第4回 日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合の結果

閣僚級会合開催

概要

2026年5月5日、ベルギー・ブリュッセルにおいて、第4回日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合を開催しました。同会合は、松本デジタル大臣、林総務大臣、越智経済産業大臣政務官及びヴィルックネン欧州委員会上級副委員長(技術主権・安全保障・民主主義担当)が共同議長を務めました。本会合において、日本とEUとの議論の成果として、共同声明を発出しました。

((左から)越智経済産業大臣政務官、林総務大臣、松本デジタル大臣、ヴィルックネン欧州委員会上級副委員長)
越智経済産業大臣政務官、林総務大臣、松本デジタル大臣、ヴィルックネン欧州委員会上級副委員長が横に並んでいる写真

共同声明

共同声明のポイントは以下のとおりです。

1. データガバナンスとDFFT

  • データ戦略ワーキンググループ
    • シームレスで安全なデータ流通が現代経済の基盤であり、AIの発展に不可欠であることを認識し、「日EUデータ戦略ワーキンググループ」の立ち上げを決定。
  • データスペースの共同開発と相互運用性
    • 欧州のデータスペースと日本のデータスペース間における共同開発及び相互運用性に関する具体的なユースケースについて議論を深めた。
  • DFFTと国際協力
    • デジタル保護主義に対抗し、オープンで信頼性のあるデータ流通を確保するため、DFFTの具体化に向けた取組を改めて確認。
  • デジタル・アイデンティティとトラストサービス
    • デジタル・アイデンティティに関する証明書の相互運用性の実証実験を実施し、これらの証明書が異なる国や地域間で適切に発効・保管・提示・検証できることを確認。
  • 電子署名
    • 認定電子署名サービス事業者の検証に関する議論を開始。
  • 個人情報保護
    • EUによる日本への十分性認定の対象範囲拡大に関する協議において、学術研究分野の協議が成功裏に終了したことを歓迎するとともに、公的部門への協議を強化する意向を確認。

2. AI・量子技術

  • AI
    • 責任あるAIイノベーション:安全、安心で信頼できるAI推進に向けた協力文書取決めを署名することへの共通のコミットメントを改めて確認。
    • グローバル・ガバナンス:国際的なAIガバナンスに関する取組の文脈において情報交換を継続する必要性、及び国連などの国際フォーラムにおいて立場の整合性を図る必要性を改めて確認。グローバルサウスを含むより多くの政府に対し、広島AIプロセスの原則を支持し、同プロセスのフレンズグループへ参加するよう奨励。
    • 規制協力:ガバナンス枠組みに関する相互理解を深めるため、協力関係を強化することの重要性を確認。
    • ガバメントAI:公共部門におけるAI導入に関するベストプラクティスを相互に交換することを決定。
    • AIサミット:日本におけるAIサミット開催の可能性も含め、AIサミットに関するEUと日本の協力を歓迎。
  • 量子技術
    • 日EU間の量子科学技術分野における協力強化に関する意向書(LoI)に基づく協力の進展を歓迎し、研究協力の更なる強化を確認。量子通信技術に関する意見交換を歓迎。

3. デジタルインフラ・経済安全保障

  • 海底ケーブル
    • グローバル接続性の政策課題に関する日EU合同作業部会の会合を歓迎し、作業部会の活動を継続することで同意。
  • 5G/6G
    • 共同研究プロジェクト「6G-MIRAI-HARMONY」の進展を歓迎。6G技術を含む将来の通信ネットワークの国際標準化において、協力関係をさらに強化。
  • 半導体
    • 半導体分野に関する覚書(MoC)の実施について確認。両者は、「早期警戒メカニズム」を効果的に活用し、地政学的要因や自然災害によるサプライチェーンの混乱を未然に防止・軽減するための情報交換を継続することを約束。
  • サイバーセキュリティ
    • 2026年1月に開催された第7回日EUサイバー対話の進展を歓迎。IoT製品に関するサイバーセキュリティ認証制度の相互承認(具体的にはEU CRAとJC-STAR)の可能性について協力を推進することを表明。今後も、特にインド太平洋地域において、日米EU産業制御システムサイバーセキュリティウィークや日ASEANサイバーセキュリティ能力構築センター(AJCCBC)を通じたサイバーセキュリティ能力構築支援分野での協力を継続。
  • デジタル標準
    • JISCとCENELECの連携強化を歓迎。

4. プラットフォーム規制

  • プラットフォーム連携
    • オンライン上の未成年者保護の重要性を認識し、オンライン上における未成年者の身体的・精神的なウェルビーイング及び権利を保護するため、適切な政策措置を推進し、また、EU側においてはデジタルサービス法(DSA)を含む適用される規制を確実に執行していくとのコミットメントを確認。総務省と通信ネットワーク・コンテンツ・技術総局がそれぞれ執行機関としての立場において、DSA及び日本の情報流通プラットフォーム対処法の運用に関連する共通の関心事項に関する協力を深めるため、協力取決めに署名したことを歓迎。

5. 今後の方針

  • 議論の新たなトピック
    • ビデオゲーム及び映像コンテンツ戦略について、実務レベルの情報交換を推進。
  • 産業界との連携
    • デジタルパートナーシップが今後さらに具体的な成果の創出に向けて進展していくことを確認し、そのためには産業界の積極的な関与が不可欠であることを認識。第三国における共同活動、例えば安全性・信頼性の高いデジタルインフラ分野における、それぞれが持つ技術ビジネスオファーの相互補完性について検討を開始。
  • 多国間協力
    • 双方は、強固な多国間主義や貿易開放性といった共通利益を重視する多国間枠組みにおいて、協力関係を構築し、他のパートナーとも連携していくことで同意。

6. 今後の動き

双方は、2027年に東京において第5回日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合を開催し、進捗を確認するとともに戦略的協力をさらに深化させることを決定した。

添付文書

ヴィルックネン上級副委員長とのバイ会談

また、閣僚級会合に先立ち、松本デジタル大臣はヴィルックネン上級副委員長とのバイ会談を行いました。

((左から)松本デジタル大臣、ヴィルックネン欧州委員会上級副委員長)
松本デジタル大臣、ヴィルックネン欧州委員会上級副委員長が並んでいる写真

会談では、民主主義や法の支配といった基本価値を共有する日本をEUが「志を共有するパートナー」として、デジタル分野における協力を具体的な活動へ発展させることの重要性を確認しました。その第一歩として、日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合において「データ戦略ワーキンググループ」が立ち上げられることの意義を確認しました。また、デジタル庁が展開する行政職員向けのガバメントAI「源内」について日本の取組みを紹介するとともに、グローバルサウス諸国にも広げていく考えであることを共有しました。さらに、デジタル・アイデンティティとトラストサービスに関する協力覚書に基づく学修歴証明の電子証明書交換パイロットプロジェクトが成功裏に完了したことを双方で歓迎しました。

関連リンク(過去の開催について)

連絡先

デジタル庁 国際戦略担当
メール:digi-intl_atmark_digital.go.jp
※迷惑メール防止のため、「@」を「_atmark_」と表示しています。メールをお送りになる際には、「_atmark_」を「@」(半角)に直してください。

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