モビリティワーキンググループ(第16回)
概要
日時
令和8年(2026年)5月20日(水)14時00分から16時00分まで
場所
オンライン
議事次第
- 1.開会
- 2.議事
- (1)「「レベル4自動運転移動サービスの社会実装促進に向けた通信システムの信頼性確保等に関するモデル集」の報告・周知」について
- (総務省 情報流通行政局)
- (2)「自動運転車に係る社会的ルールの実装のための重点施策への取組状況」について
- (3)モビリティ・ロードマップ2026の取りまとめについて
- (1)「「レベル4自動運転移動サービスの社会実装促進に向けた通信システムの信頼性確保等に関するモデル集」の報告・周知」について
- 3.意見交換
- 4.閉会
資料
- 議事次第(PDF/108KB)
- 資料1:構成員名簿(PDF/108KB)
- 資料2:「レベル4自動運転移動サービスの社会実装促進に向けた通信システムの信頼性確保等に関するモデル集」の報告・周知(PDF/2,006KB)
- 資料3:自動運転車に係る社会的ルールの実装のための重点施策への取組状況について(PDF/5,067KB)
- 資料4:モビリティ・ロードマップ2026(案)の概要(PDF/1,316KB)
- 資料5:モビリティ・ロードマップ2026(案)(PDF/6,285KB)
- 参考資料:主要な製品・技術等の官民投資ロードマップ素案(PDF/1,115KB)
- 第16回モビリティワーキンググループ出席者一覧(PDF/241KB)
- 議事録(PDF/512KB)
議事録
モビリティワーキンググループ (第16回) 議事録
藤澤企画官(事務局): 定刻になりましたので、ただいまからモビリティワーキンググループ第16回会合を開催いたします。本日はお忙しいところ、ワーキンググループにご出席いただきましてありがとうございます。本日司会を務めます事務局の藤澤でございます。よろしくお願いいたします。本日の会議はオンラインとのハイブリッド開催となります。構成員の皆様は、会議中は常時カメラオン、発言時にはマイクのミュート解除の上ご発言をお願いいたします。他の方が発言されている際にはマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。傍聴者の方におかれましては、カメラ・マイクともにオフにしていただきますようお願いいたします。事務局内での共有および議事録作成のために録画をさせていただきますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。続きまして、資料の確認をさせていただきます。事前にお送りさせていただいた議事次第に記載の通り、議事次第・資料1~資料5・参考資料、ご出席者一覧がございます。また本日は、今枝副大臣主催の自動運転の将来ビジョンに関するプロジェクトチームの提言につきまして、会議資料とは別に資料を配布しております。こちらは対外非公開の資料でございますので、取り扱いには十分ご留意をお願いします。不足がございましたら、チャット機能もしくは事務局までメールにてお問い合わせください。本日の出席者のご紹介につきましては、時間の制約もございますので、お手元の出席者一覧にてご確認いただければと思います。それでは、本日は今枝副大臣にご出席いただいておりますので、ワーキンググループの開会に先立ちまして、ご挨拶をいただきたいと思います。今枝副大臣よろしくお願いいたします。
今枝副大臣: 皆様こんにちは。本日はお忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。デジタル副大臣の今枝宗一郎です。今日は第16回目のワーキンググループということで、モビリティ・ロードマップ2026について、ご議論をここまで重ねていただいたものの大きな一里塚となっておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
また、議論に先立ちまして、私が主催させていただいた自動運転の将来ビジョンのプロジェクトチームについても、これまで開催してきた中でいろいろとご議論をいただき、取りまとめを行いました。その取りまとめを皆様にお配りしております。
これまでのモビリティワーキングの皆様方が様々なご議論を頂いてきたことを本当にありがたく思っておりまして、そういった思いも受けさせていただきながら、同時に2040年を見据えつつ2030年の1万台という目標を政府として打ち出したわけでありますが、この先の本当に自動運転が社会実装されて一般的に使われるようになって、もちろん商用化もさまざまな自動車でされて、そういう時代がどのような状況になっているのか、そのビジョンを描きながら、そこからバックキャストでどのような施策が必要なのかということを考えさせていただいた、そういったものでございます。これまでの皆様方のご議論を踏まえながら、さらに将来を見据えたものであるということをご理解いただければありがたいと思っております。
自動運転は、人手不足や交通空白の解消、交通事故削減といった社会的な課題にしっかり資することが期待されるとともに、日本の自動車産業の競争力を維持する観点から極めて重要でございます。高市政権では戦略17分野を特定したうえで、しっかりと必要な官民投資を優先的に支援をしていくことが必要と考えられる製品・技術を選定して官民投資ロードマップを策定しようとしておりまして、自動運転も大きなテーマでございます。先ほど申し上げた将来ビジョンも念頭に置きながら、具体的な自動運転の振興策を作っていく必要があると思っておりまして、今日の議論はモビリティ・ロードマップ2026に向けたものとなりますので、是非ともそういったことに資するようなご意見をいただければと思っております。
加えて、自動運転の社会実装にあたり重要な点として、事故が起こった場合の責任制度や社会的なルールのあり方がございます。関係省庁の検討状況についてもご議論いただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。このモビリティワーキングが果たすべき役割の重要性は、より一層高まっているわけでございますので、そのようなことを我々として大切にしながらしっかりと進めていきたいと思いますので、先生方の忌憚のないご意見をお願いしたいと思います。以上です。ありがとうございました。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。それでは、ワーキンググループの開催にあたりまして、宇野主査よりご挨拶をいただきます。宇野主査よろしくお願いいたします。
宇野主査: ワーキンググループの主査を務めております宇野でございます。本日はまず総務省から、レベル4自動運転移動サービスの社会実装促進に向けた通信システムの信頼性確保等に関するモデル集についてご報告いただき、皆様からご意見をいただきたいと思います。次に事務局から、自動運転車に係る社会的ルールの実装のための重点政策への取組状況と、モビリティ・ロードマップ2026(案)についてご説明いただき、皆様にご議論いただきたいと思います。このモビリティ・ロードマップ2026(案)では、これまでのワーキンググループの中で皆様からいただいた意見を踏まえて、自動運転をめぐる内外の現状分析や課題認識をまとめ、モビリティ・ロードマップ2025で位置づけてきた各重点施策の進捗を整理した上で、今年度以降取り組むべき施策について取りまとめたところでございます。本日皆様からいただいたご意見を踏まえ、ロードマップ2026について、今後開催される予定のデジタル社会推進会議において閣僚レベルでの決定を目指していきたいと考えております。皆様には本日も忌憚のないご意見をいただき、また本日参加いただいている関係府省庁においては、構成員の皆様からの意見を踏まえて、ロードマップの実施にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。この場において説明すべきことがあれば、各府省庁の方からもご発言いただければと思いますので、よろしくお願いします。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。本日は議事次第の通り、3つの議題を予定しております。意見交換につきましては、3つの議事終了後にまとめて行わせていただきます。
それでは早速ですが、1つ目の説明として、「レベル4自動運転移動サービスの社会実装促進に向けた通信システムの信頼性確保等に関するモデル集」の報告・周知について、総務省情報流通行政局地域通信振興課・高田課長からご説明いただきます。よろしくお願いいたします。
高田課長(総務省): (資料2「レベル4自動運転移動サービスの社会実装促進に向けた通信システムの信頼性確保等に関するモデル集」の報告・周知について説明)
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。質疑応答は後ほどまとめてお願いします。続きまして資料3「自動運転車に係る社会的ルールの実装のための重点施策への取組状況について」デジタル庁須賀参事官よりご説明をいただきます。よろしくお願いいたします。
須賀参事官(デジタル庁): (資料3自動運転車に係る社会的ルールの実装のための重点施策への取組状況について説明)
藤澤企画官(事務局): ご説明ありがとうございました。それでは3つ目の議題です。資料4モビリティ・ロードマップ2026(案)の概要、資料5モビリティ・ロードマップ2026(案)について、デジタル庁岡田審議官よりご説明させていただきます。よろしくお願いいたします。
岡田審議官(デジタル庁): (資料4モビリティ・ロードマップ2026(案)の概要、資料5モビリティ・ロードマップ2026(案)について説明)
藤澤企画官(事務局): ご説明ありがとうございました。それでは構成員の皆様からご意見・ご質問をいただければと思います。時間の制約もございますので、お一人様3分程度でお願いできればと思います。なお、ご発言の際はチャットの挙手ボタン、もしくはチャット機能でお知らせいただければと思います。会場の方は適宜挙手をお願いします。山本様手が上がりましたのでよろしくお願いいたします。
山本構成員: ITS Japan会長の山本でございます。全体のご説明本当にありがとうございます。私から3点ほどコメントとお願いも含めて申し上げたいと思います。
まず、ITSのインフラに関して本当に注目していただいて改めましてITS Japanを代表して感謝申し上げます。特に最後にご説明いただいた、モビリティ・ロードマップ、岡田審議官のご説明は本当に立て板に水を流すような形で全体網羅されてご説明いただきまして、理解が深まりました。その中でITSインフラに関する表現の仕方、もしくは内容に関して1つコメントを差し上げます。今回、通信に関して、総務省さんとの取り組みもあって、かなり注目をされています。遠隔監視においても通信が必要だということだと思います。ただ、例えば街で、もしくは、交差点で自動運転を走らせるときに何が起こっているのかをしっかり見極める必要があります。これからの技術進歩を見ますと、危険予知みたいなものが、AIの進展も含めまして、現実味を帯びてきます。車と人とインフラが協調した情報処理基盤も、これからのITSインフラの一つになってくるのではないかと我々は期待をしていますし、想定をしています。通信に加えて情報処理基盤もご検討いただけますとありがたいというのが1つ目です。
2つ目は、須賀参事官がご説明された中身、通信に関わりますが、通信は必ず障害が起きます。残念ながら障害がない通信環境はありません。各通信事業者はそれを無くすために一生懸命いろんなことをやってらっしゃいますが、絶対に起こってしまいます。万が一障害が起きた場合でも、最低限の非常用通信回線を用意しておくことが必要ではないかなと思います。これはもう非常事態ということです。ただ、この前、武漢でBaiduの車100台が止まってしまったという事件がありましたけれど、あれはまさに通信が途絶して自動運転の車が止まってしまったという一つの例です。だから自動運転を運行する限りは通信が前提になりますので、万が一に障害が起こったところに対して、ルールメイキングの一つにもなると思うので、このあたりを加えていただけるとよろしいのではないかと思います。
最後に、事故が起こった時の公平な判断と言いますか、責任の所在の明確化が必要になります。そうした時にやはり絶えず自動運転の車が走る場所を監視する、もしくは記録する道路インフラが必要と思いますので、これもルールメイキングのところにも関わるような中身で、気になったところでございましたので、コメントさせていただきます。私からは以上です。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。では次に甲田様よろしくお願いいたします。
甲田構成員: ご説明ありがとうございました。いくつか聞きたいと思いますが、最初にご説明いただいた高田さんのところで、12のエリア選定を行われた際、千歳の降雪エリアは、背景が分かりやすいなと思いましたが、実装を前提にした時に、公共交通が人口不足とか経済的不成立から全く機能していない地域とか、逆に都市部の交通事故多発地帯だと思うので、そのエリアでの実証は検討されないのか。また現在の基幹道路の実証だけではなくて、E2E等の実装を考えた場合、地方の単線道路とか、田舎等のすれ違い道路とか、そういう場所でのモデル集みたいなものもできれば実装を考えた時にあった方がいいなと思いましたが、その辺り見込みがあるのかどうか教えていただきたいです。
別の質問で、2030年までに1万台というのはどのエリアを想定されているのかというのも、あれば教えていただきたいなというふうに思いました。現在の地方の公共交通の状況を見ると、高齢者に限らず自動車を手放してしまう、または運転できない人は本当に日常生活がままならない状況になっています。2030年までの1万台を高齢者等の免許返納とか事故減少を目指すのであれば、対象者とか、理解啓発をそろそろ行っていかないことには、一体どこで不必要な実証が実証のままで、このまま実装フェーズに入っていってしまうのではないかなと思っています。日本中には今、8000万台を超える自動車があるわけで、人口分布を見て、高齢者とかを考えた時に、どのエリアに、どの課題を解決するために、8000万台とまでは言わないまでも、2030年までに1万台、その先、どれぐらい普及させていきたいのかというビジョンもあれば教えていただきたいなと思いました。
最後に、須賀参事官のところで聞きたいなと思ったのですが、ガイドラインは作られていると思いますが、サービスローンチ以降、プログラミングのアップデートについては、OTAは強制導入なのかというところと、当然車両が古くなってくると、プログラミングがアップデートされてもインストールできないという状態が当然起こってくると思います。その古くなった車両の取り扱い、もうプログラミングがアップデートできなくなった車を、誰がどう責任を取るのか、その古くなった、自動運転車両で事故等が起こらないための防止施策等があれば共有いただきたいです。以上です。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。それでは日高様お願いします。
日高構成員: 手短に4点。総務省のモデル集は非常にわかりやすく、実証実験を体系化するのは良いと思います。おそらく複層的にかかわるネットワークスライシングをしながら、それを高めて、そこで山などの影響がある組み合わせのときにどうなるかというのは、モデル集で単独になっていると分かりにくいので、いわゆるシステミックな事故が起きる時のどことどこがつながっているのかというところはツリー構造ではない形で整理ができると思うので、慶應義塾大学の武山先生が提唱されているシステミックデザインという複数要素が関わる時の表現法も参考に1枚ペーパーが入ると良いと思います。
2点目、サブワーキングですが、日本国内で作る、日本国内で使っていくという意味では十分ですが、今後海外で作られたものを使う場合、機器もそうですし車両も含めて、故意ではないけれども事故賠償や実質的なクレームを入れても対応してもらいにくいことが想定されるような場合について、事故を起こされて轢かれてしまった方への賠償を行政が負うのか、国のほうである程度補償する必要が出てくるような動き、もしくは、通信妨害など日本のプレイヤーの誰にも責任がない場合の事故時の補償について、自動運転特有の事故の作られ方もあると思います。これはコメントです。
3点目、ロードマップのところにつきまして、最近の補助事業や自動運転実証に対する自治体の捉え方として、補助をするからには導入しなければならないという厳しい改訂があり、自治体も導入できないならやめておこうとする冷え込みが見えるところもあります。ただ、自動運転の安全性やバスのドア開閉など、細かいところも含めてまだまだ研究開発要素が残っています。設備投資の導入支援という補助を出すのであれば導入までしないと返戻金も含めた対応になると思うが、研究開発的なものについては成果を出して先ほどの総務省のモデル化のようなものを目指すと、研究要素のあるものと導入するものを分けて、まだまだ投資が必要なところにはさらに研究開発も実証実験も続けていくべきと考えます。
最後に、交通商社については、先ほど岡田様から触れていただきましたけれども、もともと自動運転のみでは産業化も難しいし、特に日本の国難とも言える移動インフラが崩壊していることに疑問符を入れるという、かなり難しいことをやろうとしているので、だからこそ地域の中での交通商社機能、もしくは自動運転産業全体での共同調達ができたり、デジタル庁のデジタル公共財のような考え方を入れるために交通商社を入れていたと思う。今の交通商社は地域でモビリティを使って良い取り組みをしている、ということからスタートしているが、冒頭のところ最初の交通商社の考え方は、生産性や導入容易性やデジタル領域がどのように貢献できるかというところから出てきたもので、地域交通法改正の連携促進団体も近しい考え方だと思うが、デジタル庁のワーキングの中で出たアイデアである自動運転を絡めた形での導入部分の知見を、ロードマップの中に交通商社がどこに寄与するのかを共通化したもので一言だけでも入れていただきたいと思います。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。それでは根本様お願いします。
根本構成員: 2点コメントさせてください。
まず、自動運転サービスのビジネスモデルという言葉と、交通商社機能という言葉が独立に説明されているような印象を受けるのですが、この関係性を整理する必要があると思います。過疎地域のバスやタクシーのビジネスモデルを考える際に交通商社機能を果たす主体があった方が望ましいという知見が得られたことだと思います。一方、都市部の自動運転タクシーはすでにアメリカ・中国でUber型のビジネスモデルがデファクト的に確立しており、また、高速道路の自動運転トラックではアメリカ・中国で始まりましたけど、まだどのようなビジネスモデルが適しているか分かりません。日本でも公的な性格の切り替え拠点が必要であるとか、遠隔監視を一元的に行う組織を作ってNEXCOの管制センターとうまく連携したほうが良い、といったいろいろなアイデアも出てきていますけれども、今後どのようなビジネスモデルで、その事業を成り立たせていかねばならないか議論される必要があると思います。言いたかったことは自動運転サービスのビジネスモデルのごく一部が交通商社機能だということだと思いました。
もう1点は、物流関連施策で集約拠点を説明する際に「乗換・積替などのための」という言葉が使われていますが、「乗換」という言葉は「切替」の方が適切だと個人的に思っています。なぜなら、「乗換」という言葉は自動運転車として単車が想定されていて、その単車が手動から自動に切り替わる時にドライバーが降車することを意味すると思います。しかし、欧米や中国のようにセミトレーラーで長距離運送したほうがよいと思っているので、その場合にはヘッドの交換・トレーラーの交換になるわけです。その両方を含めることができる手動運転から自動運転への「切替」という言葉が「乗換」よりは良いと思います。そのような言葉のほうが多く使われるようになっていると思いますので、そのようにしたらいかがでしょうか。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。それでは川端様お願いします。
川端構成員: いくつか質問させていただきます。
事故が起きた時の自動運転の対応をいろいろなパターンで図解していただいていたと思いますが、レベル5の遠隔操作の場合の刑事罰のところが分からなくて、今の仕組みですと刑事罰に関しては適宜みたいな感じになっていますが、遠隔で例えば10台20台とか担当した場合に、重大事故が起きた場合、誰の過失なのか、システムの責任なのかというところが複雑な感じがしました。このような議論はどこかの委員会でされていたような気がしており、現状、最終的にどのような形になっているのか教えていただけたらと思っています。
あと、他の構成員からも指摘があったと思いますが、都市部では民間のウェイトが高く自動運転のビジネス化はやっていけるだろうとグローバルでもあるということではあったのですが、やはり一番の課題は地方部で、地方では場合によっては高度なE2Eではなくても、画像認識でゆっくり走る程度で十分な場合もあると思います。そのような技術選定についてはあまり議論がされていないので、そのコストを地方でかけられないとE2Eの高度な自動運転を導入した場合にマネタイズできなくてビジネスモデルが止まってしまうことが、実証実験が終わったら止まってしまうことに近いと思います。その地域に適切な技術の選定をどのようにしていくかということに触れていただいたほうがよいと思っています。もし何かお考えがあれば、その話もしていただけたらと思っています。それはそのまま商用車モデルにもつながっていて、先ほどトラックや物流の話をしていただいたのですが、地方で大型バス、オンデマンド交通、タクシーなどを導入する際に、公と民の割合がどうしても出てきて、それがそのままコストにつながり、どれだけ高度な技術を抑えることができるかということにつながると思いますのでこの議論も必要と思います。
あともう1点、数値目標は大事ですし意欲的なほうがよいと思いますが、E2Eでどういうスタートアップがあるかを示していただいたときに、複数のスタートアップが存在するという中で、規模がある程度大きくなっているとはいえ、何万台という目標を出したときに、スタートアップには技術開発をしてもらいたいところがあると思います。中国やアメリカ対して多少ビハインドもあると思いますが、技術開発を推進したいにもかかわらず台数目標でスタートアップがその開発で疲弊するこがあり得ると思っているので、このバランスをどう考えるのかなと思っています。
最後にもう1点、デジタル上の技術や公的枠組みは整理されていますが、社会インフラとしてフィジカルの、例えば段差があるから走れない、バス停を設置したいけど駅前に設置できないなど、フィジカルな話の整理の言及がまだできないとは思いますが、2030年以降の商業化する時には、使い勝手が良くないと使ってもらえないという、段差があるから使われないとか、駅前にバス停が作れなくて使われないとか、そのようなことが発生するだろうと思います。物理的なプラットフォーム整備について、予算と時間がデジタルよりかかることなので、お考えがあれば教えていただきたいです。そこまでまだということでしたらどこかで触れていただいたほうが良いと思いました。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。それでは秋本様お願いします。
秋本構成員代理: 日本無人機運行管理コンソーシアムの秋本です。ご説明ありがとうございました。自動運転を導入して社会実装することにより高齢運転者の事故防止を含め、交通事故が無くなるビジョンを持って、このロードマップを作って実現していただいて、特に事故が無くなる社会を作っていただけるとありがたいと思います。事故が無くなることで自賠責保険や任意保険の保険料率が下がっていくと思われますが、そのあたりをどのようにお考えか教えていただければと思います。
あと2点ございます。ロードマップの中で説明がありましたが、E2EのAI開発やAIの導入で日本が遅れていると考えております。そのような中で、中国では二足歩行ロボットがマラソンをするなど、競技会的にいろいろな技術開発を加速させています。日本でも、海外の例えば自動運転車両を導入してくるとか、国内でもいろいろな開発をしている事業者の自動運転車両のテストサイトのようなものを作って、そこで競技する、水準を比較していく、その中でいろいろなアイデアを見ながら。日本の得意なところは信頼性の作り込みだと思いますので、いろいろな課題がある中でそのようなものを見ながら昔のリバースエンジニアリングと言ったら失礼ですけれども、そのようなことも含めて、信頼性を作りこんでいくところが日本の強みと考えております。競技会やテストサイトで各事業者がやっていることの水準を比較していくことも重要と思います。
そのようなことも踏まえて、今後のロードマップで技術開発等のカテゴリーが出てくるとしたら入れていただいて技術の進展に貢献できるのではないかと、また、生成AIの導入もどんどん加速していくと思います。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。それでは若菜様お願いします。
若菜構成員: 岩手地域づくり支援センターの若菜です。私から1点だけお願いがあって、交通商社機能について、議論がだいぶされたので1点だけですが、資料5の32ページに事例集の改訂をしていくとあるのですが、今あった議論も含めて加筆いただけないかなと思います。その理由ですが、自動運転が現場に実装される形として、他の委員からもありましたが、都市部ではUberのような形を含めて入っていくのかなと。ただ、地方部の人口が少ないところでは、過去の会議でも経済的に成り立たないという指摘もあったと思いますが、そのときには、ここで提示されている交通商社機能を、車両をシェアしていくことを前提として入れるほうが現実的だと思い、そのための交通商社機能だと思っています。先ほどのご説明にあったように、国交省が地域交通法を改正して、連携促進団体を掲げて、それも類似するとは思いますが、それはあくまで供給体制のほうで連携していこうというのがメインです。交通商社機能は、ずっと議論されていたように、ニーズのほうも取りまとめてよりシェアしていくものがあると思いますので、こちらはこちらでデジタル庁で進めていただきたいというのがあります。
ここでもう1つ踏み込んでいただきたいと思うのが、前回の議論でもコメントさせていただきましたが、今ご指摘もありましたが、交通商社機能と自動運転のリンケージがどうなのかというところです。前回も言いましたが、自動運転の導入に伴うデジタルインフラが、社会課題の解決に資するというところはあると思っていますが、出していただいた事例が交通商社機能を導入するというところになっていて、資料5の32ページも、交通商社機能を横展開していくことが書かれていますが、それは本末転倒だなと思っていまして、自動運転とそれに伴うデジタルインフラが交通商社機能という形によって社会貢献していく、社会課題の解決につながるというところを、今の事例集で取り上げている事例をもう少し分析を積み重ねていただいて、どのような交通商社機能の組み立てであれば自動運転とデジタルインフラが課題解決につながるかということを、事例をもう1回さらっていただいて改訂として付け加えることをしていただかないと、せっかくやっていただいた調査結果が無駄になってもったいないと思っていますので、所要の改訂のところでこのあたりをもう少し加筆いただけるとすごく良いなと、そのあたりを期待しております。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。それでは須田様お願いします。
須田構成員: 東京工科大学須田でございます。私から3点ほどコメントとご質問をしたいと思います。
1つは、自動運転の本来の目的は安全の確保です。しかし、最近のE2Eとルールベースとの対立に少し偏っている感じがしています。E2Eはたしかに魅力的な話で実用的なのですが、自動運転の目的は本来は安全であり、人間がヒューマンエラーを起こすから、自動化してルールを決めた形で交通ルールを守って、安全が保たれるというストーリーでしたが、人間の模倣をE2Eでさせるという方向では、先祖返りしてしまいます。そのあたりをきちんと議論をして、E2Eをどのように使っていくのがよいか、E2Eとルールベースの対立概念ではなくてうまく使えるところをハイブリッドで良いところ取りをする必要があるぐらいの形で記載があると良いと思いました。
もう1つ、1万台という目標が漠然としていて、1万台の内訳がどんなものか不明確です。自動運転を実装化していくにあたり、アルゴリズムの違いや、車両だけの自律でやるのかインフラ協調もやるのかとか。自動運転のレベルも、1万台をレベル4だけなのか、レベル2++もなのか。対象もバス、トラック、サービスカーが今まで目標だったのが海外ではロボタクができてきたし、最後はオーナーカーを目指すかなど、そのあたりのストーリーが明確になると良いと思いました。
信号情報の活用はレベル4ではまだ実現していない部分があり、このあたり大きな期待だと思っています。
最後に、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律が改正されることに期待しているのですけれども、私も交通政策審議会の場にいましたし、大学でも八王子市役所と一緒にやっていますので、このあたりの中身を分かる範囲で示していただきたいと思います。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。それでは石田様お願いします。
石田構成員: ロードマップの書き方のところのお願いなのですが、時間的な切迫性は年々非常に厳しくなっている認識がございます。産業面で中国やアメリカとの差が年々開いていますので、戦略はよいのですが、戦術や兵站といったより下位のレベルでのロードマップの接点ももう少し書き込んでいただけたらよいと思います。
それと関連するが、地域の側からのモビリティ、これも大変なところに来ておりまして、免許返納した高齢者のWell-Beingが低下し地域の元気がなくなってしまうとか、公共交通がなくなってしまうとか。あるいは安全性が最も大事と思いますが、最近のVRU(Vulnerable Road Users)と言われる歩行者や自転車、ロードバイクの交通事故が増加に転じています。このあたりも視野に入れて、自動車だけでなくてVRUの観点もどのように入れていくことは大事だと思います。
そういうことを、時間との戦いで行きますと、例えばL2++と呼ばれる高度運転支援もございますので、導入の支援のための公共財としてのプラットフォームをどう設定するか、大事だと思っています。計算機の導入過程や高額な医療機器の導入過程等、国策として取り組んできた事例もありますので、そのようなことが考えられると思います。
あるいは、話が逸れますが、自動運転を一括りにするのではなくモビリティサービスだと考えると、人を運ぶモビリティサービスと物を運ぶモビリティサービスでは運用とか質が異なりますので、このあたりをどう捉えていくかも大事だと思っております。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。それでは森様お願いします。
森構成員: 今までの各委員の指摘を踏まえて少し付け加える程度の形でコメントさせていただきます。まず一点、交通商社機能のことでございますが、自動運転の進展と公共交通の地方での支援については1対1の対応ではなく、互いに大きく貢献する役割だと思いますので、当然進めていただきたいという風に思っております。モデル事例集をただ作るだけでなく、それはそれでいいのですが、どの分野でプラットフォームを公的に支援するかもぜひ考えてあげていただけないかなと思います。やはり一つ一つの地方では公共交通を支援したり、あるいはタクシーを支援したりということも含め、かなり厳しい環境にございますので、どこまで公的にそれを支援してあげるのかということも少し考えていただきたい。
あと加えてトラックは交通商社機能とは少し意味合いが違うのかもしれませんが、トラックの集荷や配送に関しても、何らかの仕組みが今後あってもいいとは思います。これも今までの流れとは違った形での交通商社機能を付与することを検討いただきたいと思います。
最後に事故調査をさらに進めていく上で、以前からお話していたCANデータの公表と共有が必要ではないかと思います。国連でも議論されていると思いますし、WP29の中でも議論されているはずだと思うのですが、これから日本の中でも自動運転の車両が走った時に、テスラの車はしっかり補償は効くが、国内の日本車は効かないということが起こりうる話になるので、テスラは国際標準としてデータを公開しています。これは世界的にもそのようにしているはずなのですが、日本の車両だけがデータ公開できないという状況になると、事故調査が日本車では進まない、テスラの方がいいのではないかとなってしまう。そうなると先ほどの1万台、国産車をどのぐらい増やすのかという目標と相反するところになるので、是非地固め、地ならしをやっていただければというふうに思います。先ほどから何度か出ておりますが、大都市ではUber的な形で世界的に進んでおります。是非、地方でのバスを中心とする様々な車両、そして全国レベルでのトラック・乗用車といったところに、どこまで公的に応援してあげられるのかを各省でご議論いただいて、これからのロードマップから次のステップに向けて議論を進めていただければと思います。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。それでは村松様お願いします。
村松構成員: 2点お伝えさせていただきます。
1点目が通信に関して、私が担わせていただいておりますロボットの領域ですと、屋内で動くロボットが多いため、通信が繋がらない前提でロボットがどう動くのかということが多く検討されております。CPUについては、エッジ側、ロボット側にしっかりしたものを積んでいて、通信が無くなったとしてもちゃんと動けるようなロボットが世の中に溢れています。ロボットは、小さいというのもありますし、人に怪我をさせるリスクもかなり低いという前提があるのでそういった動きとなっています。CPU的な機能をクラウド側に寄せるのか、エッジ側に寄せるのか、メリデメもありますし、正解があるものではないと理解しておりますので、自動運転車両のスペックや運用を加味して、トライアンドエラーを繰り返す必要があるかと存じます。具体的には、先ほど別の委員の方からもご意見ありましたが、環境に応じて、通信であったり、車のスペックだったり、環境等々に応じて、自動運転の程度をある程度規定していくことも大事ではないかと存じます。通信が悪くて基本的に途切れがちなエリアだから、スピードを制限するのか、はたまた、最低限CPUを積んでおくことで通信が途切れたとしても、車を隅に寄せる等の挙動をできるようにしておくなどです。繰り返しになりますが、通信が途絶される前提でどうするのかというところについても、議論していく必要があるのかなと思っています。
2点目ですが、ビジネスモデルに関して、支出についてより細かく明確にした方が、今後のためになると理解しました。何かというと、自動運転に際し、どうしてもクラウド側との通信が発生します。E2Eとなると、通信もそうですし、クラウド側のシステムの保守もそうです。これまでは車を売り切ったらあとは基本的に別の会社さんのメンテというビジネスだったものが、保守の月額利用料が発生するのは避けられなくなると理解しています。交通商社機能を強化し、プラスの収益部分についていろんな幅を広げていくことはもちろん賛成な上で、結局どれくらいの支出があるのか、今後はこれまで車の売買後に発生していなかった部分の支出を明らかにしていった方が、今後ビジネスモデルを精査していく上で有用なのかなと理解しています。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。それでは岡本様お願いします。
岡本構成員: 東京電力ホールディングスの岡本です。自動運転は社会インフラになっていくと考えられ、安全性への配慮がますます重要です。その前提でインフラ事業者の立場から3点お伝えします。
1点目です。技術としてE2Eは高度ではあるものが理解出来ました。最近であると、VLAでやることで非常に柔軟で高度な動きができるということも理解しております。一方で、すべてE2Eに舵を切ることはリスクであると感じています。我々も普段生成AIを使用していてもハルシネーションは避けられないということを考えると、VLAも同じことになってしまいますので、ロジックやルールでのガードレールをリアルタイムでかけることが必要だと思います。やはりロジックと組み合わせることを考えざるを得ないと思っております。
2点目は先ほど山本様からもお話がありましたが、通信と情報処理を一体で考えないといけないと思っております。例えば車の中で情報がセンサーなどを含めて生起されたり、あるいはインフラ側で感知したりあると思うのですが、それが結局どこかで処理されて、車の次のアクションにつながりますので、全体が遅延なく、確定遅延型でサービスを組む必要があると思っています。決まった時間までに答えが返ってこなければ、バックアップの手段に瞬時に移ることが必要だと思います。これはベストエフォートではないだろうと思いますので、通信と情報処理をまとめて確定遅延型のサービスでサポートしないと、リスクが大きすぎるし、その中での冗長性を考えていく必要があると思います。
3点目は既存のインフラをいかに上手に使用していくのかについてです。例えば光ファイバーは通信事業者のダークファイバ―、電力会社のダークファイバ―、鉄道会社のダークファイバ―とあるわけで、そういったものは通信と情報処理基盤に使えると思っております。また、電柱から電線と光ファイバーが変電所につながっており、変電所にエッジサーバーを置くことで、スマートポールでITSを提供したり、電柱で同様のことをやる時も変電所で処理が可能です。そこにある光ファイバーも電線もポールもそのまま使える形になりますので、最大限活用することが大切です。新たに投資すると巨額になってしまいますので、今あるインフラをいかに使っていくかが求められると思います。この話は弊社ではワットビット連携という形で提唱しており、ワットビット連携と自動運転を連携させて考えていただけたらと思っております。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。それでは波多野様お願いします。
波多野構成員: 多岐にわたった検討と、新たにAIに関する自動運転の項目を追加していただき、短い期間で大変なまとめ作業をされた事務局をはじめとする関係者の皆様に感謝申し上げます。
しかし、2025年のロードマップを振り返ると、自動運転技術は実証段階から実装段階に移りました。それゆえに、今後は事業性の確保が重要であるという考えに基づいて、2026年度の交通商社機能をはじめとした、さまざまなモビリティを持続可能にするための検討を本年度委員の皆様と意見を交わしてきたと思っております。
改めてE2E AIという切り口で、自動運転の技術がまた再度議論の中心となってロードマップに盛り込まれてきたことについて、位置づけを確認したいと思います。すなわち技術の実証が再度必要になったのか、それとも実証ではなく実装レベルで新しい技術を並行的に事業と合わせて検討していくべきなのか、これがどういったアプローチになるのかが非常に重要な観点だと思います。特に技術側面は、今回5回にわたってモビリティ・ロードマップ議論させていただいておりましたが、今まで一度も技術の議論はなかったということもあり、今回新たに加わるということについては、しっかりと整理の上でロードマップに反映していくのが重要なのかなというふうに思います。今回特にE2E AIということで、L2++という用語を用いて、普及拡大に課題があると主張されておりますが、残念なことにL2++という用語は国際的には使われておらず、日本独自の用語ということになるので、改めてこの用語の利用についても国際的に認識のズレがないよう確認が必要です。
また、L2++はあくまで運転支援技術であり、最終的にはドライバーが安全責任を持って運用する技術でしかありません。一方、我々が議論しないといけないものは、地域を含む交通環境を維持・拡大するための運転者を必要としないL4以上の自動運転技術だという風に考えると、L2とL4の技術ギャップが今回の議論の中で、E2Eという用語で一貫性を持って取り扱えるかが、技術的に大いに課題があります。単にE2E AIということで包括的に技術解決だという文脈を作るのでなく、なぜ自動運転が持続的な普及拡大に届かないのか、事業性をなぜ手に入れられないのかについての深堀りを含め、ロードマップの中でしっかり表現し、確認していくことが重要だと感じましたので、引き続き深い検討をお願いできればというふうに思っております。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。それでは花見様お願いします。
花見構成員代理: IPAからは齋藤の代理で出席させていただいています。私からは、少し技術的な側面でのコメントをさせていただきます。自動運転をベースとした社会的な機能が、いずれインフラになることも想定しますと、国で一つのシステムではなく、おそらく各地域や様々な単位で類似したシステムが整備されると思われます。そのためには標準化をしっかり見据えた設計を最初から定めておく必要があります。我々の組織では「アーキテクチャーを揃える」と表現しますが、例えば車両と情報基盤の間、路面のインフラと情報基盤の間、または車両の情報基盤と医療の情報基盤の間など、他にも交通商社機能に関わる様々な他分野とのインターフェースに関しては、しっかり標準化を見据えて設計をすべきと考えます。モジュールの単位や型を揃えることで、5年、10年経ってシステムが世代交代する際に、ハードウェアが変更されても対応できることになります。ロングスパンで、いずれ社会インフラになることも想定したサステナブルな設計を最初からやる必要があると思います。
加えて、セーフティーに関わる機能は非常に重要にですので、これは標準化とともに、例えば認証・認定みたいな仕掛けを導入する必要があるかもしれません。作り方にはいろいろ差はあるかもしれませんが、何かが起こった時のフェイルセーフやフェイルアズイズなど、失敗が起こった時の手法や考え方は統一しておく設計も必要だと考えています。以上です。
藤澤企画官(事務局): 構成員の皆様どうもありがとうございました。それでは、いただきましたご意見に対しまして、発表の順番でご回答させていただきたいと思いますので、まずは総務省のご説明内容にかかるご回答といたしまして、高田課長お願いします。
高田課長(総務省): ありがとうございます。甲田構成員からのご指摘で、中山間地域のエリア選定はあるかどうかということでございますが、資料の3ページ目をご覧ください。島根県美郷町につきまして中山間地での実証を行う予定でございます。また、京都府宮津市については歴史的な街並みがあることで、かなり狭隘な道路での自動運転を想定しております。その他、石垣市や、大都会ということで申し上げれば東京都狛江市など、様々な都市環境・地方環境での検証を行うこととしております。引き続き、いただいたご視点を踏まえてしっかり実証していきたいと思います。
また、村松構成員・岡本構成員からの「繋がらない環境でしっかりフェイルセーフを取るべきではないか」というご指摘はもっともだと思います。説明が足りなかった部分かもしれませんが、道路交通法上、レベル4自動運転は常時遠隔監視が義務付けられております。私たちはその常時遠隔監視をできるだけ必要かつ十分かつ効率的に行うにはどうすればいいかという技術的な実証を行っているものでして、通信が途切れた場合にどういった措置を取るべきかについては、当然別途の考慮が必要であることは十分認識しております。通信という観点で若干誤解を招きましたことをお詫びいたします。以上です。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。続きまして、サブワーキングの取り組み状況についての鈴木参事官ご説明をお願いします。
鈴木参事官(内閣官房): 内閣官房の鈴木でございます。須賀に代わりましてお答え申し上げます。
まず、甲田構成員からお話がありました古くなった車両でアップデートができなくなった場合についてですが、一定の期間、基準が変わった後も経過期間を設けますが、それでもできない場合は保安基準を満たさないということになりますので、基本的には車検が通らないというふうにご理解いただければと思います。
2点目として、日高構成員からお話になりました事故補償の関係でございますが、自動運転車はご案内の通り現在販売していないということですが、いわゆる運行供用者責任的なものの中で補償するという考え方でございます。従って自動運転車であれば所有者とか、バスであればバス事業者とか、そういう形になりますが、運行供用者責任ということで被害者への補償がなされるという整理でございます。
次に川端委員からお話がありました遠隔監視時の事故についてですが、原則として自動運転システム、車自体がその運行の責任ということになりますので、事故を起こした場合にその設計領域の中に入った運行だったのかどうかがまずは問われます。設計領域内であった場合に保安基準を満たしていたかどうかを見ていくということになります。また、特定自動運行主任者が必要な責任を果たしていたのかどうかについては、重大な過失があると言える事案であれば、遠隔監視の方の責任を問われるという道路交通法上の整理になっていると承知しております。以上です。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。続きまして、モビリティ・ロードマップについての説明を岡田審議官お願いします。
岡田審議官(デジタル庁): 非常に多岐にわたってコメントいただきましたので、すべてお答えできないかもしれませんが、話をさせていただきます。
何人かの構成員の皆様から交通商社についてのコメントをいただきました。2025のロードマップの時に交通商社機能を打ち出した時の背景・目的というところから解きほぐして、しっかりと記載すべきというお話がございましたので、改めて記載を見直していければと思っています。
交通商社機能につきまして、特に都市部というよりも地方部において交通の面で不自由が生じている場所で自動運転をどうやって導入していくのかというところで、ただ単に高い自動運転を導入するのは難しいため、事業面からもきっちり掘り下げてということだと思いますので、自動運転とデジタルサービスとの関係性も含めて、交通商社機能のところを考えていきたいと思っています。
技術面につきましては、E2Eについて今回の成長戦略の取りまとめも含めてかなり新たに書き込んだところではありますが、E2Eだけで解決するとは思っておらず、引き続き今までのルールベースやモジュール型AIのところもしっかりと並行してやっていくということは、13ページにも書かせていただいております。E2Eを導入したとしてもITSも含めてルールベース的な要素も含めることでより安全性が高まるというお話もございましたが、そういった側面も含めて並行してきちんと整えていくというのが全体のトーンです。E2Eだけですべて進めていくということではないとご認識いただければと思います。また各社さんと話していて、ここまで一気にE2Eが広がるとは思っていなかったという話も結構聞いておりますので、このような技術の進展を踏まえて、やや唐突感はあったかもしれませんが、日本としてE2Eについても遅れを取るわけにいかないということで、様々な取り組みを並行してやっていかないといけないということで、いくつかのAIに関する施策を入れさせていただいたとご理解いただければと思います。
法案についての説明と1万台の内訳についての話、フィジカルなバス停や段差等の整備についてのお話もあったかと思いますが、国土交通省さん何かあれば、お願いします。
髙本参事官(国土交通省): 国土交通省物流・自動車局の高本でございます。バスの担当部分や旅客業との関係があるので、きれいにお答えできるものはないのですが、まず1万台の件について申し上げます。この数字は今年の1月に国土交通省として第三次交通政策基本計画の中で大きな目標として掲げさせていただいたところでございます。1万という数字はかなり野心的な数字でして、足元ではまだ10台くらいしかL4の特定自動運行許可を得られていない段階において、その千倍の数字を掲げているという点においては、積み上げの世界というよりは大きな目標として掲げさせていただいたという数字として、まずご理解いただきたいと思います。タクシーの台数・バスの台数・トラックの台数などを様々勘案して作った数字ではありますが、一つの目標数値でございます。
この先については、まずこの1万というかなり野心的な数字に可能な限り近づけるように向こう5年間頑張りますというところが意識も含めてやらせていただきたいと思っているところですので、この先についてはまた状況を踏まえながら検討していきたいと考えております。この数字ありき、1万という数字をどう満たすかという世界観ではないかと思っています。
秋本先生からの保険料の話については、各事業者さんにおいては個社ごとに保険会社とのやり取りも始めているというふうに聞いております。もう少し広く事業化されていく中では、国にもコミットしてやっていくというところもあろうかと思いますが、まずは各個社間で物事を進めていくということかと思います。
森先生からありましたデータの部分については、先ほど須賀参事官からオブラートに包んで申し上げていただきましたが、この秋以降、来年に向けて事故調査の体制構築をやっていきますが、それとともにデータをしっかりと事業者から収集するという枠組み・建付けについても、同じくそういった形の中で作っていきたいと考えております。国土交通省からは以上でございます。
岡田審議官(デジタル庁): ありがとうございます。それ以外の点につきまして、コメントしていないところもありますが、いただいたご意見はすべてきちんともう一度精査させていただいて、ロードマップの改訂の方に結びつけていきたいと思いますので、改めて修正版をご確認いただくような形でお願いできればと思います。
藤澤企画官(事務局): 国土交通省道路局さんの方からもよろしくお願いします。
富山審議官(国土交通省): 川端構成員からありましたフィジカルな道路空間のお話について申し上げます。自動運転という観点からは、自動運転車両が円滑に走行しやすいような道路空間の整備のマニュアル的なものを整理しているところであります。一方で、公共交通として利用者目線で使いやすいターミナルの整備等につきましては、自動運転に限ったことではないかとは思いますが、地域の交通拠点の整備や地方における公共交通の協議体を通じて、事業者目線に立った使いやすいものにしていくといった検討は進めていくと考えております。以上でございます。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。国土交通省さんから、地域交通法の改正の話や連携促進団体と交通商社機能との関係についてもコメントがありましたので、何かコメントいただけますでしょうか。
星課長(国土交通省): 今般の地域交通法の改正では、交通商社で従来議論いただいていたような需給の総合調整やそれを担う法人の機能について法定化させていただき、さらに他の分野との制度連携も含めて仕組みとして法定化を進めているところでございます。我々の審議会の方でも議論させていただいているところでございまして、重ねて議論を進めることがあまり効率よくないところもございまして、現在デジタル庁さんの方と示したようなロードマップについてご相談を進めているところでございます。ご指摘も踏まえて、さらなる精査・対応を進めてまいりたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。
藤澤企画官(事務局): ありがとうございました。他の省庁さんからは特にご意見はございますでしょうか。
特にございませんでしょうか。ありがとうございました。それでは活発な議論をいただきましてありがとうございました。予定された時間でもございますので、これにてワーキンググループの閉会にあたりまして、宇野主査より総括をお願いできればと思います。
宇野主査: 本日は長時間にわたり貴重なご意見をいただきましてありがとうございました。いただいたご意見につきましては、このモビリティ・ロードマップ2026(案)の段階ですので、できる限り反映をさせていただいて、その後デジタル社会推進会議での決定というプロセスを進めていくことになります。本日参加している関係府省庁におかれましては、本日の議論を踏まえてロードマップ案の修正にご協力いただきたいと思います。また、取りまとめられたロードマップに提示された各施策に真摯に取り組んでいただきたいと思います。いずれにしても、自動運転の早期の社会実装の実現に尽力していきたいと思います。
これをもってモビリティ・ロードマップ2026の議論を一旦終わりにします。これまで皆様方にご協力いただいたことに対して心より感謝を申し上げたいと思います。この後もロードマップ2026で取り上げられた取り組みの進捗状況や、新たに生じた課題について必要に応じ引き続き本ワーキンググループで検討を続けてまいりたいと思いますので、今後ともご尽力を賜ればと思います。本日はどうもありがとうございました。
藤澤企画官(事務局): 本日も様々なご助言をいただきましてありがとうございました。第16回まで皆様のご協力のもと開催することができました。事務局からも重ねてお礼申し上げます。
モビリティ・ロードマップにつきましては、いただいたご意見等を踏まえて最終的な案を取りまとめてまいりますので、追加のご意見等がございましたら今週末までに事務局までお知らせいただければと思います。
今後のスケジュールにつきましては、今後開催されますデジタル社会推進会議での決定に向けて、本日いただいたご意見を踏まえて所要の修正等を行いますので、その間、資料の取り扱いには十分ご留意いただきますようよろしくお願いいたします。
本日の第16回モビリティワーキンググループはこれにて閉会とさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。
以上