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デジタル庁入札等監視委員会(第4回)

概要

  • 開催日:令和6年2月29日(木)
  • 場所:デジタル庁共用中会議室
  • 委員名(敬称略・五十音順):
    • 金子 良太 國學院大學経済学部 教授
    • 川澤 良子 Social Policy Lab 株式会社 代表取締役
    • 持永 勇一 早稲田大学大学院会計研究科 教授
  • 審議対象期間:令和5年(2023年)4月1日 から令和5年(2023年)9月30 日
  • 抽出案件数:3件(対象案件346件)
  • 審議案件数:3件

資料

議事概要

第三期情報提供ネットワークシステム基盤対応に係る設計開発の請負

  • 通し番号:24-02-01
  • 契約方式:一般競争契約(総合評価落札方式)
  • 契約相手方:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
  • 契約金額:9,988,803,000円
  • 契約締結日:令和5年(2023年)5月19日
意見・質問回答
参考見積書提出前に事前のヒアリングを行うというところ、何者に、具体的にどういった者へ確認しているか。4者に声掛けしたところ、最初の段階で2者に参考見積書の提出を断られた。最終的に見積書は2者より収受し、入札参加者は1者であった。
参考見積書の提出があった2者間における価格の差はどれくらいか。金額の査定は行われているのか。複数見積もりを取った際、見積金額がかけ離れている場合には、事業者に確認を行っている。
性質ごとの分割調達を行うことにより、競争性を確保する一方で、分割しても1者応札が発生している。クラウドに移行するにしても、幅広く事業者に接触しコミュニケーションを図っていかないと1者応札は解消されないと思われる。非常に堅いシステムであるとともに競争性を確保し、価格の妥当性の検証を続けて欲しい。承知した。
最初の基盤対応支援業務が1者応札となった場合、落札事業者に後続の関連契約へ別事業者の参入が難しいと見込まれることによって、後続契約の経済的合理性が失われる可能性が考えられる。令和6年4月に後続契約の調達が予定されている、基盤業務の落札事業者以外の者が入札に参加する余地は現実的にあるのか。我々としてできることは、声掛けを行っていくということになると思う。一方で、予定されている調達内容が保守業務のため、相当に内部知識がないと非常に難しい案件である。
1者応札の要因として、『見積を取得していた事業者にヒアリングしたところ、本プロジェクトを推進する十分な要員を確保することが困難であったため』とあるが、今の経済状況を考えると、今後この問題は常につきまとうだけなく、ますます深刻化すると想定される。本案件に関わらず、業務引継期間及び運用・保守開始時期など柔軟な対応ができるものについては、調達仕様書や説明会などで事前に明示することはできないかを検討していただきたい。承知した。
第二期情報提供ネットワークシステム基盤対応に係る設計開発の契約も本件落札事業者のグループ会社が落札している。当該グループ会社に技術やノウハウといったものが蓄積されているのか。事業者の内部体制及び技術力の蓄積は分かりかねる。
特定のグループ会社に依存するリスクや属人的なノウハウ蓄積より、デジタル庁としてノウハウを蓄積してもらえるような実績や組織体制の配点を高くし、仮に1者応札であったとしても、複数事業者とのノウハウ蓄積を求めるような体制づくりを、今後に検討していただきたい。
特定のグループ会社に依存するリスクや属人的なノウハウ蓄積より、デジタル庁としてノウハウを蓄積してもらえるような実績や組織体制の配点を高くし、仮に1者応札であったとしても、複数事業者とのノウハウ蓄積を求めるような体制づくりを、今後に検討していただきたい。
限定的な事業者しか入札参加が見込まれない場合には、新しい若手技術者への評価点を高くする、積極的に幅広い人材を確保する企業に対しメッセージを送るなど、評価点上でき得ることがあると思われる。
本案件は、結果として1者応札となったが価格妥当性の担保を行いつつ、調達仕様書を工夫するなどの対応ができるのではないかと思われる。今、人材流動化により世界中からノウハウや稀有な人材が集まる中、より良いシステムを構築するため、期待を込めて、調達仕様書に対する工夫を検討いただきたい。

令和5年度 統括・監理支援システムの改修業務

  • 通し番号:24-02-02
  • 契約方式:随意契約(企画競争)
  • 契約相手方:富士ソフト株式会社
  • 契約金額:72,105,000円
  • 契約締結日:令和5年(2023年)8月8日
意見・質問回答
『システムの設計開発の実績を過去3年以内に有すること』といった一定の要件を定めている案件がある一方で、スタートアップの入札参加促進が求められているが、安価な入札事業者の排除や、セキュリティー面からデジタル庁として、契約を類型分けして類型ごとに入札要件の標準を定めるなどの方針のようなものはあるのか。当庁については、官公庁、自治体及び民間との実績といったものを契約上ルール化していない。個々のプロジェクトで評価基準を作成し、プロジェクト監理チームが仕様書及び評価基準を確認している。
実績年数は、過去3年以内とするのが通常か。実績として似た業務経験をしていれば年数を求めない例もある。
仮に、実績を「官公庁で2年」に限定してしまうと、スタートアップは入札への参加をはじかれるリスクが高まる。そのため、3年としたのは庁内で議論されたものと捉えていたがいかがか。明確にルール化はしていない。
本業務の関連調達として、「政府情報システムのデータ管理及び分析等に係る調査研究」(令和3年)、「統括・監理支援システムの改修業務一式」(令和4年)があり、同じ事業者が継続して受注しているが、今回は、別の事業者が受注している。本業務の調達に当たっての入札参加事業者は4者であるが、前年契約事業者も含まれているのか。また、4者の技術点が競っているならば、今後、競争性は期待できるのではないか。前年事業者を含んだ4者であるが、4者の技術点には相当な差があり、競争性が期待できる状況であったとは言い難い。
競争性は入札参加事業者が4者のため、確保されていると思われる。技術点が低かった事業者へは、仕様書の読み方及び発注者側の改善に繋がるような要素があればフォローアップを行い、今後の調達案件の競争性を確保することに努められたい。また、本業務は基盤の設計といったような複雑な仕様のものではないと思われるため、スタートアップの参入を期待してプロポーザル型企画競争を採用していることからしても、先ほど議論に挙がったように、実績年数を増やし、かつ、公的機関だけではなく民間からも業務の受注実績も広く評価の対象とするなどの検討もしていただきたい。承知した
技術点を高くつけた要素のうち、ベンダーロックインにならない工夫及びユーザーニーズの変動に合わせた柔軟な対応とあるが、特筆すべき内容はあるか。ベンダーロックイン対策としては、契約事業者が変わるごとに、システム改修部分が継ぎはぎとなり、後続の事業者が参入しづらい形になっているところ、他の契約事業者に代わっても対応できるようなシステム構成を取り、それに対するドキュメントを作成するといった提案が高い点数につながっていた。ユーザーの負担軽減としては、統括・監理支援システムがまとめている1,000を超えるシステムの基礎情報をPJMO及び契約事業者から3か月間で収集する必要が令和4年度にあった。システムの性質によって収集する情報が違う中で、ウェブフォーム上で少し融通が利きづらいところなど、ユーザーのニーズに応えられなかった部分があったが、そこに柔軟にできるような設計を具体にご提案いただいた。また、運用面でもしっかりサポートいただくというところの内容がより具体的に書かれていたということで評価した。
スタートアップを含む中小企業の参入の拡大を政府全体で図る中、デジタル庁もIT関係の調達改善を図られてきたと思う。調達への支障がなければ、実績といった要件を緩和することも検討されると更に良いかと思われる。また、効果的・効率的に競争性を高める観点からも工夫できることがあると感じた。将来に向けて調達活動の改善を引き続き進めていただきたい。

令和4年度ガバメントソリューションサービスの機器保守等一式(変更5回目)

  • 通し番号:24-02-03
  • 契約方式:随意契約(変更契約)
  • 契約相手方:日本電気株式会社
  • 契約金額:232,905,299円
  • 契約締結日:令和5年(2023年)6月20日
意見・質問回答
変更契約の内容に、保守事業者でなくとも提供できる単なる機器の購入が含まれている。価格の妥当性が検証されていれば、新たな契約を結ぶより変更契約による購入の方が効率的と思われるが、機器の購入に際し、別事業者からの見積書を取得するなどの価格の妥当性の検証を行っているか。正式な見積もりは契約事業者からのみであるが、インターネットによる一般販売価格と受領した見積書の比較を行い、不当な価格設定がなされていないかの確認は行っている。
変更契約を繰り返すことにより、当初契約内容及び仕様書を統合して管理が行えているか。情報の統一的な管理をどのように行っているか。契約書は、変更契約が生じる都度、原契約の必要な箇所に必要な仕様を書き込み、行う業務を明確にし、それに対応する納品及び業務を実施させ、管理している。
致し方ない部分もあるが、変更が度重なり行われる契約は、通常と比較し異質なものである。変更の必要性及び価格の妥当性の説明責任が強く求められることも考えられるため、ご留意いただきたい。承知した
変更契約金額が原契約時の契約金額より大幅に増えるケースは、デジタル庁の契約件数全体のうち、どれくらいを占めるのか。また、他省庁との一括調達のため、相手方省庁の事情変更により変更せざるを得ない部分もあると思われるが、デジタル庁全体としてどういったポリシーを出し、制御していくのか。変更契約が多いのは、GSSとマイナンバー関係である。 デジタル庁全体としては、委員の皆様のご助言を受け、令和5年度に変更契約のルールを作成し、1件の契約につき変更回数は年2回かつ変更金額幅は40%以内としたところ。 GSSとマイナンバー関係については、他動的要因としてやむを得ない事情によるものではあるが、変更理由について説明を行う必要があると考えている。
今後はこのような契約にならないため、デジタル庁が全体をデザインし、ある程度の主導権を取りながら、つなげるスケジュールを管理もされるということで、リーダーシップの執り方が変わっていく中で契約も変わるとの理解でいいか。各府省個別のネットワーク調達によるというところもあるため、直前にならないと判明しないものや、本件のような政策的に緊急性があり、調整が整った箇所より順次対応するイレギュラーな進め方もあるが、将来的な展望を可能な限り立てつつ実施していきたい。
変更契約で増額を行っているが、国庫債務負担行為の限度額内で消化しているのか。事業経費として、複数件をまとめて予算取り、資金繰りを行っている。なお、増額の変更契約がいつ生じるか分からないため、契約金額を圧縮させるために、この機器保守契約についても契約期間満了した後、その後の業務については新たに一般競争入札の形で行う。
事業費の中でやりくりを行うことは国庫支出の不透明さがあると思われる。全体像と価格の妥当性は常に説明する気持ちで用意しておいた方がいいと思われる。承知した。
変更契約を行う際、変更事由の説明責任、特に価格の妥当性について、説明を準備しておくべきと強く感じたため、GSSとのつながりは早く順調に進めていただき、その中でこの調達活動の正当性については説明責任を持てるように進めていっていただきたい。
入札等監視委員会は今回で第4回目であるが、委員会の議論する中身が従来と随分変わってきており、運用の中で調達をどう高めていき、さらには皆さんが工夫したノウハウをデジタル庁全体の調達活動の改善につなげていくという観点で議論ができていると思われる。本日最後の議題のGSSは、政策的な面であるとか、既存のシステムがある中でデジタル庁がどうリーダーシップを執っていくかという形で難しいというのも分かってきたが、これらも含めて、デジタル庁のすばらしい調達が期待されていると思われるため、今後とも皆様の工夫等を進めていただければありがたい。