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松本大臣記者会見(令和7年11月14日)

松本デジタル大臣記者会見要旨

(令和7年11月14日(金) 8時30分から8時43分まで 於:参・本会議場中庭)

1. 発言要旨

今日は、私から何点かございます。まず、「秋のレビュー」及び「行政改革学生アイデアソン・ハッカソン」についてのお話です。昨日と本日の2日間、令和7年度の「秋のレビュー」を開催いたしました。外部有識者の方々に参加いただいて開催させてもらったのですが、従前からのEBPMの定着・深化や基金事業の適正な実施ができているか、そういったことに加えて、地方公共団体等の実情も踏まえまして、より効果的な事業のあり方を検討する、そういった2つの観点から議論いただいたところでございます。
また、本日午後には、同会場にて、「行政改革学生アイデアソン・ハッカソン」の最終成果発表と部門賞の決定・表彰を行います「Award Day」を実施いたします。
学生アイデアソン・ハッカソンでは、データの見える化、それから政策立案の支援ツール、こういったことについて学生の柔軟な発想に基づくいろいろなアイデアを提案いただいたということでございます。できれば私の方も、国会ございますので終了後に学生とお話をする等々の時間を設けたいと、現状考えております。国民の皆様も、インターネットを通じて、是非そういった学生の発表等々ご覧いただければと思います。

それから、昨日から一部新聞でも厚生労働省の方からリリースされたマイナ保険証の件でお知らせをデジタル庁の方からさせていただきたいと思います。健康保険証については、皆さんご承知おきのとおり、昨年12月からマイナ保険証を基本とする仕組みに移行しているところでございます。本年12月1日に全ての健康保険証の有効期限が切れることになっています。今回は、協会けんぽ等々が対象になっておりますけれども、75歳以上の後期高齢者と、それからほとんどの国保の方はもう既に7月いっぱいで終了しているのですが、これを以て全国民がこれまでの健康保険証を持たなくなる、持てなくなるの方がいいのかな、そちらの方に移行するということでございます。
この点について、12月2日以降、医療機関を受診される方は、マイナ保険証をお持ちの方はマイナンバーカードを持っていただきたい、これは今もう既に持っていらっしゃる方は持ってきていただきたいということ。それからマイナ保険証をお持ちでない方は保険者の方から送付されます資格確認書をお持ちいただきたいと思います。
ご自身がマイナ保険証の登録を、マイナンバーカードと保険証を紐付けていないということを、されていない方については、これを契機に是非それをしていただきたいわけですけれども、保険証の登録をされていない方、あるいは登録をしたかどうか忘れてしまったような方は、マイナポータルで登録状況を確認することができますので、マイナポータルの画面を是非確認を今一度しておいていただきたいと思います。
それから、現状、資格確認書を今もう既に持っていらっしゃって、マイナンバーカードと保険証の紐付けをされてない方については、これ紙ですからだんだんボロボロになってきますので、できるだけ早くマイナンバーカードと保険証の紐付けを、移行していただくことを積極的にお願いしたいと思います。
なお、報道にありますとおり、資格確認書を持っていけばこれまでどおりのいわゆる保険医療というものはしっかり受けられますので、その点についてはご心配が必要ないということも、改めて我々デジタル庁の方からもお話をさせていただきたいと思います。また、有効期限が切れた保険証だと気づかないまま、引き続き従来の保険証を持参して医療機関を受診されたとしても、暫定的な措置として、来年の3月いっぱいまでは、3割等の一定の負担割合のみで受診できる運用をお示ししているということ、現状そのようになっておりますので、その間にできるだけマイナンバーカードとマイナ保険証の紐付けをやっていただきたいと私からもお願いをしたいと思います。なお、医療機関へ行きますと、マイナンバーカード、マイナ保険証ですね、保険証と紐付けられていればマイナ保険証の読み取りが、時々機械の不具合で読み取りができないこともございますけれども、その場合においてもきっちり医療機関の方で本人確認しますので、一部誤解が生じているように10割負担で全額払わなければいけないんだということはありませんので、それについては各医療機関でしっかり対応いたしますので、そういった誤解のないようにということを国民の皆さんにも、私からもご説明をしておきたいと思います。この件については、しばらくの間、毎回この場において説明をさせていただきますので、引き続きよろしくお願い致します。

2. 質疑応答

(問)マイナ保険証関連でお伺いします。やはり高齢者の一部の方では、今までの紙の保険証に慣れている方もいらっしゃって、わざわざマイナ保険証に切り替えるのは、なんでしなければいけないんだという方もまだごく一部いらっしゃるかと思います。改めて、マイナ保険証に切り替える時のメリット、どういったところに国民にあるとお考えなのかご説明いただければ。

(答)メリットが国民の皆さんにまだまだ分かりにくいのかもしれませんけれども。医師の立場からあえて言いますが、患者さんが、新しい患者さんが来るとどういった薬を飲んでいるのかとか、あるいはこれまでどういう病気になっているのかとか、もちろん聞くわけですけれども、実は特に今おっしゃった高齢者というのは意外と自分の病気のことをよく把握していないということが結構あります。そうするとかなり時間をかけてそれを根掘り葉掘り聞かなければいけなくて、これが結構苦労するのですが、より正確な情報というのはマイナンバーカードを通して、ここが入り口ですから、本人確認ができた後、そういった情報を共有できているところがあるわけですけど、そこに入っていって取り出すことができると。そうするとより正確な情報、他の医療機関で入力されたりとか、そういったデータがきちんと入ってきますので、お年寄りも自分の口で曖昧な話を一生懸命しなくても、それを取り出せることができて、医師にとっても非常に便利だし、患者さんにとっても、実はあやふやな情報を一生懸命思い出しながら喋るのではなくて、正確な情報が医師の方にきちんと伝わるという点において、医療のいわゆる出発点、今の話は出発点ですけど、スタートがものすごく高いところからスタートができるというメリットがあります。これは、医者側はメリットがわかるのですが、患者さん側には実は分かりにくいですから、その辺が伝わりにくいと思うのですが、そういった点が1点。あるいは、今後、他の病院に行った時に、今の話も同じですけど、同じ話を何度もしなくていいし、検査の無駄をとにかく避けられるようになります。3日前に行って血液検査して、3日後に別の病院に行ったらまた同じ検査されますみたいなことが無くなっていくということもメリットであろうと思います。そもそも貧血の人に何度も血液採るみたいなことをしなくてもいいということも当然出てくるわけですね。それからお薬手帳にもアクセスができますので、そういう点においては、やはり非常に飲み合わせの問題とかありますけども、そういった点でメリットが非常にたくさんあるのだということ、これは都度都度私からも国民の皆さんには説明していきたいと思います。ただ1点、こうやっていっぱい言うと、このカードにいろいろ情報がたくさん入っているのではないかという誤解が未だにあるのですが、それは絶対にありません。ここに書いてあることは、名前と生年月日と住所と性別と、そして自分のマイナンバーとそれしか書いてありません。これを仮に落としてもパスワードを知られない限りはただのカードですから、ここからデータが取り出されるということは絶対ありません。ここを入り口にして、今言ったようないろいろな自分のデータというものは、所得でも、健康情報でも、なんでもそうなのですが、そういったものを管理しているところにアクセスするだけであって、そのデータがみんなここに入っているわけでは絶対ありませんので、そういった誤解をもう一回改めて、新しい健康保険証が発行されないことを契機に少し説明していきたいなと思っています。

(問)マイナ保険証関連で、もともと紙の保険証を1年前に新規発行を停止した上で、今回こうした措置が新たに決められるということで、いわゆるマイナ保険証への完全移行がある種後ろ倒しにされたという見方もできるかと思うのですが、周知不足と言いますか、なかなか浸透しきれてないような現状もあると思います。その点についての受け止めと課題意識をお願いします。

(答)そうですね、マイナ保険証、マイナンバーカードと保険証の紐付けというのがまだ不十分な部分がある、まだ足りてない部分があると思います。それは、やはり今私が言ったみたいに、ここに全部の情報が入っているのではないかとか、いろいろなマイナンバーカードそのものに対する誤解というのがまだ払拭しきれていないといった点もあると思います。それから、お年寄りはもうこれまでの健康保険証にもすっかり慣れてしまっていますから、慣れたものをなかなか新しいものに変えるというのが、抵抗感があるのかもしれません。それは十分に我々としても、もう認識をしているところなのですが、今言ったように大きなメリットが国民の皆さんにあるという点を踏まえれば、ここはもう一気にマイナ保険証に切り替えていきたいと思っています。ただ、それでも嫌だと言ったり、私そういう難しいことを分かりませんみたいな人たちもいらっしゃいますから、もう少しその点は猶予期間を持って、紙の資格確認書というもので対応させていただくということになります。ただし紙ですから、そのうちボロボロになって何の誰兵衛さんかがわからないような紙を持っても逆に本当にご本人ですかということになって、むしろ手間が増えますから、この際、いろいろな人、自分だけではなくて、できないお年寄りは周りの人を少し頼っていただいて、サポートいただきながらマイナ保険証に転換していただければ非常にいいのではないかと思っています。

(以上)