平大臣記者会見(令和7年10月3日)
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平デジタル大臣記者会見要旨
(令和7年10月3日(金) 11時30分から11時43分まで 於:オンライン)
1. 発言要旨
昨日2日(木)、デジタル庁からプレスリリースを発表しておりますが、「ガバメントAI」の具体化に向けて、OpenAI社と連携協力を進めることにしましたので、お知らせいたします。
デジタル庁では、現在、内製開発で構築した生成AI利用環境、プロジェクト名で源内と言いますけども、源内の各府省庁への展開に向けた取組を進めているところであります。一方、OpenAI社は、最先端のAIの研究と展開を行う米国企業であり、ChatGPTに代表される生成AIサービスをグローバル展開しています。
そこで、デジタル庁は、OpenAI社との間で、同社が提供する最先端の大規模言語モデルLLMを活用したサービスを源内に追加し、職員が業務で利用できるようにする方針を決定いたしました。
また、行政の業務効率化や公務員の働き方改革を推進するため、両者が連携協力して、ガバメントAIのためのアプリケーションの開発及び利用実証を行う可能性を検討していくことについても確認したところであります。
今回の連携協力については、本年9月8日にOpenAI社の最高経営戦略責任者(CSO)であるジェイソン・クウォン氏がデジタル庁を訪問され、私との会談をした際に方針を確認したものであり、同社からも昨日、デジタル庁と戦略的協力を進める旨のプレス発表が行われていると認識しています。
デジタル庁としては、この連携協力によって、同社とともに、安全・安心で信頼できるAIの利用ができるように貢献するとともに、国内のガバメントAIの構築に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
なお、OpenAI社との連携協力の詳細については、事務方にお尋ねください。
続きまして、本日、行政改革推進会議において、令和7年度「秋のレビュー」を11月13日(木)、14日(金)に実施することとし、あわせて対象テーマを決定いたしました。テーマは、配布資料の通りでありますので、ご覧いただきたいと思います。メールで送られているということでありますのでご確認ください。
秋のレビューでは、本年9月に各府省庁が公表した行政事業レビューシート等の内容も踏まえ、EBPMを着実に推進する観点から、外部有識者の参加を得て議論を行う予定であります。
具体的には、KPIなどの指標設定や効果発現経路といったロジックモデルの検証等を通じ、EBPMの定着・深化を図る観点、執行状況等を踏まえ基金事業の適正な実施を確保する観点、地方公共団体等の事業実施主体の実情も踏まえた、より効果的な事業のあり方を検討する観点等からの議論を行いたいと考えております。
前例にとらわれることなく議論を行い、議論の結果を必要な見直しに繋げていきたいと考えております。
また、「秋のレビュー」2日目の14日(金)には、同会場で、「行政改革学生アイディアソン・ハッカソン」の最終成果発表と部門賞の決定・表彰を行う「Award Day」の実施を予定しています。
8月に開催したHack Dayにおいて、行政事業レビューシートのデータの見える化や政策立案の支援ツールといった、学生の柔軟な発想に基づくアイデアが提案されたと聞いております。私としてもAward Dayでの最終成果発表を楽しみにしているところであります。
いずれも当日は、インターネットでの生中継もあるので、国民の皆様にも是非ご覧いただきたいと思います。
2. 質疑応答
(問)政務についてお伺いさせていただきます。自民党総裁選について、明日投開票を迎えますが、これまでの論戦を見てこられて、大臣はどの候補に投票するお考えでしょうか。また、投票する候補が決まっている場合は、どういった理由で一票を投じるのか、新候補に期待することがあれば教えてください。
(答)大臣としてお答えすることではありませんが、いよいよ明日、我が党自民党の総裁選があるということで、私自身は1回目の投票は小泉進次郎さんに投票しようと思っています。また、もしその決選投票みたいな形があるのかどうかもわかりませんが、ある場合、2回目の投票も小泉進次郎さんに投票しようと思っています。政策は、自民党なので、私も政策の立案をずっと担っていたので、それほど大きな方針に違いはないのだろうと思います。小泉候補は、10年前、まさに地方創生の大臣、石破大臣の時に、私が副大臣で小泉さんが政務官ということもあり、いろいろな政策を一緒に立案し、実行してきたこともありますし、現在も、私はデジタル大臣で小泉さんが農水大臣で、今、閣議前の席が隣同士ということがあって、お米の、いわゆる収量の予測とか、あとは農家に対するアンケートのクロス分析など、デジタルやAIを使うところで、隣同士ということもあり、そこからの話で農水省とデジタル庁や、またAIの活用など連携も取れているので、大変そういった意味では仕事がしやすいという、ケミストリーが合うというところもありますので、小泉さんを支持したいと思っております。
(問)総裁選関連でお伺いさせてください。選挙の終盤に入りまして、複数の候補者や陣営の幹部が麻生元総理大臣のもとに連日訪れて、支援の要請を行って、いわゆる麻生詣でというものが行われています。今日もそうした動きがある見通しです。自民党は脱派閥を掲げていますが、こうした中で唯一の派閥を持つ麻生氏に頼るような状況になっていることについて、大臣としてはどのようにお考えなのか教えてください。
(答)一応行っておこうということなのではないでしょうか。以前ほど影響力があるようには思えないので、念のため行っておこうというぐらいの話だと理解をしています。各陣営、私正直わからないので、大臣の公務に専念しているので、状況は分かりませんが、もう昔ほどいわゆるこうキングメーカーみたいな人がいるような総裁選だという印象は持っておりません。
(問)OpenAI社との連携協力に関連して質問させてください。ガバメントAI構築に向けて、8月に複数の生成AIベンダーにソリューション提供に関する調査というのをされていらっしゃったと伺っております。データセットについて、今後どのようにしていくかとか、プロダクトとか、サービスの品質、安全確保について聞かれていらっしゃると伺っていますが、OpenAI社からどのような回答が得られて、今回の連携協力を決められたものか伺えますでしょうか。
(答)ご指摘いただいたのは生成AI環境の源内に具体的に導入していくサービス等の検討を行うにあたって、本年8月、デジタル庁より国内の主要企業に対して、ガバメントAIにおける大規模言語モデルLLMや生成AIアプリケーションの活用可能性等に関する書面調査を実施したということであります。本調査は、ガバメントAIにおける国産LLMの活用可能性等に関する調査を念頭に置いていたことから、国内企業を対象としており、OpenAI社を調査対象としていなかったということであります。OpenAI社は、最先端の生成AIサービスをグローバルに展開していますので、今般の連携協力は我が国政府が生成AIへの利活用を進める上で意味のあるものと考えております。具体的には、行政機関にサービスを適用していくにあたって取り扱うデータの内容や、ユースケース、セキュリティの確保等を含め、技術面、安全面の確認をしっかりと行っていきたいと思っています。ですので、OpenAI社にはしてないと、世界のビックテックには書面調査はしてないということであります。
(問)この調査は何社に送られたのか伺ってもよろしいでしょうか。
(答)具体的には社数は聞いていませんが、主だったAIに関わる会社にしていると聞いています。個社名は数社聞いておりますけど、何社かは、すみません、手元に資料がないので、事務方にお問い合わせいただければお答えできるものと思います。
(問)今の質問に関連して、今回OpenAI社を選ばれたということだと思いますが、国内事業者と協力するハードルになっていること、ISMAP認証などがハードルになっているのかとは思うのですが、何がハードルになっているのかということについてお伺いしてもよろしいでしょうか。
(答)これは、外資が入る際に何がハードルになっているかというご趣旨でよいですかね。
(問)そうですね、はい。
(答)今回OpenAI社は、そもそも今、源内においてAnthropicとかGeminiもすでに使っておりますし、私ももう3年ぐらいこの生成AIの政策を党で主導してきたということもあり、私自身はOpenAI社の技術を高く評価しているところであります。その上で、OpenAI社の戦略もあると思いますが、我々もGemini、Anthropicに加えて、OpenAI社が使える環境というのは、非常にAIの可能性や今後の実装において有意義だろうということで、今回協力しようということになりました。その際に、今まさにご指摘のあったISMAPというものは、取っていただかないと読める情報がかなり限定的になりますので、OpenAI社の方でもISMAPを取る努力をしていただきたいと思っています。これはもうルールベースドで運用されてきますので、ISMAPが取れればさらにいろいろな情報が読めるようになるし、取らなければかなり限定的な情報しか読めないということになるということであります。
(以上)