古川大臣記者会見(令和8年10月2日)
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古川デジタル大臣記者会見要旨
(令和8年10月2日(金) 11時26分から11時43分まで 於:デジタル庁20階会見室及びオンライン)
1. 発言要旨
昨日、10月1日ですけれども、能動的サイバー防御の重要な柱であります「官民連携の強化」と「アクセス・無害化措置」について、サイバー対処能力強化法及び同整備法の関係規定が施行されました。
官民連携の強化により、サイバー攻撃に関する情報をこれまで以上に迅速かつ的確に官民で共有し、脅威への対処につなげていきたいと思います。そのための新たな枠組みとして「サイバー協議会」も始動をいたしました。
また、アクセス・無害化措置の導入により、国、基幹インフラ等に対する重大なサイバー攻撃の未然防止や被害拡大の防止のため、サイバー通信情報監理委員会による承認等を含む一定の要件の下、攻撃に使用されているサーバーなどにアクセスした上で、不正なプログラムの停止・削除を行うといった新たな対応が可能となります。
これらによって、官民双方の情報を収集・分析・評価した上で、注意喚起やパブリック・アトリビューションなどのこれまでの対応にアクセス・無害化措置を加えた多様な手段を組み合わせ、我が国を標的とするサイバー攻撃に対応してまいります。
なお、本施行の前日となる9月30日には、関係省庁会議を開催し、私からも、関係省庁が一体となって、サイバー空間における脅威の抑止・防御に戦略的に取り組んでいくよう、改めてお願いをしたところでございます。
政府といたしましては、官民連携・国際連携の下、法律の適切な運用を図っていくことはもちろん、様々なサイバーセキュリティ施策の実効性を高めていくことなど、サイバー攻撃から国家、国民、そして社会・経済活動を守るための取組を全力で進めてまいります。
科学技術政策担当大臣として御報告いたします。経済安全保障重要技術育成プログラム、いわゆるKプログラムに係るプログラムの会議及び研究開発ビジョンに関するワーキンググループについて御報告申し上げます。昨日、10月1日、経済安全保障重要技術育成プログラムのプログラム会議及び研究開発ビジョン検討ワーキンググループに出席をいたしました。
会議では、前回8月のプログラム会議で打ち出された、本事業の強化に向けた提言を踏まえ、その実現に向けた取組や関連技術の動向俯瞰、研究開発法人からの現状説明等のあと、具体的な進め方について議論が行われました。
Kプログラムが着実にその成果を積み重ねている中、その成果が公的利用のみならず、民生においても幅広く展開されることが重要であると考えております。
第7期科学技術・イノベーション基本計画におきまして「科学技術と国家安全保障との有機的連携」が重要な柱となっており、今後、シンクタンク等の知見も考慮しつつ、地政学や安全保障、アカデミア、産業界など多様な有識者の意見を活用して重要技術の選定について議論を深め、新たな研究開発ビジョンの策定を進めてまいります。
加えて科学技術政策担当大臣として御報告いたします。グローバル・スタートアップ・キャンパス構想について、この度、先行的活動の国際研究プログラムにおけるベンチャー・ディレクター5名を決定いたしました。
ベンチャー・ディレクターは、研究と事業化の双方の経験を有し、研究開発の将来性を見極める目利き力を備えた人材で、革新的な研究テーマの設定や研究代表者の採択、あるいは研究開発プロジェクト全体の推進などについて、中心的な役割を担います。
今回決定いたしましたのは、Douglas A. Wicks氏、横尾英文氏、David Schwartz氏、吉平健治氏、Philip MC Davy氏の5名でございます。
これらベンチャー・ディレクターが中心となり、革新的な研究テーマの設定など、国際研究プログラムの具体化を進めてまいります。
さらに、科学技術政策担当大臣として御報告いたします。明後日、10月4日でございますけれども、京都で開催されます第23回STSフォーラムに合わせ、第23回国際科学技術関係大臣会合を主催するため、出張をいたします。
大臣会合では、私が議長を務めまして、30か国を超える科学技術大臣との意見交換を行う予定でございます。大臣会合のテーマは、「社会・地政学・技術が交差する転換点における科学技術の社会実装」であります。各国・地域の様々なアイデアをインプットしていただき、また、多くの連携関係を構築できることを楽しみにしております。
加えて、この機会を活用して、米国科学技術政策局のクラツィオス局長と会談を行う予定でございます。
今回の京都出張を通じまして、戦略的な科学技術外交をしっかりと実行をしてまいります。
AI・デジタル改革推進担当大臣及び人工知能戦略担当大臣として、「AIの社会実装において障害等となる規制・制度についての情報提供の募集」について御報告いたします。
AIの社会実装を加速していくためには、関連する規制やルールについても、AIを前提としたものに見直すことが重要でございます。その際、AIを実装する現場の方々の声に丁寧に耳を傾けながら進めていくことが大事でございます。
このため、今般、中司規制改革担当大臣及び赤澤AX社会実装担当大臣と連携し、AIの社会実装において障害等となる規制・制度についての情報提供の募集を行うことといたしました。
いただいた情報については、関係省庁で取りまとめの上、今後立ち上げる予定の「AI・デジタル改革推進会議」の議論などに役立て、AIを前提とした規制・ルールの整備につなげてまいります。この機会に是非多くの情報をお寄せいただきたいと思います。
詳細については事務方にお問い合わせください。
マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載についてお知らせを申し上げます。
Android端末につきましては、2023年5月から「電子証明書機能」の搭載を開始しておりますが、今回、新たに「属性証明機能」も搭載するとともに、ウォレットアプリから簡単に操作することができる「Androidのマイナンバーカード」を10月20日(火)にリリースする予定となりましたのでお知らせ申し上げます。なお、リリースの予定日につきましては、今後最終テストで、更なる確認が必要となった場合には、変更することがあり得ますので、その際は改めてお知らせ申し上げます。
これまでAndroid端末におきましては、「電子証明書機能」の搭載により、マイナポータルでの薬や医療費、年金の情報確認や、確定申告や引越しなどの各種オンライン申請、住民票の写しや印鑑登録証明書などの各種証明書のコンビニ交付サービスが既に利用可能でしたが、新たに「属性証明機能」の搭載により、更に利用シーンが拡大いたします。
具体的には、まず、10月20日のリリースと同時に、官民の各種対面サービスにおきまして、国民の皆様が、各種会員登録等を行う際の本人確認、酒・たばこ販売等における年齢確認、住民割引等を受ける際の住所確認を簡単かつ確実に受けられるようになります。なお、各種サービスにおける読取り対応が必要ですが、デジタル庁が提供する「マイナンバーカード対面確認アプリ」を無償ダウンロードすることで実物のカードやiPhoneを含め読取り対応ができますので、どうぞ御活用ください。また、リリース以降、順次、各種民間サービス等において、オンラインでのサービス申込の際の本人確認等に活用が広がっていく予定でございます。
なお、「Androidのマイナンバーカード」は、安全にお使いいただけるよう、一定の基準を満たすセキュリティチップを搭載したAndroid端末で御利用できる仕組みとしております。詳細については、デジタル庁のウェブサイトにおいて、10月20日までに掲載を予定しております。
Android端末へのマイナンバーカード機能の搭載によって、実物のカードを持ち歩くことが不要となるほか、これまで必要であった暗証番号の入力に代えて、生体認証を利用できるようになるなど、利便性は格段に向上いたします。Android端末の対応端末を御活用されている国民の皆様におかれましては、是非、本機能を御活用いただきたいと思います。
2. 質疑応答
(問)医療等情報の利活用に関する検討会の報告書が30日にまとまりました。今回の報告書の内容についての大臣の受止めと期待、あと今後の法案提出だとか施行についてのスケジュール感について教えてください。
(答)今回の9月30日の内閣府の検討会で報告書案が大筋了承されたと承知をしております。報告書の内容につきましては、患者の権利利益を保護しつつ、医療等情報の利活用を更に円滑にし、医学・医療のイノベーションの成果を国民に還元するための制度の枠組みが示されたものと受け止めております。今後、示された制度枠組みの実現により、AI開発を含め、医薬品・医療機器、その他の研究開発が促進されることを期待しております。内閣府としましては、検討会の報告を受けて、令和9年度の、来年度の通常国会への法案提出を目指して、次世代医療基盤法等の改正について、法制上の観点や施行スケジュールも含めた必要な調整・検討を進めていきたいと考えております。
(問)マイナンバーカード機能のAndroid搭載についてお伺いします。現状のマイナンバーカードの普及率や利用者数、あとiPhoneの機能の利用者数、割合などを伺いたいと思います。それと、Android搭載によって期待、予測する利用者数とか普及率の伸びもお伺いしたいです。それと大臣がAndroidのこの搭載に期待するところを御教示ください。
(答)マイナンバーカードの普及状況は、8月末時点で保有枚数が104,525,120枚、人口に対する保有率は84.3%になっています。また、「iPhoneのマイナンバーカード」は、8月末時点で約850万人に御利用いただいております。なお、「Androidスマートフォン用電子証明書搭載サービス」につきましては、8月末時点で約80万人に御利用いただいております。今般の「Androidのマイナンバーカード」サービスの開始によりまして、実物のカード、iPhone搭載を含めたマイナンバーカード全体の利便性が向上し、その利用シーンも拡大していく環境が更に整ったものと考えております。1人でも多くの方にそのメリットを御享受いただけるよう、マイナンバーカードの普及、利用拡大に取り組んでいきたいと考えております。
(問)企業へのサイバー攻撃のことでお伺いします。まず、タイムズカーの事案についてお伺いします。先般、パーク24社傘下のタイムズカーのカーシェアリングサービスについて、本人確認書類、免許証の画像などが160万件流出したという発表がありました。本人確認にも使われる免許証の画像という事案ということで結構重大なのではないかなと私としては思いますが、大臣の所感を伺いたいと思っているのと、この事案について政府として把握している情報や取りうる対応などをお伺いできればと存じます。
(答)9月25日にカーシェアリングサービスのタイムズカーの運営会社から第三者による不正アクセスで個人情報が漏えいした可能性があるということが判明し、それが公表されたと承知をしております。これまでに漏えいしましたアカウント数は約660万件であり、そのうち運転免許証画像等の本人確認書類が漏えいしたアカウント数は約160万件であること、同社において不正アクセス経路の遮断や外部専門家による原因調査など必要な対策を進めていることなど、所管省庁の国土交通省から御報告をいただいております。政府といたしましては、国家サイバー統括室が関係省庁と協力して、引き続き情報収集を進めるとともに、必要に応じて適切に対応していきたいと考えております。
(問)9月も不正アクセスが原因とみられる個人情報流出事案の企業による発表が相次ぎました。政府として、実際に増えているものなのか把握している傾向があれば、ご教示ください。
(答)個人情報取扱事業者等における不正アクセスによる攻撃を含む、不正の目的をもって行われたおそれによる漏えい等の件数は、令和6年度において7,604件、漏えい等件数に占める割合が39.9%でございました。令和7年度におきましては、件数が3,822件で割合が22.3%になっていると承知しております。このことから必ずしも増加傾向にあるわけではないと考えております。ただし、件数自体は多数みられていることは確かでございますので、今後の動向については注意していく必要があると考えております。
(問)昨日官邸で、日本成長戦略会議で、総理が古川大臣に対してAXの具体像であるとか、対応した規制であるとか、社会実装を加速するためのアクションプランをまとめて欲しいというような話があったと思うのですけれども、大臣として、AXの活用促進に向けてどのようなプランとしていきたいか、また、そこまでにどのように議論を進めていきたいか教えてください。
(答)昨日の日本成長戦略会議におきまして総理から、信頼できるAIで社会全体を駆動するAXの具体像、AXに対応した規制・制度改革を進めるための原則、社会実装を加速するためのアクションプラン、これを年末までにまとめるように御指示をいただきました。AIは、成長戦略の分野の一つとして位置付けられるとともに、AIの社会実装はあらゆる分野の成長戦略実現において不可欠であると認識をしております。総理からいただきました御指示を実現するために、今後AI・デジタル改革推進会議を開催いたしまして、各分野におけるAIの徹底活用を加速するアクションプランを含め、赤澤大臣、中司大臣らとともに省庁横断で社会全体のAXを推進していきたいと、このように考えております。
(以上)