本文へ移動

国のオープンデータを活用して地域課題に取り組む学生向けのコンテスト「e-Govデータコンテスト」を実施しました

魅力をアピールしたい地域を選定し、その地域が抱える課題に対してe-Govデータポータルのオープンデータを使用した原因分析をもとに解決策を提言する作品を募集する「e-Govデータコンテスト」を開催しました。

開催結果

作品募集・審査

2023年9月26日(火)から11月6日(月)まで作品の募集を行い、45チーム・104名の方から作品の応募がありました。
審査委員による審査により受賞作品を決定し、12月10日(日)にデジタル庁にて表彰式を行いました。
河野大臣、審査員、受賞者の集合写真

審査委員

※五十音順、敬称略

  • 石戸 奈々子(慶應義塾大学/教授、B Lab/所長)
  • 大林 尚(日本経済新聞社/編集委員 武蔵野大学/客員教授)
  • 岡田 隆太朗(一般社団法人日本ディープラーニング協会/専務理事)
  • 稗方 和夫(東京大学大学院新領域創成科学研究科人間環境学専攻/教授)
  • 丸田 之人(室蘭市役所 経済部 緊急経済対策室/室長 デジタル庁/オープンデータ伝道師)
  • 渡辺 美智子(立正大学データサイエンス学部/教授)
  • 村上 敬亮(デジタル庁/統括官(国民向けサービスグループ担当))

詳細は審査委員プロフィール(PDF/1,000KB)をご確認ください。

受賞作品概要

本コンテストの受賞作品を紹介します。

最優秀賞

北海道における新しい鉄道のあり方

受賞者氏名・学校名(敬称略)

濱田 一輝 武蔵野大学

作品概要

北海道富良野市を通る鉄道は赤字となっている。バスの運転士不足で将来バスを増やすことによる解決も難しい状況であり、移動弱者が拡大する懸念がある。
利便性が向上することで住民、観光客の鉄道需要があると考えられることから、半デマンド型交通の少人数輸送の乗客型、車両搭載可能な車載型の未来型鉄道RACo(受賞者提案)を提案。

審査委員コメント

移動手段自体を観光にしてしまおうという生活者のニーズと地域活性化に向けて打つべき施策と組み合わせる一石二鳥の提案は、アイデアとして面白い。
コストシミュレーション、既存の類似事例と比較したときの価値をしっかりと分析しており、アイデアを具体的に実現するにあたってのポイントを的確に示していた。
このRACoという動物のラッコを想像させる新しい交通システムであることが印象に残った。
人口過疎地の交通システムを考えるときに、バスへの転換というのを考えがちであるが、データ分析によって、富良野においてはこのバスへの転換が10年後には多分持たないということを断言しているところが非常に良い。
このビジネスモデルを実現するためにスタートアップの意識を持ってこのアイデア・作品をより精緻にしていって欲しい。
EBPMにおけるデータ活用ではエビデンスが強調されるが、弱者のための統計という言い方があるように、声が出ない人達に共感するエビデンスを出すというところが大事であり、社会課題への共感力も素晴らしかった。
若い皆さんがデジタルを使ってどんどん未来の姿を構築していくことが頼もしく未来を感じて嬉しい。

受賞者コメント

このような賞をいただきまして、本当にありがとうございます。
作品の制作期間の2週間はずっとコンテストの資料を制作していましたので、その苦労が報われたなという思いです。
北海道の公共交通の存続というものについて、とても興味を持っていて、観光したこともある富良野市で廃線の話があるということで、これ以上廃線させないためにはソフトウェアを融合した形で何か作れないかなと思いテーマを選びました。
プレゼンテーションを行う学生の写真

データ分析賞

定住人口・観光来訪者数の増加に繋げる狭山の公共交通の改善策

受賞者氏名・学校名(敬称略)

井内 煌惺 西武学園文理高等学校

作品概要

埼玉県狭山市のアンケートにおいて狭山市から転出する理由のうち交通の便が悪いという回答が45%近くあり、交通の便の改善が喫緊の課題となっている。
狭山市と環境が類似している自治体のうちバス利用が活発な自治体と狭山市のコミュニバスのルートを比較し、独自の評価方法を構築した。その評価方法を用いて、狭山市のオリジナルルートを作り最適なルートを提案。

審査委員コメント

もともと数十ページあったものを20ページにまとめるのに苦労したという位、ものすごい愛を持ってデータに愛を注いでいる姿が、感銘を受けました。また、非常に丁寧に作られていて、資料のロジックがしっかりしている点もよかった。
バスルートを数値化していく工夫が評価でき、諦めないといけなかったこと、考えなかったことの取捨選択しながら自分のルールを作り、類似事例と比較したところが非常に優れた方法である。
人口が増えて観光来訪者が来て活性化するというサイクルを前提に、入口としてのデータ分析により提案し、社会にどう出ていくかを意識しているところも非常に良い点である。
分析・点数付け・新しいルート探索という、解決志向の分析をしているところも良い。データを実務に使おうという意図がよく読み取れる素晴らしい提案である。

受賞者コメント

自分が研究してきたテーマでコンテストに応募し、データ分析賞という形で評価され嬉しく思います。
普段、学校までスクールバスで通っている中で車社会という現実に直面し、路線バスや私鉄はなかなか私の力では変えることは難しいがコミュニティバスなら市に提案すれば変えられるかもしれないと着目しました。
今日いただいたアドバイスを元に更なる良い探究になれるように頑張っていきたいと思います。
プレゼンテーションを行う学生の写真

フレイル予防に関するデータ収集方法の提案

受賞者氏名・学校名(敬称略)

今津 若菜/白井 佳穂/山本 美貴/鈴木 彩華/竹本 雅美 雲雀丘学園高等学校

作品概要

兵庫県宝塚市を長生きできる街にするため、フレイルを把握することで健康寿命を延ばしたいが、十分に把握できない。
フレイルの評価基準の一つである「ペットボトルのキャップが開けにくい」に着目し、人が集まるスーパーマーケットで、無料ペットボトルを配布するイベントを実施。目の前でペットボトルを開けるという簡易で効果的な評価方法を提案。

審査委員コメント

宝塚市に限らず全国の自治体でも同じようなことができるテーマ選定が良く、持続性のあるまちづくりとしてフレイルに着目した点も良かった。
ペットボトルを使ってキャップが開けられるかどうかの客観的なデータを得るというアイデアも面白く、機械等がいらないので、他のところでもやりやすく、プレゼントすることでアンケートに答えてもらうところもアイデアとして良い。
保険診療の手前というのはデータがなく、そこを対象とする点が良い。
フレイルの定義をペットボトルに置き換えたことが良かった。学術的には議論はあると思うが、一般の人に分かりやすい。データで見たものを一般の人にわかりやすく説明することが大事であり良いテーマ選定であると思う。
この施策をフレイル判定のために使うか、フレイル予防のための活動の場を広げるために使うかがクリアになると更に良くなり、次に何をやらせてみたら面白いかなとか考えられると次のステップにつながる。

受賞者コメント

すごく嬉しい気持ちでいっぱいです。先生方、市役所の方などたくさんの方に支えてもらっての調査だったので、その人達にも感謝の気持ちでいっぱいです。
テーマは地域の問題点を話しているときに先生からフレイルというものがあると教えていただいて、実際に調査をやってみようと選びました。
地域活性化のためにアンケートを行ってデータを取っていたことを分析するというのは初めてでしたが、これからもこの高齢者の課題をもっとやっていきたいと思いました。
プレゼンテーションを行う学生の写真

施策アイデア賞

秋田県育ちの子ども増加計画

受賞者氏名・学校名(敬称略)

井口 里紗 早稲田大学系属早稲田実業学校高等部

作品概要

秋田県は全国で唯一全人口に対する15歳未満の人口が10%未満であり、全国的な少子化問題の解決のため、秋田県におけるこどもの割合を増やす方法を見つけることで全国にも展開できると仮説を構築。
「こどもをここで育てよう」と家族を惹きつけるために、「居住地」、「お金」、「こどもの成長を助ける場」に着目して課題を抽出し、解決策を検討。PF-BuSという学校と公共施設を結ぶスクールバスとバーチャルカウンセラーがスクールカウンセリングを行うという施策を提案。

審査委員コメント

秋田県の現状について、データを良く調べ、良い点と悪い点をまとめ、そこから提案が始まるという点が素晴らしい。
分析から判明した課題について、データに基づいて解決策を出していくことが重要であり、バスの提案について費用面の解決策も提案されており、こどものカウンセリングの提案について効率化方策まで提案しているところが良い。
秋田県育ちのこどもというキーワードが提案者の気持ちの優しさがそのまま伝わるキャッチーなタイトルである。
他県との比較の中で、秋田県のポジションを見つけていくというところをしっかり統計分析ができていたことに感心した。
大人では気付かないような「キャラクターじゃないと悩みは相談できない」のでバーチャルキャラクターを使用することは非常に大事なヒントである。また、出前授業の業側のメリットを示したことも素晴らしい。

受賞者コメント

大学生もいる中でこのような賞を頂き非常に嬉しく思います。
少子化の問題を何とか改善できればという思いがあり、こどもの割合が一番少ないところでこどもを増やすにはどうすれば良いのかを考えました。
データを分析するのがとても楽しく、他のビジネスコンテストや来年もe-Govデータコンテストがあるなら出てみたいと思います。
プレゼンテーションを行う学生の写真

MediGO ローカル版—⻘森県下北地域編:メディカルツーリズムで医療アクセス改善—

受賞者氏名・学校名(敬称略)

佐々木 慎一朗/下倉 佑太 弘前⼤学

作品概要

2050年までに人口が半数未満になると予測される地域に青森下北半島と津軽半島の多くが含まれており、今後地域の財政規模、交通インフラの縮小により、地域住民の医療アクセスの悪化、財政負担増加の懸念がある。
遠方の病院に行き観光も楽しむプランで医療予約と移動手段を同時に提供する医療観光を提案。

審査委員コメント

自分の専門分野を深め、そこから出てくる社会課題を他の分野と組み合わせながら新しい視点で提案するという点が素晴らしい。
ペルソナを設定して具体的に利用者をイメージしながら、どういうサービスにすべきかを細かく設計し、分かりやすく人に伝えることを意識した提案である。
「それに乗ってみたい」、「未来を感じる」といったワクワクさせるような伝え方を意識していると思う。データは、ともすると突っ込んでいけば突っ込むほど難しくなっていき、伝えにくくなってしまうが、豊かな情報量でカラフルに出しているのは素晴らしい。
リアリティーある課題が課題設定のところでしっかり提示されており本当にそこまで深刻な状況になっているのだということをこの提案を見たときに感じた。その課題を日常のツーリズムに落とし込んだという点が鮮やかである。

受賞者コメント

このようなコンテストに対し自分達で取り組めたことがすごく嬉しいと思います。
私達のチームの今後のキャリアを考えたときと、実際にその現地に行ってみたときに感じたことを掛け算して課題設定しました。
元々このツール自体は普段からよく使うツールだったので、コンテストで何か取り組めることがあるのであれば取り組みたいと思っていました。
これを誇りにまた頑張っていきたいと思います。
プレゼンテーションを行う学生の写真

作品に関する留意事項

  • 受賞したアイデアについては、デジタル庁、審査委員のいずれも、性能、品質等の保証を行うものではありません。
  • 本事業を通じて完成したサービスについて、デジタル庁が公式サービスとして公認、公開、頒布などを実施するものではありません。

賛同団体

関連情報

シェアする: