第12回デジタル社会構想会議

概要

日時:
令和8年(2026年)5月22日(金)10時00分から11時30分
場所:
オンライン開催

議事次第

  • 1.開会
  • 2.議事
    • 次期「デジタル社会の実現に向けた重点計画」の策定に向けて
  • 3.閉会

会議動画

会議の様子はYouTube(デジタル庁公式チャンネル)にて公開しています。

資料

議事録

事務局: 定刻となりましたので、ただいまから、第12回「デジタル社会構想会議」を開催いたします。

本日の会議は、運営要領に基づき、村井座長ともご相談の上、一般の皆様、報道関係の皆様に公開する形で開催することとしておりますので、Teamsライブイベントを通じてライブ中継をいたします。

本日は、村井座長、岩﨑様、村上様、若宮様、渡辺様の5名の構成員にご出席いただいています。

また、本日ご出席がかなわなかった構成員のうち、池田様、三木谷様、村岡様の3名より、事前にご意見を頂戴しております。

デジタル庁からは、松本大臣、今枝副大臣、川崎大臣政務官が出席いたします。

資料につきましては、会議後にデジタル庁ウェブサイトに掲載させていただきます。なお、一部の資料につきましては投影のみとさせていただきます。

それでは、議事に入らせていただきます。村井座長、議事の進行をお願いいたします。

村井座長 : どうもおはようございます。構成員の皆さん、それから関係者の皆様、お忙しい中、ご参加いただきましてありがとうございます。

座長の村井でございます。よろしくお願いします。

本日、議題のとおり、デジタル社会の実現に向けた重点政策の策定ということでいろいろな準備をしていただいていまして、委員の方に議論の中でいろいろなインタラクションをさせていただいて、その結果を今日は説明していただくということで、重点計画の本文案ということでご覧いただけると思います。構成員の皆さんには非常に多様な専門的なご意見をいただいていますけれども、さらに本日も活発なご意見をいただければと思います。

それでは、議事に先立ちまして、まず松本デジタル大臣よりご挨拶をいただきたいと思います。大臣、よろしくお願いいたします。

松本大臣: 皆さん、おはようございます。

構成員の皆さんにおかれましては、多忙な折、会議に参加いただきまして誠にありがとうございます。本年度のデジタル社会の実現に向けた重点計画の素案について、今日はご議論いただきたいと思います。

これまでデジタル庁ではマイナンバーカードの普及・利活用、それからガバメントクラウドや自治体システムの標準化といった行政DX基盤の整備、医療・防災といった準公共分野でのDXの推進、そしてガバメントAI構築をはじめとしたAIの積極的な利活用推進に取り組んでまいったところです。一定の成果も見られるとは思いますけれども、一方で内外の社会情勢の変化も踏まえて、こういった政策の見直しは今後も不断に行っていかなければ
なりません。とりわけAI技術の普及進展、そして地政学的状況に伴う政策転換ということが我々にも求められると思います。

AIやAIエージェントが社会、あるいは政府の中で積極的に活用され、これまでのDXの取組が拡大・加速するということで生産性の向上や省人化を経て国益に資するように、我々としても進めていく必要があると思います。昨今、自民党からもAIのホワイトペーパーが出ましたけれども、その中ではAI駆動型の世の中をつくりましょうということも言われています。それに我々はしっかりとついていって、その世界観を実現しなければいけないと
も思っています。

また、アンソロピックのミュトスの事例がありますように、そういったサイバー攻撃に対する懸念が強まっている中、これに対応するということも見据えながら政策を進めなければいけません。自律性を確保すること、国産品を育成することなどなどたくさんの課題があると思いますので、そういったことも踏まえまして今日は活発なご議論を期待したいと思います。

ありがとうございました。

村井座長 : 大臣、どうもありがとうございました。

それでは、議事に入りたいと思います。初めに事務局から資料の説明をお願いして、それに加えて今日欠席の構成員の方からのご意見書を頂いているということでございますので、それも併せてご紹介をお願いしたいと思います。

蓮井統括官: ありがとうございます。デジタル庁の蓮井でございます。

それでは、お時間を頂戴いたしまして成果報告と、それから重点計画の本文の素案に関しましてご説明したいと思います。最初に成果報告をごくかいつまんで、先ほど大臣からのご挨拶の中にございましたけれども、ご説明したいと思います。

めくっていただきまして3ページ目になりますが、デジタル庁は間もなく設立されて約5年近くになりますけれども、その中で大きな進展としてはマイナンバーカードがあります。既に1億枚を突破したということでございまして、これを受けてさらにスマートフォン搭載なども進めているというところでございますし、次のページでございます。さらに
利活用シーンも拡大している。マイナ保険証につきましてはカード保有の91%の方が保険証登録もされているということでございます。また昨今、給付税額控除も含めて議論されている中で公金受取口座の登録も6300万を超える登録になっているという状況でございます。

次のページ、DXを活用した災害への対応でございますけれども、災害時にデジタル支援に関する専門チームを派遣するということでD-CERTというものを創設して対応しているということを進めてございます。

なお、事業者に対するDXに関しましては、次のページでございますけれども、GビズIDというものについて、これは累計の登録数が147万ということでございますので、これも事業者さんの相当程度の数が広がっているというところでございます。

なお、ガバメントAIということでございますが、7ページ目でございます。政府によるAIの活用ということで、今年5月以降、最大18万人の政府職員が活用するAIの実証を進めるということで、政府におけるガバメントAIということでAIの利活用ということも進めているところでございます。

なお、8ページ目は自治体システムの標準化・ガバメントクラウド移行でございますけれども、この時点では4割弱と書いてございますけれども、その後、進展して7割ぐらいのシステムが移行したということでございます。ただ、それをさらに引き続き取り組む必要もございます。

9ページ目のベース・レジストリでございますけれども、まず法人ベース・レジストリから今スタートしてございまして、法人の負担軽減というところに貢献しようということで取組を始めておりますが、さらにこれについても今後、不動産等についても進めていくということを考えているところでございます。

非常に粗っぽくて恐縮ですけれども、それを踏まえつつ、ここからは重点計画の素案についてご説明したいと思ってございます。

早速ご説明いたしたいと思いますけれども、まず1ページ目でございますけれども、デジタルにより目指す社会の姿ということでございますが、こちらにつきましてはデジタル活用によって一人一人のニーズに合ったサービスを選び、多様な幸せが実現できる社会、さらに、誰一人取り残さない人に優しいデジタル化というビジョン、こういったものはさらに推進方針として引き続き堅持していくということで考えてございます。

その下の2の(1)でございますけれども、こういったデジタル社会形成においての基本原則といったものも堅持しながら、先ほど大臣からもございましたけれども、AIをはじめとした技術やデータが社会変革をもたらすということで、社会のルールや組織もまた変化を前提とし、実証と学習を通じてリスクと課題を的確に把握し、継続的に更新していくという責任あるアジャイルガバナンスの実現を目指すと位置づけさせていただいております。

その中で、特に「(2)AIの徹底活用」と書いているところでございますけれども、深刻な人口減少や人手不足を踏まえまして、DXの取組を基盤としながら急速に発展するAI技術を活用したAX、AXの定義は注の6に書いてございますけれども、それを一体不可分で推進するということで、従前のAXの取組を大幅に拡大・強化する、言わばAX/DXを推進すると書かせていただいております。

その上でなお、先ほどもございましたけれども、次の2ページ目の上から2行目でございますけれども、我が国の戦略的自律性・不可欠性、これは安保や国際環境の変化、サイバーにおける脅威の拡大というところを踏まえてこういったことを対応するということで位置づけております。

これまでの現状認識につきましては、3ポツにございますけれども、先ほどもご説明させていただきましたように簡略をいたしまして、他方、4ページ目の下の(2)でございますけれども、直面する課題とデジタル政策のアップデートでございます。引き続き、①にございます人口減少・人手不足と自治体のリソースの逼迫、2つ目に、次のページにございますが、生成AI・AIエージェント等の新技術の急速な進展とその活用による経済成長
への期待、3つ目として、安全保障環境の変化やサイバー空間の脅威増大などのリスク要因の高まりといったことを踏まえまして、6ページ目、取組の方向性でございますが、個人・法人の認証基盤や自治体を含む標準化、ガバメントクラウドの普及といったDX基盤の整備といったものを踏まえ、いわばAI化を今後進めるための土壌が整ってきたものと考えてございます。こうしたことを踏まえ、今後は生成AI・AIエージェントをはじめとするAI技術を国・自治体はもとより社会全体で活用するAX/DXの推進ということでございまして、中でもAIエージェントが個人の意思に基づいて必要な情報を自律的に取得・提案し、必要なデータ連携を自動的に行うということで、個人や事業者が負担なく手続を完了し、快適なサービスを享受できる、言わば自律型・提案型で行政サービスを提供するAI駆動型国家の構築を目指すと位置づけさせていただきました。

これに向けまして、下にございます(1)から(4)、AX/DXを国・自治体ともに強化をし、国民の暮らしにもAX/DXを推進し、それによる経済成長の加速をするという(1)から(4)までの4つの柱、さらにこれらを支えるサイバーセキュリティー、デジタル人材、デジタル・AIの重要性、さらには行政推進体制といった4つの横串の政策を重点的な取組として取りまとめてございます。

7ページ目以降は各論に入ってまいります。まず、国・政府のAX/DX基盤の高度化・強靱化でございますが、GSSでございます。政府の業務基盤でございますが、これにつきまして利用者は28万人、6,000拠点への拡大、さらに強靱性を高めてまいります。イにございますように、ガバメントクラウド運用の安定化・高度化でございます。さらにガバメントAIの推進やガバナンスの強化につきましては現在作成中でございますので、ここは割愛いたします。

8ページ目でございますが、政府調達においてもAIの利活用を推進するために標準ガイドライン等を整備し、さらに機械可読性の向上を図っていく。それから、AI活用をむしろ前提とした調達の評価方式ということで、これによってまずデジタル庁の調達でAI駆動開発を試験的に導入したいですし、さらには「ガバメントAIワークスペース」と書いてございますけれども、こういったものを整備して、共通した業務であるもののなかなかルール
が明確ではないので取組が行われにくいものについて、ここで言わばプロトタイプ開発等を行ってサービス提供という枠組みをつくっていきたいと考えてございます。あわせて、オにございますように、AIエージェントの今度は外側から政府やデジタル庁のシステムにアクセスしやすいという環境をつくるためのMCP等の対応を行ってまいりたいと考えてございます。

9ページ目に移りますが、③のベース・レジストリの整備でございます。先ほど申し上げましたように今後、不動産に関するベース・レジストリにつきまして、国籍情報を含む土地所有等情報などに行政機関や国民がアクセスできる仕組みについて、令和11年度以降のサービス提供を目指しているところでございます。

また、④、先ほどちょっと公金口座の話を申し上げましたけれども、「公正」「公平」「迅速」な給付を実現するインフラの構築ということは非常に大きなテーマになってございますが、これについては現在調整・作成中でございます。

(2)でございます。次は自治体でございますけれども、AX/DX基盤の高度化ということで、10ページ目になりますけれども、基幹業務システムの標準化・ガバメントクラウド移行についてはここにございますとおり約7割の移行が完了したということでございますけれども、引き続き残っている特定移行支援システムについてはおおむね5年以内までに移行できるように支援をしてまいり、できれば今年度末までに多くの解消を目指したいとい
うことでございます。

なお、1つ飛ばしてその下の丸にございますけれども、移行後の運用経費の抑制・適正化に向けましての対策を着実に進めるとともに、一時的に増加する運用経費についても国として支援をするということでございます。
あわせて、②にございますとおり、これまでの一連の政府の取組に係る課題の把握や検証を行っていきたいと考えております。

続きまして、③でございます。先ほども申し上げましたが、標準化の成果などを活用するために、自律型・提案型行政サービスの実現に向けた取組としまして、公共SaaSの開発・利用の加速、次のページでございますけれども、自治体フロントサービスや業務システムに係るデータ連携ということで、自動連携に必要な方式の標準化とか、特にライフイベントに関連する申請統計データを自動連携する仕組みといったもので手続のワンストップ化
を目指していきたいということでございます。

また次は、ウにございますけれども、各行政機関の制度や手続につきまして、AI等で解読・処理可能とするためのコード化でありますとか、特に公的な証明書を最新技術であるVCやDIWを活用して証明の電子化・高度化を目指したいと考えております。

また、12ページ目でございますけれども、国・地方ネットワークも2030年頃の将来像の実現に向けて環境整備に取り組んでいる。あわせて、国・地方デジタル共通基盤の整備・推進を図っていくということでございます。

次、3つ目でございます。国民の暮らしのAX/DXでございますけれども、①にございますマイナンバーカードは先ほど申し上げたようにもう1億枚になりましたということを踏まえて、使うことが当たり前になっていくということを社会に向けて、まずここにございますように金融機関の口座開設、携帯事業者との契約の締結における厳格な本人確認の実現にマイナンバーカードを活用するということを今後しっかり施行していく。

それから、13ページ目にございますけれども、マイナポータルのアプリとデジタル認証アプリの統合とか、それからスマートフォンへの搭載についてはAndroid端末についても今年度秋頃に4情報までの搭載を行う。さらに次期マイナンバーカードにつきましても、令和11年度中に魅力あるカードの導入を目指すということを考えております。

あわせて、マイナポータルにつきましては、例えば代理人機能の拡充を行うでありますとか、対象手続を順次拡大する、さらには一番下にございますけれども、次期オンライン申請サービスに向けまして現在のぴったりサービスの後継を導入していきたいということでございます。

続きまして、②につきましては事業者向けの手続でございますけれども、補助金の検索申請が行えるGビズポータルにつきまして、これは今、実証版を導入してございますけれども、今年度中に正式版の提供の開始を目指すということでございます。

以降はいわゆる準公共のところでございますが、医療DXにつきましてはまず医療機関の情報システムのクラウドネイティブ化、さらに電子カルテの情報共有サービスについての今年度中の取組の開始、15ページ目に移りますが、電カルのための部門システムの連携のための標準インターフェースの策定とか、特に大病院向けのクラウドネイティブ型の電カルや部門システムの一体的・集中的な開発、さらには病院のサイバーセキュリティー対策
の強化といったところを取り組んでいくとともに、電子処方箋の推進についても考えたいと思います。さらにはマイナ救急が実行に移っておりますけれども、そのさらに情報連携先の拡大、さらに医療高度化ということで、お医者さんが患者さんのPHRデータを入手できる仕組みを構築するということ、さらに予防接種のためのデータベースの構築といったことに取り組んでまいります。

16ページ目に参ります。今度は自動運転でございます。いわゆるAI駆動の形の単一のAIで処理するエンドツーエンド型の技術がさらに進展していることを踏まえまして、AIの安全性の評価手法の確立も含めた開発環境の整備と、それから導入関係の整備を同時並行で進めるとともに、こちらの3月に選定しました自動運転の先行的事業化地域における関連施策の集中投入やデジタル庁の伴走支援を行うということでございます。

続きまして、こども・子育て・教育関係でございますけれども、電子版の母子健康手帳の全国展開、それから17ページ目以降の教育分野、それから今度は教育でございますけれども、クラウド型の校務支援システムの全自治体における導入という取組、教育データの効果的な利活用、さらには学校現場でのAIの活用に向けてのガイドラインの改定でありますとか、機械可読化・構造化等々の取組を進めていくということでございます。さらに、
セキュリティーの基盤も重要ということで、特にGIGAスクールの2期に向けてセキュリティー基盤の構築を図るということでございます。

また、18ページ目でございますけれども、こまもろうシステム、いわゆる日本版DBSの関係でございますけれども、こちらのシステムも12月の施行に向けて整備しているということでございます。

また、防災DXにつきましては、新総合防災情報システム、いわゆるSOBO-WEBでございますけれども、こちらの機能強化や自動連携の拡充、さらに地域住民への避難指示等の情報伝達、LアラートのSOBO-WEBとのさらなる情報連携、また、今度は気象でございますけれども、AI気象モデルと物理的手法のモデルの開発を両輪で進めて予測精度の向上を図っていくということでございます。さらに、それ以外の分野でも税やマイナンバーカード、マイナポータル、確定申告の利便性をさらに高めていくこと、農業データの連携基盤を一層整備する。行政分野におきましても。19ページ目にございますけれども、会計DXでありますとか、旅費関連システム等々の整備を図ってまいりたいと考えてございます。

なお、20ページ目にございますが、政治資金収支報告書についてもオンライン提出が義務づけられたということを踏まえまして、データベース等の整備を行っていくということでございます。なお、空き家対策や不動産IDの整備なども書かせていただいております。

続きまして、21ページ目以降でございます。AX/DXにおける徹底的推進ということでございますが、自律性の強化ということでございます。ここはガバメントAIの整備・活用に当
たりまして我が国として自律性・代替性・耐遮断性を確保する、これをAIソブリンティという表現をつけておりますが、これを基本的な考え方といたしまして、次の丸以降にございますけれども、行政事務のデータのアクセスと利用のコントロールを確保する観点を調達段階から各仕組みの導入でありますとか、次の丸の下のほうにありますが、特定の事業者に依存しない複数の選択肢の確保、次にございますように、国産を含む複数の基盤モデ
ルをAIに実際に活用して比較評価をし、モデル選択の評価手法、判断基準を検討していくということ。

こういったことを踏まえて、令和9年度以降ですけれども、複数の基盤モデルをタスクに応じて選択・協調・評価させる統合的運用基盤を整備したいと考えてございます。それ以降の源内やクラウド事業の関係はまだ現在作成中でございますが、あとはデジタル庁のPQC移行に向けた取組をここに書かせていただいております。

あと23ページ目以降は、オープンソースについてもデジタル庁でまずは利活用・公開に関するガバナンスの確立と、併せてオープンソース・プログラム・オフィス(OSPO)を設置したいと考えてございます。なお、AIを活用したオンチェーン金融につきましても環境整備を図るということでございます。

続きまして、半導体戦略やワット・ビット連携等の民間投資の促進でございます。国産マルチモーダル基盤モデルの開発や産業データのAI-Ready化、さらには信頼できるAIの開発・活用支援に関する評価基盤の構築といったことや、地域AXということを進めていきたいと考えております。

また、関連するデータ連携でございますが、エコシステムの構築から次の証明書のデジタル活用、先ほども話が出ましたけれども、その好循環を目指す。さらに、AIに資するデータ利活用ということで、現在、国会にかかっているデータ利活用の法案の具体的な施行をしっかりと行うということで位置づけてございます。

なお、政府認証基盤はじめとする政府情報システムのPQCへの円滑な移行に向けたロードマップの策定でございますが、併せてDFFTの具体化、ガバメントAIの国際展開を位置づけております。

ここからは横串でございますけれども、端的に申し上げますが、サイバーセキュリティーの確保ということでございまして、政府システムに対するサイバー攻撃に対する監視機能の強化ということで、高性能AIを活用した政府情報システムの脆弱性対応スキームを、先ほど大臣からもご指摘がございましたように導入を図っていくということ、あわせて、統合運用・監視システムの高度化でございますとか、さらには自治体のサイバーセキュリ
ティー対策の向上を図っていくということで、そのために必要なクラウド更新やセキュリティーの向上、デジタル人材の教育・確保に併せて、先ほど申し上げましたように医療機関や企業のサイバーセキュリティー強化等、特に大規模病院のサイバーセキュリティー対策の重点的な強化、さらにサプライチェーン全体でのサイバーセキュリティーの対策、国内のサイバーセキュリティーを供給する能力、国内のサイバーセキュリティーのサービス
を提供する事業者の育成も含めた取組を図っていくということでございます。

29ページ目でございますが、セキュリティー人材を併せて確保いたしたいということ。
また、その人材も含めましてデジタル人材の確保・育成につきましては、①にございますが、2022年度から26年度の5か年間で230万人の育成ということでございまして、その次の目標設定に向けました育成ということで来年度以降の目標を取りまとめる方向で書かせていただいております。

あわせて、AI・デジタル人材の具体的な中身としても、スキルプラットフォームというものの拡充を図っていくということでございますし、さらには学校教育における人材育成の取組について強化を進めてございます。

7つめは、まさにデジタル・AIの受容性の向上ということでございますけれども、デジタル推進委員の活用の促進ということでございまして、あとはデジタル技術と郵便局を活用した地域の持続可能性、なりすまし広告、これはまだ調整中でございますけれども、位置づけたいと思いますし、偽・誤情報への対策、サイバー犯罪の抑止、さらには日常的なセキュリティー対策としてのサイバーハイジーンについてのコンテンツの整備についても
やっていきたいと考えてございます。

最後、デジタル行政の推進体制整備でございます。まずはデジタル庁おおむね1,500人の組織を一つの目安に取り組んでいるわけでございますが、さらに今年、デジタル行財政改革会議の事務局機能をデジタル庁に移管するということで取り組もうとしているところでございます。

あわせて、横断的な統括・監理機能の強化と、また、33ページ目の③にございますように政府情報システムの統括・監理機能もより強化を図っていきつつ、各府省庁へのサポート体制をしっかりと取り組むことを位置づけているところでございます。

長くなってしまいましたが、以上です。

村井座長 : ありがとうございます。

それでは、欠席者の構成員の意見書をご紹介いただきます。お願いいたします。

事務局: それでは、私から構成員の皆様から事前にいただいたご意見をご紹介させていただきます。

まず、宮崎県都城市の池田市長からのご意見でございます。5点のご指摘をいただいております。

第1に、デジタル庁の権限・体制のさらなる強化と人員・予算の確保。

第2に、ガバメントクラウド移行後の運用経費増嵩への対応として、利用料の適正化と自治体への財政措置。

第3に、給付付税額控除について、基礎自治体への過度な負担を避け、将来的には国が一元的に給付事務を担う制度設計の要望。

第4に、自治体システムの共通化における小規模自治体への配慮と業務改革の抜本的検討。

第5に、ガバメントAI「源内」について、通知・通達等の行政文書を網羅的にナレッジ化する仕組みの構築を求めるとのご意見でございました。

続いて、楽天グループ・新経済連盟の三木谷代表からのご意見でございます。

AI導入・活用の徹底的強化に向けて3点のご提案をいただいています。

第1に、グローバルなオープンソースモデルを活用した国産AI開発の促進により、経済安全保障と高性能AI活用の両立を図るべきとのことです。

第2に、政府採用AIモデルの定期的な拡充・見直し、具体的には毎年度公募を実施してはどうかということでございました。

第3に、AI人材確保として国内人材育成と外国人材確保の両輪での取組、義務教育段階でのAIリテラシー教育や優れた外国人材呼び込みのための税制の抜本的見直しを求めるご意見でございます。

最後に、山口県の村岡知事からのご意見でございます。2点のご指摘をいただいております。

第1に、AI・AIエージェント等の利活用について、自治体が安心して活用できる環境整備として国産LLMの開発促進や財政支援の継続を要望されております。

また第2に、自治体情報システムの標準化について、特定移行支援システムの円滑な移行と移行後の運用経費抑制に向けた取組の着実な実施、そして地方に新たな負担が生じないよう必要な財政支援を求めるとのご意見でございます。

以上、構成員からの事前意見のご紹介でございました。

村井座長 : ありがとうございました。

それでは、議論に入りたいと思いますけれども、今のご説明を伺っていてもうお分かりだと思うのですけれども、いつになく大変盛りだくさんの内容になっています。これはDXが進んでデジタル庁の活動をやってきたがゆえにそれぞれのセグメントの中での課題がきちんと行き当たったことで、つまりDXが進んだのですごく多様な課題が盛り込まれたということなのではないかなと思うのですね。つまり、各省庁の守備範囲、各産業の守備範囲に全てDXが行き渡って、だからこそその課題が浮き彫りになったということで非常に多岐にわたる議論になったというのが今のお聞きになった内容だと思います。

それで、もう一個の2026年度の大きな課題はやはりAIですね。この2年間で急激に発展をして、かつ、それぞれのところでAIをそれなりの使い方をできるようになってきた。それで一番価値がある部分というのは、行政サービスに対して複雑な法的な背景があるとい
うところの正しいデータを利用した、ソブリンティかもしれないですけれども、正しいデータを使ったAIの正しい利用というものを言わばデジタル庁が先導するということになって、その期待も自治会の首長の方からも発言があったと認識しておりますので、ここがとても今回のデジタル庁の役割として大変大きくなるところだと思います。誰一人取り残されないということは、国民一人一人が行政のサービスを通じてAIの恩恵をどうやって受け
るとか、あるいは心配をどのように解消できるのかということだと思います。これもIDがあってデータがあってそのアクセスができるということでAIは進むわけですから、そういう意味では順調に進んできたのだと思います。

それでは、早速構成員の方のご意見を伺いたいなと思いますので、委員の方はいつものように挙手をしていただければと思います。

まず岩﨑さん、どうぞ。

岩﨑構成員: どうもありがとうございます。

今回の重点計画につきましては、日本のデジタル政策の根幹を成す戦略を網羅していると拝察しております。先ほど座長もご指摘のように、AIへの急激な進展と誰一人取り残されない社会の実現の両輪に対応できるよう、引き続き司令塔機関としてのデジタル庁様の役割に期待したいと思います。

今後の実装に向けて3点ほどコメントさせていただきます。

まず、マイナンバーカードの普及につきまして、この10年で1億枚を超えたということで、任意で進めてこられた中では非常に大変なスピードで進んできたと思います。こちらはご尽力の成果だと思っています。先進国でもこれまで個人認証が急激に普及したケースというのは特にあまり聞いておりませんので、引き続き応援したいと思うのですけれども、利用率や利便性の向上に努めるということと、今後、このマイナンバーカード関連の認証
やアプリの運用、また、次期マイナンバーカードの更新手続などの周辺業務が増えてきますので、これらを支える多様な人材と、関連機関との連携などもしっかりと進めていただければと思います。私は J-LISの理事も務めていますので全力で対応したいと思います。

2点目は自治体のDXとAXについてなのですが、引き続き人材とコストの対応、また、AXにシフトしてきている中でのリテラシーやリスクの対応の強化をお願いしたいと思います。
地方自治体との連携強化については自治体の基幹業務システムの標準化を7割まで達成されてきたということですが、移行後の運用コストや人手の問題を抱える自治体もございますので、そういったところへの注力と、また、自治体のAI活用に関してはガイドラインが提示されているものの、まだリスクに対する認識を共有していくための取組が引き続き大事だと思いますので、研修、教育支援にもぜひデジタル庁様のご支援を期待したいと思っています。

3点目ですが、ガバメントAIの国際展開についてですけれども、先日、松本大臣は日EUのデジタルパートナーシップ閣僚級会合で国際展開について言及されておられたかと思うのですが、また、27年に東京で第5回の日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合を開催されるという予定であるということを拝察いたしました。日本の源内をはじめとしてデジタル政府の国際プロモーションには期待申し上げる次第です。

また、欧州のみならず、今後、グローバルサウスの諸国をはじめとしてAIのエコシステムの発展に寄与するよう、日本のガバメントAI「源内」の国際展開を図るということについては賛成でございますので、ぜひ進めていただきたいと思います。特にグローバルサウスは国際展開上重点地域と私も捉えております。国際PRを進めていただいて同志国との連携を密にしていただきたいと思います。

AIの進化・発展とともにデジタル政策も各国急激に進んでおりますが、それぞれの社会課題は各国でも異なりますので、標準化モデルも大事ではありますが、日本が連携すべき国に合わせて多少ローカライズさせていくということも大事だと思います。まずはカウンターパートとの密な連携が望まれると思います。その国の課題解決に支援できるようなデジタル政府の今後の国際展開に大いに期待申し上げる次第です。

以上です。

村井座長 : ありがとうございました。大変重要な提案をたくさん提示していただきました。また後で議論していきたいと思います。

村上さん、ご意見をいただいてよろしいでしょうか。

村上構成員: では、私からご説明させていただきます。

皆さん、取りまとめありがとうございます。誰一人取り残さないというところを実現しながらも、しっかりとデジタルの恩恵を受けるというところをまとめていただいて非常によろしいかなと思っております。
私からは3点お話をさせていただきたいと思っておりまして、1点目はマイナカードの普及のところ、非常にデジタル庁さんのリーダーシップによりこの普及というのが進んできたことは大変喜ばしいと思っております。特に私が期待をしておりますのが、防災への活用でございます。防災DXとも絡んでまいりますけれども、災害時には個人を認証するということ、そして個人のニーズというのを捉えることという情報が、一日も早い通常の生
活に戻るということをサポートすることに対して必須だと考えております。以前もマイナカードでそういったことができないかということを検討していたとお聞きしておりますけれども、カードを持って避難するということが現実的ではないのではないかというご意見もありました。ですけれども、皆さんスマホは必ず身につけているので、スマホの中にマイナカードの情報が入っているようになると一気にこの部分が加速するのではないかと考
えておりますので、防災DXの活用にもマイナンバーの情報というのを活用できるのではないかと大変期待をしております。私も保険会社におりますので、そういったところは民間の側からもご一緒にできるところはないかなと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

もう一つは、マイナンバーの普及に伴いましたのと関連いたしまして自治体の情報システムのところです。デジタルのところは自治体によってはAI、あるいはデジタルへの投資というのが非常に苦しいところもある中、こういった全体の底上げというところを国が主導して行っていき、また、マイナンバーを通じて情報を共有できるということは、非常に一気にデジタル化へ、それから利便性の高さというのを高めるのではないかと思っており
ます。

自治体の自治というのは自分たちで治めると書きますけれども、これは自分たちで治めるというところを全部自分でやらなくてはいけないと捉えるのではなくて、新しい自治の形というのをこういう共通システムと、それから自分たちの自治体で行っていく部分というところで考えていただけるきっかけになればいいかなと思っております。

2点目、AIの話でございます。昨今、AIはミュトスに代表されるようなAIの高度化によったサイバーアタックの脅威というものも取り沙汰されておりますけれども、こういったものでしっかり最先端の技術を捉えていくということが最大の防御につながるのではないかなと思っております。

最初にAIの調達の部分ですけれども、デジタル庁の方が旗を振っていただいてこういった調達のガイドラインというのを作られたのは非常によろしいかなと思っております。また、モデルだけではなくて先ほどおっしゃっていたAIエージェントに対するMCPと呼ばれるエージェント同士、AI同士を結ぶところをきちんと設計されるというところは非常に期待を寄せているところでございます。お互いが一個一個のAIがつながることを設計してい
ると本当に天文学的な数字になってしまいますので、しっかりこういうプロトコルというものをしてそれぞれのエージェントというものが自律的に動くような形でするというのは非常に大事だと思っています。

ただ、このMCPは今はまだ標準の議論の最中でございまして、特にデータの権限委譲というところはまだリスクというものが未知数でございますので、しっかりこれは動向も見据えながらデザインを進めていただければと思います。そういったところはAIセーフティーインスティテュートでも情報をしっかり発信していきたいと思うのでよろしくお願いいたします。

また、AIに関してはAIソブリンティの話が出てまいりました。こちらも非常に安全保障上も重要な観点だと思います。調達段階から考えるということは非常に大事でございますし、現時点ではまだフロンティアモデルを含めましてAIは他国に劣後している状態でございますので、調達のところである意味日本企業の育成も含めた全体感のあるデザインをしていただければよろしいかなと思っております。

3点目でございます。デジタル庁の機能の強化についてでございます。非常にこのデジタルの時代、各省庁それぞれに関してデジタルやAIを使っていない省庁はございませんので、ここを横串できちんとガバナンスを効かせていくというのは非常に大事なことであると同時に、私も民間企業で横軸の組織を持っておりますが、非常に難しいということも体感しております。そういったところで、今までの国のやり方だけではなくて民間からの人
材も多数いると聞いておりますので、良いとこ取りといいますか、国の機関として民間の良いところを取り入れていただき、国として良いところは残していただいてぜひ進めていただければと思います。

そういう意味では、民間のところというヒントのところは専門人材のところかなと思います。各省庁のいわゆる政策人材というところで言いますと、専門性よりもどちらかというと政策の専門性が強い方が多くいらっしゃいまして、デジタル・AIに関する専門性というところを持たなければいけないデジタル庁は普通の省庁とは違った人材育成や人材配置といったところが重要になってくるかと思います。そういったところもぜひ鑑みながら組
織の強化というのを進めていただければと思います。

私からは以上でございます。

村井座長 : どうもありがとうございました。これもたくさんのいろいろなポイントをご指摘していただきましたので、後で戻ってきたいと思います。

では、渡辺さん、お願いします。

渡辺構成員: 技術的な分野で起業をしている民間企業の観点からお話をできればなと思っていまして、3点お話しさせていただきます。

1点目に関しては、何よりもまず基盤モデルをつくるといったところが重要だと思っていまして、今日時点で日本から世界で戦える基盤モデルができていない理由は何なのかといったところに、もちろん民間も含めてですけれども真摯に向き合う必要があるかなと思います。人的な問題や規制の問題、資本の問題など、あらゆるいろいろな問題があると思うのですけれども、このパターンをやり続けるとインターネットでも負け、AIでも負け、
ブロックチェーンでも負け、量子コンピューターでも負けと負けを繰り返してしまうので、国産の基盤モデルをつくるというのは国家安全保障の問題だと思っていますし、三木谷さんの資料でもありましたけれども、デジタル植民地になってしまうという危機感を一民間の人間としても非常に高く持っております。なので、基盤モデルをつくるといったところ、特に技術的な話というのが非常に重要になってくるのかなと前提として考えております。

よりオペレーショナルなところに関しては、1つ目のところに関しては、AIの実装によって今までのピラミッド型の組織、社長がいて、部長がいて、課長がいて、新入社員がいてみたいなピラミッド型の組織がAIセントリックに変わってきますよねといったところがもう既に起きているところだと思っていまして、AIセントリックというのはどういうことかというと、AIが中心にいて周りの人間がAIにコーディネーションをしてもらって働くと
いう、ピラミッドから水平になっていくイメージの組織体系になってくるなというのはもう既に起こっていることだと思っていて、そうすると、いわゆるマネージャーの人たちがよりマネージングをするだけではなくてエグゼキューションまでするマネージャーの人たちがかなりバリューが今高くなってきているなと思います。

例えばグローバルでの話などを見ても、今だと結構SNSでも問題になっていたり燃えていたりするのが、大きな銀行のCEOなどが人材価値の低い人たちはどんどんいなくなっていきますよねみたいな発言をしていたり、あと、米国の物すごくでかい会社のもともとの会長が卒業式でAIについて話したら学生から大ブーイングを浴びるとか、そういったマネージャークラスの方々がめちゃくちゃAIのインプリメンテーションを推していて、新卒の
方々や今までだったら新しくエグゼキューターとして入ってこられた方々がかなり職に苦しんでいるみたいな状態がもう既にできてきていて、マネージャーの人たちがマネージャープラスエグゼキューターになるので、人材の配置が根本的に変わってくるということがあり得るかなと思います。そうなったときに、今までの教育のやり方や仕事のやり方が全て変わってくるのだろうなと、必要な知識や経験が変わってくるのだろうなと思っていて、AI前提の教育システムや雇用システムみたいなところも見直しをしていかないといけないといったところが、今後10年とか5年の単位でかもしれないですけれどもあるかなと思いました。

3つ目に関しては、AIを使うときにデータソースを一元化するというのが非常に大事だと思っていて、異なるモデルや異なるデータソースなどを使ってあらゆる人たちがAIをめちゃくちゃ使うようになると、いろいろな人たちがいろいろなデータソースの違うモデルからいろいろなアウトプットを出してくるので、AIを使うことによって意思決定をする人の仕事が増えるというのが、例えば小さい話ですけれども僕の会社でも起きていることで、みんなの生産性が高まってアウトプットの量が増えるのだけれども、確認しなくてはいけない僕のリソースは有限なので、仕事のスピードが逆に全体として落ちるということがあったりするので、一元的なデータソースで自ら学習するAIをつくり、今まで意思決定をしていた例えば僕の会社だったら僕みたいな人をどうやってAIでエンパワーしつつ、会社の生産性とスピードを上げていくのかといったところが重要なので、例えばすごく細かい話
で言うと、データをどこにためますかとか、GitHubにためますかとか、AWSにためますかといった細かい話から、そこにどうやって誰がどうアクセスしますかみたいなオペレーションの話といったところまで落とし込んでいくのが重要なのだろうなと思った次第です。

一旦以上となります。

村井座長 : ありがとうございます。
これも昨今のエリック・シュミットのスピーチがありましたね。ブーイングが結構来ていたというのもありましたけれども、それはこれに反映されていますね。議論の中でこれは出ていたので、早速5ページの真ん中のところに人が人にしか担えない領域により一層注力できる環境をつくるという、要するにAIがジョブを奪ってしまうのではないかというのがアメリカの大学の卒業式のスピーチなどでよく言われていて、本当は違うと思うのですよ。それで、そのことをセットで示していく必要があるのではないかということで加えていただいたので、そういうAIが進むと仕事がなくなってしまうのではないのということは心配だと思うのですけれども、一方で人材が必要になってくる人材不足の日本の中でAIは貢献できるだろうという2つのことをセットで伝えていく必要があるかなと思いました。ありがとうございます。

若宮さん、準備できましたか。

若宮構成員: 今、聞こえますか。

村井座長 : 聞こえます。ありがとうございます。

若宮構成員: では、続けます。

私の場合は、今までの話はどちらかというと元売から卸、卸から小売というところなのですけれども、私の知っている世界は小売から消費者というところになると思います。それで、去年10月の国勢調査のときにもネットでやれた人が45%しかいなかったということで、ほかの国などを見るとがくっとそこが一番格差があるのではないかと思っています。
今は通信環境も随分進んでいて、山の谷間の町などでもここは駄目かなと思ったら結構使えたりするので、もうそちらの問題はいいのではないかと思います。

どうして日本の場合は増えないかというと、特に熟年以降の人などは、私とは関係ないことなのだから、若い者がしっかりやればいいという考え方をしている人が多いのですけれども、海外の場合は本当に老人ホームからでもどんどん発信しておられるということで、これからやっていかなくてはいけないことは広報・啓発活動だと思うのですね。自治体さんでも一生懸命やってくださっているところもあるのですけれども、どうしてもスマート
フォンの操作手順みたいなところで終わってしまうのですけれども、これからは情報とは何かとか、現代社会において情報がどんなに重要なことかとか、それからフェイクニュースとか、偏った情報をどうやって見分けるかという根幹的な教育をやっていかなければいけないと思いますし、それは自治体さんよりもデジタル庁さんでやっていただくのがいいのではないかと思います。

つい最近、シンガポールと台湾に行ってきたのですけれども、どちらも小さい国ではありますけれども、政府がセキュリティーや安全面に関する分かりやすい教材を独自に用意していて、それから政府でもいろいろなイベントをやって、その中でそういうセキュリティーなどに関するクイズをやって、合格するとご褒美がもらえるようなこともやっています。

それから、台湾では図書館を情報教育の拠点にしてやっているのですね。高齢者でやる気のある人が来るところですから、今、台湾の場合は教育部というのですが、日本で言えば文部科学省が中心になってITの教育をやっているのですけれども、局長さんにご意見を伺ったところ、これが一番文部科学省としても生涯学習者にとって大事なことなので、これは大いに力を入れていきますと言っていただいたのです。いずれにしろ日本も政府のほ
うで高齢者も関係ないではない、もっともっと大事なことだからしっかりやれということで、広告媒体なども広報をやっていただいてもそれがどこにあってどうやって見たらいいのかというのが分からないので、例えばそのようなものを婦人週刊誌などというところを使って広報するというのも一つの考え方ではないかと思います。それが一つです。

それからもう一つ、ヒューマノイドロボットが出てきて家の仕事をしてくれるということが少なくとも5年たつと大分本格化するのではないかと思うのですけれども、これから団塊の世代が80代の後半になると、本当に介護などが大変になってくる。それをロボットにやってもらうということで今から準備を進めていただかないと間に合わないのではないかと思います。それをお願いいたします。

以上です。

村井座長 : どうもありがとうございました、若宮さん。大変貴重なご意見をいただきました。

私も先週、タイでAPTという通信関係を中心にしたポリシーの会議に参加をしてきたのですけれども、そこで一個議論になっていたのは、デジタルディバイドというのは永遠に続くという、つまり新しい技術がどんどん出てきて、それを使いこなせない人というのはいつでもいるわけだから、日本みたいにしていればデジタルディバイドはないのかというとそうではなくて、今、若宮さんがおっしゃったように高齢化が進んでいるとか、新しい
技術を使いこなせているのかとか、AIを使いこなせているのかというところも含めた、今度はロボットが出てきてロボットとはどうやって共存するのかというのもそうかもしれない、こういうもので常に新しいデジタルディバイドのシーンというのが出てくるから、それは永遠に課題として考えていかなくてはいけないねという議論が出ていましたので、まさにそうだと思います。

それから、若宮さんがおっしゃったサプライサイドとコンシューマーサイドという、そういう言い方ではなかったですけれども、必ずデジタル政策というのは上からどのようにサプライするのかというサービスサイドと、それからサービスを受ける側とで両方からチェックをする、特にデジタル庁の仕事はとてもすばらしい体制ができたと思うのは、総務省と組んで地方自治体の基礎自治体が国民を見ている、そこと国が何を考えているか、こ
れが通貫して議論できるという体制がデジタル庁でできていることは本当に頼もしいことだなと思って、ほかの国でもそこのところはなかなかできていないのですね。だから、これはデジタル庁はほかの国と話すときは少し自慢してもらってもいいのではないかと思う場面だと思いました。

それから、さっき村上さんがおっしゃった、言わば縦を横につなぐというのがデジタル技術のとても大事なところで、冒頭申し上げたように全ての縦が、つまり産業のカバレッジというのがデジタル化をしてAIを使い始めるというところの中で、セキュリティーとかもたくさんあるのですけれども、そこで横で全体で見られるという視点が本当に大事になってきて、それがちゃんと新しいデータ、それからマイナンバーのような国民のIDと、そ
れからデータへのアクセスというのが健全にドメインごとにできているのかということをきちんと考えていくことというのが大切になってくるだろうなと思いました。

それからもう一個、コストの問題が出てきましたけれども、今、私もAIが面白過ぎていろいろなことをやっていると、のめるとすごく金がかかるのですね。だから、今の段階は高いと思います。これはデジタル技術ですからやがて安くなるけれども、各地方自治体と、それから行政と、それから国と、それぞれがどういうコスト分担をするかということが見通せる、つまりデジタル庁は具体的には予算の一元管理が見通せるようになってきて
いると思いますので、そういう意味ではさじ加減が必要なサービスをみんなのためにデジタル庁が用意するとか、それがだんだんコストが下がってくればそういうところに移行するとか、そういうことのステアリングを握ってデジタル庁が進めていただくことは大事なのかなと思いました。

そのほかにも日本とEUの会議、あとデジタルパートナーシップも大臣に参加していただいて、その中で日本の大きな国際的な使命というものをいろいろなところで聞いてくることがあると思うのですけれども、そういうところでも信頼性のあるクオリティーの高いデジタル社会を世界に対して比肩できるようなものができればいいのではないかなと思いました。

さて、これで一巡したのですけれども、今のそれぞれの方のお話を聞いていて、まずはデジタル庁の方から何かこれだけは言っておきたいということはございますでしょうか。

では、三浦さん、お願いします。

三浦統括官: 国民向けサービスグループで統括官をしております、三浦でございます。

先生方、日頃よりご指導いただいておりますこと、厚くご礼を申し上げたいと思います。

順番にご指摘いただきましたことを私のタームの中でご説明します。まず岩﨑先生から冒頭、カードの普及についてコメントいただきました。まずこれまでの努力についてお労りいただきましたこと、厚くご礼申し上げます。まさに普及から利用というフェーズに切り替わっておるところでございまして、スマートフォンへの搭載の一環かと思っております。そのための体制整備は総務省さんとも一緒になってやっておりますので、さらに連携
を深めてまいりたいと思います。

また、村上先生より防災への活動への期待というお話がございました。まさに本人確認をするためにマイナンバーカードは非常に有効であること、また、それは実際読み取りの準備が事前にできておりませんとできませんので、そのペインポイントをどう潰すかということに関して、昨年度、今度は電子的に読み取りをするような方法ができないかということを政務官にお越しいただきまして現地で実証実験をやってまいりました。少しずつで
はありますけれども、実装に向けてできることをしっかりやっていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたしたいと思います。

それから、若宮先生、いつも推進委員では大変ご助力いただきましてありがとうございます。広報はしっかりやれということでございまして、いつもご指導いただいておりますけれども、今年は少し若者に向けたキャンペーンを政府広報としてしっかり打つなど幾つか工夫はしております。また、おっしゃっていただいておりますお年寄りの方にしっかりリーチできるようにということも引き続き行いたいと思います。

新しい話題ということで、推進委員の方自身が最近トレンドになっているような情報を入手できるような特設のコーナーを設けまして、発信を昨年度末ぐらいから始めております。少しこの辺りの取組もしっかりやっていきたいと思っています。

偽情報についても、これは今、総務省さんを中心としてDIGITAL POSITIVE ACTIONという大きな取組を政府全体で手を取ってやっておりますので、こちらはデジタル庁もしっかり協力をしながら進めていきたいと思っております。

取りあえず私からは以上です。

村井座長 : ありがとうございます。

どうぞお願いいたします。

蓮井統括官: 渡辺さん、ありがとうございます。ご指摘いただいた点が幾つかあると思います。
村井先生から先ほどございました、まさに人が人にしか担えないと5ページ目に書いてあるところでございますけれども、特に日本の場合、もちろん人口減少というのはありますけれども、その中でもAIがどのような役割分担をし、人間とはどのように共存していくのかというところについてしっかり検討しながら進めていく。そのためにも政府としてもしっかりAI駆動ということで導入していって、まず政府が先にやってみるという意味での源内となっていますので、その辺りで出てきた知見等がなるべく広くお示しできるようにしながらということだと思っております。

それから併せて、村上さんからも本当にありがとうございます。また、データの話もございまして、その辺りも含めてですけれども、ちゃんとプロトコルをきちんと整えていくとか、これを基に政府調達で政府がまず使ってみるというところの中で取り組んでいかないかということで、AISIさんからも情報を共有するということでAISIさんとデジタル庁で連携するという取組を始めてございますけれども、引き続きその辺りもしっかりできれば
と思ってございます。

あと、データソースにつきましても渡辺さんから以前からいただいているご指摘だと思います。確かに一元的な、我々はそういう意味では源内でやっているプロジェクトは基本的にラグの方式を使っていて、例えば出張旅費のためのシステムに当たるためのマニュアルは1,000ページもあるものですから、これを人が確認するのは大変なので、それについてちゃんと当たった上で問合せに答えるという形のシステムをつくるといった業務システムの側からまず今は始めてございますけれども、それに必要なデータベースをどうするか。
データベースにつきましても、これまで、国では毎日毎日官報というのを出していますけれども、それのデータを取り込む形でやっておりまして、それをきちんと整えつつ、ちゃんと権利関係も整理しながら機械可読性を高めてデータセットをつくっていく取組なども補正予算などを活用してやっておりますけれども、こういったものの扱い方、さらに企業の中においてもそういったルールがあると思いますけれども、その辺りも含めて今後も引
き続き情報連携させていただければと思ってございます。

あと、岩﨑先生からも自治体システムの標準化についてもご指摘があったと思いますけれども、この辺りも引き続きしっかり先ほどご説明しましたとおり対応していきますし、さらにそれを活用してAIのところをやっていくということで、より住民の皆様、あるいは手続に取り組んでいる自治体の職員の方々の負荷を圧倒的に低減できないかという方向で取組をしたいと思っています。その際に、当然ながら自治体の方々に対する知見のサポー
トといったところもしっかり取り組んでいかなくてはいけないと認識をしてございます。

村井座長 : では、冨安さん。

冨安デジタル審議官: 若宮さんのお話は、先ほど三浦統括官からもありましたけれども、安全・安心ではないですけれども、31ページでなりすまし広告詐欺対策のところは鋭意取組中です。

それから、⑥のサイバーハイジーンもご指摘をいただきました。要するに健康も最初は手洗いからということで、それが高度な話ではなくて皆さんがふだんからやったほうがいいということで、パスワードの話やチェーンメールについてといったものを分かりやすく伝えるコンテンツを作ってそれを展開するという取組も強化していきたいと思っております。

補足でした。

村井座長 : どうもありがとうございました。

それぞれ大事なことが大分出てきたと思いますけれども、委員の方、今のデジタル庁の方からのお話を伺って何か追加でご発言いただける方がいらっしゃったら挙手をお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

どうぞ。

蓮井統括官: すみません、一つご説明と申しましょうか、宣伝にもなるかもしれませんが、村上先生からMCPサーバーの話をいただきました。私どものJグランツという補助金のシステムがございまして、その中でも試験的にMCPサーバーの組み込み等をやってみました。非常に話題になりまして、いわゆるデジタルかいわいでお褒めの言葉もいただいております。これはご指摘のとおりルールを含めて、少しずつ試しながらでありますけれども
進めていきたいなと思っております。

ありがとうございました。

村井座長 : ありがとうございます。

さっきのラグの話なのだけれども、これはAIが一番役に立つのは絶対公務員のサービスで、あれだけのルールがたくさんあって、人間がそれを全部調べるのでどれだけ時間とコストがかかっているかということが解決できるということは、一方ではラグだとかMCPというのはそういうきちんとしたデータがデジタルで整備されているということなので、今までのルールとか、あるいは議事録ということが正しくデータベースとして管理されてい
るのかということが前提になって、物すごく役に立つということなのですね。

ぜひ私からもお願いがあるのですけれども、これは少しノウハウが要りますね。それをデジタル庁が自らできていて、それが各自治体やほかの省庁にうまく展開をしていくということが必要になってくる。ほかの地方自治体でもいいと思うのですけれども、どこか先行するところがうまくいっていて、これこそが実はAIが社会の中で正確ということも含めて展開する大変重要なことだと思います。

一方では、これも繰り返しになりますけれども、デジタル庁が今まで5年間でやってきたことというのはそういうことができるようにクラウドも進めてきたし、各地方自治体とのインターオペラビリティーをつくってきたし、それができているからこそ今のAIでの行政サービスの構築というのができるので、これはデジタル庁の方は誇りに思っていただいたほうがいいと私は思います。これが前提でなければAIは正しく動かないので、そこのと
ころがきちんと考えられるのが大事だと思います。

さて、委員の方、若宮さん、お願いいたします。

若宮構成員: 私が申し上げたいのは、これは何かご褒美と結びつけてしまわないと駄目だと思うのです。というか、それがすごく有効だと思うのです。

というのは、例えばさっきの国勢調査でもそうですけれども、紙で頂いたものを全部読んでデータにするのは時間もお金もかかるわけですね。それを減らしてネットでやるということは、要するにそれだけお金と時間の節約になるのだと。であれば、そこに何かご褒美があってもいい。例えば国勢調査をネットでやった人はポイントでもいいですから、例えば100円とか1,000円の何かご褒美はあってということが、あまり褒めた作戦ではないか
も分からないですけれども、効き目はあると思います。

村井座長 : ありがとうございます。

ご褒美は、データガバナンスはとても大事でしょう。民間がコンシューマーサービスをしているところに、AIのデータも宝はあるのですよ。病院などはもちろんそうです。そうすると、それが幾つかの安全な構造を経て、それで国やほかの全体で使える共通のデータの分析・研究というところに資するためには、民間のデータを公共に出さないといけないのですよ。そうすると、これは買ってくれる人もいるのだけれども、パブリックのために
使うとやはりご褒美があったほうがいいのではないかということがありますので、非常に有効な社会の安全とか、それから災害のときに有効なデータをお持ちのデータがありますね。いつも研究では我々はやっているけれども、携帯電話のデータであるとかメールのデータというのは常にそういう国民の命や安全に有効なのですよ。それをどうやったらパブリックに共有できるのかというための仕組みをつくらなくてはいけないのです。それはご褒美というのか、ふだんの税の割引きなのか分からないですけれども、単なる買上げだけではないと思うのですね。だから、何かその辺りの機運をつくっていく、あるいは仕組みをつくっていく必要はあるかなと私も思っていました。ありがとうございます。

ほかの委員の方でご意見のある方、どうぞ。

よろしくお願いします。

村上構成員: 村上でございます。

防災とDXのところの観点について1点申し上げさせていただければと思います。私もずっとITの会社におりました時代から、防災とDXというか、ITによる防災・減災への取組というのは非常に興味を持っておりましたけれども、先ほど村井座長がおっしゃっておりましたように、今までデータというのを活用することができなかったのは、個々のところでデータがたまっていってもそれを別のところで活用しようと思うと人と人をつなげられな
いといった問題があったのが、これがマイナンバーで一気に解決できるのではないかなと思っております。保険会社もそうですし、民間もいろいろとデータを持っているわけですね。ただ、そのデータというのが個人の方からお預かりしている大事なデータなので、それをたやすく他人に渡すということがなかなか難しいものなのですけれども、これが例えば防災・減災のような公共に資するものなのであれば、しっかりお渡しできるような体制
というのをつくってきたいなと思います。

一方で、先ほどご褒美とおっしゃられていたのですけれども、民間企業は企業でございますので、企業としてのサステナビリティーも考えると、例えば公共に資するものというところにコストをかけて整備したデータというのを出すことのモチベーションといいますか、インセンティブというのはやはり考えたほうがいいのかなと思っておりまして、そういったところもご一緒にみんなが三方よしになるような良い形というのを考えられるとい
いなと思っております。

ちょっとだけ宣伝になりますけれども、弊社は今、昔の言い方で消防隊のHIKESHIという名前のプロジェクトを始めております。これは当社が火災保険を祖業としている会社なのですけれども、もともと保険に入っていらっしゃるお客様の家が火事に遭われたら真っ先に消防に向かったという歴史からHIKESHIというのを当社のモチーフにしていますけれども、こういった会社が持っているデータも含んだ資産というのを皆さんの防災・減災とい
うところに役立てられないかというプロジェクトも始めていますので、ぜひご一緒できる点がありましたら、ご一緒できましたら幸いでございます。

以上でございます。

村井座長 : ありがとうございます。

我が国は必ず災害が起こるので、繰り返し起こっていてそのたびに紙だったのがデジタル化になり、どうなるかというのがありますけれども、もう一つこの次はぜひやってもらいたいなと思うのは、行政サービスのデジタルモビリティーなのですよ。あるところがダメージを受けたときにほかのところでそのサービスを代行するようなことは、結構戦争が起こってきていろいろな国がそれを考え始めている。別のところから国民のためのサービ
スをするという考え方ですね。だから、パッケージ化をして、それで要するに行政サービスとデジタルパッケージモビリティーということなのですよ。こういうことは地方自治体がそういうことを幾つか組み合わせて、こことここは仲が良いから姉妹都市みたいなところがうまくできるのではないかと。つまりこれは災害が起こっていてやれるといいなと思う場面が何度かあって、まだまだできていないという印象なので、それも大事なのかなと
今の村上さんの話を聞いて思いました。

そのほか、どなたからでも結構ですけれども、内部の方からでも、構成員の方からでも。

今日はAIの件が大分出てきましたので、それも。

では、岩﨑先生、お願いします。

岩﨑構成員: ありがとうございます。

1つ教えていただきたいのですけれども、防災にしてもデータを今後どのように連携していくかというところで、各省庁それぞれ関連データを持っておられると思うのですね。
例えば国交省ではデジタルPLATEAUなど、3Dデータを持っていたり、それが防災に活用できたり、あるいは医療データ連携などもあるかと思うのですが、今後、将来的にどのようにそれらを技術的に組み合わせていくかという点についてもしよろしければ教えていただきたいと思います。

村井座長 : ありがとうございます。

国としてデジタルデータに関する言わばガバナンスをどのように進めていくかということだと思いますが、これはどなたか。

お願いします。

蓮井統括官: では、私から。

具体的にはこちらの記載のある24ページ目から25ページ目に相当するところでございますけれども、先ほど議論のありましたデータというものを安心・安全に利活用するという枠組みをどうつくるかと。これは実は先ほどちょっと申し上げましたけれども、データ利活用の推進のための法案を個人情報保護法の改正とセットの形で審議をする。特にAIの利活用に関するものでパラメーター化されて個人情報ではなくなるという整理のできるもの
については、個情法のいわゆる同意の特例を講ずるということで大臣にご答弁いただいて、衆議院での委員会採決をいただいたという状況でございますが、そういった法案と併せて、この法案の検討に当たっても実は先ほど来ご指摘があったインセンティブの議論がずっとございました。これはどうつくっても非常に悩ましい。税制改正すればいいのかということもありますし、そもそも会社自身が自社の中でどこまでどういうデータをちゃんと情報資産として保有していて、どう管理していくかというのはマネジメントでありガバナンスの問題でございます。それを前提にした上で何を出したほうがよりメリットがあるのかということで、各社にも特に経営層に考えていただくということもあるので、そのためにデータガバナンスのガイドラインというものを昨年作ったりもしてございます。

こういうこともやりながら、あとはデータを取引するのに当然相手方が誰なのかはっきりしないといったときに重要なのはトラストの基盤でございますので、こういうトラスト基盤につきましては、24ページにございますけれども、いわゆるトラストに関わる様々なサービス、GビズIDをはじめ電子署名、ECのタイムスタンプといったものがどういうユースケースにおいてどう使えるのかということの整理を今していまして、これはフレームワ
ークという形で公表していきたい。これは実は官民のデータを含めたデジタルエコシステムの官民協議会といったところでも取り組んでございますので、非常に悩ましいところでございますけれども、まさにデータ連携を安全・安心の中でどう進めるか、そのために必要な制度、あるいは技術的な基盤も含めて取り組んでいって、それをやるための具体的なスキームとしてデータ連携の法律をうまく活用していくという形を進めているところでご
ざいます。

村井座長 : ありがとうございます。

AIのロジックは幾つかのアプローチがあって、国家安全保障という点から議論するということはあるのですが、経済安全保障というのはまたそこにすごく近いのだけれども、デジタル庁は地方安全保障とか、国民安全保障という観点でAIや新しいデジタル技術の発展がどうなるのだと安全も含めて考えていく必要があるかなと思いました。どうもありがとうございます。

若宮さん、もう一度お願いいたします。

若宮構成員: 高齢者は特にそうなのですけれども、詐欺といったらあれですね、それに類するようなデジタル詐欺みたいなものに引っかかったりすることがあるのですけれども、これは警察に言えと言われたのですけれども、実際に警察に行ってもそこに専門の人がいるわけではないし、だからデジタル警察みたいなものがあって、例えば限りなく怪しいものがあってうっかりだまされそうになったというものについて、それのデータを集めておくということがまた次の安全につながると思うのですね。

私自身もそういう怪しいものが飛び込んできたのですけれども、警察に言ってもすぐには解決しませんし、それと、そういう詐欺がどこでどのようにやっているかということも、地域的なものとか、地域で飛んでいるものもあるわけですから、デジタル庁でやっていただくのがいいのか、警察庁なのか分からないですけれども、デジタル詐欺の窓口みたいなものがあって、そこで適切な答えをいただけたり、また、データを収録することができた
らいいのではないかと思っております。

村井座長 : 若宮さん、ありがとうございました。

三浦統括官: ご参考までに、警視庁さんがデジポリスというアプリを出していまして、こんなところでこんな詐欺が起きていますみたいな、警察庁さんのほうで結構やっていらっしゃる取組もあったりしますけれども、我々のほうでもできる取組があれば、しっかりやっていきたいと思います。

ありがとうございます。

村井座長 : 小学校のときに手を洗えとか、自転車の乗り方とか、保健所とか、地元のおまわりさんは大活躍していると思うのです。僕もこのデジタル政策を始めるときに、ぜひデジタルおまわりさんという、おまわりさんに相談するとコンピューターが動かないけれども電源を入れなさいというところまでやってくれるといいのだけれどもなということを渡して、大分それを積極的に取り入れていただいてはいますけれども、それがどういう言わばリテラシーというか、方向でやればいいかというのはみんなで考えていかなくてはいけないことなのかなと思いました。

それでは、そろそろ時間になりますけれども、何か構成員の方、あるいはデジタル庁の方でこれだけは言っておかないと今日は帰れないという方は言っていただいて、そうでなければ政務三役の方から少し今の議論を踏まえてお話を伺えればと思うのですけれども、まずは川崎政務官。

川崎政務官: 政務官の川崎でございます。

皆様、今日はお時間をいただき、そして闊達な議論をいただきまして本当に感謝を申し上げます。

私からも幾つかコメントをさせていただきます。先ほど若宮さんからご意見があったデジタル空間における詐欺の部分については、先般、自民党からも提言書が上がってきていて、そして間もなく松本大臣にも手交がされる予定になっています。具体的に言えば、この分野においてきちんといわゆる詐欺の対策を各省庁連携してやらなければいけないというところが大きな項目になっています。ついては、政府の中にしっかりとそういった会議
体を設けて、そこで各省庁でそれぞれ情報交換をしながら政策をつくっていくというスキームがこれからできるようになりますので、あとはその部分をしっかりと国民の皆様に周知することがとても重要だと思っていますので、まさに若宮さんがおっしゃっていた広報の部分はしっかりと力を入れていくべきだと思っています。

2点目は、データを提供するときのインセンティブのお話、これは村井先生から今、お話がありましたけれども、国際データガバナンスアドバイザリー委員会というものを我々のデジ庁の中でさせていただいております。ここにおいても各有識者の皆様から同様の声をいただいているので、このインセンティブの設計は必ずしなければいけないものだと私自身は思っています。なので、この部分はそれぞれの専門の皆様のご意見も聴きながら、
しっかりと考えていくべきだと思います。

最後です。このデジタル重点計画についてですけれども、昨日、自民党からデジタル日本2026という提言書が上がってまいりました。この提言書が出来上がる前からデジタル庁はしっかりと連携をいただいているので、この重点計画に多くの部分が反映されているという点ではすばらしいものだと思っています。

ただ一方で、今回の重点計画の23ページに書かれているワット・ビット連携を踏まえたデータセンターの確立の部分、あるいは光電融合のお話などなど、あるいは自動運転のお話もあります。これはデジタル庁の範囲を超えて総務省や経産省、そして国交省といったところと平仄を合わせていかなければならないと思っています。与党のスケジュールを確認すると、まだこの情報通信の分野においては提言書が上がってきていないという状況に
なっているので、どういうものが上がってくるかというのが我々自身もまだ把握し切れていない部分があると思っています。なので、まだこのデジタル重点計画は最終フェーズにこれから入っていくと思うのですけれども、そのときに総務省や国交省、経産省など関係省庁と意見交換をしっかりとデジ庁のほうで取ってほしいと思っています。

願わくば、この会議にオブザーバーとして出席いただくのが本当はいいのだろうなと思っているのですけれども、現時点ではそれはかなっていないので、皆さんで連携をいただくようにお願いしたいと思います。

私からは3点、以上になります。

村井座長 : ありがとうございました。

それでは、今枝副大臣、お願いいたします。

今枝副大臣: 皆様、今日は活発なご議論を誠にありがとうございました。

私からは簡潔に2点お話をしたいと思います。

1点目は、渡辺さんからもお話がございましたけれども、AX関係でございます。AXによって一般的に雇用が奪われる、特に新卒の方々や執行部の方々の仕事が失われるということは、私も昨年末にG7の大臣会合に行かせていただきましたけれども、そこでも各国が本当に頭を悩ませていながら解決案はまだないというところでございます。

一方で、我々としてこのデジタル重点に思いとしてやらせていただいていること、そしてまた、当デジタル本部からも提言をいただいているところは、人間だからこそできることというところを定義していくということだと思いますし、そういったものを早く定義をしながら具体的な社会の状況、企業の働き方の状況をつくっていかないといけないと思っておりまして、これは各省庁とも連携をしながらも、我がデジタル庁としてガバメント・
アズ・ア・スタートアップとしてAIも源内もいち早く取り入れて、まさに各府省に進めながらも我が庁が最も活用しながらやっていく上で、組織のモデルケースというものを提示していくという意味においてもこういったことを進めていく、ある程度のビジョンを早く示していくことは本当に重要だなと思っております。

一方で、経営者の方、マネジメントクラスの方々が、AIからの提案が増えてくるけれども、自分自身やマネジメント層の能力、時間のキャパシティーがボトルネックになってくる中で、どのようにそこを加速していくような、エンパワーメントしていくようなAIの在り方がもっとあるのかということについても問題提起があったと思っておりますので、私自身も、さらにここにいるデジ庁の幹部自身もそういったことを体現していくような形を
一つつくっていくことによって、どういうエンパワーメントがあるのかということを社会に示していくということも同時に必要かなと思っておりますので、ぜひ進めていきたいなと思っております。

そしてもう一つ、村上さんから防災の提案についてお話がございましたし、また、村井座長から行政サービスデジタルモビリティーという概念も非常にすばらしい話をいただきました。防災庁がこれでできてくるわけでございますけれども、ここに関してはデジタルを最優先にしながら最大効率を上げていけるような、そしていざというときにも活用できるような形をつくっていかないと、これも給付付税額控除の議論に初めからデジタル庁が
関わって給付システムというのを考えながら議論しているのと同じように、防災庁の議論においても実際につくっていく段階から入り込んで、デジタルのシステムをどのようにつくっていくのか、国民の皆さんにどのように利用いただくのかといったこともしっかりと考えていかなくてはいけないと私は思っておりまして、先ほど大臣ともお話をして、ここについても深く進めていこうという話をさせていただきましたので、こういったことも参
考にしながら進めていければなと思っております。

本日は誠にありがとうございました。

村井座長 : ありがとうございました。

それでは、松本大臣、お願いいたします。

松本大臣: 今日は皆さん、お疲れさまでした。貴重な意見をたくさん伺いました。

最近はデジタル赤字とか、これは昔から言われているのですけれども、それからAI植民地なんて言葉もたくさん出てまいりまして、単にいろいろな技術やアイデアを外国からたくさんもらえばいいみたいな時代でも全然なくなってしまっているので、国民全体の利益を守るためにも、デジタルの世界の中でAIなどをどうやって使っていくかということをもう少し我々も打ち出さなくてはいけないかなと思いました。我々がそこの最後の防波堤に
ならないと、デジタル庁がそれをやらないといろいろなところで食い込まれてしまって、何かしらそういう防波堤も考えながら重点計画を最終的にまとめたいなと思います。

幾つか文言としてこういうことを入れたほうがいいのではないかということも少し皆さんの意見を聴きながら書いていったところでございます。皆さんのご意見を十分にまた生かした形で政策を進めていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いを申し上げます。

今日はどうもありがとうございました。

村井座長 : 改めましてありがとうございました。皆さんの参加でとても重要な議論ができたかと思います。

それでは、私からは御礼を申し上げて事務局にマイクを渡したいと思います。よろしくお願いします。

事務局: ありがとうございました。

それでは、最後に事務局から連絡事項をさせていただきます。

本日は活発なご議論をありがとうございました。本日いただきましたご意見を踏まえながら、事務局において重点計画を取りまとめてまいります。今後、構成員の皆様におかれましては改めてご報告をさせていただければと思っております。

なお、本日の会議資料のうち重点計画に関わる資料につきましては非公開とさせていただいておりますので、お取扱いについてはご留意いただきますようよろしくお願い申し上げます。

また、議事録につきまして、明日以降、事務局から内容の確認のご連絡をさしあげます
ので、ご確認いただきますようお願いいたします。

事務局からの連絡は以上となります。

村井座長 : それでは、これで閉会としたいと思います。どうもありがとうございました。