松本大臣記者会見(令和8年4月24日)
- 最終更新日:
松本デジタル大臣記者会見要旨
(令和8年4月24日(金) 8時32分から8時48分まで 於:衆・本会議場中庭側)
1. 発言要旨
まず、病院におけるサイバー攻撃に対する対応についてです。21日の夜、奈良県の市立奈良病院において、外部からのサイバー攻撃と思われる異常な通信が検知されました。直ちに、いくつかのシステムを遮断したということですけれども、現在、電子カルテを含む一部システムを停止して、一時的に診療制限が生じる事態が起こったということです。現在と言っているのですけど、そういうことが起こりましたと。本日より通常診療の再開と聞いておりますけれども、我々政府においては、被害の状況を踏まえつつ、関係者から情報収集をやって、被害の全体像の把握をしているところでございます。大方把握はついているのですけども、まだ細かい原因とか、そういったものについては調査中ということです。必要な情報提供や注意喚起を行っていきたいのですが、実は令和8年、今年入って2月に、日本医科大学武蔵小杉病院もサイバー攻撃を受けたりしておりまして、なんとなく最近少し頻度がもしかしたら高くなっているのではないかというようなこともありまして、今日私こうやって会見をしているわけですけど。
特に、医療機関の皆様にお伝えしておきたいと思いますが、セキュリティの基本習慣というものを日頃からしっかり取り入れていただきたいと思います。再三お話ししている通り、パスワードは使い回さない、バックアップは適切に行う、システムを最新の状態に常に保つ、セキュリティの責任者を置くなど、普段から当たり前のことをやっていただけるように努力していただきたいと思っております。病院のシステムがダウンするということは、国民の皆さんの生命、健康を守るためのインフラがダウンするということですから、非常に影響も大きいと思いますので、病院の大小に関わらずしっかりと対応を改めてお願いしたいと思っているわけでございます。
2点目でございます。侵害されたデバイスで構成される中国関連の匿名ネットワークに対する防御に関するアドバイザリーへの共同署名、こういうものがございます。英国時間で23日、英国政府が主導して作成したサイバー安全保障に関する国際技術文書に、我が国を含む10ヵ国が共同署名をするという形でこの度公表した次第です。10ヵ国というのは、英国の他、オーストラリア、カナダ、ドイツ、オランダ、ニュージーランド、スペイン、スウェーデン、そしてアメリカと我が国でございます。この文書は、中国関連の匿名のネットワークを使用したサイバー攻撃を技術的に説明した上で、攻撃の検知手法とか、あるいは緩和策を示すものです。これは、我が国にとって非常にサイバー安全保障上、有益なものと思っています。国内に広く周知することで、我が国のサイバー安全保障を確保するとともに、国際連携を強化する、お互いに情報をやり取りすることによって、それぞれのサイバー安全保障の能力強化に資すると思っております。重要インフラの事業者の皆さんはじめ、多くの方にこういったものを、内容を確認いただければと思っております。詳細は国家サイバー統括室の方にお問合せをいただきたいと思います。
3点目でございます。オープンソースソフトウェアについてでございますけども、デジタル庁では、政府自ら先導的にAIを利用するということで、生成AI利用環境の「源内」の実装を進めているところで、この5月から各府省庁全体にアカウントを配布して、最終的に今年度末までには約18万人の政府職員が利用できるようにしようとしているところでございます。
こうした取組の一環として、本日、源内のソフトウェアの一部を商用利用可能なライセンスのもとで、無償でオープンソースソフトウェア(OSS)として公開いたします。本日のプレスリリースでも、この会見の後に発表することになります。
これは、我が国が国際競争において強みをこれから発揮していかなければいけない中で、国と地方が一体となって、AIの実装を加速化させるための大事な基礎となるものだと思っています。
地方自治体が安全・安心にAIを利用できる、国だけではなくて、地方自治体にも同じようにやっていただいて、行政事務やサービスの効率化の向上を進めていきたいということで、このOSSをオープンに出すということにしました。
この効果というのは大体3点あって、まず、類似のAI基盤の重複開発、これは非常に行政全体の開発コストがかかりますから、それらを削減することに貢献すること。それから、特定の事業者やサービスに依存するリスクを減らして、自治体が主体的にAIをどんどん使ってもらえるような環境を整えること。そして3つ目は、民間企業にとって新たなビジネスのチャンスになろうかと思います。企業はそれぞれ独自のアイデアを出しながらAIのサービスの市場の活性化に繋げていくということ、この3点のねらい、効果があると思っております。是非、これをオープンにしますので、各自治体の皆さんにも、たくさん利用いただいて、この3つのねらい、効果を達成していただきたいと思うわけでございます。
2. 質疑応答
(問)給付付き税額控除について伺います。今週21日に国民会議の有識者会議が開かれまして、その中でデジタル庁の方から、この簡素な仕組みを導入した場合にはシステムの改修などで2、3年かかるといった説明がありました。この中で委員の方からは、国のシステム構築に時間がかかるのであれば暫定的に自治体にお願いするのも選択肢なのではないかといった意見も出ていましたけれども、大臣としては、この点どういったご所感を持たれているかお伺いできればと思います。
(答)4月22日になりますけども、新聞報道でそういった報道がされたことを承知しているのですけど。そもそも国民会議にデジタル庁が関与しているというのは、制度設計を国民会議の方でした後に、こんな制度設計になったのであとはデジタル庁この給付等に関してよろしくお願いします、といきなり落とされても、その制度設計次第によっては、2年や3年ではなくてもっとかかる可能性があると。それでは国民会議の議論を実行する上で非常に不都合がある。したがって、制度設計する段階から、デジタル庁はこういう制度設計だったらどれぐらいでできる、こういうことはそもそも法律変えなければできません等々の意見をきちんと言う場がなければ、制度設計と実装と齟齬ができてしまうとかえって作業が遅れてしまうことを危惧して国民会議の中にデジタル庁が関与できるようにしたという目的がございます。したがって、21日の有識者会議においては、そういったことを踏まえて、これまでの国民会議での有識者の議論を横目で見ながら、我々はこういうことだったらどれぐらいでできますよ、ということをしっかりと会議の委員の皆さんにお伝えするということが、まず21日の目的だったと思います。その上で、我々が提示したのは、国が主体となって給付をする場合にこういった課題があって、その課題を丁寧に解決すると今から始めても2年から3年ぐらいはかかるのではないか、そういうことを言ったまでであって、2、3年かかるというところにメディアの皆さん、新聞報道などではフォーカスされていたと思うのですけれども、我々の意図としてはそうではなくて、あくまでも国が主体となっていく時にどういう問題をデジタル庁としては考えていて、それからもっと早くやるためにはどういう論点があるのかということを、先日の資料の中では示したところであって、2年から3年というところだけが取り出されているのは、これは我々としては、会議に出てお話をした意図から外れているということは、まずお話をしておかなければいけないと思います。その上で、国が給付を行うために必要なシステム上解決すべき課題を先般お話をさせていただきました。ですから、その期間のところだけ取り出されるのは、少し違うかなと思っています。大事なことは、課題解決に要する時間を更に解決できないか、解決するためにはどういうアイデアがあるかということを、もう既にデジタル庁の中では検討しています、私の方が指示をしていますので、そういったものを出して、また機会があれば有識者会議等々の皆さんにお示しができればいいなと思っているところでございます。大事なことは、これまでこの給付というのは、度々何度か、昨年かな、2万円給付とかありましたけれども、その度々に地方自治体の皆さんに多大な労力を使わせている。これは地方自治体側からすると、もう勘弁してくれというような声も多く聞いているところですから、やはりこういった問題に関しては、今後は国が主体となってやっていくと。全部が全部、国ができるわけではございません。地方には地方の持っているデータ等々ありますから、地方のご協力というのは当然いただかなければいけませんから、国が主となって、地方が従となって進めていくのがまず基本だろうと思っています。それから、これ2から3年という具体的な数字出しましたから、これはきっちりと少しでも早くいくよう進めなければいけない。国が主体となってやるということと、できる限り2年3年の間で1つ決まった仕組み、給付が主になると思いますけれども、そういったものをまず作っていくということを大前提にしていきたいと思います。ただ、やり方としては、方法論を考えれば、もう少しそれは短くできるかもしれません。有識者会議の中でもありますけども、段階的に、まず最低ここまでは給付を進めましょう、その後きちんともう少し精緻な制度設計をしましょうというところになろうかと思いますけれども、そうなった場合は、デジタル庁としては、その精緻なところがきっちりいくよう、会議の議論を横目で見ながら、できることできないことをきちんと会議に打ち込みながら進めていくことをやりたいなと思います。理想論だけで制度設計をしてしまうと、結局10年かかりますみたいな話になってしまってはあまり意味がございませんから、常に我々はコミットしながら進めていきたいと思っているところでございます。
(問)自民党のAIについての提言案の中で、デジタル庁の中で法制度の見直しなどを作るAI臨時行政調査会を設置するという提案をされているところがあります。AIが台頭していく中で、デジタル庁についての役割の変化を求めているものだと思うのですけども、何かご所感などありましたらお聞かせください。
(答)まず、自民党のデジタル社会推進本部の場でAI、そしてデジタルの人材育成、防災DXとか、いろいろなことに関する議論が進んでいることは承知をしております。提言に関しては、これはまだ党の方では正式に決定された文章ではございませんから、現時点での内容をもって我々のコメントというのはなかなかできません。正式にデジタル庁に対して提言が来れば、それに合わせて我々も検討していかなければいけないと思います。ただ、この話ものすごく大事な話なので、今AIをやっている部署、それからそれに関わるデジタルの部署、そして、例えば行政改革や規制改革、そういったものは全部関わってくる問題でありますから、提言にあるように、何か司令塔のようなものを作らなければいけないということは、理解はできるかなと思います。ただ、それを具体的にどうするかという話は提言をきちんといただいてから検討しなければいけない。これはものの順番というものですから。そこまではまだ正式にコメントはできないかなと思っております。でもきちんと対応しないといけないとは思っています。これはもう間違いないことです。
(以上)