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松本デジタル大臣 2026年 年頭所感

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令和8年の新春を迎え、謹んで新年の御挨拶を申し上げます。

昨年12月には、平成28年から交付を開始したマイナンバーカードの保有枚数が1億枚を超えました。引越しをはじめとする行政手続の負担軽減、マイナ保険証によるより良い医療へのアクセス、銀行口座開設・キャッシュレス決済などの民間サービスでの利用など、活用の場を着実に拡大してまいりました。人口の約8割がマイナンバーカードを保有するに至ったことで、デジタル社会の基盤が整ってきたといえます。
 
本年は、マイナ保険証を基盤とした医療DX、そして介護DXの推進にも一層取り組まなければなりません。既に、救急搬送時に救急隊員が傷病者の医療情報の把握を可能とするマイナ救急の仕組みもできあがりました。今後、全国の医療機関での電子カルテの導入、医療情報の二次利用の推進、 医療費助成や母子保健のデジタル化等を進めることで、より良質な医療やケアを受けられるようにするとともに、医療従事者の仕事の効率化や創薬の推進にもつなげていきます。これからの医療DXの取組は「点から線へ、線から面へ」と進める段階に入ってきました。

コロナ禍で国民への給付が一気にできなかったことがデジタル庁が設立された理由の一つです。公金受取口座については、昨年11月末時点で、登録数が約6,300万口座と人口の半数程度まで普及しており、また、給付金を支給するための、自治体等による公金受取口座情報のデジタル庁への照会件数も累計で約3,200万件に及ぶなど、公的給付を行うインフラとして活用いただいています。引き続き、積極的な広報に加え、本人の意向確認に基づく年金受給者の口座登録を進める等、創意工夫をこらしてまいります。

また、高市総理の所信表明演説では、給付付き税額控除の制度設計に早期に着手することとされました。具体的な制度設計に際しては、迅速かつ確実に給付を行うために必要なデジタル基盤の構築・活用が重要となってきます。デジタル庁としては、公金受取口座登録の進展に加え、給付付き税額控除の制度設計においても、あるべきデジタル基盤の観点から、貢献してまいります。

地方自治体の基幹業務システムについて、ガバメントクラウドを活用した標準システムへの円滑かつ安全な移行ができるよう、丁寧に支援してまいります。昨年6月に決定した「総合的な対策」に基づき、移行後の運用経費の抑制・適正化を進めるとともに、事業目的の達成・所期の効果が発揮されるよう、地方自治体に寄り添いながら引き続き支援していきます。

労働力不足が進む我が国において、行政サービスの維持や質の向上を図るためには、行政機関において、積極的にAIを利活用していくことが重要です。デジタル庁としては、関係省庁と協力して、行政機関職員向けにAIを安全・安心に利用できる環境「源内(げんない)」(※)の提供や政府保有データの整備等「ガバメントAI」の普及推進等、生成AIの利用拡大を進めます。
(※)「生成AI」は英語略称で「GenAI(Generative AI)」と表記されるほか、江戸中期の発明家「平賀源内」にちなみ、生成AIによる様々な発明が集まる場になってほしいという願いを込めた名称。

また、デジタル行財政改革会議において、人口が減少する中でも、医療、子育て、交通、上下水道、行政含む公共部門の必要なサービスの維持・向上が可能となるDX施策の推進に取り組むとともに、AI活用にも資する円滑なデータ利活用を促進するための制度について、情報の保護とのバランスも考慮しながら、準備を進めてまいります。

デジタル化への不安やためらいを感じている方もいらっしゃると思います。デジタル庁は「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」を目指しており、デジタル化のメリットを国民の皆様に分かりやすくお示しし、ご理解・ご安心いただくことが重要なミッションと考えております。加えて、国民一人一人の生活がデジタルと密接不可分になる中で、国民の方々が、あたかも感染症予防のための手洗いやうがいをする習慣のように、情報セキュリティにおいても、①パスワードを使いまわさない、②PC・スマートフォン等を最新の状態にアップデートする、③心当たりのないメール・SMSは開かない、等の「基本的な習慣」を身に付けていただくことも重要です。情報セキュリティを含めたデジタルリテラシーの向上に向けても、関係省庁と連携してしっかりと取り組んでまいります。

本年も、皆様のより一層の御理解と御支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

デジタル大臣 松本尚

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