古川大臣記者会見(令和8年9月29日)

古川デジタル大臣記者会見要旨

(令和8年9月29日(火) 11時3分から11時24分まで 於:デジタル庁20階会見室及びオンライン)

1. 発言要旨

宇宙政策担当大臣としてご報告いたします。昨日、第124回宇宙政策委員会に出席をいたしました。
本会合では、令和9年度宇宙関係予算の各省の概算要求の状況の確認や、来年の宇宙基本計画改定に向けたキックオフの議論をしていただきました。
私からは、冒頭に、宇宙をこれまで「次世代のインフラ」と位置付けてきたが、既に国民生活、産業、安全保障と切っても切れないものになってきており、国家間競争やビジネスが急拡大する中、今や「国家インフラそのもの」であると再定義し、早急かつ強力に整備していくことが重要である旨、申し上げたところでございます。
我が国が宇宙先進国として、宇宙活動の自立性を維持・強化し、また宇宙を成長産業として大きく発展することができるよう、必要な予算の確保を含め、関係各省や関係機関と一体となって全力で取り組んでまいります。

地方公共団体職員向け勉強会「共創PFキャンプin南東北 EBPM・データ利活用ダッシュボードを作ってみよう編」についてお知らせを申し上げます。
デジタル庁では、地方公共団体と政府機関の職員がオンライン上で直接意見交換や情報共有を行うことができる場として、ビジネスチャットツールを活用した「デジタル改革共創プラットフォーム」を運用しております。こうした取組とあわせ、「共創PFキャンプ」と銘打ち、全国の地方公共団体の皆様方と対面による勉強会を開催し、現場の課題や成功事例の共有等に取り組んでおります。
勉強会は、令和8年度に入りまして3回目の開催となります。第1回は、6月にデジタル庁におきまして「疲れないDX推進」をテーマに実施をいたしました。第2回は、7月に北海道北見市において「窓口DXのいまを知る」と題し、窓口DX担当者の皆様方を対象に、ワークショップを交えながら、DX推進の壁に対し明日からでもできる一歩について意見交換を行ったところでございます。
そして次回は、10月23日(金)に「福島市データブック」を作成された福島県福島市において「共創PFキャンプin南東北 EBPM・データ利活用ダッシュボードを作ってみよう編」の開催を予定しております。
全国の自治体で人口減少等により財政状況が厳しさを増す中、過去の経験や勘だけに頼らず、データに基づいて政策を判断・立案する力がますます重要となっております。本勉強会では、実際の業務でデータを活用している自治体の事例を紹介するとともに、デジタル庁が作成している「ジャパンダッシュボード」を用い、地方財政や地方人口等の自治体のデータを使ったダッシュボードの作成を体験いたします。これによりEBPM、Evidence-Based Policy Makingやデータ利活用を「知っている」段階から「使える」段階に進む場にしたいと考えております。
10月9日(金)まで参加者の募集を行っておりますので、地方公共団体職員の皆様方におかれましては、是非積極的に御応募いただきたくお願いを申し上げます。

2. 質疑応答

(問)来週はノーベルウィークです。月曜日から生理学・医学、物理、化学と自然科学系の発表が続きます。昨年に続き、日本から受賞者選出への御期待をお聞かせください。また、これからも日本からノーベル賞級の研究者を輩出していくためにどのような取組が必要かということもお聞かせいただければと思います。

(答)近年、特に自然科学の分野において、もちろん人文科学等もございますけれども、大変多くの研究者の皆さんがノーベル賞をお取りになっていると、これは国民の皆さんの誇りとするところでございまして、多くの研究者の励みになることだと思っております。過去の受賞者の皆さんには主にアメリカで研究をされて、日本人であっても主たる研究場所がアメリカであったという事例もあったように思いますけども、近年は日本にも研究拠点がありながら国際研究を進められて受賞されたという事例もかなり増えてきていると認識しておりまして、今後もこうした多くの日本の研究者の皆様がノーベル賞を受賞されることを強く期待をしております。今後も、若手のノーベル賞を受賞された皆様方は、若いうちに研究の成果を挙げられた、そういう方々がその研究の成果が長い間かかって社会実装されて、それによって受賞される場合が増えていると認識しておりますので、今後も若手研究者の支援を充実していきたいと考えております。

(問)能動的サイバー防御の関係でお伺いいたします。去年、サイバー対処能力強化法などが成立したことを受けて、明後日10月1日から警察や自衛隊によるアクセス・無害化措置が可能になったりですとか、あとは重要なインフラ事業者へのインシデント報告の義務化など、官民の連携強化の取組も始まると思います。今回こうした一部施行をする意義をどのように考えているのか、大臣のお考えを伺えればと思います。

(答)これもいろいろ報道されていると思いますけれども、非常に近年のサイバー攻撃というのは高度化、巧妙化をしておりまして、いわゆるAPTといわれる持続的で標的型の脅威というのもよく言われていて、長期間その機関にとどまっているなども言われております。こうしたものが、今、日本のインフラ事業者、あるいは国の機関で大変な脅威になっていると認識をしております。この中で、御指摘いただきましたように10月1日からサイバー対処能力強化法、これが一部施行になるということでございます。まず、官民の協議会が始まるということでありまして、これまでなかなか公表できなかったような脅威の情報というものを、秘匿された環境の中で多くの基幹インフラの事業者の皆さん、あるいは重要インフラの皆さん、国、自治体、そういった中でしっかり連携をして情報を共有していく。それによって脅威というものを具体的に明らかにし、その情報を共有して中で対応を高めていく。このことは被害を最小化し、この国のインフラを守るとともに、産業全体のレジリエンスを高めていくことにつながると思っております。また、警察、自衛隊によるアクセス・無害化措置、これも10月1日より始まりますけれども、これは1つ申し上げれば、例えば従来の注意喚起ですとか、あるいはパブリック・アトリビューション、こういった措置がある中でその選択肢の1つとして増えたということでありまして、国、基幹インフラを守るためには重要な一歩だと思っております。その中で、やはり従来、このアクセス・無害化措置につきましては、通信の秘密との兼ね合いもよく言われているところでございますけれども、権限の執行におきましては、必要で本当に緊急の措置がある限定された場合に、必要最低限の措置として認められることであるということとともに、サイバー通信情報監理委員会というところで原則として事前承認が必要だということ、第三者機関がやはりそこできちんと見ているということで適切な対応ができると考えております。

(問)今回の一部施行には入ってないのですが、来年の秋までに通信情報の取得とか分析というのも施行されていくことになると思います。こういったことに関しては、国会審議の中でもそうでしたけれども、プライバシーの侵害にあたるのではないかという指摘というのがあると思うのですけども、こういった声に対してどのように説明していくか、向き合っていくのか、お考えも伺います。

(答)通信情報を分析させていただくことに来年になっているわけですけれども、その中においても、機械的な内容を機械的に処理していくということになりますので、内容には踏み込まないで、形式的なものを機械的に振り分けていくということでございますから、その意味で通信の秘密、これはその利害関係の中では一定程度、やはり被害への対処の必要性と、そしてプライバシーの重要性ということの兼ね合いから、その範囲であれば許される範囲だろうと考えております。

(問)今の質問に関連してサイバーセキュリティについて伺います。今お話にもありました協議会についてなのですけども、官民協議会を今後将来的に日本のサイバー防御のためにどう発展させていきたいか、中長期的なビジョンというか教えていただけますか。

(答)今後、そのやり方を考えていくのですけれども、やはりその中でいろいろグループを作っていく、例えばAIを使ったものができてくるということも考えられまして、そうした中でそういった技術に特化して、特に技術的な観点から、巧妙化していく高度化していくサイバー攻撃に対してしっかりと分析ができる、こういうシステムを、機能を持った協議会にできるように今後も検討を続けていく必要があると思っております。

(問)民間で起きたことですけれども、昨日の夜にパーク24というタイムズカーシェアの会社が不正アクセスで660万件の個人情報が漏えいしたとか、免許証の情報が漏えいしたという発表がありまして、これだけ大規模な事案でもありますので、政府としてどういった対応をとりうるのかということがもしあればよろしくお願いします。

(答)まず、その事業者において適切に、個人情報の保護という観点からは漏えいした可能性のある皆様にお知らせをいただくということが必要だと思っています。その上で、対応としてどのような脆弱性の観点があったのか、そういうことをまずお調べをいただくということになり、そこに対して防御をお願いしたいと思っております。我々も事案の情報の提供があれば、然るべく必要に応じて処置を考えたいと思っております。

(問)先般、鉄道会社とかどんどん個人情報の漏えい事案の発表が相次いでいると思うのですけれども、これ表面化しているものが増えているのか、サイバー攻撃自体がどんどんトレンドとして増えているのか、どのように趨勢を捉えているのでしょうか。

(答)事例ごとにおそらくかなり違うと認識しておりますので、この場で、その事例もつぶさには存じあげませんのでお答えを控えさせていただきたい。
先ほどの追加で、来年の通信情報の話がありましたけど、重ねてですけど、やはりサイバー通信情報監理委員会、あそこでしっかり見ることになっていますね。その点も加えて、通信の秘密、プライバシーの保護、こういうものには、しっかり我々もそれが守れるように全力を尽くしていきたいと思っております。

(問)学術会議についてお尋ねいたします。10月1日に日本学術会議が法人化します。古川大臣は学術会議改革に向けた自民党提言の作成に携わられ、自主財源確保や独立などを提案されてこられたと承知していますが、改めてこれまでの学術会議の課題と法人化の意義や期待、また、これからの学術会議と政府との間でどのような関係を築いていきたいか、御見解をお願いします。

(答)日本学術会議におかれましては、より国民の期待に沿ったナショナルアカデミーとして政府とは1つ離れた形で歴史的な法人とすべく、10月1日に新たに法人化されるというように承知しております。私もこの議論の中に加わった1人、ご指摘いただいた通りでございます。例えば、今まで議論になった中では、コロナ禍、COVID-19で国民が本当に困っているときに、例えば適時な科学的なメッセージが出せていたかどうか、こういった点もその中で議論になっていたと認識をしております。今までは、従来、政府の中の機関としてやられてきたわけですけれども、今後は、より独立した立場で、政治的には一歩離れて、例えばアカデミックな立場からエビデンスを統合して発信していただくと、こういうことがこれからのナショナルアカデミーとして望まれることでございます。また、日本を代表したナショナルアカデミーとして、しっかりと海外との科学外交を行っていただきたいと思っているところでございます。自主財源につきましては、各国のナショナルアカデミーが自主財源を作っている中で、ずっと政府の財源に依存しているという形も政府からの独立性というものではやはり問題がございますし、そういう意味では自主財源の獲得には是非御尽力をいただきたいと思っております。また、学協会というもの、他の学会がたくさんございまして、その中で活動されている研究者が大変多いというように認識しております。その中では、例えば政府の審議会でありますとか、学協会での議論との峻別、役割分担等もこれから必要だと思っておりますので、そうした一つ一つ今までの指摘されていた課題を、今後十分検討されて、より国民から信頼される、また、研究者が所属意識を持ったナショナルアカデミーとして頑張っていただきたいと思っております。

(問)政府との間ではどのような関係を築いていきたいか、もしあればお願いいたします。

(答)もちろん必要な財政的な処置は、初期はしなければいけないと思いますけど、究極の形としては政府から完全に独立して財政的にも独立したナショナル機関になっていただければと思っていますが、我々も適切な政府として助言をいただきたいと思っておりますので、適時、政府からも様々なお願いをさせていただく、政策的提言でお願いをしていくことになると思っています。今後、もちろん今私の所管で申し上げれば、人工知能やあるいはサイバー攻撃、今日もお話ございましたけれども、非常に今危機的な状況だというのはもうよくお分かりと思います。こういった状況になって、エビデンスの観点から例えば何かメッセージをいただけるというのは大変ありがたいと思っております。

(問)先ほどのタイムズのカーシェアの話がありましたけど、こちらの繰り返しになって恐縮です。今回免許証の画像が流出したということで、オンラインの身分確認が2027年4月から犯収法の改正によって、いわゆるICカード、電子証明書の確認が必須ということになるのですが、一方でその移行期間を狙って、こういったところで犯罪というのは当然起こり得るということで、このあたりの通達、事業者へのある種事前的な警告的なもの、こういったものというのは何か検討される余地はあるのでしょうか。先ほど回答ありましたけど、念のためよろしくお願いいたします。

(答)パーク24のお話も、今私もつぶさに認識しておりませんので、今ここでお答えすることは差し控えたいと思います。どういう事案なのか、それが分からないとなかなか申し上げることもできませんので、大変申し訳ありません。

(以上)