G20南アフリカ デジタル経済大臣会合等の開催結果
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デジタル庁は9月29日から30日にかけて、南アフリカ・ケープタウンを訪問し、G20デジタル経済大臣会合及びG20 AIタスクフォース大臣会合へ参加するとともに、参加国閣僚等と会談を実施しました。
両会合は、11月22日から23日に開催されるG20首脳会合の関係閣僚会合の一環であり、構成国・地域のほか、招待国及び関係国際機関が参加し、デジタル経済における諸課題について議論が行われ、成果文書として議長声明が発出されました。
昨年のG20ブラジルに引き続き、本年のテーマである「デジタル公共インフラ」及び「AI」においては、その発展、実装のためにはデータ共有における信頼性の確保や相互運用性が重要であることが再確認されました。この観点から、2019年のG20大阪サミットにおいて日本が提唱したDFFT(信頼性のある自由なデータ流通)の重要性が、議長声明においても強調されました。
また、G20参加国閣僚等とバイ会談を実施し、今後のデジタル政策の方向性や、G20を含むマルチ会合における連携についても確認しました。
1. G20デジタル経済大臣会合
9月29日(月)南アフリカ・ケープタウンにおいて、G20デジタル経済大臣会合が開催されました。今回の会合では、以下の4つのテーマに沿って議論が行われ、会合での議論の内容を踏まえ、成果文書として議長声明が発出されました。
- 普遍的かつ公平なデジタル包摂
- デジタル・トランスフォーメーションの主要要素としてのデジタル公共インフラ
- デジタル・イノベーション・エコシステム:中小零細企業(MSMEs)の潜在力の解放
- すべての人々のための、公平で包摂的かつ信頼性があり、持続可能な、社会的に有益な人工知能(AI)
本デジタル経済大臣会合の議論では、包摂的で持続可能なデジタル経済の基盤であるデジタル公共インフラ(DPI)の進展に向け、相互運用性の向上が重要であることが確認されました。さらに、倫理的で人間中心のAIの実現のためには透明かつ包摂的な法制度が重要であり、またプライバシー・安全・人権・個人データ保護・知的財産権を保護しつつAIを発展させるためには、データの開放・共有を促進することが重要であることが確認されました。
日本側からは、信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)を実現することの重要性を強調し「デジタル公共インフラ、AIの価値を高めるためにはデータが必要不可欠であり、そのためにDFFTや相互運用性の向上が重要となる」旨発言しました。
2. G20 AIタスクフォース大臣会合
9月30日(火)南アフリカ・ケープタウンにおいて、G20 AIタスクフォース大臣会合が開催されました。
同タスクフォースは、本年議長国南アフリカの主導により、昨今AIが分野横断的に議論さている現状を受け、倫理的で信頼できるAIエコシステムの形成と、国際的なAIガバナンスの強化を目的として立ち上げられました。
成果文書として議長声明が発出されました。
成果文書
G20デジタル経済大臣会合 議長声明は以下のとおりです。
G20 AIタスクフォース大臣会合 議長声明は以下のとおりです。