穂坂デジタル副大臣が石川県・能美市・小松市のデジタル実装の取組について視察を行いました
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穂坂デジタル副大臣は、2025年6月24日に石川県の被災者データベース 、能美市のICT×見守り保育・ドローンを使用した物流サービス・コミュニティセンター2.0及び小松市の自動運転バスの視察を行いました。
視察の目的
今回、石川県内で、県として行う事業を含め、大きく3つの取組を視察しました。視察先においては、デジタル田園都市国家構想交付金や、その後継の新しい地方経済・生活環境創生交付金等を活用し、デジタル実装の取組を進めています。
能登半島地震を背景に、石川県では被災者データベースの構築など、防災にデジタルを活用する取組を進めており、令和7年(2025年)度も新たに広域での被災情報把握・共有に関するサービス実装を行います。今回の視察は、防災だけではなく、医療や保育・教育、物流・運送など、暮らしに必要な様々なサービスがデジタルを活用した形で実施されている現場を確認し、現場における施策運営上の気づき等を参考にさせていただき、デジタル庁の施策として今後活かしていくことを目的としています。
被災者データベース視察(石川県)
石川県の協力を得て、石川県副知事と今後の防災DX施策に関する意見交換を行うとともに、石川県が令和6年能登半島地震対応において応急的に構築した「被災者データベース」のデモを視察しました。1.5次、2次避難所の避難者名簿や、避難所以外の被災者名簿等を正確に管理することで、広域避難者を含めた被災者の状況把握が可能となります。これは災害関連死の防止にも役立つ優れた取組です。

ICT×見守り保育・ドローンを使用した物流サービス・コミュニティセンター2.0(能美市)
国造保育園では、園児見守りサービス「cocolin」の視察を行いました。
着衣型のIoTで午睡時の体の向き、呼吸などを検知、記録を自動化し、保育士の補助を行っています。

能美市のこくぞう里山公園交流館では、配達のため山を越えてきたドローンから昼食用のカレーを受け取りました。こくぞう里山公園交流館は物流サービスにおける無人店舗・配送の拠点として整備予定となっています。
その後、集荷拠点となっている辰口福祉会館に移動し、ドローン、航路、物流サービスの概要説明を受けました。避難物資の配送や買物弱者支援でドローンを活用した取組が今後進んでいくと伺いました。


能美市粟生町公民館では、コミュニティセンター2.0の視察を行いました。「コミュニティセンター2.0」では、従来の公民館(自治公民館)を平時・災害時同じインフラでデジタルサービスを受けられる拠点へとアップデートを目指しています。公民館でデジタルサービスを活用することで、人の交流を促進し、デジタルに不慣れな高齢者等も地域の方のサポートを受けながらインターネット検索などのサービスを利用できます。スマホ教室などを通じ地域の人をつなぐコミュニティサポーターや市民の方々と意見交換を行い、お互いのコミュニティセンター2.0に対する感想を伺いました。
座談会後はオンライン診療を視察しました。オンライン受診後、薬剤はコミュニティサポーターによる配送又は、スマート物流サービスで配送します。


小松市の自動運転バスの視察
小松空港と小松駅間の移動手段として社会実装されている自動運転バスに乗車するとともに、今後の取組等について意見交換をしました。現在は自動運転レベル2での運行を実施しており、今後レベル4での運行に向け、所要の手続や運行検証を行う予定と伺いました。レベル4、無人での自動運転では、ドライバー不足という地域の課題が解決できる可能性もあり、持続可能な地域公共交通が実現できるよう更なる取組の推進が期待されています。

視察を終えて
穂坂デジタル副大臣は「どの取組も非常に興味深く、その土地に必要なニーズを的確に捉えてデジタルを上手く活用されている姿が、非常に印象に残りました。安全安心な環境を、地域のニーズをとらえながら実現できるよう努力をしていきたいと思います。」と述べました。