マイナンバーカードの機能のスマートフォン搭載に関する検討会(第8回)
概要
- 日時:令和8年(2026年)8月20日(木)13時00分から14時30分
- 場所:オンライン開催
- 議事次第:
- 1. 開会
- 2. 事務連絡
- 3. 議事
- 3.1 マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載について
- 3.2. 「iPhoneのマイナンバーカード」の運用状況について
- 3.3. 「Androidスマホ用電子証明書搭載サービス」の運用状況について
- 3.4. 「Androidのマイナンバーカード」の基本方針について
- 3.5. Android脆弱性検査レポート評価結果について
- 4. 連絡事項
- 5. 閉会
資料
- 議事次第(PDF/124KB)
- 資料1:マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載について(PDF/1,519KB)
- 資料2:「iPhoneのマイナンバーカード」の運用状況について(PDF/1,559KB)
- 資料3:「Androidスマホ用電子証明書搭載サービス」の運用状況について(PDF/1,306KB)
- 資料4:「Androidのマイナンバーカード」の基本方針について(PDF/1,029KB)
- 資料5:Android脆弱性検査レポート評価結果について ※構成員等限り
- 参考資料:マイナンバーカードの機能のスマートフォン搭載に関する検討会開催要項および別紙構成員等(PDF/258KB)
- 議事概要(PDF/622KB)
議事概要
日時
令和8年(2026年)8月20日(木)13時00分から14時30分まで
場所
オンライン開催
出席者
有識者
- 座長
- 小尾氏
- 座長代理
- 太田氏
- 構成員
- 瀧氏
- 野村氏
- 宮内氏
- 森山氏
- 神田氏
- 富士榮氏
自治体・業界団体
- 前橋市
- 三吉未来創造部情報政策課業務改善室室長
- 神戸市
- 髙木企画調整局デジタル戦略部(行政オンライン化担当)
- 地方公共団体情報システム機構
- 松本個人番号センター副センター長
- 林個人番号センター公的個人認証新システム開発部上席審議役
- 一般社団法人テレコムサービス協会
- 井原MVNO消費者問題分科会主査
- 飼沼氏
- 一般社団法人電気通信事業者協会
- 佐治業務部長
- 池田氏
- 丸山氏
- 坂東氏
- 藤田氏
- 富山氏
- 松井氏
- 栗山氏
- 乙幡氏
- 佐々木氏
- 小泉氏
- 山下氏
- 前畠氏
- 佐藤氏
- 上松氏
- 大田氏
- 渡辺氏
- 井上氏
- 半谷氏
- 原山氏
- 大澤氏
オブザーバー
- フェリカネットワークス株式会社
- 情報セキュリティ大学院大学
- xID株式会社
- 日本電気株式会社
- NTTドコモビジネス株式会社
- 株式会社日立製作所
- 一般社団法人リユースモバイルジャパン
- 一般財団法人日本情報経済社会推進協会
- 一般社団法人全国携帯電話販売代理店協会
- 株式会社TRUSTDOCK
関係省庁
- 総務省
- 山口総務省自治行政局住民制度課マイナンバー制度支援室室長
事務局等
- デジタル庁
- 国民向けサービスグループ
- 上仮屋審議官
- 石切山企画官 他
- 国民向けサービスグループ
構成員等からの主な意見(要約)
資料1 マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載について、資料2「iPhoneのマイナンバーカード」の運用状況について、資料3「Androidスマホ用電子証明書搭載サービス」の運用状況について
- 発言者: iPhoneのマイナンバーカードの保有件数の推移について、Androidと比較すると利便性が高いということで非常に立ち上がりがよかったものの、4月以降の保有件数の伸びが継続的に鈍化しているように見える。携帯電話不正利用防止法における非対面の場合の本人確認厳格化の影響が出ているかどうか、数字だけだと判断がつかない。2月、3月はおそらく確定申告で件数が伸びていると推察する。実際にiPhoneのマイナンバーカードを搭載するまでにどこで離脱しているのか、ファネル分析等による傾向を把握されていれば教えていただきたい。また、実際に保有した約820万件の主な利用用途や利用されていない割合を把握されていれば教えていただきたい。質問の意図としては、今後のPR活動やUX改善の指針になると思うためである。
- 事務局: ご推察のとおり2月、3月の伸びが大きいのは確定申告によるものであり、実物のマイナンバーカードと同様、例年この時期に申請が増加する傾向がある。携帯電話不正利用防止法による本人確認厳格化については、経過措置期間が設けられており現時点では義務付けされていないことやマイナンバーカードの電子証明書の対応のみであることから影響はなかったと推測している。民間事業者が提供するものを含めスマートフォンのマイナンバーカードを利用したサービスファネル分析に関しては、現時点でデータ分析のためのツールを導入しておらず、ユーザーの離脱が起きている箇所を定量的に把握していないため、今後分析を進めていく必要はあると認識している。定性的に把握している部分としてiPhoneのマイナンバーカードの搭載時に行う顔写真の撮影と署名用電子証明書パスワードの入力が原因として考えられるため、今後定量的な値を取得できるようにしたいと考えている。
- 発言者: マイナンバーカード搭載の署名機能は実印と同様の効力があり、非常に重要なものであることを場面場面でアナウンスしていただきたい。資料1にあるリーフレットを見るとメリットがアピールされていて利用を推進したいことは分かるが、電子署名の重要性をどこかに記載していただきたいと思っている。インストールする際には、その重要性を伝えるメッセージが出てくると考えてよいか。
- 事務局: ご指摘をしっかりと踏まえて、電子署名が実印と同様の効力があることはスマホに電子証明書を搭載する際に注意書きをして明確にお伝えしている。その画面は後日改めてご紹介する。また、署名検証者に対しては大臣認定手続きやガイドラインに記載することによって可能な限り周知するようにしている。なお、不徹底とみられる状況が見られた場合は速やかに指導することもやっていきたいと考えている。資料1にあるリーフレットは既存のポスターであるため、実印相当の注意書きを入れることは難しいが、ウェブサイト等で周知広報する機会は多いため、登録する国民および署名を使い始める事業者にはもれなく効果的に伝えるよう更に徹底していく。
- 発言者: デジタル認証アプリがiPhoneのマイナンバーカードに対応するとの説明があったが、Apple wallet、 Google Walletに入っているマイナンバーカードを直接提示するケースとデジタル認証アプリを経由して提示するケースが両立すると解釈した。資料1にあるリーフレットを見るとiPhoneのマイナンバーカードに関しては「行政サービスを簡単・安全かつ便利に」という言葉が書いてあるため、ある程度行政の手続を中心に考えられていると推察する。デジタル認証アプリに関しては民間との住み分けのようにも思えたが、一方でiPhoneのマイナンバーカードについても民間サービスで利用が広がってきているという説明があった。利用者である国民および事業者から見て、どちらがどのような役割であるかが分かり易いように広報するとよいのではないかと感じたため、考えを伺いたい。
- 事務局: ご認識のとおり署名についてのサービスは既に民間プラットフォーム事業者が先行している。多くの民間プラットフォーム事業者は4PINの利用者認証を利用していないことから、民業を圧迫しないためにデジタル認証アプリサービスは利用者認証に特化して民間を支えている。なお、デジタル庁から2026年8月25日にマイナポータルアプリとデジタル認証アプリを統合したアプリをマイナアプリという呼称で提供するが、その際に今までは実物のマイナンバーカードにしか対応していなかったデジタル認証アプリの機能が強化されて、iPhoneのマイナンバーカードにも対応できるようになる。同日以降は、スマートフォンに搭載したマイナンバーカードを含めて安くスムーズに利用するための、デジタル庁が提供するアプリ、APIサービスという位置づけになる。一方でiPhoneのマイナンバーカードやAndroidのマイナンバーカードは実物のマイナンバーカードのスマホ搭載であるため、最初は行政サービスが中心だったと思うが、現在は本人確認、属性証明確認によって行政サービスと民間サービスの両方を社会基盤として支えている。資料は後に共有させていただく。
- 発言者: 資料にiPhoneのマイナンバーカードおよびAndroid用スマホ用電子証明書の搭載枚数の統計があったが、定性的に何をきっかけに搭載したのか補完的な情報をお持ちであれば伺いたい。マイナンバーカードをスマホに入れられることに対する一番重要なポイントは、カードそのものを外で持ち歩く必要がないということだと考えている。確定申告のために搭載件数が増加したという議論があったが、税務署に赴きデジタル申告の補助を受けて最後にスマホから本人確認をするといった使い方が想定される一方で、家から確定申告する場合はカードが家にあればよいという観点もあると思う。この場では物理的に人間が外出して利用するケースになる健康保険証等を中心に議論すると、より普及推進に重心を置くことができると思う。何をきっかけにして搭載したかアンケートやヒアリングベースの付加情報があれば教えていただきたい。
- 事務局: ご指摘のとおり、スマホは常に持ち歩いておりマイナンバーカードを携帯する必要がないメリットを訴求していくことが非常に重要だと考えている。マイナ救急であったり、災害時にはスマホからマイナポータル経由で処方薬を確認できたり罹災証明書の申請ができたりするメリットを強調している。なお、マイナ救急は2026年4月からご利用いただけるようになっているが、スマホ用電子証明書は利用者本人が端末で認証することを前提としており、救急の現場で意識不明の状態の場合にどのような対応ができるか検討しているところである。いわゆるPINなし認証ができないことが課題となっている。マイナ救急を念頭にマイナンバーカードを持ち歩いていただくようPRを行っているが、マイナ救急もスマホに対応するようになれば、カードでできることは全部スマホでも可能だと言えるようになる。
- 発言者: 本検討が始まってから、スマホを乗り換えた時にきちんと失効から乗り継ぎができるのか議論を重ねてきた。現状は特に問題が出てきていないかチェックアップをさせていただきたい。旧端末から消し忘れて新しい端末を使い始めても乗り継ぐ仕組みがあったと思うが、概ねその仕組みで解決できているのか。それとも専門ダイヤルに相談の電話が相当数寄せられているのか伺いたい。
- 事務局: 当初からご認識されている対応を行っているが、売却した端末にスマホ用電子証明書を搭載したままで困っているといった問い合わせは現状受け付けていない。Androidは端末をリセットしても証明書が残存してしまうことを問題にされていたと思うが、リユース事業者等にガイドラインを発出して、基本的にはきちんと消去していただく手続きを取っている。さらにiPhoneの場合は端末リセットをかけることで証明書が消去されると確認が取れているため、特に利用者にご心配をおかけする状況にはなっていないと認識している。
- 発言者: 小規模な医療機関ではスマホ対応が可能なリーダの設置が遅れている印象を受けている。この辺については非常に努力いただいているが、カードで可能なことはスマホでも全て可能というのが理想であり、もう少しスマホ対応を進めていただきたい。
- 事務局: 厚生労働省としっかり共有して、さらに徹底していきたい。
資料4 「Androidのマイナンバーカード」の基本方針について
- 発言者: 資料4において、利用方法の比較としてマイナポータルアプリとマイナアプリが書き分けられているが、2026年8月25日にマイナポータルアプリとデジタル認証アプリがマイナアプリとして統合される一方で「Androidのマイナンバーカード」というブランディングで提供するのは少し先(2026年秋頃)になる認識であり、やや時期ずれがあると理解している。この時期ずれは、特に利用者目線で言えば問題ないと考えてよいか確認したい。
- 事務局: 2026年8月25日にマイナポータルアプリのアップデート版としてマイナアプリをリリースするが、同時にAndroidにおいてスマホ用電子証明書サービスの呼称は変更しない。マイナアプリにアップデートする際にスマホ用電子証明書が失効することはなく、今までのマイナポータルアプリのアップデートと同様にスマホ用電子証明書も引き継がれる仕様である。2026年秋頃にカード代替電磁的記録をリリースする際に合わせて呼称を改めるが、カード代替電磁的記録を搭載できる端末には新機能の案内を、今までスマホ用電子証明書を搭載していてかつ機能限定版しか使用できない端末にはウォレットにカードアートを追加できる案内を出す予定であり、それ以外の部分は特に何もしなくても、引き続き利用可能となるように準備をしていく。同日のリリースおよびAndroidのマイナンバーカード機能限定版のサービス呼称の変更の両方において、基本的に利用者にはシームレスにご利用いただけるものと考えている。
- 発言者: 資料4において、脆弱性対策としてチップやアプレット等に重大な脆弱性が確認された場合、即時的に利用制限を行うと記載いただいている。昨年(2025年)の本検討会ではAndroidのセキュリティパッチを使い、そのレベルに応じて利用をコントロールするというようなご案内があったが、そうすると無関係の脆弱性に引きずられて国民の方がお使いのスマートフォンにてある時期から突然設定したはずのカード代替電磁的記録が使えなくなる可能性があるので、熟考が必要ではないかという趣旨のコメントを差し上げた。結果的にチップやアプレット等に直接関係のある重大な脆弱性が確認された場合にのみ利用制限をかける方針となり、非常によかったと受け止めている。是非この方針で進めていただきたい。併せて不正検知についても今後の動向にも即応する方針と記載されているが、日々Androidのエコシステムの状況をウォッチして早めに情報を入手し、不正対策を進めていただきたい。
- 発言者: 資料4において、国際動向フォローとしてISO/IEC 18013-7 Annex C.およびW3C DC APIの仕様に対応すると記載されている。この頁だけを見ると時間軸的にこれがいつのことかが分かりにくいと感じるが、Androidのマイナンバーカードの提供を開始できるタイミングで、Android側の実装についてもISO/IEC 18013-7 Annex C.に対応するとの認識である。結果としてiPhoneとAndroidいずれのマイナンバーカードもW3C DC APIに対応する理解であり、Verify with WalletというAppleが提供しているネイティブアプリのためのAPIに加えて、GoogleにおいてもネイティブAPIが対応するということで、エコシステム上、サービス提供者から歓迎される大変ありがたい話と受け止めている。是非Androidのマイナンバーカードの提供開始とともに、ご提供を認めていただけるよう期待している。また資料には記載がないが、FIDOアライアンスとしてW3C、ISOや OpenID ファウンデーションと共に推進しているCTAP PXPという仕様があり、これがすでにOSに実装されている。スマホに搭載したマイナンバーカードの証明書を使って、パソコンからクロスデバイスのユースケースで使用できると理解をしており、民間の利用について認めていただけるものと考えている。
- 発言者: 今回Androidスマホ用電子証明書からAndroidのマイナンバーカードにアプリが変わるが、現行のSecure Element上のスマホ用電子証明書を維持したまま、その上にカード代替電磁的記録mdocを追加するという理解でよいのか。また既存のJPKIアプレットについては、電子証明書および秘密鍵の格納先やアクセス制御に変更はないのか。そして氏名、住所、マイナンバー等の情報のうち、具体的に何が端末内にmdocとして保存されて、それがどのように安全に保護されているのか確認したい。
- 事務局: 利用者が分かり易いようにAndroidのマイナンバーカードという形にしているが、システム的には後からカード代替電磁的記録を追加したものをまとめて見せている。スマホ用電子証明書に関わるGP-SEを使ったシステムの構成やアプレットについて全く手を入れていない。mdocの保護形態については、mdocがマイナンバーカードの複製であることから、基本的にマイナンバーカードに格納されている基本4情報、顔写真とマイナンバーといった情報は全てmdocの中に格納されている。
- 発言者: 国民向けに分かりやすくメリットを伝えるだけではなく、ある程度詳しい人、技術者向け等に仕組みや安全性を伝えていく必要があると思っている。また、安全なチップで保護するという説明だけでなく、新旧方式の差分や実印相当の署名といったことも含めてもう少し具体的に安全性を説明する資料があった方がよいと考える。
- 事務局: 安全性については、本件に限らずデジタル庁のサイト等にて安全性を訴求しているページがある。またリーフレット等でも安全性をご理解いただいて使用いただくことは非常に重要だと考えている。現状は対応が足りていない部分もある状況だと考えており、ご指摘を踏まえて一般の国民に安全だと分かり易いような工夫をして対外的に案内を進めていく。
- 発言者: 国際動向フォローとしてISO/IEC 18013-7 Annex C.およびW3C DC APIの仕様をターゲットに対応する話について、今の断面で言うとそのとおりと理解しているが、標準仕様は変化をしていくものである。Google、Appleをはじめとして、実装する事業者、ベンダーも追随することで話が進んでいくはずであるが、その時にプラットフォーム側との泣き別れや、実装に取り残されてガラパゴス化するようなことがないように十分に意識をして運用を進めていただきたい。変化が起きた時にキャッチアップするだけではなく、予算措置を含めて対応できるように検討していくことを念頭に置いていただきたい。
資料5 Android脆弱性検査レポート評価結果について
構成員等限り
以上