策企画の部署に集中してやるパターンの2パターンありますけれども、大体こんな形で、大体10名から20名に、さっき会津若松市が19名ってなっていましたけれども、集まって頂いてます。デジタル庁さんにもこの中入って頂いて、一緒に共有して頂いているという状況になっています。

現場の写真で見ると、多分、普通の研修とそんなに変わりませんが、こんな形で皆で集まって、チームごとにいろんなものを作っていくということをやっています。

第1のループの道具立てですが、ダッシュボードで俯瞰する所から始まって、主観と客観の散布図からSWOT分析的なことをやるんですが、それから8つの領域でどの政策領域に介入すべきなのかということをまとめた統合マップというのを作って、そこからロジックツリーで、誰にとってのか、ということについての深掘りをしていくプロセスに入って行きます。

大体、皆さんやると、免許を返納した方の移動交通の話だとか、忙しいお母さんたちの時間を捻出をどうするかとか、スタートアップする為の若者はどうするのかみたいな議論になっていくんですけれども、人と結びつく主観の幸福度は大体そうだと思いますが、結びつく形で詳細に入っていくと。その上で、将来どこまでやるのかというゴール設定をやって、バックキャストして政策ロジックモデルを書き上げて、これを提言にしていくという形になっています。

時間の関係で1個1個は読み上げませんが、こんな形で資料には書いております。

この統合マップというのは、この図のようにもともとデジタル庁さんが提言していらっしゃいましたけれども、今まではこの下段の左側、事業と政策に対するKPIだったけれども上位概念がなかったということで、まずどんな市を作っていくのかというイメージを固めて、その中にはどういう政策が入ってくるのかということをまとめる為の1枚の紙という形になります。その為、首長レベルでいうとまずここから見ていくという形になっています。企業でいえば全社の戦略、コーポレートストラテジーに当たるものです。

これをブレークダウンしていって、ペルソナで、各部局の人が自分たちの担当してるセクションだったらこうだねということで、いろんなアイデアを出していくということで、ワークショップは大体この辺から始まっていくというやり方をしています。

その上で解像度を上げていくというプロセスと、1番上の抽象度、メッセージを高めていくという組合せをやってるということです。

でき上がってくるロジックモデルですが、これは実際に書かれてるものですが、また、今まで出した図表ものは全部自治体さんが書かれた実例なんですけれども、これは確か渋谷区で書かれたものの例です。このようなものが出来上がってくるということで、これをチームで作っていくというような作業をやっています。

その為、もともと示しましたこのLWCIのモデルが道具立てに落ちていって、実際にロジックツリーとロジックモデルを完成させるようなプロセスを作ったということになります。

第2のループは標準的なアンケートとかKPIの次元を超えて、その自治体固有のものをどうやって拾っていくのか、その分析にはどういうやり方が適しているだろうか、もしくは、市民への参加を促していく、それから町内の人材育成、それから議会への報告というのも含めた組織戦略ということについても計画を作っていくということをやっています。

こんな感じで必要なものを分解して、この枠に書いていくということです。これはOASISの最初の2回目に裾野を広げる為の基礎知識を身につけて、3、4、5回目で手を動かすと、ここに何を入れるべきなのかということが、おのずと見えてくるという形になっています。

非常に重要視してるのがこのセカンドレイヤー、自治体固有の質問アンケート項目とKPIを自分で捻出できるかという所に力を入れています。

実際に出てくるのはこのようなものが出てきます。これも本当に自治体から出てきたものですけれど、こういうものが自分たちは必要だと思うというものが出てくる訳です。

それを最終日、首長あてにプレゼンテーションをやって頂きます。資料は浜松市の実際の報告のときの写真ですが、それと同時に認定書を出しています。

幸福について若い人が語るというと、上司になかなか聞いてもらえないという課題があるということを我々常日頃から言われていたので、「ウェルビーイングについてしっかり勉強しましたよ」ということについてこういう形で認定証を出していまして、あなたたちはもう先生として庁内で皆さんを引っ張っていく、ローカルチャンピオンなんだというようなことで、こういう証書を出しています。

あと、オンラインでもコミュニティを作っていまして、Slack上に全自治体、受講してる全自治体の皆さんがここに入っています。

お互いにどんなものをつくったかというものを見られる形になってまして、受講している自治体横断の全員の共助の場という形になっています。その為、いろいろと資料を作るのですが、お互いにいいとこ取りしてベストプラクティスを積み上げていきましょうということになっています。一種のノウハウ集ということで、今、ロジックツリーとかロジックモデルなど様々な分析結果が100事例位集まっている状況になっていて、皆さん研修を受けながらこれを見て、これはいいとかこれは悪いとか自分たちは違うということで、独自でもどんどん積み上げていくということで、回を重ねるごとに品質が上がってきてるなというのが実感値としてはあります。

ここに至るまで大体こんなプロセスで動くということなのですが、最初は大体、首長以下の幹部勉強会90分位のものをやらせて頂いております。その後で6か月間のOASISという形でいきますが、その6か月間に、その市のスマートシティの推進協議会でのワークショップ、会津若松市も去年やりましたけれど、をやったり、それから市民向けのもっと非常に優しいワークショップやったり、首長や担当者にいろんなイベントで登壇して頂いたり、我々も7月26日に大きなイベントをやってデジタル庁の鈴木さんにも村上さんにも出て頂きましたけれども、それからいろんなメディアにも出されたりということ、それからアワードを作られる自治体も増えていまして、実際にデータを見ながらWell-Beingが高まったね、もしくはWell-Beingが高まるだろうというデザインの活動をされてるなということについての表彰を入れるということです。右側に新聞が出ていますけれども、これはまさに浜松市で総合計画に入れるということを議会の代表質問の所で言われたものがこんな形で出てきているということです。

あと、今どんな道具立てを使ったり、作っているかということを皆さんに紹介したいと思います。
基本的にはアンケートというものを標準化することによって、各自治体がゼロからやらなければいけないことのコストを下げて、結果から使えるという状況をつくった訳ですけれども、今度はその結果から政策に結びついていく為の分析のツールを標準化することによってコストを下げていくということです。これは主観と客観の散布図なんですけれども、こういうものを見ながら、どういう位置づけになっているのかということが分かるようになっていたり、

それから、幸福度とか生活満足度に対して各因子とかKPIがどの程度相関するのかということもボタン一つで見られるようなもの、

それと、スコアは偏差値、つまり平均点なわけですが、それが元データで言えばどのくらい分散があるのか、つまり、市民の皆さんが皆同じことを言ってるのか、それとも非常に高く評価する人と低く評価する人といるので、それを見る為の、こういう分散を帯の形で見えるようにしているもの、

それと、年齢ごとに色々と特徴が出るので、幸福度とか各因子について年齢別に見たらどうなっているのかということがボタン一つで見えるもの、

それから、政令指定都市も今までは市単位だったんですけれど、区のレベルまでドリルダウンできるようなものを作って、これは今もう開示しています。

それから、地図の表示はもともとありますが、これは幸福度のアンケートの1番上のレイヤー「あなたはどのくらい幸せですか」について任意の場所を指定するとそこだけの結果が分かるというものだったのですが、今度は24の因子ごとにどういう結果だったのかを色別で見せるような、ドリルダウンの機能も今作っています。これは研修では使い始めていますが、もともとこの指標を設計する時に郵便番号区までドリルダウンできるにしましょうというのが前野先生と内田先生の間の合意事項だったので、それをメッシュを細かく、24の因子でも見られるようにしているという所に辿り着いたということです。

それからもう一つは、民間企業の場合は必ずしも指標を基礎自治体単位で捉えないという問題があり、これをどうするかという課題に対して「都市雇用圏」という複数の自治体から形成される、雇用でどこから皆さん通ってこられるかということなんですけれども、そのデータでも見られる形でダッシュボードをもう少し改良しているということです。「地域生活圏」という概念が今出ていますが、「地域生活圏」にはどの自治体がどの生活圏に入ってるかという定義がありません。一方で、「都市雇用圏」というのはもう既にでき上がった概念で、何市はどの雇用圏なのかということが決まっているので、具体的なデータを表示可能な形になってるということです。

この例を見て頂くと、富山の都市圏が出てますけれども、富山市とか高岡市、魚津市はこんな所に入るということでまとめた形でのWell-Beingが見えるような状況になっています。

その他、これもOASISのセッション1、2の所、裾野の知識でやりますけれどもWorld Happiness ReportとかOECDのBetter Life Indexとか、

WELLBYとかマズローとかに、もし我々の持ってるデータをあてはめたら各自治体はどう見えるのかということを、今、ディスカッション用に作っていまして、これを見ると概念と自分の自治体がどうなっているかということに結びつきやすくなっていると考えています。

それからアワードです。浜松市さんが第1号でしたが、小田原市では学生を対象に、それから金沢工業大学と野々市も学生を対象にという形でWell-Being指標を見ながら課題を出したり、効果を見て、それで優秀なものについては表彰するというプラクティスが始まっています。

それと、金沢工業大学の学生さんを中心に作られた非常に良い事例を皆さんに共有したいと思いますが、カードゲームを作られました。実際に我々のデータを使って、点が高いとか低いというのが反映されたゲームになっていて、ゲーミフィケーションという形で若い人への入口ということでも非常にいいなと思っております。

あとはやっぱりこういう先行事例を共有する場を持たないと、なかなか皆さんのアテンションが集められないということもありまして、7月26日にやりましたが、いろんな自治体の方も含めて皆さんでディスカッションをして、

それを約1か月後に新聞で、こういう形で全国に伝えていくという二重の努力をしてきているということです。

最後に、私からの提言ですけれども、今後、二つやっていくべきことがあるだろうと認識をしています。

一つは、このOASIS研修の裾野を広げて受講者を増やしていくということと、修了者についてはこれを地域情報化アドバイザーとかオープン化伝道師みたいに、何らかの形で地域の、地域をまたぐといいますか、いろんな自治体に対してノウハウを伝授する先生になって頂くような支援制度が必要かなと思っている点です。それから、自治体固有のアンケートを作っていく、それから分析指標を作っていく、政策を作っていくということの、いわゆるセカンドレイヤーの充実ということで共助をもっと進めていくということはとても大切かと思っています。

二つ目の大きな点でいうと、民間企業とかスタートアップにももっと使って頂く場を増やしていった方がいいかと思っていまして、OASIS研修の民間企業版というのを作っていったらいいかと思っているということと、その流れで多分出てくると思いますが、民間企業からデータを拠出して頂いて、それが主観なり客観で更に使える状況になっていくという共創の文化といいますか、ともに創る文化に民間企業さんにも入って頂くということがとても大切かと思っています。現状、東京海上さんとカヤックさんがデータを拠出してくださっていますが、もっと全国レベル、地域レベルで出てくると良いかなと思っており、声かけをしていきたいと思っております。

以上でございます。ありがとうございました。

前野座長: はい、ありがとうございます。

それでは引き続きまして、今度はデジタル庁鈴木さんの方から、議事3、指標の活用推進についてお願いします。

鈴木(デジタル庁): はい、ありがとうございます。

それでは、デジタル庁の方から資料5に従いまして御説明をさせて頂きます。

鈴木でございます。本日はよろしくお願いします。

本年度の地域幸福度(Well-Being)指標の利活用の拡大に向けた取組について御説明させて頂きます。

デジタル田園都市国家構想のタイプ2/3の採択団体を中心に、引続きこの指標の利活用、また結果の報告、ワークショップの実施などを進めております。令和5年度につきましては、デジ田交付金のタイプ2/3の採択団体の職員の皆様に加えまして、このほかの自治体の職員や事業者の皆様、団体職員の皆様にもターゲットを広げ、事業の方を展開させて頂いており、現時点で60以上の自治体に活用を広げることが出来たと考えております。

本年度の取組の概要でございますが、まずツールと致しましては、地域幸福度(Well-Being)指標ということで、指標を南雲先生、SCIJ様の指標サイトを通じて提供をさせて頂いている所でございます。デジタル庁と致しましては、本年度、新サイトを構築しておりまして、後ほどこちらについて御説明させて頂きます。
次に普及促進についてでございますが、このほかタイプ2/3の自治体を対象にモデルのワークショップを開催して、これを全国4都市で開催中でございます。こちらも後ほど御報告をさせて頂きます。
また、オンラインワークショップ型研修ということで、全6回、タイプ2/3に加え、マイナンバーカードの利用横展開事例促進型に採択された団体の皆様を対象にワークショップで指標の使い方についての研修をさせて頂きまして、鈴木寛先生にも講師として御出演頂きまして、理解を深めていった所でございます。こちらについては126人の参加を頂いた所です。

また、相談窓口の開設もしておりまして、6月から11月までで約100件の御質問を頂いておりまして、その内訳と致しましては、6割が自治体、3割が企業の皆様、大学、研究者の皆様から1割御質問頂いている状況でございます。

また、2行上になりますが、指標を使った1Dayセミナーというのも全国4都市で開催をしておりまして、浜松市、横浜市では開催が終了して、いずれも満席でございました。こちらも非常に関心の高まりのあらわれと捉えている所でございます。ターゲットと致しましては、先ほど申し上げた通り、南雲先生の御協力のもと、広いターゲットに向けての取組を進めさせて頂いた所です。

その結果ですが、これは都道府県別のWell-Being指標の活用団体の数字でございますが、昨年度末には24団体だった、指標の活用団体数、10月末現在で62団体まで増えている所でございます。

現在構築中のWell-Being指標の新サイトの状況について御説明させて頂きます。これまでのサイトと違う点も含めて御説明させて頂きますが、まず、この指標を使ったことがない方にも簡単に、よりわかりやすくということで考えておりまして、サイトの構築を進めております。

新サイトにおきましては、スマートフォンからグラフやデータを確認しやすくするということとともに、ガイドブックや動画も併せてリニューアルをさせて頂いております。動画の詳細については、15ページに掲載しておりますので、後ほどご覧頂ければと思います。リリース時期でございますが、1月にβ版を、3月に正式版をリリースする予定で進めている所でございます。

スライドの下の方に書いてございますけれども、主な変更点と致しましては、ダッシュボードのページを設けまして、自治体別や調査種別別、また、調査年度が積み上がってきておりますので、経年で比較できるように一つの画面内で見られるようにしていくということをさせて頂きます。また、比較したい団体のグラフを5つまで並べて画面上で見られるような形にします。これにより分析がより深まっていくかと考えております。

また、各グラフを政策に活かして頂く為にダウンロードをして頂く形で、PNGとPDFでダウンロードして、庁内で展開したり、活用して頂くことも可能な仕様にしていきたいと考えております。
また、マイページ機能も追加を致しまして、再度、自分が登録しておいた所を見返すことが簡単にできるような形にしていきたいと考えております。

先ほど申し上げましたモデルのワークショップ開催支援情報の公開についてでございますが、現在、タイプ2/3採択団体の皆様には、ワークショップを開催して下さいということでお願いをしておりますが、なかなか誰を呼んだらいいのか、どんなプログラムで進めていいのかという所のお悩みをお持ちということで、御質問等頂いておる所でございます。

これに対応する形で、モデルワークショップを4回開催致しまして、市民の皆さんや事業者の皆さんを巻き込む為の手法として支援していきたいと考えております。今後、モデルとして開催したワークショップをほかの団体の皆様にも参照して頂けるように使用した資料や開催状況の動画なども公開していきたいと考えております。今、画面上では先日12月6日に開催致しました小田原市様のモデルワークショップの状況を写真で掲載しておりますが、南雲先生に講師となって頂きまして、約20人の方、自治体職員だけでなくデジタルイノベーション協議会会員の企業の皆様も御一緒に参加をして頂いてワークショップをするという取組を進めました。今後ですが、石川県様、前橋市様、広島市様の御協力を得まして開催をしてまいります。またこの状況も逐次公開していきたいと考えております。

次でございますが、先ほど冒頭の御挨拶で村上が御説明致しましたが、本年度の取組を踏まえました課題と対応についてでございます。

これまでWell-Being指標を活用した分析やワークショップを通じまして、地域の社会的課題や、様々な関係者の皆様の合意を得るということを取り組んで進めてきてまいりましたが、この課題や合意を社会的課題の解決につなげていくには、行動と施策につながる仕掛けが必要だということを課題として感じている所でございます。

ロジックツリーなどを、数値による検証が必要ではないかということで、両輪で進めていくものだということを示す絵でございます。地域の社会的課題解決に導く行動の特定として、ロジックツリーの作成を実施することに加えまして、また特定された行動を誘発する施策として、ポイントのインセンティブなど自治体の皆様が考えられることもあろうかと思いますが、そういった行動履歴を捕捉できるアプリの開発についてもデジタル庁で検討したいと考えている所でございます。

先ほど南雲先生からのお話にもございました通り、この指標の活用を政策につなげていくということで、指標と標準ロジックツリーの2ステップでWell-Beingの向上、自治体の皆様に政策に活かして頂いて、加速して頂ければと考えております。この課題の解決についてロジックツリーの手法が適合しているのではないかと考えておりますが、ゼロからロジックツリーを作成して頂くというのは、なかなか時間的にも難しさを自治体の皆様お持ちだと思います。デジタル庁で標準的なロジックツリーをお示しして、それをたたき台にして社会的課題とそれを解決する為の行動や施策の特定に結びつける作業をして頂いたらどうかと考えております。

こういったことを通じて社会的、投資の加速などにもつなげていければと考えている所でございます。

早速、ロジックツリーの案を白坂先生とオブザーバーで本日御参加頂いております井上先生に、まずは医療介護環境の整備といった視点に試作を頂きましたので、それを資料につけさせて頂いております。
これはまだ作業中のものでございますが、参考としてお示しをさせて頂いております。自治体の皆様にはこの一番右側のオレンジの部分に社会的課題に対応する事業を自治体で考えて埋めていって頂くということを想定をしておりますが、これだけお示ししてもなかなかお使い頂くのは難しいと考えておりますので、自治体の皆様が使いやすいように標準ロジックツリーの活用方法のガイドラインも併せてお示ししていきたいと考えております。

まずはこの標準のロジックツリーにつきましては、この医療介護分野に加えまして、公共交通と、就学前の子育て支援の3つを試作して、3月ごろに有識者検討会の場に一度お諮りさせて頂きまして、それである程度固めて、次年度のデジ田交付金タイプ2/3の採択団体の皆さんからチャレンジを始めていただこうと考えております。

こちらについては、白坂先生、井上先生、後ほど補足等ございましたらぜひお願いできればと考えております。

次のページでございますが、先行で、前回この有識者会議の2回の時にも御発表頂いた三豊市様の取組ですが、ロジックツリーを可視化して、それを右側のポスターのような形にされて、市民の皆さんにロジックツリーで見出した政策等をお伝えするという取組をされている事例でございます。

次のページでございます。
私からの説明は概要以上でございますが、これまでの取組を踏まえまして、本日御議論頂きたいポイントでございますが、まずワークショップの実施の支援につきましては、共助を促進する為のワークショップの開催支援について、どのように改善を進めていくべきか。

また2点目と致しまして、Well-Being指標の扱える人材の育成、これは南雲先生から御提言も頂いておりますが、指標活用のさらなる推進に向けてワークショップや政策に向けての活用にできる人材をどのように育成進めていくべきかという点、また標準ロジックツリーについては、この標準ロジックツリーがどのようにあるべきか、ロジックツリーの活用に関する自治体支援をどう進めていくべきか、次に複数自治体にまたがるエリアへの対応については、先ほど南雲先生から広域のデータについても御説明ありましたので、ここの部分はある程度対応して頂けている形に今なりつつあるのかなと認識をしておりますが、この辺り、計測や分析をどのように進めていくべきか、また提供データの改善と致しまして、小規模自治体のデータについてどのように改善を進めていくべきか、この辺りを中心に、これ以外でも結構ですので御議論頂ければと考えております。

あと追加で、現在考えているスーパーアプリのアーキテクチャーでございますとか、取組の詳細については添付しておりますのでまたご覧頂ければと思います。

私からは以上でございます。

前野座長: 御説明ありがとうございました。

それでは、12時まで質疑を行こうと思います。その前に、鈴木さんの発表に関して、白坂委員、井上委員何か補足がありますか?

白坂委員 先ほどお見せしたロジックツリーはまだまだ作成途中で、ロジックツリーがどんなものなのかのイメージが分かるレベルだと思ってください。あくまで、ゼロからつくるのが大変なときに参考にして頂くという趣旨で作成しています。それぞれの地域に即したロジックツリーを作るためにそれぞれの地域で考えなければいけないのですが、デジ田交付金の採択自治体の施策にはある程度似たものがあるので、よく出てくる施策について、標準的なものを用意すれば役に立つだろうということで進めております。網羅的に標準ロジックツリーを作るわけでもないし、これが全ての全自治体にきちっと当てはまるわけでもないものと捉えています。井上さんから何か補足あったらお願いします。

井上氏: はい。

白坂委員のお話の通りですが、南雲委員がやられているOASIS研修のなかで作成されているロジックツリーモデルとこの標準ロジックツリーが相乗効果を生むような、そんな形の位置づけになればいいかなと思っております。この後、皆さんからの御意見をいただければと思っておりますので、よろしくお願いします。

前野座長: はい、補足をどうもありがとうございました。

それでは、委員の皆様から御質問、御意見などございましたら、よろしくお願いいたします。

白坂委員: 南雲委員に教えてもらいたいことがあります。

OASIS研修のなかでやられているオンラインコミュニティはとても素晴らしいと思いますが、どれぐらい活性化してるのでしょうか、また、参加を促すために何か工夫されていることがあれば、ぜひ教えてください。
もう一つはOASIS研修では、Well-Beingの活用の中心になる人たちが育っていくようなイメージを持っているのですが、地域独自の調査項目を追加したときに、その分析については、SCI-Japanがつくられているツールをそのまま活用できるのか、それともそこは独自で対応しないといけないのかその点についても教えて頂きたいと思います。

南雲委員: はい、ありがとうございました。

まず、オンラインコミュニティ(Slack)についてですが、まずは宿題を提出してもらったりとか、質問したり、といったロジスティックス的な活用が主体になってます。ただ、その宿題をやるときに他の自治体ではどうやったんだろうかっていうことを覗きに行くっていう意味で、相当使われておりまして、結果として、研修を重ねるごとに品質が上がっているなという実感があります。面白い事例としては、会津若松市が第1号だったのですが、受講生の中で、これはもっと広めたほうがいいんじゃないかと思われた方がいらっしゃって、関委員らが立ち上げられ立ち上げられているデッカイギ(行政デジタル改革共創会議)のなかで、自治体の皆さんに集まってもらってこのやり方をみんなで共有しようという提案があって、その打合せの場にも使われたりもしています。このようにローカルリーダーになろうとしてる人たちにとってはいい出会いの場になってるのかなという印象を持っています。

2点目ですけれども、いろんな分析ツールをつくっておりまして、これを順次、ダッシュボードの中に入れ込んでいくという形で進めています。システム開発の都合上、新しいツールの導入までには少し時間がかかってしまいますので、それまでの間は、別サイトにログインして頂いて研修で使える状況にしていくという二元論でやっています。また、個別のアンケートをとった場合もダッシュボードに入れるようにしています。個別アンケートのコーナーをつくって、それを標準化するという形で見せるという形になっています。

白坂委員: ありがとうございます。

前野座長: はい、ありがとうございます。太田さん、お願いします。

太田委員: すばらしい進捗の共有、ありがとうございました。

ちょっと幾つかアイデアがあるのですが、ワークショップはすごくいいと思ってまして、参加した自治体からも良かったという声を聞いています。こうした活動が定着・拡大していったらいいと思っていますが、好事例としてはRESASのワークショップが2015年からやられており、8年目になりますが、いまも年10回ぐらいやっていて、結構、横のつながりも出来ています。広い意味でいうとまちづくりなので、こういうところとうまく連動したらいいのかなというふうに思います。またデータ活用という意味ではPLATEAUのワークショップも同じように重ねていくと、多分、参加者は重なってるんじゃないかなと思うので、データを使ってまちづくりを考えていくというつながりが、立体的な形で出来ていくのではないかと非常に期待しています。
2つ目は、ワークショップをやった自治体で聞くと、まだあんまり庁内で知られてなかったり、地域で知られてなかったりします。ついては、こうした動きがどれぐらい知られてるのかっていうデータをとっていったらいいんじゃないかなと思います。目安なんですが、東京都がやってる構造改革、「シン・トセイ」という愛称がついてますが、例えば、庁内メールで、こういうの出ましたよと発信したときの開封率が3割程度なんです。はじめはもっと低かったのですが、何年かかけてようやく3割まで上がったということなので、やはり庁内であれば、3割ぐらいの人には知っていてしてほしいなと思います。市民でいうとやはり2~3%、例えば会津若松市は人口12万なので千人程度とか、そういうレベルで知ってるよという状態を目指して取り組んでいくべきかと思います。さらに、そことどれぐらいギャップがあるのかをわかってるということがとても大事だと思います。ワークショップをやって終わりっていうのではなく、そういう把握・フォローが出来るようにしたらいいなと思います。

最後にロジックモデルについてですが、渋谷区のPark-PFIの第1号の北谷公園というところで日建設計さんとロジックモデルを動かしています。渋谷区は土地の値段は随分上がっているので、社会関係資本が公園を通じてどう高まるのかっていうことをロジックツリーでやっています。ここで見えてきたことが幾つかあるんですが、ポイントだけ申し上げると、人流データ(AIカメラや携帯電話の位置情報)だけだとあまり細かいことがわからないんですが、もう一段深く、公園のタッチポイントで、アンケート(主観データ)とか行動データをとっていくと、ロジックモデルの要素がとれます。そうすると、短期、中期で行動変容がどう起こるかっていうことが追うことができます。こうしたことが技術的にもできるようになっています。

ここで強調させて頂きたいのが、これを行政だけが知ってるのではもったいなくて、民間企業が知ることによって、ちゃんと投資をしてくれるようになります。このサービスで価値が上がって、しかも再現可能性があるとなると、もしかしたらほかの地域でもできるかもしれないと。民間企業がまちづくりに投資するという流れを作ることが重要だと思います。まずは自治体主導でロジックモデルを作ることになるとは思いますが、自治体だけじゃなくてその地域に関わる企業にもロジックモデルを知って頂くために、うまく発信して頂くことが大事かなと思います。

前野座長: はい、ありがとうございました。

鈴木さん、南雲さんから何かコメントありますか。

南雲委員: 太田さんがおっしゃって頂いた通り、ロジックモデルは本当に大事だと思っております。やはり、事業の計画とかファイナンスとかを行うためには、あの粒度の計画書が書けないと、民間企業は乗ってこないんですよね。今までは官民連携といいながら、まちづくりの中でこういう道具がなかったのですが、今それができる時代を迎えてるってことなので、次のブレイクはここかなというに私も考えています。ありがとうございます。

鈴木(デジタル庁): はい、ありがとうございます。

太田委員のお話の中で、庁内・地域の皆さんになかなか知られていないという話があったのですが、自治体にもなかなか知られていないのではないかと考えておりまして、デジ田のタイプⅠとタイプXの団体に対して、どの程度活用されているのか、そもそも御存じなのかということを今調査しておりまして、速報値ですが、607団体から回答頂いたところです。次回の会議でその結果を御説明させていただければと思っております。

前野座長: はい、ありがとうございます。

それでは、ほかの委員の皆さま、ご質問ありますでしょうか。

関委員 結構、太田委員に言われてしまった感があるのですが、私も、企業をどう巻き込んでいくかっていうことと、あとこれはもう既に打ち手の中に入ってたのですが、自治体の実際の経営のプロセスのなかにどう入り込んでいったということが次のステップとして、とても重要だなと思っておりました。企業との連携に関しては、SIBとか、ESG地方債と組合せて、Well-Beingの指標を使えないかという相談が来るようになっています。民間からの投資とか、自治体側もお金を投資する場合に、ちゃんとロジックに基づいて、今までとは違う発注の仕方ができるみたいな、そこの事例を生み出していくということがとても重要なステップだなと思っています。やはり自治体だけで考えるのは非常に難しいという感触がありますし、企業側もなかなかこれを使って、こういう形でロジックツリーつくっていきましょうというレベルまでは、アイデアを出しきれないところがあるので、そこは、来年度にかけて、好事例をしっかり生み出していくというところが大事かなと思っています。例えばそういう動きを促すような国からの補助みたいな考え方がデジ田のなかに入ってくると、より良いのかなと思いました。

また企業を巻き込んでいくという意味では、ソリューションをつくる側の企業を生み出していくということもあると思ってまして、ダッシュボードをどんどん進化させていくのは本当にすばらしいことなんですが、ビジュアライズのソリューションとか、データ収集のソリューションとかを、今デジ田に話を持ってきてるようなベンダーさんがつくれるようになるといいのかなと思います。UI部分はあまり、つくり込み過ぎずに、ある程度ロジックモデルが出来てきたっていう段階に入ってきた際には、データ収集については、データ連携基盤つくってるようなベンダーさんから接続ができるようにしていくなどAPIエコシステムみたいなものを考えたほうが良いのかなと思いました。

太田委員からもRESASの話がありましたが、RESASは、RESAS APIコンテストをやっていて、そこにその地域のシンクタンクなどが、自分たちのデータベースとつなげましたみたいなアイデアを出したりしておりまして、民間側のソリューションが少しずつ広がっていっています。そういった形にしていかないと全国には広がっていくのは難しいかなというふうに思います。ワークショップも同様で、何か企業企業がこういうワークショップ考えましたみたいなものを取り込んでいく必要があるかなと思いました。

石川委員: 今日はありがとうございました。

着実に進捗していて本当にすばらしいなと思いました。その上でこれをさらに進めるためにということで鈴木さんに質問なんですが、自治体の計画づくりをするときに、このロジックモデルっていうものをつくらなければならないっていうような、法的根拠はあるのでしょうか。法的根拠があると、ロジックモデルっていうものが全国で、広がるきっかけや後押しになるのかなっていうふうに思いました。
もう一つ、標準ロジックモデルをつくるこれからつくっていく際に、民間企業の方々も入ってつくられるのか、それとも、デジタル庁とアカデミアでまずつくるのか、どういうステップなのかが気になったので教えてください。

鈴木(デジタル庁): デジタル庁鈴木でございます。

まず1点目のロジックモデルをつくる法的根拠についてですが、法的根拠は特段ないと認識しております。2点目の標準ロジックツリーの作成のこれからのプロセスでございますけれども、まずはデジタル庁が、白坂先生と井上先生のお力添え頂きながら、案としてつくっていくというようなプロセスを考えております。

前野座長: 法的根拠についてですが、憲法の基本的人権のなかに、幸福追求権というのが書かれています。自治体は国民への奉仕者として、幸福追求権を満たすためにはロジックが通ってないといけないので、この憲法に照らしてやっていくといいんじゃないかと私は思っています。

石川委員: 恐らくなんですが、地方自治法のなかで、自治体は計画を立てて物事を進めなければならないっていう一文があったと思います。そこにさらにロジックモデルみたいな文言も入ってくると、かなり強制力が出てくるので、広がりやすいのかなと思った次第です。

法律改正までいかなくても、総務省から通達を出してもらうとか、そうしたことがあれば、ロジックモデルっていう言葉が地方自治体において強烈に頭の中に分かるのかなと思いました。

前野座長: 本当にそうですね。

法律にもロジックがあるはずなので、直接的に言及しなくても間接的には、絶対にあるはずなので、それが何か明示できるといいですね。

南雲委員: これはちょっと口幅ったいのですが、行政の縦割りのなかに落っこちがちなところなんですが内閣府の方で、スマートシティ施策のKPI設定指針が公開されてましてロジックモデルをつくることが求められているんですね、まだ導入段階なので、みんな出来ていないっていうことなんだと思います。また、やはり指針があっただけではつくれなくて、ちゃんと先生がいて、伴走するっていうことでないとキャパシティはビルド出来ないと思います。 なお、内閣府の出した指針は、客観指標のほうにちょっと寄りがちで、幸福度へのインパクトが抜けています。私が今回お示ししているものは、最終インパクトのところは幸福度という形になっているので、これは改めて進化させたほうがいいんじゃないかという感触を持ってまして、白坂さんと井上先生とでつくって頂く標準ロジックモデルを作って頂く際には、そこがポイントかなと考えています。

前野座長: はい、ありがとうございます。

小泉委員: 今の議論に関しての若干の補足なんですが、ロジックモデルをどう普及させるのかについては、多分、いい例をたくさんつくるのが大事なのかなと思っていて、先ほど地方自治法の話も出てたんですが、地方分権の流れのなかで、総合計画でさえ義務ではなくなってしまったっていうことがあります。総合計画に本当はつくったほうがいいと私は思っておりまして、私のお付き合いしている自治体では、総合計画作り、そこにKPIもつくり、あわせて都市マスタープランなども一緒につくり、みたいなことをやっていて、その計画の中に様々なことを記載して、しっかり評価測定しながら、施策を進めていますが、そういうことのなかで考えると、やはり、いい事例をつくって情報発信するということが、国の役割でもあると思うし、我々の役割でもあるのかなと思って聞いておりました。

私のほうから1点、KPIにも関係するんですが、以前もこの検討会議の中でお話しさせて頂いたのですが、今回の指標が各自治体にお住まいなってる方々の様々な領域に関する主観的評価と結びついてるっていうことはわかってはきてはいるんだと思うんですよね。

ただ、具体的に投入している施策レベルと、なかなか結びつきにくいっていう話が出ていたと思うのですが、私が別の機会に同じような分析をお手伝いしたときも、様々な領域の主観的評価と幸福感とは結構関係があるのですが、物理的な環境であるとか、施策の投入量などと相関をとってみると、これがないんですよね。それをどう解釈したらいいのかということについて、一緒にやっていた企業の方々と、なかなかいい議論が出来なかったのですが、今日のお話を聞いていて、改めて考えなければいけないことが出てきたなと思っております。

その一つは、横瀬町の資料を見ていると、これから実際にWell-Beingをアプリで測定していくっていうことなのかもしれないのですが、主観的な幸福感みたいなものを高める施策の取り方というのは、従来の施策の投入型とは違うかもしれないっていうことじゃないかなと思い始めてるんです。例えば、緑の絶対量を増やすということよりも、もしかすると、日常的に緑を楽しむような機会を提供するということのほうが大事なのではないかとかですね。

要するに、緑被率みたいなものをKPIに設定するのではなく、緑にアクセスしやすいような機会がどれだけあるのかみたいなことの方がもしかすると大事かもしれない。そういうことを少し明らかにしていくような過程として、先ほど関先生から話があったような、SIBとか、それからペイフォーサクセス的なアプローチのなかで個別事業ごとに評価指標、達成指標を明示しながらやるというやり方がもう出てきているので、その中で、ロジックモデルをちゃんと考えて、使っていくっていうことをやってくと、例えば、公園はあるんだけれども、その公園の活用の問題だったりするってことですよね。そうなってくると、今までの施策が高度成長期のモノを作ったり、何か特定な施策を大量に投入したり、というスタイルであったものが、人々の生活に近づくような、我々の領域で言えばマネジメント型の施策に転換するみたいなことが、恐らく幸福感を高めることに関わっているということなのかなと思い始めてきています。そうであれば既存の施策と幸福感の相関関係が余りないということも理解できますし、むしろ、施策の実施の仕方を転換しなければいけないんだということを明らかに出来てくるとちょっと面白いのかなと思っています。思いつきの話ではありますが、ここで御一緒している先生方とともに実証的に明らかにできるといいなあと思っております。

前野座長: はい、ありがとうございます。今のご発言に対して、何かありますか。

南雲委員: 今、小泉先生もおっしゃっていたまさにその通りで、この指標を使って活動してればするほど、そういう世界に入っていくっていう認識を持っています。セカンドレイヤーという言い方はしましたけども、もっとペルソナに落とし込んでいってその人のライフスタイルみたいなところで入っていかないと、男女、年代別、住所ぐらいのところではわかんないことがいっぱいあると思うんですね。ペルソナまでおりていって政策と結びついていくと、主観と客観がきれいにつながっていくということで、個別性の高い、ロジックモデルが書き上げられるようになっていく。これはとても大切なところかなという認識を持っています。

また、前回もそうだったのですが、今回のデータをマクロで見たときに、主観と客観がどのくらい相関してるんだろうかって見てみると、すごくマクロで見ちゃうとやっぱり余り相関がないんですね。しかし、自治体別に見てみると、例えば浜松市で主観と客観の相関係数が0.6あるんですよ。一方で相関がないところでは、0.1以下みたいな自治体もあったります。より解像度を上げてを見ていくと、例えばちょっと言いにくいのですが、障害者とか高齢者とか、自殺率とか、とても重要なことなんだけど、地域の一定の人にしか関係ないものっていうのは、マクロでみると主観と客観の相関が出てこないんですね。特定の人には重要だけど、市民全体でみると主観との相関が出てこないみたいなことがあって、そういうKPIの癖みたいのものが分析するなかでわかってきています。

多分、次回の会議でお示しできると思いますが、KPIのパターンとして、個々のペルソナやライフスタイルにあわせて使えるようなもの、市民全体の幸福度にかかっているものなど、こういう癖があるよっていうことを皆さんで共有して、そのうえでセカンドレイヤーの議論を深めていく、政策とのリンケージを深めていく、そういう段階に入りつつあるのかなと、そんな認識を持っています。

前野座長: はい、重要なご指摘ありがとうございました。ほかの先生方はいかがでしょうか。

内田委員 KPIをどうするとか、どういうロジックツリーでいくのかというのは、この指標をどう理解するかにかかっていると思います。一方で、最終的には指標だけに縛られるべきではないとも思いました。研究者としては、ある程度、独立・客観的に、自治体とは違う視点で分析し、こういう傾向が見えましたといったことを発表していくという作業も必要だと思います。そして各自治体が、自分たちはここに注目して思い入れを持ってやっていきたいと考えて分析する、そういう視点も重要です。その両方の活動をどうやって連動させるのがいいかということを考えていました。内側の人は気が付いていないかもしれないけど、実はここが肝腎ですよ、ということを見つけたりするというのが、客観的に分析する人の仕事のように思いますので、この両方の活動が成り立ちうるのかということを南雲さんにもお伺いしてみたいです。

南雲委員 例えば、健康寿命と幸福感とはそんなに相関がなくて、両者の間に生きがいみたいな要素が入らないと意味がない。でも自治体のほうは社会保障費を下げなきゃという観点から、健康寿命を延ばそうと一気に行こうとするのですが「健康で生きがいがない人がいっぱいいてもしょうがないんじゃないか」というような議論はしたことがないって言うんですね。客観的に見てみると、何か抜けてるものがいっぱいあるんじゃないかといったことは、第三者的に言ってあげないと、自治体のなかから自律的に出てくることはあんまりないんですね。それを意識的にやっていくってことは、いま内田委員がおっしゃってるところで、とてもいい意味があることだと思います。我々有識者側としてはそれはやる価値がある着眼点かなという認識は持ってます。

内田委員: ありがとうございます。

そうすると、今日のご発表のなかでも、自治体の中でデータをどう扱っていくかという点に関しては割と整備されてきていると思うんですが、我々この会議のメンバーも含めて、有識者としてこのデータをどのように扱っていくかを、多分、南雲さんの統括のもと、力を合わせてやっていくことを考えないといけないということですよね。

南雲委員: そうですね、そもそもその段階に入ったかもしれないですね。

内田委員: データがある程度集まってきて、分析もできる段階に入ってきていると思います。今後どういうプロセスでやっていくのか、どのぐらいの時間、タイムフレームでやっていくのかということを考えたほうがいいのかなと思った次第でした。

南雲委員: ありがとうございます。
それでいうと、さきほど小泉委員がおっしゃったような性別と年代別じゃない、もっと細かいペルソナやライフスタイルごとのデータをとれないと、深い議論に入れないなという、よくマーケティングなんかだともうそっちに行ってますよね。ライフスタイルによって消費されるものが違うみたいな、その辺の属性データのとり方なんかも次の段階を考えるところに来たかなという認識を持っています。

内田委員: ありがとうございました。

前野座長: はい、ほかにはいかがでしょうか。

一連の流れで私の、私も質問したくなったのですが、自殺率などと本当に困ってる人のデータと幸福度との相関がないとおっしゃいましたけど、例えば、幸福度が特に低い人、だけを取り出してみると、いろんな施策っていうのは実はロジックがつながるとか、今、全体と全体で見て、しかも、相関でみてますけど、本当はノンリニアなこと、あるいはある特定の人のために極めて重要なことみたいものは、ちょっと、分析量が無限に増えちゃって、大変なんですが、そういう可能性はありますかね。

南雲委員: あると思います。

今は、国や地域全体で、しかも平均と平均で見たときにどうなるかっていう、当たりをつけるぐらいのことしか出来てなかったんですが、理念で考えると、障害者とか高齢者とか、あるいは深刻な悩みを抱えている人たちこそ、社会福祉が必要だということであって、そこに対しての光の当て方というか、仮説思考、理念志向が必要なんだっていうとこに戻ってくると思うんですね。そこは単純に数学的にやるというよりも、価値観の判断が必要で、それはこういう有識者会議などで議論し、政策提言につなげていくっていうことが必要だと思います。

前野座長: もう一つお聞きしてて思ったのは、やはり自治体は弱者、最も困ってる人を救うっていうことが中心になりがちで、逆に民間は、すごく元気な人がさらに幸せになるっていうこともできるじゃないですか。そういう意味では、ロジックモデルを作る際には、産官学の連携といった議論も必要ですし、それともう一つ、イノベーションですよね。今までの政策と全く違う切り口で公園に楽しく人が行くためには、みたいな公共だけでは出来ないことを、民活もして、あるいは学も入ってやるっていうことも必要だと思うのですが、そのあたりはいかがですか。

南雲委員: 本当におっしゃる通りだと思います。

公共として、まずはマイナスをなくしていくというセーフティーネット的な取り組みがあるわけですが、それだけだと、なかなか幸福感とか豊かさというところには手が届かないので、それにはイノベーション、民間の力がとっても重要ですし、いろんな研究者の方の発見というのも入ってこないと、スピード感が出てこないと思います。そういうことをもっと研究する場、前野先生らがやられているWell-Being学会でもいいと思いますが、何かそういう力を合わせるフォーラム、デジタル庁の言葉で言うと、インクルーシブスクエア的な形でやっていくっていうところに、我々も差しかかってるのかもしれないですね、これはやりながら見えてきたことじゃないかなと思います。

前野座長: はい、ありがとうございます。小泉先生、何かありますか。

小泉委員 本当にその通りだと思っていて、いわゆる低所得者のインクルーシブの観点をどう取り込むのか、それが重要な政策もあるし、他方で、ミドルアップする、もしくはミドルを上げることで、問題を抱える人を減らすみたいなことも大事なので、それをどういう役割分担でやるのかみたいなことを、ロジックモデルの中でうまく整理していくってことが大事です。そうすると分析することが明確になって、南雲委員がさきほど、そこは価値判断って話がありましたが、これは何を重視するかっていうことをロジックモデル上でつくることが価値判断なんだと思うんですよね。それを分析するところは、客観データが用意できるところは客観データに基づいて分析するということになると思うので、あるセグメント、あるコーホートのところを取上げてみると、こういう結果が時系列で見えてきたみたいなところが、もしかすると出るかもしれないので、そこはロジックモデルができれば、今集めてるデータの分析が、より精緻に出来て、効果を経時的に測定するみたいなこともできるかもしれないということだと思います。そう意味でもやはりロジックモデルは重要だなと思いました。

前野座長: はい、ありがとうございます。

本当にいろんな関係者が協力してロジックモデルを作っていくこと、自治体だけじゃなくて企業、イノベーションを起こしてる人たちも巻き込んで新しいロジックモデルをつくっていくといったアクションができると、本当に元気になる日本をつくれるなと思いました。
ほかに何かございますでしょうか。チャットの方に、内閣府からの方から、スマートシティのKPIのことについてコメントが入っていますで、御興味のある方をごらんなっていただければと思います。ありがとうございます。ほかにございますか。

村上統括官: 村上です。取りまとめのコメントというよりは、もし皆さんの再コメントがあれば欲しいという趣旨でのコメントです。

ちょっと今出ていた価値観の話とかロジックツリーの課題とかぶる部分とかぶらない部分ってあるのですが、端的に言うと、特に客観データに基づくロジックツリーのある種の弱点だなと思ってるのは、やる気のない100人が集まるイベントと、やる気のある10人が集まったイベントと、どっちが尊いの、と。今100人集まってんだけど、多分ここで終わりだねっていうのと、今10人しかいないんだけど、これひょっとしたら300人に化けるんじゃないかという話。これが、区別がつかないんですよね。僕らとしては、むしろやる気のある10人を掘り起こして、これをどう伸ばしていくかっていうところを、企業のファイナンスに評価してほしいという野心も含め、どうやってそのモチベーションというか、もっと平たく言えばエモさというか、西粟倉の牧くんの言葉をかりれば、あのたき火の火をどうやって大きくしていくかという話なんですけれども、恐らく、そのたき火の火、やる気の火が大きくなっていくプロセスと、我々がやっていることのロジックツリーの構造化・言語化というのは、パラレルに進んでいくっていう状態が理想なんだと思います。

ちょっと学術研究という立場から離れるかもしれませんが、運動論として言うと、Well-Beingで、最初の火がつき、それをロジックツリーで自分たちがやってる行動を構造化してみるというトライアルが出てきてそれをそのまま精緻化する方向に走るっていうよりは、ロジックツリーとしての完成度は多少ラフなものでもいいから、自分たちのやる気と伴走できるような、取組とともに進化していくようなロジックツリーのつくり方というものをうまくサポートしていけると、ツールとしてはいいんだろうなと。その結果出てきてある程度のレベルまでいったものは、学術研究の対象としても、そこそこ主観と客観のバランスがとれた状態のものに見えてくるんだろうということを予感しています。

最後に一言、そういうことでやっていくみたいな雰囲気で何かいいアドバイスがないかということと、やっぱりワークショップをやってて、他方で次を考えなければと思うのは、変な言い方ですけど、うまく取材させたいんですよね。いまは、ワークショップを自分たちでやってて自分たちが盛り上がってて自分たちでどうしようとなるのですが、さらにその当事者意識を盛り上げるとか、さらに高みを目指したビジョンから自分たちの議論をしようというときに、例えば、先生がたも自分の研究として発表するのと、審議会の委員に呼ばれて衆人環視の中で何を言うかを考えなきゃいけないときって、やはり意識のモードが違うんじゃないかと思います。今やらなければならないのは、施策決定メカニズムにおける市民参画をいかにこう進めていくかっていうことであるので、そういう意味ではワークショップが進んでいる姿とか出したものがどういうふうに世間に見られるか。見られることによって、そこに参加してる人たちのたき火の炎、やる気と言い換えてもいいし、ちょっとワークショップやってるところを、町のメディアにもっと取材してもらうとか、出てきた成果物をちゃんと役場からも何らかの形で公表するとか、公表しただけじゃおもしろくないので、それを外から論評するようなコミュニティをちゃんと育てていくとか、そういう階層性のあるコミュニティを全国ワイドで用意しておいて、面白いワークショップの成果が出たら、次はこっちで一緒にやろうよみたいな、ネットワークパスを用意しておくとか、地域に閉じて参加した人だけのイベントから、他人に見られ、次にもつながるイベントということも念頭に置いて動くと、ロジックツリーを実装しようという動きに、エモさというか、やる気が乗っかってくるんじゃないかと思うので、最終的にはこんなことを付け加えるといいんじゃないかとか、こんなつくり方したらいいんじゃないかとか、逆にロジックツリーといって、逆に縛り過ぎないほうがいいんじゃないかとか、そういう面からも、お気づきの点についてアドバイスをいただけたら、試行錯誤を進めていきたいなと思っております。

前野座長: はい、ありがとうございます。

石川委員 ちょっと細かいことなるかもしれませんが、かつ私がロジックモデルをまだ完全に理解していないということもあるのですが、南雲委員がおっしゃったその障害者の方という点で、多分、今見ているロジックモデルをつくるときの最終アウトカムっていうのは、その地域のWell-Beingの平均値みたいなところになってるのかなと思いました。国際的には、Well-Being格差ということが言われるようになっていて、ジェンダー格差とか、ジェネレーション格差とか、障害の方とそうでない方のWell-Being格差、もしかしてWell-Being格差という視点が入ってくると、またロジックモデルの内容も変わるのかなあというところが1点です。

もう1点なんですが、私もともと公衆衛生という分野で健康寿命を高めるためにはどういうロジックモデルが必要なのかという、結構厳密性のある世界なんですけども、そういう要因を決めた後にターゲット決めの優先順位、一度に全ての人にリーチすることは出来ないので、長い時間軸の中で、どう優先順位を付けて、ターゲットを絞ってやっていくのかって言ったときに、ちょっとTARPARE法というやり方が一般的にあって、それは人数が多いか少ないかっていうのが基準の一つではあるんですけども、そもそもその人達にリーチ可能かとか、あと村上さんがおっしゃったようにやる気がある、ないみたいなこともそうなんですが、リーチしたとしてもその人を動かすことができるのかという、6つぐらい観点から、ターゲットの優先順位を決めて、限られたリソースを配分していくっていうやり方があるんですね。ターゲット決めのときには、ロジックモデルとはまた別のロジックというよりも基準ですかね、みたいなものもあわせてあると、現場で使いやすいものになっていくのかなと思いました。

南雲委員: はい。

今ちょっとおっしゃって頂いたようにちょっと誤解があって、マクロで相関をとるときは平均でやってるのですが、ロジックモデルでやるときはペルソナレベルでやっています。ペルソナに落とし込んでから、障害者とか高齢者とか、特定の人物についてのロジックモデルをつくっているので、インパクトのところはそこに限定した効果になってます。そこは誤解なきようによろしくお願いします。

前野座長 なるほど、マクロとミクロを適切に使い分けているということですね。

小泉委員 今、村上統括官からお話があった点は私もすごく関心のあるところで、まちづくりをやる時は、最初にやる気のある人たちを見つけるっていうことから始めるんですね。具体的な方法はいろいろあって、スノーボール方式とか、いろいろなやり方で発見していくっていうプロセスがあるんですね。そういう人たちをどれだけ発見したのかみたいなところが、行政の施策的には最初のKPIになりうるのだと思います。それが地域の方にとってどういう評価になるのかとか、客観的に見てどういう位置づけになるのかというのは、最初の段階のロジックモデルみたいなものの全体的なプロセスの話がありましたよね。プロセスのなかで何を狙ってるのか、だからこういう人たちを発見してるんだ、みたいなことを説明できることが大事です。我々の考え方ではプロセス・デザインという言い方をするのですが、まちづくりのプロセス・デザインをやるんですよね。それに合わせて、KPIとか、ロジックモデルをちゃんとつくっておくということが大事なんだと思っています。

例えば、関委員から話にあった、SIBなども、ステップを踏んでだんだん拡大していくだとか、対象者を広げてくみたいなところがあるじゃないですか。そういうのも、ある種のプロセスとしてどう見ておくかみたいなところのデザインを、このロジックモデルの中に取り込むっていうことなのかなと思っていて、例えば、キーパーソンを発見してそれでおしまいじゃなくて、そのキーパーソンの人達をコアにしながら地域内の人々にネットワークをつくっていく、アウトリーチをしていくんですよね。それでその人たちをコアにしながら、いろんな人たち包括できるような組織体制をつくっていくということをやるわけです。例えば、そういう次のステップでは、アウトリーチ活動してどれだけ多くの人たちに関心を持ってもらえたのか、みたいなことがKPIになる。村上統括官のお話になったことは、まちづくりのプロセス・デザインの観点から何か理解できるなと思っていて、そう考えると、皆さんの実践の中で、そのプロセス・デザインということをひとつ念頭に置きながら、ロジックモデルの設定をやっていただけるといいのかなと思いました。

前野座長: はい、ありがとうございます。

関委員: プロセス・デザインに関してはおっしゃる通りと思います。

我々コード・フォー・ジャパンでも、パターン・ランゲージとかを使って、どういうプロセスがいいのかを検証していくような活動をやっています。

もう一つ、村上統括官からの、どう広げていくかみたいなところでいくと、わかりやすいのは、全国大会的なものですね。コード・フォー・ジャパンも毎年「Code for Japan Summit」というイベントをやっていて、実践者が集まって発表して、リアルで会って、仲間づくりとか、事例を紹介し合い、学び合う、ということはとても有益だと思います。まちづくり、市民参加関連だと、「チャレンジ‼オープンガバナンス」とか、「アーバンデータチャレンジ」とかも有名ですけど、やっぱそういう場があると学びが深まるなと思ってますので、ぜひ、御検討いただければと思います。

前野座長: はい、ありがとうございます。

いつもながら白熱しても、後半になっておもしろくて、シンポジウムにしたいぐらいですね。
ぜひ、今関委員がおっしゃったように、自治体がみんなで発表する場、あるいは今の議論みたいロジックモデルというのは、確かにものすごく考える余地がありますので、それをどうやっていくか、マクロからミクロまであるいは弱者救済から全員の幸せまで、そして、日本国憲法から、それぞれの法律などまで、いやいろいろ考えることがあると思いました。ありがとうございます。

日本国憲法の話は、ある法曹関係者、弁護士の方と話をしていて、ほかの法律がどうしてもないときに、幸福追求権というのを使うんだそうです。ですから、幸福追求権というのは、日本語憲法には書いてあるけどそれの具体化したものは、どの法律もないそうなんです。幸せの研究者からいうと、本当は幸福追求権をブレークダウンして、それこそ法律のロジックちゃんとつくって、各自治体、各企業、各省庁、幸福追求権をどう具体的に実現するのかということは、法的に根拠のあるものにすべきだと私は思ってるんですけどね。そういう意味ではロジックとして、いかに我々がWell-Beingな世界をつくるかという議論が進んでよかったと思ってます。

この議論はまだ本当に始まりにすぎないというか骨格と理論は出来たと思うんですけど、実際どうするかというのは、産業界、自治体、それから有識者、省庁の皆さん、みんなで一緒に考えていくことだと思いますので、ぜひこれからも力を合わせて、やっぱり、国民がみんな幸せっていう世界をつくりたいですね。

村上統括官: 本日は、ありがとうございました。

まだまだロジックツリー、ロジックモデルの議論は荒削りではありますが、今日は、第一段階としてのWell-Being指標の活用の広がりを皆さんに確認していただけたと思います。自治体の皆さんもありがとうございました。と同時に、次につながる良いキーワードを皆さんのネットワークの中に放り込めたかなと勝手にうれしく思っています。

どうやら、この研究会の目標というか出口が幸福追求活動促進法の提案と制定であると、いうことが明らかになって、担当は大変だなというふうに思ったところでありますが、今日の議論はちょっと少し丁寧に議事録を起こして、もう少しちゃんと論点を因数分解してみようと思います。その上で、ツリーの話をしているのか、モデルの話をしているのか、プロセス・デザインやプロセス成熟度の進化みたいな話をしているのか、モチベーション論をしているのか、いろんな角度の話がまざってきたと思いますので、ちょっとこれを整理しながら、いきなり完成度を求めるということには無理があるので、ある程度、白坂先生、井上さんに御協力頂いたたたき台を上手に使って、走りながら、俺たちのやってることはどうなんだということを乗ってくれる自治体の皆さんと作りつつ、引き続きこの有識者検討会議の場で、客観的に見るとここまで来たってことじゃないかとか、こういう示唆があるってことじゃないかと、いうような形でレビュー頂きながら、前に進めていけたらと思っております。

年度内におそらくもう1回、会議をお願いすることになって、それがそのまま今年のタイプ2/3の採択団体にお願いしていく当面の結論となり、それをまた見ながら、来年度も見直す、ということになっていくだろうと思います。是非、飽きることなく、お付き合いをいただければありがたいと思います。本日はお忙しいところありがとうございました。

司会(名倉): 村上統括官ありがとうございました。
改めまして、デジタル庁名倉と申します。本日は、大変貴重なご意見を頂きまして、ありがとうございました。今村上からお話がありましたように、次回3月ごろを目途に開催を予定しておりますので、また次回もご参加頂きますようお願いします。

はい、それではこれで終了とさせて頂きます。

村上統括官: 長時間どうもありがとうございました。

以上