河野大臣記者会見(令和5年1月27日)
河野デジタル大臣記者会見要旨
(令和5年1月27日(金)9時36分から9時45分まで 於:衆・本会議場中庭側)
1.発言要旨
冒頭5件です。
今日の閣議で、官報の電子化に関する第一弾の改革について、閣議了解いただきましたので、ご報告いたします。
具体的には、今日の閣議了解によってインターネット版の官報と、紙の官報の同一性を確保することになりました。
本日から、商業登記などの関係行政手続において、インターネット版の官報の提出が可能になります。紙の官報の提出が不要となります。
今後、新法によって、電子官報を官報の正本とする第二弾の改革も着実に進めていきたいと思います。
2つ目。2月6日(月)から、マイナポータルにおいて、全国の全ての市区町村を対象として、引越し手続きのオンラインサービスを開始いたします。
通常、引越しの際には、引越し前に転出届をお住まいの市役所・役場に提出し、引越しした後、転入した市役所・役場で転入届を出すとともに、様々な手続きをやっていただかなければいけませんが、2月6日から、マイナンバーカードをお持ちの方は、お住まいの市区町村と、転入先の市区町村、どこででもマイナポータルからオンラインで転出届、それから転入手続の関係情報の届けを一体的に行うことができるようになります。
これによって、引越しをする前に市役所に行く必要がなくなります。そして引越しした後に、市役所・役場には一度行っていただかなければいけませんが、既に必要な書類はそこへ届いておりますので、役所側で準備をして、皆さんの来庁をお待ちすることができるようになります。
市区町村によっては、来庁の予約をしておいていただく。それから市区町村によっては総合窓口で一つ署名をしていただければ、全ての手続きが終わる。これは市区町村の状況によりますが、最も便利な場合にはそれができるようになります。市区町村の積極的な対応をお願いしたいと思います。
マイナンバーカードを持っていると、こうしたことが便利にできるようになりますので、ぜひメリットを実感していただきたいと思います。
それから、給与支払報告書の提出期限が1月31日に迫っておりますが、総務省がeLTAXの活用によって住民税のこうした届け、納入手続きが便利になるような取組をしてくれております。
所得税を源泉徴収する事業者は、従業員が住む市町村ごとに給与支払報告書を提出し、市町村から納めるべき税額の通知を受け取ることになっておりますが、今、この書類が市町村によって紙の場合はバラバラです。しかも、この報告書を市町村に出す時には神エクセルになっており、書類の作成も大変だし、もらう通知書もサイズがバラバラだと。
ところがeLTAXを利用していただくと、全て統一した様式で届出を出せますし、統一した様式で通知書をもらうことが出来るようになっておりますので、ぜひこうした電子を利用していただくと便利になりますので、積極的に使っていただきたいと思います。
まだあります。消費者庁。今日の閣議で、特定商取引法施行令の改正政令案を閣議決定していただきました。
この改正は、令和3年6月に改正された特定商取引法の施行に向けて、契約書面等の記載事項を電磁的方法により提供するための、承諾に関する手続等を規定するものになっております。
様々な有識者のご意見を踏まえながら、希望する消費者がデジタル化の恩恵を受けられ、また事業者がこれを悪用することを防止する観点から検討を行って制度設計したものでございます。
今年の6月1日から施行ということになりますので、周知をしっかりしてまいりたいと思います。
最後。消費者志向経営優良事例表彰について、お手元の資料のとおりに優良事例表彰を選定いたしました。
今年度の大臣表彰は、衛生用品メーカーのユニ・チャーム株式会社に授与することといたしました。障碍者、あるいは途上国の消費者など様々な声を商品開発にいかしていただいて、また使用済みの紙おむつの一部を新たな材料として使う「水平リサイクル」の実現をはじめとする様々な取組を評価いたしました。
こうした優れた取組を広げ、また今後も消費者志向経営を力強く推進していきたい、後押ししていきたいと思っております。
駆け足でしたが、以上5件でございます。
2.質疑応答
(問)冒頭発言のマイナンバーでの引越し手続きに関してなんですが、転出は全ての自治体でできるということで、転入に関してはどれぐらいの自治体で。
(答)転出・転入、全てオンラインでやれます。転出は届けを出すだけになりましたので、これはもう市役所に行く必要はありません。それから同時に、転入先の市役所に関係書類が全部送られることになります。ただ転入は本人確認で一回行っていただく必要がありますので、それは全部の自治体同じです。その時に、総合窓口を作って、全部書類を用意して、一つ署名をしていただければ、全て手続が終わるというのがベストな市区町村です。あとはもうどこまで市町村が対応する、やる気があるかというところに左右されます。
(問)そのベストはどれぐらい現時点で。
(答)これから始まりますので、やってみて、どこまでいけるかということだと思います。優良事例はどんどん紹介していきたいと思います。
(問)これはいずれ転入も行かなくてもよくなる。
(答)転入は本人確認がありますから、オンラインとかで本人確認が出来るようになる可能性はあるだろうと思いますが、当面は、一回は市役所に来てくださいということになると思います。それから、そこでマイナンバーカードの書換えをやらないといけませんので、当面は来ていただくことになりますが、将来的にはそれもない方がいいのかなと思います。
(問)契約書面の電子化についてお伺いします。これまでも色々な意見があったと思うのですけれども、施行までにどういったことを大事にしていきたいかということを聞かせていただけますでしょうか。
(答)希望する消費者の方は対象となりますし、希望されなければ対象ではございませんので、まずこういうことになりますよということをしっかり広報していきたいと思っております。その時に、こういうところに気をつけてくださいということをお伝えして、悪用する事業者が出ないように、そこもちゃんとやっていきたいと思います。
(以上)