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松本大臣記者会見(令和7年12月23日)

松本デジタル大臣記者会見要旨

(令和7年12月23日(火) 10時45分から11時3分まで 於:デジタル庁20階会見室及びオンライン)

1. 発言要旨

サイバー安全保障担当大臣及びサイバー安全保障担当の内閣府特命担当大臣としてお知らせしたいと思います。本日、サイバーセキュリティ戦略本部を持ち回りにより開催するとともに、先ほどの閣議におきまして、「サイバーセキュリティ戦略」及び「重要電子計算機に対する特定不正行為による被害の防止のための基本的な方針」を決定いたしました。
新たな戦略では、深刻化するサイバー脅威に対応するため、官民一体となって対策を推進し、サイバー空間を巡る情勢に切れ目なく対応する、そして世界最高水準の強靭さを持つ国家を目指すとしております。
総理からは、政府自らが対策を徹底するとともに、率先して情報提供を行うことにより、官民の信頼関係と協働体制を強化し、サイバー分野での投資を含め、官民一体で対策を進めなくてはならないこと、現に直面する安全保障上の深刻な脅威である国家を背景としたサイバー攻撃から我が国を守るため、国際連携の強化が不可欠であること、そして、サイバー脅威が日々激しさを増す中、猶予はなく、能動的サイバー防御を始め、国が要となって対策を推進し、国民の命と暮らし、経済を守り抜くため、政府一体の取組を迅速に進めるよう、指示をいただいたところでございます。
本戦略は、国民生活・経済活動の安心・安全の実現に大きく貢献するものであり、関係省庁と連携し、迅速に本戦略を実現して参りたいと思います。
次に、基本方針についてですが、本年5月に成立しましたサイバー対処能力強化法に基づき、「官民連携の強化」、そして「通信情報の利用」に関する基本的な考え方を取りまとめたものとなります。
この基本方針においては、全てのステークホルダーがメリットを実感できるサイバー攻撃対応のエコシステムを官民横断して構築することを、基本的な考え方として明記したところであります。
今後、内閣府において、制度の円滑な施行に向けて、この基本方針に基づき、政省令の策定等を進めて参りたいと思います。

次に、自動運転のお話でございます。自動運転レベル4の社会実装・事業化を早期に実現することを目的にしまして「自動運転社会実装先行的事業化地域事業」の公募を本日23日から開始いたします。
この公募は、デジタル社会推進会議モビリティワーキンググループで本年6月に策定した「モビリティ・ロードマップ2025」において決定したものでございまして、令和9年度を目途に自動運転レベル4による事業化を実現する地域を選定し、関係府省庁の施策を集中的に投入するとともに、デジタル庁による伴走支援を行うものであります。全国で10ヶ所程度の地域を選定する予定としております。
自動運転のレベル4というのは、特定の条件下で運転操作の全てをシステムが担う技術であり、将来的に運転者が不要となることになります。これによって、過疎地域における移動手段の確保、そしてドライバー不足の解消など、人口減少社会における我が国の移動に関する問題というのを大きく解決することになろうと思います。そういった期待を込めて、この事業を進めてまいりたいと思います。
応募期間ですけれども、来年の1月9日(木)の10時から1月23日(木)の18時までの予定ということにしております。詳細については、デジタル庁のホームページに掲載している公募要領をご確認いただきたいと思います。

2. 質疑応答

(問)本日決定したサイバーセキュリティ戦略についてお伺いします。4年ぶりの戦略改定という形になると思いますが、どういった点を1番重視されたかお伺いできればと思います。

(答)1番我々として強調したいことは、国がこれまで以上に積極的に関与するぞということに尽きるかと思います。国が要となって、このサイバー攻撃に対して防御、そして抑止をしていくということ。これが今回の1番強調したい点です。サイバー脅威に立ち向かうためには、もうすでに官だけ、民だけ、あるいは一国だけという状態では極めて難しくなっている状況となっております。従って、官も民も一緒になってやらなければいけないし、他国とも協働していかなければいけない。その時には、やはり国がしっかりその中心になって音頭取りをやっていかなければいけない。これが今回の戦略の大きな中心点だと思っております。

(問)同じくサイバーセキュリティ戦略についてお伺いしたいと思います。総括的な質問になりますけれども、今、アサヒグループですとかアスクルなど、サイバー攻撃を受けてかなりの打撃を受けているような、社会経済活動に大きな影響を与えるような事案も発生しています。こうした中で、今回4年ぶりに改定されたということで、今回、改めてこのタイミングでサイバーセキュリティ戦略が策定されたという意義について、どのようにお考えか教えていただければと思います。

(答)アサヒグループやアスクルの問題というのは、民間の生活に一定程度影響を及ぼしております。それが1つの入り口になって、国の基幹インフラ等々への攻撃に繋がっていくことのないようにまずしなければいけないとなると、これは一企業だけの問題ではないというようにも捉えていかなければいけませんし、その意味で官と民でいろいろな、そういったサイバー攻撃に関する情報というものを共有していくということが大事だと思います。もちろん基幹インフラと一民間企業のいろいろなインフラというのとは、大きな意味合いが違いますけれども、ですから、それによっては、国の方が大きく関与するものもあるし、民間の方が関与するものがある。ですが、それは官と民で綺麗に線引きが引かれるものでは決してありませんから、その中において、官と民がしっかりと情報を共有していく、こういう体制を整えるということが、まずもって大事だろうと思います。その意味で、今回のサイバーセキュリティ戦略の中には、官だけ、民だけ、一国だけでは対応できないんだということをしっかりと位置づけて進めていく、ここに1番大きな意義があるのだろうと思っております。

(問)重ねて能動的サイバー防御の関係でお伺いしますけれども、戦略の中にも、能動的サイバー防御をはじめとする多様な措置で攻撃側のコストを負わせるという文言も盛り込まれていると思います。来年から能動的サイバー防御の体制整備をより本格化してきまして、27年中に本格的な運用を進めるということになっていると思います。日本でこういったことがあるのも全く初めての取組だと思いますので、改めて、能動的サイバー防御の体制整備をどのように進めていくお考えなのか、意気込み等も含めてお伺いできればと思います。

(答)いわゆる現実空間の防衛というものがある一方で、もうすでに仮想空間の防衛というものを、国を挙げてやっていかなければいけない状態になっているんだということを、まず政府も、そして民間も、そして国民の皆さんにもしっかりわかっていただきたいということが、まず、私としては非常に強くこの戦略を通して考えているところであります。故に、国がしっかり音頭をとって、サイバー防御を、国を挙げて進めていくということをやりたいというのが、ある意味、意気込みをという質問でしたから、意気込みを語ればそういうことだと思います。具体的には、今、先ほど申し上げましたように、官民がきちんと情報の共有をして連携していくということですから、まず、その協議会をしっかりとした形で立ち上げていくということが、1番にやらなければいけないことだと思いますし、その他にいろいろなインフラを守るためのガイドラインの策定、あるいは、特に様々なインフラを支えている中小企業、ここがどうしてもサイバー攻撃には弱い部分ですから、彼らをきちんとサイバーの攻撃から守っていく体制を作り上げていくというところに、まずしっかりと着手していきたいと思っております。

(問)今お話にありました官民連携についてですが、今後、サイバーセキュリティ政策を進める観点から、来年秋設置の官民の協議会の重要性について改めてご見解をお願いします。また、官民一体でのサイバーセキュリティについては、インシデント報告や資産届出、協議会においても資料の提出と、民間事業者への負担があるとの指摘もありますが、どう民間の負担を軽減しつつ、幅広い民間事業者の協力を得て実効性のあるサイバー防御をしていこうとお考えか、ご見解をお願いします。

(答)先ほどから申し述べていますように、官民の連携というのが、まずサイバー攻撃には何よりも重要なポイントになります。その上で、この協議会をきちんと作り上げていくということは、まずその第一歩になる、したがって国はもちろんですが、協議会に参加することになるいろいろな事業者の皆さんにもその重要性をよく理解してもらった上で、この協議会を作り上げていかなければならないということになります。いわゆる、この協議会の中でいろいろな情報をやり取りしますので、協議会の皆さんには、ある意味、いろいろと負担をかけることになります。ただ、そういった協議会に参加している事業者の皆さんは、国全体の大事なインフラを支えているのだという、そういう自覚を持って入ってきていただかなければいけません。だから負担を我慢しろというつもりはありません。ただ、そういった自覚を持った上で、我々政府としては、その負担を出来る限り軽減できるような、様々な施策について留意していきたいと思っています。例えば、個人情報保護法に基づく報告とか、あるいは都道府県県警の相談、そして業法等に基づくインフラ所管省庁への報告など、様々な情報のやり取りをしなければいけない。そのたびに、いろいろな種類によって様式が変わるというのは、これは大きな負担になりますから、共通の様式を作って1つのところで全部ことがおさまるような、そういった工夫などもしながら、できる限り負担ではなくて、協議会の中にいて、みんなでインフラを守っているんだというそのメリットが負担よりも大きく感じられるようなことを、我々としては進めていきたいと思っております。

(問)サイバー関係で重ねてもう1点お願いします。戦略と基本方針に記載のあります、サイバー通信情報監理委員会について伺います。委員長を含め5人が総理より任命される見通しですが、人選の調整状況と今後の見通し、また、委員長にはどのような人物が望ましいとお考えか、ご見解をお願いします。また、監理委員会の必要性、重要性についても改めて大臣のお考えをお願いします。

(答)サイバー対処能力強化法に基づいて、サイバー通信情報監理委員会というのを立ち上げることになります。これは、来年の4月1日に設置されることとしております。委員長1名、そして常勤の委員2名、非常勤の委員2名ということで5名をこれから選ばなければなりません。その中において、サイバー対処能力強化法第50条においては、裁判官であった者、その他の法律の専門家、そしてサイバーセキュリティ又は情報通信技術の専門家のいずれかであって、人格が高潔であるもののうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する、となっておりますので、この法律に基づいて、我々としては、委員長、そして残り常勤委員2名、非常勤委員2名の5名を選出していきたいと思っています。具体的にどういった方を考えているか等々については、この場では私からはまだ申し上げることはできませんので、これからしっかりと具体的な作業に取り掛かっていくということでございます。そして、このサイバー通信情報監理委員会は、政府が通信情報の利用や、そしてアクセス・無害化、これについて独立してサイバー対処能力強化法や警察官職務執行法に沿った、適切なものであるかどうか審査し、承認を行う権限を有する、極めて重要な委員会だと承知をしております。故に、慎重にも慎重に、この委員を選ぶという作業、そしてその運用をしていっていただくということを、しっかりと政府としては、これから準備を進めていきたいと思っているところでございます。

(以上)