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河野大臣記者会見(令和6年2月13日)

河野デジタル大臣記者会見要旨

(令和6年2月13日(火)9時41分から9時58分まで 於:オンライン)

1. 発言要旨

今週の金曜日、16日から確定申告が始まります。マイナポータルとe-Taxの連携についてお知らせしたいと思います。今年の確定申告から、「書かない確定申告」に向けて大きな一歩を踏み出すことになります。
勤務先が給与所得の源泉徴収票をオンラインで提出している場合、マイナンバーカードを使ってマイナポータルとe-Taxを連携させることで、今年の確定申告から、源泉徴収票の情報が確定申告書に自動的に入力されることになります。もう既に、ふるさと納税や医療費の控除、あるいは年金の源泉徴収票、それから生命保険など各種保険料については確定申告書への自動入力が可能となっております。今回、給与情報の自動入力が始まることで、より簡単・正確に確定申告ができるようになると期待しております。
ただ、この自動入力には事前準備が必要になりますので、また、連携されるまで、その場で連携されずに少し時間がかかる、最大数日かかる場合もあります。マイナポータルの事前準備のページから早めに設定をお願いしたいと思います。この事前準備について、最初の年は手間がかかりますけれども、一度やっていただければ次の年からは大幅に楽になりますので、是非今年始めていただきたいと思います。
また、確定申告に当たって、ご自身のデータだけでなく、家族の医療費あるいは控除証明書のデータも連携して取得することができますので、しっかり準備をお願いしたいと思います。
去年は、確定申告をやった方の、実に3人に2人がe-Taxを利用してオンラインで申告されています。マイナンバーカードを利用してスマホから申告した方は、倍増して200万人弱になっております。今年はもっともっと利用者を拡大していきたいと思っております。是非今年の確定申告は、マイナポータルとe-Taxを連携させてマイナンバーカードを利用してスマホから申告していただきたい、デジタル化のメリットを実感していただきたいと思っております。

「新たな経済に向けた給付金」が始まりますが、それに関する「給付支援サービス」を本日からデジタル庁として自治体に向けて提供を開始いたしました。
この「給付支援サービス」では、今回の給付の申請の受付から振込までのプロセスをデジタルで完結できることになります。住民の皆様がスマホでマイナンバーカードを読み取っていただくと、本人情報や公金受取口座の情報が自動入力されますので、通帳の写しの添付が要らなくなります。自治体においては、申請内容をデータで照合することができるようになりますので、事務負担が大幅に軽減されます。迅速かつ効率的な給付の実現ができるようになると期待しています。
給付金の支給に当たって、この「給付支援サービス」の利用を希望する自治体に対して、デジタル庁として導入支援を進めてきましたが、15日(木)から住民の皆様の申請受付を開始する予定になっているのが、山形県寒河江市です。寒河江市を皮切りに、青森県階上町、埼玉県行田市、福井県小浜市、福岡県福岡市、今年度中に17の自治体にご利用いただく予定になっています。また来年度はいくつかの政令指定都市を含め71の自治体が今の時点で利用予定になっております。希望する自治体に順次ご利用いただけるよう、引き続き、周知・導入支援を行ってまいります。
それから、今回、定額減税しきれないのではないかと見込まれる方に対する給付がありますが、自治体がその場合の給付額をいくらになるのかというのを円滑に算定するための推計ツールを開発しております。デジタル庁から希望する自治体に提供して、それぞれ自治体で利用していただいて、迅速かつ効率的な給付がそちらでも行えるよう、関係機関と連携して引き続き支援してまいります。

3件目、デジタル行財政改革では、これまでも利用者起点、利用者目線の課題発掘対話を開催してまいりました。
今週の15日、第5回となります課題発掘対話のテーマは「インターネット投票」になります。今回も、利用者目線、利用者起点を重視して、関係者との対話を通じて解決すべき課題の整理を行いたいと思います。
インターネット投票につきまして、デジタル行財政改革会議の有識者から課題意識が寄せられておりますし、非常に多くの方からマイナンバーカードを取ったのだからオンライン投票ができるよねという声も寄せられております。技術的観点から総務省で検討も進んでいることと思います。
当日は、インターネット投票を既に導入し、リアルよりもインターネット投票の方が多くなっているエストニアの担当者からその実態をオンラインですがご説明いただこうと思っております。また海外に在留した経験のある方、インターネット投票を希望する自治体、あるいは若者にインターネット投票をさせるべきだという方、そうした方々をお招きして話をお聞きしたいと思っております。
利用者起点で課題を明確にした上で、公職選挙法でございますから、各党各会派にご議論いただいて、議員立法で実現をしていただく。そのための機運の醸成をしっかりやってまいりたいと思います。
今回はフルオンラインで開催し、前回同様、YouTubeで中継いたします。アーカイブもありますので、是非内閣官房のウェブサイトに記載しているURLから皆様のご都合に合わせてご覧いただきたいと思います。詳細はデジタル行財政改革会議事務局にお問合せいただければと思います。

2. 質疑応答

(問)インターネット投票の課題発掘対話についてお伺いしたいのですけれども、今回、大臣がこのタイミングでインターネット投票を取り上げようと思ったきっかけを教えていただきたいのと、現時点で技術面それから与野党の合意というところでどういうところに課題があるとお考えでしょうか。

(答)デジタル行財政改革会議の委員の方からも課題意識が寄せられているところでございます。また非常に多くの方からオンライン投票を望む声というのが寄せられておりますので、これは議員立法でございますから、政府として何か法案を提出するとかということにはなりませんが、各党各会派で議論いただくための機運の醸成というのは、しっかりやっていきたいと思っております。

(問)インターネット投票について伺いたいのですけれども、デジタル行財政改革会議の親会議の方でもこの話題を取り扱う予定はあるのでしょうか。また、投票率の向上に資するものだと認識されて今回取り上げるということなのでしょうか。

(答)主に3つの方面からの声があると思います。在外邦人、今130万人近くいらっしゃいますが、投票率で見るとおそらく2%程度しかないというのが現実だと思います。在外の方の投票については、まず選挙人登録がこれまで郵便でしか行われておらず、選挙人登録される方が全体の10%、登録した方の中で投票率が20%、つまりトータルから見れば2%程度ということでしたので、選挙人登録はオンラインでできるように既にルール改正をして動いております。ただ非常に遠隔の方が公館まで行けなかったり、あるいは郵便投票だと極端に時間が短いうちに投票しなければいけないという問題点がございます。在外投票での投票率の向上にはなるかと思います。それぞれ自治体で期日前投票であったり、あるいは投票所の数であったり、いろいろ選挙に当たっての課題を抱えている自治体からはオンライン投票をやりたいという要望が特区などでも寄せられております。また若い方からマイナンバーカードを取得したので、これでオンライン投票ができないのかという声を随分いただいておりますので、在外邦人の方、あるいは自治体の選挙の事務、若者の政治参加、こうした視点があるのかなと思っております。まず課題発掘対話を行ってみて、デジタル行財政改革会議の中でどう取り扱うかは考えていきたいと思っておりますが、これは最終的には各党各会派でルールを決めていただく、法律改正をしていただくということですので、我々としては機運醸成をしっかりやってまいりたいと思っております。

(問)ネット投票についてお伺いします。今回の課題発掘対話で、まさに課題を発掘して、まとめていって、各党に働きかけていくということだと思うのですけども、あくまでも議員立法ということで大臣先ほども繰り返しおっしゃっていますけれども、ここでまとまったものを何らか与野党、自民党であったり、他の野党にも何か示していくというような今後お考えがあるのかということと、常々国政選挙でネット投票ができるようにというお考えをかねてからご発言されていますけども、具体的に今回の課題発掘対話を通じて、目指すべき次のいつの選挙でネット投票というのを取り入れたいかというこの2点お願いします。

(答)法改正については、これはもう国会で議員立法で議論していただくことですので、あまり詳細を申し上げるのは差し控えたいと思いますが、大変強い要請が様々な分野から来ているということですので、やはりテーブルの上に載せてきちんと議論していただく必要があると思っております。

(問)週末に政治資金をめぐる問題について、ご発言されていたと思います。今回、パーティーをめぐる問題で、一刻も早くけじめをつけないければいけないということをご発言されたと思うのですけれども、今週からか党の方でも政治刷新本部でいろいろ議論が始まっていると思うのですけれども、けじめというのは具体的に大臣がイメージされているものというのはどういうものなのか、もう少し詳細、ご発言の意図をお伺いしたくよろしくお願いします。

(答)党で議論されることだと思いますので、詳細を私から申し上げるのは差し控えたいと思いますが、いろんな形で不記載になってしまった、おそらく責任の重さというのは様々なのだろうと思います。いずれにしても、速やかにけじめをつけて前へ進むということが大事なのだろうと思います。

(以上)