本文へ移動

デジタル関係制度改革検討会(第3回)

概要

  • 日時:2024年1月23日(火)10時30分から12時00分まで
  • 場所:オンライン開催
  • 議事次第:
  1. 開会
  2. 議事
    1. 「テクノロジーベースの規制改革」の進捗
    2. ベース・レジストリと制度的課題 -住所・所在地関係データベース(アドレス・ベース・レジストリ)について-
  3. 閉会

資料

議事録

事務局(石井): 時間となりましたので、第3回デジタル関係制度改革検討会を開始いたします。
今回も構成員の皆様にはオンラインで御参加いただいております。
 
それでは、本日の議題について御議論いただきたいと思います。以降の議事進行は安念座長にお願いしたいと思います。安念先生、よろしくお願いいたします。

安念座長: ありがとうございます。
 
それでは、早速議論に入ります。本日の議題は次の2件です。第1「『テクノロジーベースの規制改革』の進捗」、第2「ベース・レジストリと制度的課題 -住所・所在地関係データベース(アドレス・ベース・レジストリ)について-」です。
 
それでは、まず第1「『テクノロジーベースの規制改革』の進捗」について、事務局の須賀参事官より御説明をいただきます。

須賀参事官: おはようございます。須賀でございます。本日もよろしくお願いいたします。
 
お手元に資料を3点お配りしています。本体が資料1、それに加えて別紙1「技術カタログ運用タスクフォースの開催について」におきましては、技術カタログ運用タスクフォースという以前から開催するとお話ししていたサイバーセキュリティーやサプライチェーンリスクについて御検討いただくためのクローズドなメンバーの会議をタスクフォースとして設置していますということの御報告です。それから、別紙2「ドローン、3D 点群データ等の技術がもたらす効果とミライ」におきましては、現在進行形で行っていただいている技術検証の事業の中から代表の方に集まっていただいて対談をしていただいた記事でございます。一体何をしているのかというイメージが湧くものに仕上がっていると思いましたので、添付させていただきました。もしお時間があれば、御覧いただければと思います。
 
では、以降は資料1に沿って御説明をさせていただきます。いつもの流れに沿ってですが、まず1つ目に技術検証事業の進捗の御報告でございます。おかげさまでやっと年を越さずに技術検証事業32事業全てが検証の段階に入りました。3ページで、河野大臣にも現場をぜひ見たいと言っていただき、年末に稲城市のALSOKさんを訪問させていただきました。具体的には屋内環境の点検のデジタル化で、ドローンやスマートグラスなどのウェアラブルを使って、マンション管理者のような方が資格は持っていないけれども機器を操作する。それをリモートの環境で今度は資格を持っておられる方がここを寄って見せてくださいなどとおっしゃりながら点検される。これによって、有資格者の人数不足というのが今後の点検において大きなボトルネックになると危惧されているわけですが、この方々は基本的に会議室で画面を見ていれば、次から次へと増え続けるマンションの点検に対応していただくことができるということで、このドローンなどで撮れる画像の精度が思った以上に高いということなどを実際に視察をさせていただいたところでございます。
 
4ページは、技術検証を早めに始めた類型から中間報告というものが年内からでき上がってきておりまして、当局と連携しながら内容を確認しています。その中から1つ、類型9で前田建設工業株式会社にやっていただいている建築基準法の中間検査・完了検査をリモートで行えるようにするという検査について、具体的に中身をまとめてみました。これは360度カメラで動画を撮りまして、それを場所がずれないようにしっかりARマーカーで座標を突合して認識しながら、躯体のBIMと重ね合わせて3Dの形で建物全体をしっかりと大きさ、構造も含め把握をし、そこから検査を行っていくというものをやっていただいています。
 
5ページ、当局とも会話をして、まず基本的に制度については大きな影響はなくて大丈夫そうですねと言っていただいた一方で、こういうところをもうちょっと確認できますかという細かい御指摘などもいただいて、今後、後半の技術検証を進めるということになっております。
 
6ページ、技術検証事業が成立しなかった類型というものも出そろいましたので、改めて整理をしております。少し外形的な要素を抽出いたしますと、定期検査や点検の中でも、常時センサーを設置してリアルタイムモニタリングすることが難しいような地下や一般の御家庭、あるいは船などといったところが対象の法令が多いなと思っておりますけれども、それぞれについて、今、どうして応募いただけませんでしたか、何が難しかったですかということのヒアリングなどを進めております。
 
8ページですけれども、今、ヒアリング等を通じて示された意見の中には、そもそも示された要件が高過ぎてスペックを満たすような製品がないのですという最も想定されるような御意見ももちろんあるわけですけれども、さらに開発が必要なのです、技術的には多分できると思います、という御意見や、そもそもできたとしても需要がないのではないか、コストばかりかかってしまって採算が取れないのではないかという御指摘も具体的に出てきております。あとは公募の期間が短いとか、実証の期間が短いとか、いろいろな公募を私たちは重畳的にさせていただいているものですから、どの公募が何だかよく分かりませんでしたみたいなこちらの説明不足のようなこともありましたが、引き続き少し精査をして、インサイトが出てきたら御報告をしたいと思います。
 
以上が技術検証に関する現状の御報告でございました。
 
次に、テクノロジーマップについてです。これはホームページに去年の10月6日に第1弾をアップしてそのままになっておりまして、基本的にあまりこれは何度も何度も更新をかけるものというよりはある程度のスナップショット性を持たせていきたいと思っております。既にホームページに公開をされておりまして、このデジタル臨調の中のテクノロジーマップ関係の取組の様々なアクセスをホームページにいただいているものを解析いたしますと、このマップのページがほとんどの方にとっての入り口、ランディングページになっているようでございまして、非常にたくさんのアクセスを既にいただいているようでございます。
 
15ページに今後の展開と書かせていただきましたが、技術検証などが完了いたしまして新しい技術領域が出てきましたら、当然ぜひ反映していきたいと思うのですが、それを1枚のマップに載せるのか、それとも検証が完了した領域だけを抽出したようなマップ、それから、今後の技術開発の課題があるけれどもぜひ技術が出てきたら欲しいですというマップというのもお出しするニーズがあれば出していくのかなということで、精査を続けてまいりたいと思っております。
 
16ページからが技術カタログでございまして、技術検証を要しない条項については5段階に分けて対象技術の公募を順次かけております。19ページでございますけれども、第4回までは公募をかけまして、最後、今月中に第5回の公募をかけることによって一通りカバーができるような形でカタログのカバーエリアを広げていくということができております。
 
20ページに公募第1弾からのそれぞれの結果概要をまとめておりまして、第1回が講習・試験でございまして、もともと27件いただいていまして、さらにその後、セキュリティーなどの質問が大幅に追加になっていますので、そこの情報提供まで追加でお願いを個別にいたしまして、ありがたいことに17件、情報の追記をしていただきましたので、その方々について、今、カタログ掲載をしております。残念ながら一部回答が難しいということで27件のうち今は掲載ができなくなっているものもございます。
 
次が、往訪閲覧・縦覧ですが、11件しか応募がなく、ちょっと私たちもドキッとしたのですけれども、この後、御報告しますが、次の類型はかなりまた件数が伸びておりますので、この往訪閲覧・縦覧のデジタル完結というのがカタログ分野としては非常に難しい分野であったということだろうと思っております。特にのぞき見防止ということをぜひしてほしいというのが規制所管省庁の側からの御要望だったのですが、それを満たすような製品というのは今の時点では一切応募がない状態ということでございました。
 
21ページが第3回の公募の結果でございまして、ありがたいことに、被害の状況を把握するといったドローンがまた活躍するようなエリアになりますが、53件と過去最高の応募をいただいております。それから、事業場の管理、あるいは業務状況の確認を実地で行うということについても22件、順調に御提案をいただいております。中身をしっかりと精査した上で順次カタログに掲載していければと思います。
 
御応募いただいた企業には大変御負担をおかけして、たくさん質問項目が増えておりますが、ここも不断の見直しをしていこうということで、セキュリティーに関しても例えばこの項目がノーだったとしても別に普通にカタログには載せるのだよね、結果は変わらないのだよねという項目は一旦絞るなどの工夫をさらに今後していきたいなと思っております。カタログの項目はより重要度の高いものを随時選んでいくという形で運用していきたいなと思っております。
 
第4回について、22ページに現在公募中のカタログ公募の概要を書いておりまして、年末から年始にかけて、引き続き公募をかけているということでございます。
 
以上がカタログに関する御報告でございまして、23ページからがコンソーシアムでございます。RegTechコンソーシアムはもともと今、カタログやマップなどをデジタル庁が取りまとめて公表していくということのほかに新しいテクノロジーが出てきたり、こういう技術があればデジタル完結できそうなのだけれどもというニーズが規制所管省庁の側などから出てきた場合に、それが素早く情報共有されるようなコミュニティー性が出てくるといいなということで御提案しているものでございます。おかげさまでコンソの申込み、参加者数が徐々に徐々に伸びてきております。それから、参加いただいている方の属性も様々なバランスの方に入っていただいているということでございます。
 
25ページに第1回RegTechカフェの開催報告を載せております。これはRegTech Dayという初めのキックオフの大きいイベントを皆様にも御協力いただいて開催いたしましたが、その後、今回、記事を配付させていただいているような個別の技術検証で一体何が難しいのかとか、現場での悩みは何なのかとかというより現場の方のお役に立てるような情報が共有されるような場をつくろうということで第1回RegTechカフェを開催しました。テクノロジーマップとカタログの読み方、使い方みたいなことを解説する時間も設けまして、非常に好評をいただいております。登壇いただいた方々のお話が皆様とても面白くて、ニーズが高そうだということで、26ページに第2回のRegTechカフェの概要を載せさせていただいておりますが、2日後の今月25日に改めてオンラインの開催をさせていただく予定にしております。今回は初めて自治体で技術検証に相乗りしていただいた大分県の御担当の方にも乗っていただいて、県として何を考えて国と御一緒いただいているのかという御説明もしていただく予定にしております。
 
以上を踏まえて、27ページがコンソーシアムの活動スケジュールでございまして、今後もこういったコミュニティーを温めるようなイベントを開催していきたいと思いますし、Slackのコミュニティーのほうもおかげさまでこのカフェの間は結構皆様にSlack上で会話をしていただくようなことが始まりましたので、少し活性化し出したかなと思っているところです。
 
最後に、28ページ以降が今後のスケジュールなどの話でございまして、29ページが、そもそも去年、大規模なRFI(Request For Information)ということで、カタログに載せるべき技術も含めてどういったものを我々は扱うべきだと思いますかというかなり一般的な御質問をさせていただいたものに対して大変多くの回答をいただいておりまして、その情報はそのまま捨て置くのではなくて、カタログに載せられるものについては個別に載せさせていただけないかという御相談もしております。さらにコンソーシアムなどのイベントにも全て御案内が行くようにしておりますので、引き続きこのRFIの情報というのは大事に使っていきたいなと思っておりまして、現在の扱いについての中間の御報告でございます。
 
それから、30ページがスケジュールをアップデートしたものでございまして、お正月に震災がございました関係で、技術検証のほうも保安、安全規制系は相当忙しくなっているところもございます。事業者の側、あるいは当局の側から少し技術検証の期間を延ばしたいという御相談をいただいて、柔軟に対応しております。そういったものも踏まえて、年度内には一通りのものが終わるスケジュールで今のところ順調に推移しているということでございます。
 
最後に31ページ、新しい資料を1枚お作りしております。これが、デジタル臨調の時代から、一体今まで我々は何についてどういった作業を進めてきて、今後はどこがより頑張らなければいけないエリアだと思っているかということを一覧にまとめたものでございます。図の一番上にアナログ規制約1万条項と書いていますが、その大半の約8,600条項は、技術検証を経ずにすぐにアンロックして、アナログ規定を撤廃して技術を使っていただけると当局が言っているものでございます。これについて、白抜きの矢印でございますけれども、規制の見直しにすぐに着手していく。そして、見直された暁には使っていただけるテクノロジーを公募してどんどんカタログに掲載していく。そのカタログを作るためにも一覧性のあるマップが必要だということで、アナログ規制をうまく分類して縦軸・横軸を作って、マップとカタログが連携する形で左側のテクノロジーマップを作る。これがデジタル臨調時代からやってきた一番大きな作業の流れだと思っています。
 
さらに、テクノロジーマップに関連して取り組んでいたのが周りのエコシステムづくりでございまして、まずは右側の技術検証が要ると言われた1,043条項の中で、半分程度がデジ庁で技術検証を旗振りしてほしいと言っていただいたもので、これが460条項ありまして、これが先ほど御説明した32事業によって現在進行形で検証されているものでございます。
 
実はもう一つ黄色い矢印を書いている590条項というのが、多分技術検証が要りますと規制当局がおっしゃって、独自にやりますのでということで規制所管省庁にバトンがあるようなものでございます。これについても今年6月までに一通り、技術検証は具体的にやっていただいたのでしょうか、やれたとするとどういう見直しができそうですか、できた暁にはどういったテクノロジーが使えそうですかということを貴重な知見として吸い上げ集約する努力はするべきだなと思っております。それが一番左側の黄色い一連の作業でございまして、検証済みの技術という一番価値の高い技術情報でございますけれども、これをカタログに載せていくということを460条項についても行いますが、規制所管省庁において検証された部分についてもぜひ取材できる範囲で掲載していきたいというのが、まず一つの今後リソースを割いていきたいと思っている分野でございます。
 
それから、ここでも何度も御指摘いただいていますが、このカタログに順次掲載をしていった後に、実際にそれが現場で使われ、新しいテクノロジーの市場が開けるということが非常に重要でございます。カタログの下に矢印を2つ書いておりますけれども、SaaSのようなものはデジタルマーケットプレイスに載せていくという作業をしっかりデジタル庁の中で各チーム連携をして見届けていきたいと思っていますのと、さらに、そこを経由しないものも含めて具体的に調達はどのぐらい進んだのか、どのぐらいこのカタログでお声がけがあったのか、カタログは使いやすかったのかといったことについて、調達状況というのを何らかモニタリングして把握する努力というのができたらいいなと思っているのが2つ目の大きな注力分野と思っております。これを行いながら、右側に書いているとおりそれぞれのターゲット層に向けたコミュニティーなどをメンテナンスしてまいりたいと思っているところです。
 
私からの御報告は以上です。ありがとうございました。

安念座長: ありがとうございました。
 
ただいまの御説明について御質問、御意見等がありましたら、お願いいたします。大分うねりとなってきましたね。心強いですね。

須賀参事官: おかげさまでありがとうございます。

安念座長: 増島構成員、お願いいたします。

増島構成員: ありがとうございました。今年もよろしくお願いいたします。
 
エグゼキューションは中の皆さんのリーダーシップが一番大事で、きっとすごくやっていただけているのだなと思って拝見していました。プラス民間側で何ができるかというと、この試みが行われていることをなるべく多くの人に知ってもらう、僕らですとお客さんに知ってもらうような活動をしまして、マップがあるよとか、カタログ公募があるよとか、カフェがあるよみたいなことをなるべくお伝えするというのをやっているのですけれども、そこでの一つの気づきは、自分たちの持っている技術の応用先としてもともとこういうことを想定していない形でビジネスを展開している人たちがいっぱいいて、でも、よく考えるとこれはRegTechになるのではないかみたいなことというのは結構いっぱいあるという感じがしています。僕らの話しているお客さんとの間でも体感値として結構そういうものがあるという話なのですけれども、恐らくほかにもそういう人たちがいっぱいいるのではないかなという感じがしております。今のソリューションの応用先として全然違うところを見ているのだけれども、実はここにすごい市場が開けそうで、そこに自分たちのテクノロジーが使えるのではないか問題。さっき幾つか応募が出ていない場所があったという話がありましたけれども、本当はあるのではないかみたいな気がしておりまして、ここに届くようにするためには何をしていけばいいのか。もちろんカフェやコンソーシアムなどに入ってくださいというのもそうなのですけれども、結局自分にとってここは関係があるかもしれないと思わない限りそこに入るという意思決定・行動にならないみたいなところはありまして、そこに到達するような方法をどうしていったらいいのかなというのを考えると、現状出てきているものの何倍も実は何かテクノロジーがあるのではないかという感じが非常にしています。この辺はちょっとディスカッションさせていただきたいなと思っている場所でございますというのが一点です。
 
2点目は、これに今、応募いただいていらっしゃる方でどのぐらいスタートアップのような企業がいるのかという部分です。もともとこのプロジェクトはもちろん大企業も全然ウエルカムということなのですけれども、新しいテクノロジーを持っているスタートアップなどが政府と一緒にやっていくみたいな、スタートアップ支援というのも変なのですけれども、そういう文脈も重ねていたと思っておりましたので、特にスタートアップみたいな人たちがどのぐらい応募をしてくれて活躍ができていてという部分は少し情報をいただけるとありがたいです。
 
以上です。

安念座長: ありがとうございました。
 
それでは、いつものとおり一当たり御発言をいただいてから、須賀参事官からコメントがあればお返しをいただきたいと思います。
 
落合構成員、御発言をお願いいたします。

落合構成員: ありがとうございます。私も御説明を聞いていて、いろいろ取組が進んできているということで大変頼もしく思いますし、実際に成果につながってきている部分も相当程度大きいと思っております。

そういう意味では、実は規制改革推進会議のほうでも横展開をすると得意なものはできればデジ臨で取り上げてもらったほうがいいのではと申し上げていたことがあったのですが、まさしく想像どおりになってきている部分がかなりあるように思っています。その意味では、まず御質問よりは、まずはここまで極めて多くの条項について対応していただき、準備していただいていたことが本当にすばらしいことと思っております。
 
その上で、幾つかさらにこういう形でという部分です。やはり一つ8ページで有効な提案がなかった類型にどう対応していくのかは、御意見いただいていることはすごく大事なことだと思いますし、その中で今後の取組でさらに対応を高度化していくことにつながるようなヒントもあるのではないかと思っております。
 
その意味で、技術自体が今の時点で持っていないというだけですと、言いにくいですが、ただ、例えば新規開発が必要というのは意外とRegTech的な側面だと重要には思っております。技術的にいろいろできると言われたときに、もともと近いことをできる人たちが追加開発をするような方向で技術要件が設定されると、本質的には対応できるはずなのにできませんという回答になってしまうということがあります。細かい要件の整理の仕方に当たって新規開発というか、なるべく流用できるような形、もしくはあまり追加負担がない形でという部分で要件を整理していけることは重要なのかなと思いました。

第3点目で採算性と書いていただいている点であるとか、その次の活用のイメージということがありますが、例えばデジ臨の中でも経済試算などを示して国の施策としてこういう成果がありましたという話があったと思います。事業者の方々にとっても一方で事業上の参入決定をしたりするときにマーケットがこのくらいあって、こういうふうに広がっていきますよ、というものがあると意思決定がしやすいということがあると思います。この部分については要件がどうこうというよりも、どちらかというとPRだったり、その効果の部分の社会的な共有という話のような気がいたしますが、国としても対応したほうが後でこういう成果が出ましたよ、と国民全体にもアピールしやすいという事業者と国との両得になるように思います。そこの市場の成長性だったり、試算だったりはぜひできる限り準備していただければと思いました。
 
それから、最後の31ページでこういった検証であったり見直しを繰り返していくということを入れていただいているように思っております。一方で、まずはあるものをしっかり進めないとということはあると思いますが、例えば規制改革推進会議の前期の答申で書いていた中でも、型式認証だったりという部分についてはやはりやり方について、新しいテクノロジーを使うという意味であまり十分に現代的な意味での性能規定化がされていないのではないかという問題意識などを書いていたりするところがあります。まずはアップデートしていきつつ、またさらにほかの領域もデジタル庁で引き取っていって、より広い意味でRegTechが回るような形になっていくといいなと思っております。また具体的なテーマなどで規制改革のほうで議論が進んだ場合には、御相談させていただくことがあるかもしれないと思っております。
 
私のコメントは以上です。

安念座長: ありがとうございました。やはり商売である以上、スケールできる見通しがあるかどうか、技術開発のアピタイトはそこで決まりますね。
 
稲谷構成員、お願いいたします。

稲谷構成員: ありがとうございます。明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
 
引き続きすばらしい成果が上がっているということが分かりまして、すごいなといつもながらに思っているところです。
 
ちょっとピントはずれているかもしれないのですけれども、増島先生と落合先生の今の応募がなかったところに関するお話として、増島先生から実は使える技術が存在するのに、気づいていない会社があるのではないのかという話があったかと思います。その話を伺いながらの若干思いつきなのですけれども、SFプロトタイピングやスペキュラティブデザインみたいな手法というのを使って、どういう形でやるかというのは別ですけれども、RegTechカフェなどの中でちょっとそういうセッションみたいなものを使ってみて、ひょっとしたらこれがこれに使えるのではないかみたいな気づきにつながるようなセッションを入れてみるとか、あるいはそれを専門に研究されている人たちの意見などを取り込んでみるというのも、企業側を触発していくという観点からは面白い取組になるかもしれないなと、ちょっと本当に思いつきで恐縮なのですけれども、お伺いしながらそのように思ったので、少しコメントさせていただければと思った次第です。
 
以上です。

安念座長: ありがとうございました。
 
それでは、上野山構成員、お願いします。

上野山構成員: ありがとうございます。非常に力強い推進が動いていてすばらしいという大前提の中で、私は2点です。

1個目は、増島先生がおっしゃっていた話はまさにそうだねという話で、これは結構具体アクションの案なのです。RegTechに関して、VC横断で集めてしまうようなウェビナーみたいな、それはやっていいのかという議論はあると思うのですけれども、RegTechカフェをうまく活用するというのもあると思うのですけれども、コアとなるVCは30~40社ぐらいしかないので、ここを横断にウェビナーをやれば、まだ実はマッチングできていないのではないかというところが大幅に動くのではないかなと思います。何を言っているかというと、キャピタリストは基本的に新しい市場を探していますし、自分が投資した会社に対してどう成長させるかの支援をしたいと思っている人たちなので、VCというのはそんなに多くないので、そこに横断でキャピタリストが来たら、30~40社来るとあと1,000社ぐらいのマッチングは彼らが脳内でやってくれて、窓口につないでくれるみたいに動くのではないか。これはあまり時間もコストもかからないと思うので、私も全然おつなぎできるVCは結構ありますし、比較的うまく集められるのではないかなと思います。ベンチャーキャピタル協会を巻き込むとか、いろいろあると思うと思うのですけれども、しかもめちゃめちゃ具体的な話なのですが、それが1個目の話です。
 
2個目は、非常にいい感じで動いているのであえてさらに欲張るならみたいな話なのでちょっと中期の話かもしれないですけれども、規制所管省庁の巻き込みや接点みたいな、いわゆる今後、テクノロジーマップやその中の技術カタログが出たときに、規制のアップデート、あるいは調達というところにつなげていくということだと思います。そこのステークホルダーをどのようにうまく巻き込んでいくかというのが肝ですよねというところで既にいろいろ動かれていると思うのですけれども、そこの部分を工夫していくという中で、例えばテクノロジーマップの使い方みたいなところをチャットで聞けるみたいなエージェントをつくるというのはそんなに難しくなかったりとか、そこにデジタルをうまく使うみたいなものも一案ですけれどもあるかと思います。そこの巻き込みの部分をうまくやっていくということが、釈迦に説法ですけれども非常に重要だと思っていますという運用体制のところですね。あと、巻き込みというところです。
 
すみません、ちょっと後半はファジーな表現になりましたけれども、大きくこの2点でございます。

安念座長: ありがとうございました。なるほど、VCから攻めていくか。確かにそういう手もありますね。
 
岩村構成員、お願いします。

岩村構成員: ありがとうございます。皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 
着実にRegTechのサイクルが回っているということで、見える規制改革の風景も非常に変わってきたという印象です。我々も先進的な技術を持つ事業者をご紹介させていただいており、何かお役に立てることがあれば今後もぜひ言っていただければと思っております。

1点申し上げます。今は日本語で発信されている状況ですが、海外の事業者の活用、海外の知見の取り込みについて現段階でのお考えをお聞かせいただければと思います。VCの活用というご提案も当然事業者の広がりを見据えたものと理解しておりますが、この先の展開・拡大の仕方をどう考えるかについて教えていただければ幸いです。

安念座長: どうもありがとうございました。
 
それでは、落合構成員、お願いいたします。

落合構成員: ありがとうございます。
 
今、皆様の議論を聞いていて1つ気づいた点としましては、公共調達のところなどにつなげていくことをさらに明確に行っていったりしますと、そういうVCであったりスタートアップの方々にとっても、ここで取組をするということの意義が伝わると思います。公共調達のほうもデジタルマーケットプレイスであったり、SBIRであったり、もしくは例えば随契的なものがされるようにということがあります。しかも場合によってはテクノロジー代替ということが必ずしもソフトウエアだけでもない部分もあるといいますか、ハードに関する新しい取組も含めて技術代替は進んでいく部分もあると思います。どちらかというと規制改革や公取のほうでもソフトウエア系の話を結構していたこともあったとは思いますが、一方でそちらの物理的なレイヤーも含めたスタートアップ調達というか、SBIRなどのほうがそういう感じなのかもしれないですが、その辺も発展させていきながら取組としてつなげられると、エコシステムの完成形に近づく気がいたしました。
 
以上です。

安念座長: ありがとうございました。
 
それでは、須賀参事官からコメントがおありでしたら、お願いいたします。

須賀参事官: ありがとうございます。相変わらず貴重な御指摘をいろいろありがとうございます。
 
まず、私どもの取組は、RegTechという市場を創ろうとしているということだと大きい意味では思っているのですが、自分がRegTechであるという自覚がない方が多いというのもそのとおりだと思っています。もともとなかった市場でございますので、ほかの用途で持っていらっしゃるテクノロジーをこちらにも使ってもらえませんかということだと思いますので、ぜひそこの気づきをいろいろな角度から持っていただきたいと思っていろいろなイベントも開催しています。採算が取れるようになるためには、規制を遵守するためだけにテクノロジーを開発するというのはちょっとマーケットの取り方が小さいと思います。他方で規制のコンプライアンス市場というのはある意味非常に安定的な市場であって、今後も安全規制が必要なくなるということはないわけなので、結構魅力的な市場でもあるはずだと思っていまして、ぜひそのポテンシャルを最大化したいと思っています。
 
そのときに一つ公共調達というキーワードもいただきましたけれども、デジタルマーケットプレイスはある意味SaaS的なものしか載らないとすると、それ以外も含めてぜひ追いかけたいと思っています。調整している実感としては、意外と国が直接テクノロジーを調達しているオケージョンは少なく、かなりの場合に外郭団体も含めて企業なり現場に投げてしまっているという感じがしております。ここはむしろ自治体のほうがより手ずから規制を設計し、かつ、コンプライアンスのところまで突っ込んでやっていらっしゃるような可能性もあるのかもしれませんので、自治体連携もしっかりやっていきたいなと思っております。
 
それから、スタートアップに関しては、大きく分けて検証事業を行うフェーズとカタログに載せるような個別のテクノロジー、ソリューションというレイヤーの2つがあり得ると思うのですけれども、どちらも結構スタートアップの方が入ってきていただいているのを確認しております。それについて先ほどVCの知恵を借りたらというアドバイスをいただいて、確かにもともとコンソーシアムを始めるときに、VCの方々にはもちろんVC協会も含めて連携させてくださいという話をしていたのですが、それ以降、あまり具体的に何かお願いができていませんでしたので、ぜひ協力をしていただきながら、一度RegTechカフェ的なものを企画できるといいのかなと思いましたので、考えてみたいと思います。
 
あともう一つの大きなカテゴリーとして、規制の見直しの側、あるいは当局の側の巻き込みという御指摘もいただきました。実はこれは性能規定化をするというところまでこぎ着けられた情報が別にまだそんなに観測できているわけではありませんで、この規制は守らなくてもいいですよとか、アナログでやらなくていいですよとその情報を削除していただくというのは作業としてはむしろ簡単で、そうではなくて性能規定化など規制をインテリジェントにアップデートするみたいなことはかなり当局の側にも知的コストがかかる話です。そこについてのモデルというか、こうやるとうまくいくという事例が少し出てくるとまた一つ先の段階に行けるのかなと思っておりまして、そういったところへ行く体力がありそうな規制所管省庁の方々とどういうふうに組んでどういう御支援をするか、チャットの活用なども含めてですが、どういった御支援ができるかというのはちょっと考えていきたいなと思いました。
 
最後に、経団連さんには事業者の紹介をたくさんしていただいて本当にありがとうございます。海外の事業者も既に入れる方は入ってきていただいております。カタログにもたくさん御提案をいただいています。
 
他方で、これをあえて日本語で公募しているのは、英語に直すということも一瞬考えたのですけれども、結局安全規制を守っていただこうとすると、現地に拠点があって、しっかりと日本の技術を使われる方に対してアフターサービスも含めてやれるような体制がないと、売りっ放しというのはなかなか厳しいというのが安全規制などは特に大きいなと思いましたので、そういう意味で少なくとも日本語を読んでいただくぐらいの能力は求めてもいいのではないかということで、現時点ではあえて日本語で発信をしております。成果を英語に直して出すのかどうかというのも、必要なタイミングで検討していきたいなと思います。
 
以上です。

安念座長: ありがとうございました。
 
しかし、それにしてもすごいなと思いましたね。スライドの4ページから5ページは、プロから見ればこれぐらい考えるよと言うのかもしれないけれども、すごいですね。画面を分割して左側にリアルな配筋を映し出して、右側には申請書の当該部分ですね。両方見ながらやるのだな、感心しました。どうもありがとうございました。

増島構成員: これは応募をかける段階で想定市場規模みたいな情報を提供できたりしますかね。結局みんな入るか入らないかというのはマーケットがどれぐらいあるのというところからなので、正しくなくてもいいということはないですけれども、大体このぐらいが想定されるという情報と一緒に出すとみんな目の色が変わるという話になると思いますし、VCの人たちを巻き込むにしても、そこの情報がないと投資先にここ行けるんじゃないのと言えないみたいな話になるはずなのですよ。ここが出せるかみたいなことが勝負かなという感じがします。

須賀参事官: 経済効果で試算しているときのベースの数字などだと思いますけれども、VC向けに会話するときはぜひそういう数字も検討したいと思います。

安念座長: ありがとうございました。
 
それでは、続いて議題の第2「ベース・レジストリと制度的課題 -住所・所在地関係データベース(アドレス・ベース・レジストリ)について-」です。本件については総務省と個人情報保護委員会にも御参加をいただいております。
 
それでは、まずは事務局の杦浦参事官より御説明をお願いいたします。

杦浦参事官: ベース・レジストリ担当参事官の杦浦でございます。
 
ベース・レジストリにつきましては、昨年来、いろいろ御指導いただいており、ありがとうございます。本日までの進捗につきましては2ページにまとめてございますけれども、昨年、住所・所在地に関するベース・レジストリのニーズについては、民間の事業者から御紹介いただいて議論を進め、その後、どういったところを我々として目指していくのか、また、そのスケジュールの間隔についてもお示しをしたところでございます。
 
今般、さらに具体的な取組を進めていくに当たって、①、②のとおり、このベース・レジストリを整備していくために整理が必要なもの、また、地番の情報を公表していくに当たって整理が必要な事項について御指導いただきたいと思っております。
 
ベース・レジストリの取組につきましては、復習を兼ねて簡単に御説明申し上げますと、3ページで、各所管の省庁であったり、事業者ごとであったりの住所・所在地のデータというのはある意味個別ばらばらに管理をされております。そうしますと、住所・所在地のデータの連携を進めていくことが困難になりますので、それを今後、マスターデータとしアドレス・ベース・レジストリという形で整備していくことで、行政機関での連携や民間事業者での活用といったところを目指していきたいというものでございます。
 
4ページで、具体的なベース・レジストリにて整備するデータのイメージとしては、左側から市区町村が管理している住居表示、いわゆる住所の情報、それから法務省のほうで持っております不動産登記、こちらには地番といった情報が入っておりますけれども、それをアドレス・ベース・レジストリとしてIDを振ったり、ひもづけをしたりといった形で整備をすることでいろいろな行政機関や民間事業者に利活用して、各情報をキーにした検索なども可能にしていくというのが我々の目指しているところになります。
 
それに当たりましては各種課題がございまして、5ページにまとめてございます。まずは初期データを整備していくというところです。その中でも住居表示(住所の情報)と地番をどのようにひもづけていくのかといった、手法を確定していくことが今後の課題でございます。また、初期データをつくった後、更新データをどうしていくのか、どのように最新性を担保し、データの内容を改善していくのかといったところは今後も具体的にどうやっていくのか検討していく必要があると考えております。
 
6ページの全体のスケジュールに関しましては、まず町字については更新の件数がそれほどないということで、現在の業務フローの中で情報を集めていくことが可能であろうと見通しを立ててございます。一方、それよりも粒度の詳しい情報については日々のデータ更新が相当数に上るということですので、なかなかアナログ業務を前提にしていくと難しいと考えております。今後、その辺りのデジタル化・システム化といったところも含めて検討する必要があると考えております。
 
ご説明させていただきました点から、まず住居表示(住所の情報)といったところにつきましては、令和9年度以降の登記情報システムの整備と併せて考えてまいります。それに先立ち、町字レベルのところは令和7年度をメルクマールとして提供を目指していきたいとスケジュール感としては持ってございます。
 
7ページからが今日の本題ですけれども、まず住所・所在地の整備としては、町字情報の整備のために自治体から情報収集をしていくというところを淡々と進めてまいります。町字より下位の情報、より粒度の詳しい情報につきましては、先ほど申し上げたようにシステム整備の在り方も含めて検討していきますが、まずは実態の調査といったところから丁寧に始めていく必要があるだろうと考えてございます。
 
8ページは町字情報の整備についてでございますが、まず初期データについては、確認のフェーズの段階ということでお考えいただければ結構でございます。現時点で町字情報というのは基本的に収集できておりますので、先行自治体の御協力をいただきながら、どういう確認手法であれば自治体の御負担にならないかというところを今、確認・検証を進めておりますので、そちらの結論が出ましたら、全自治体への確認依頼を行っていくことを考えております。
 
整備内容2として、その後、更新データをどうするかというところにつきましては、今現在、国土地理院様が測量法に基づいて自治体に情報提供依頼されておりますけれども、今後、デジタル庁としましては、今、アドレス・ベース・レジストリを含めてデータベースをきちんと国の方針として整備していくというの法整備を検討しておりますので、そちらができましたら、政府として総務省様とも協力して自治体にデータの提供を依頼していくという形で考えてございます。そういった形で令和7年度をメルクマークとして町字情報の整備・運用を開始したいと考えてございます。
 
9ページ、あわせて、町字よりも粒度の詳しいところについてですけれども、こちらは昨年、自治体にいろいろアンケート調査等も行いましたところ、200を超える自治体から御回答いただきまして、そのうち7割ほどの自治体が住居表示台帳を紙で整備・運用しているということで、なかなかお互いにしんどいなというところがあるのですけれども、仮に国のほうで共通システムといったものを整備した場合には、自治体のほうで御興味がありますかという問いかけに対しては8割ぐらいの自治体でぜひ活用したいというお声をいただいております。やはりシステム化というニーズは高いと我々は見込んでおりますので、自治体業務の効率化といった観点も踏まえながらシステム整備をどういうふうにしていくか、システムの在り方も含めて、今後、検討を具体化していきたいと考えてございます。
 
10ページ、本日2番目の議題ですけれども、地番の取扱いについてでございます。こちらは個人情報保護の観点での対応が必要なものということで検討を進めてございます。アドレス・ベース・レジストリに地番情報を提供していくに当たり、やり方が2段階に分かれております。まず第1段階としましては、まだ不動産登記の情報に係るベース・レジストリが整備中、あるいは実証事業に使うといった形で、このアドレス・ベース・レジストリは別のものとしてデジタル庁の中で扱っている状態でございます。第1段階におきましては、公開データである登記所備付地図データの中から地番の情報を取り出して、それをアドレス・ベース・レジストリに入れていくという形になります。
 
第2段階としましては、この不動産登記ベース・レジストリが本格運用をすることになりましたら、こちらをアドレス・ベース・レジストリのほうに入れていくこととなります。不動産登記ベース・レジストリは情報連携のために各省に配れるようにデータをクレンジングした形で整備をしてまいりますので、こちらからデータを入れていくのがスムーズなため、第2段階としてはこういう形を考えてございます。
 
そうしますと、第1段階においては公開情報を使っているということですので、アドレス・ベース・レジストリと不動産登記の情報をちゃんと我々のほうで適切に情報管理を行っていけば、アドレス・ベース・レジストリのほうは個人情報には該当しないという整理が可能なのだろうと認識してございます。
 
片や第2段階のほうにつきましては、不動産登記ベース・レジストリは土地の所有者等の情報が入っており、個人情報でございますので、そこと連動しているシステムということで個人情報に該当する可能性があるのだろうということで、どういった対応が必要なのか、個人情報保護法に基づいた整理を行い、具体的に検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。この辺りは本日、法律の御専門の方々からも御意見をいただきながら今後の検討を進めていきたいということでございます。
 
説明は以上になります。よろしくお願いいたします。

安念座長 : 杦浦参事官、どうもありがとうございました。
 
続いて、総務省から御意見を伺いたいと存じます。カメラとマイクをオンにして御発言いただければ幸いです。

総務省(原課長): 総務省市町村課の原と申します。よろしくお願いいたします。
 
先ほどのデジタル庁の説明を踏まえまして、アドレス・ベース・レジストリの整備は自治体にとっても行政手続の効率化等に資する観点から重要な取組と認識をしております。総務省といたしましても、令和7年度をめどとしました町字情報の整備・運用の開始に向けまして、自治体の作業負担等も考慮しつつ、デジタル庁と協力してまいりたいと考えております。
 
以上であります。

安念座長: ありがとうございました。
 
途中で申し訳ないのですが、杦浦参事官、確認させていただきたいことがあります。9スライド目です。これは自治体に聞いた結果ですけれども、右下の円グラフのパーセンテージというのは伺った225の自治体の数を示しているわけですね。

杦浦参事官: そういうことになります。

安念座長: だとすると、自治体そのものの数ではなくて、人口や建物の数をベースにして考えると、このシステム化の割合や整備のニーズというのは恐らくずっと高まるのではないかなという気がするのですけれども、どうでしょう。

杦浦参事官: これ自体はそういう重みづけを行ったわけではないです。大小いろいろあることと、大きい自治体では逆にもうシステム化が進んでいるといったところもある場合とない場合があり、どうなるかということは分かりませんが、いずれにしてもシステムへのニーズが高いという結論自体は変わらないかと思います。

安念座長: そうですね、ありがとうございました。
 
それでは、続いて個人情報保護委員会から御意見を伺いたいと存じますが、あらかじめ私から伺いたいことがございます。
 
まず1点目として、登記所備付地図を利用する場合についてなのですが、これは今、個人情報に該当しないという整理だと説明があったわけですが、この整理について御意見を伺いたいというのが第1点でございます。
 
第2点は、不動産登記ベース・レジストリを利用する場合についてですが、個人情報に該当する可能性があるのだろうというその理由、それから、それを踏まえた対応の留意点について御見解を伺いたいと存じます。カメラとマイクをオンにして御発言いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

個人情報保護委員会(吉屋参事官): 個人情報保護委員会の吉屋と申します。よろしくお願いします。
 
今の御質問、2つありましたけれども、1つ目の問題に入る前に定義のほうから御説明させていただければと思います。個人情報保護法の第2条1項1号において、個人情報というものの中には、他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものも含むということにされていますので、容易に照合することができるかどうかというのが非常に大きな論点となると思います。その上で、他の情報と容易に照合することができるということに関しては、行政機関等において通常の事務や業務における一般的な方法で他の情報と容易に照合することができる状態ということを想定しています。
 
ただ一方で、そうでない状態ということもありまして、この点に関しては幾つか条件があります。この条件を幾つかお伝えすると、まず行政機関の扱う部門がそれぞれ独自に取得した個人情報であるということと、その取扱部門がそれぞれ別々にデータベース等を設置してございまして、これが別々に保管されているということがまた一つの条件になります。その上で、運用の状態なのですけれども、規程上・運用上、双方の部門またはこれを統括する部門・立場の者が双方のデータベースを取り扱うということが厳格に禁止されているということがまた一つの条件ということになります。その上で、今のような条件に基づきまして特別の費用や手間をかけなければ、一般的な方法で双方のデータベース上の情報を照合できないという状況にある場合には、容易に照合することができない状態にあると考えているということでございます。
 
今のような前提をお伝えした上で今回の登記所備付地図を利用する場合について申し上げると、この場合においては不動産の登記情報とアドレス・ベース・レジストリにおいて取り扱う住所・所在地情報は独自に取得されているということと、それぞれ別の取扱部門で保管されていると聞いてございますので、その上で、先ほど申し上げたようなアクセス制限というものも整備されているような状態になっているのであれば、その限りにおいては容易に照合することができないものとして判断できますので、その際には個人情報には該当しないという整理になると考えております。
 
一方で、もう一つの質問なのですけれども、不動産登記ベース・レジストリを利用する場合に関しましては、不動産ベース・レジストリから地番等の一部の登記データをアドレス・ベース・レジストリに対して内部利用するとお聞きしています。ですので、それぞれの情報を容易に照合することができる、そのために特定の個人を識別することもできると考えられますので、当該情報は個人情報に該当すると考えてございます。
 
その上で、将来的に不動産登記ベース・レジストリを利用するということになるかと思うのですけれども、現時点から将来的に当該保有個人情報を利用・提供する根拠として、法律第61条1項、また、第69条1項に基づきまして、特定した利用目的のために提供と言えるような限りにおいて可能と考えられると考えてございます。
 
以上でございます。

安念座長: ありがとうございました。
 
今、御教示をいただきましたように第1段階と第2段階で整理が異なり得るということでしたが、どのような観点で整理は異なるのかといえば、今、これまた御教示をいただいたように容易照合性という点で分かれるのかと理解いたしましたが、そういうことでよろしいでしょうか。
 
それから、第1段階においてアドレス・ベース・レジストリ上で住所・所在地情報を取り扱うことは、個情法上どのような評価になるかについて伺いたいと存じます。いかがでしょうか。

個人情報保護委員会(吉屋参事官): おっしゃるとおりで、容易照合性があるかどうかというのが非常に大きなポイントだと認識してございます。
 
繰り返しになるので省きますけれども、要するに第1段階であるとすると、容易照合性はないと判断できますので、これは個人情報ではないという形での扱いができるということでございますので、それを前提にすれば、容易に照合できないので個人情報ではないということにおいて、原則として個人情報保護法の規律の適用を受けることなく利用することができるというのが第1段階だと理解してございます。
 
以上です。

安念座長: ありがとうございました。
 
それでは、杦浦参事官からの御説明及びただいまの総務省、個人情報保護委員会からの御発言を含めて、御意見、御質問がありましたら、どうぞお願いいたします。
 
増島構成員、お願いいたします。

増島構成員: ありがとうございます。
 
御説明いただきましてありがとうございました。事前にこれは御説明いただいていたので、そこの御回答の御報告と、皆さんに少し共有いただきたい事項の2点です。
 
ご報告事項は、今回、これを整えていただくときに仮名を振っていただけるという話になるという御説明をいただいていまして、仮名が振られることによってどう読むのかという読み方が一義的に決まるということだそうでございますというのが皆様への共有事項です。
 
もう一点、ここは皆様にもぜひ杦浦さんから共有いただきたいと思っておりましたのは、令和7年から令和9年までの間は町字までしかない形になるわけですけれども、町字までのみ公表されている段階でこの期間中はどんな使い方ができて、要するに町字までが先に公表されてどんないいことがあるのかについて少し皆様に情報共有いただけるといいなと思いました。
 
以上です。

安念座長: 分かりました。
 
第2の点については杦浦参事官、いかがでしょう。何のいいことがあるのかという御指摘でした。

杦浦参事官: ありがとうございます。
 
資料の最終ページに参考を載せております。今回のマイナンバーの総点検もそうなのですけれども、住所に関しては表記揺れというのが大変大きな課題でございます。これは町字レベルまででもやはり起こっておりまして、例えば霞が関というものを取っても送り仮名の揺れとか、送り仮名のあるなしとか、字が異体字であるといったところ、また、片仮名なのか漢字なのかが手書きだけではよく分からないという表記揺れ的なものはいろいろございます。ここがある意味整うことで、情報の突合の際に住居表示、住所の情報を円滑に使うことができるというところ。それから、これを仮にシステムのほうに取り組んでいくといったことができれば、手書きをしてもらわずに最初から表記揺れのない状態で行政事務を行うことができるというところで自治体のほうにもメリットが出てくると考えております。また、民間事業者のほうでも、手書きベースでやっていると、この辺の揺れがあるとデータ連携をするときにはなかなか難しかったりするところが解決していくというところで期待の声を聞いております。
 
読み方について1点補足なのですけれども、自治体に今後確認をしていく中で、自治体のほうで実は標準的な、これが正解ですよという読み方を必ずしも公表されていないところもあるように聞いております。そういったところをどうしていくのかというのは、具体化していけばいくほどそういう小さい課題といったところも入ってくるだろうというところで、そこはまた我々のほうでもいろいろ検討していかないといけないところでございます。

安念座長: ありがとうございました。読み方が必ずしも確定していないわけか。
 
落合構成員、お願いいたします。

落合構成員: どうもありがとうございます。
 
次第に整理が進んできているところかなと思っております。まず1点、先ほど吉屋参事官から御説明があった中で、地番の取扱いの点で容易照合性が大きい論点にはなっているものの、現実の論点としてはアクセス制御に落ちていると理解しております。そこのアクセス制御の点については、現在、デジタル庁で想定されているものが個情委のおっしゃられたアクセス制限に相当しているのかどうかという論点が若干残っているかなと思いました。杦浦参事官に最初にお聞きしたほうがいいのかもしれないですが、この点はアクセス制御としてどういうものを御想定されていますでしょうか。

安念座長: いかがですか。

杦浦参事官: ありがとうございます。
 
デジタル庁は、例えばアクセス制限という観点で言いますと、データを入れているフォルダ等に対しまして、当然個人の単位で誰がアクセスできる・できないというのを制御することができますので、必要に応じて、レベルに応じて対応することは可能なのだろうと思っております。業務を割り当てる人員をどうするか、監督者をどうするかといったところの細かい調整はまた出てくるかと思いますけれども、よほど理不尽な要請でない限り、適切なアクセス制御はできるものと考えてございます。

落合構成員: 分かりました。ありがとうございます。
 
個々の担当者に応じて2つのデータベースに両方アクセス権を持たないように技術的制御をかけられて、その前提となるルール整備をされると伺いました。そうすると、恐らくそこまでやられていれば満たすように思うのですが、個情委様に聞いてこの場でお答えいただけるのかどうか分かりませんが、今ので合理的にアクセス制御されているように考えられるように私は感じたのですけれども、いかがでしょうか。

安念座長: 吉屋参事官、いかがですか。

個人情報保護委員会(吉屋参事官): 個人情報保護委員会です。
 
申し訳ないのですけれども、今のお話を伺って大丈夫ですと言える立場にはないので、しっかりやってくださいとしか言えないところです。ただ、今のお話の中ですごく気になったのが、フォルダへのアクセス制御はしっかりしますという反面で、私から先ほど申し上げたのですけれども、規程上、そして運用上もしっかりということなのですけれども、どのような規程をしっかり設けるかということと、フォルダの制限をかけたのだけれども結果的にいろいろ破られるのですということになってくると、実際どうなるかが分からないので今の時点で大丈夫ですと言えないというだけでありまして、だからこれは個人情報なのですと言うつもりも全然ないのですが、この部分をしっかりやっていただくということに尽きるかなとは思います。
 
ですので、アクセス制限までしていただくということの裏返しとして、運用上規程をしっかり定めていただいて、これをしっかり守っていただくということをしっかり担保いただくということに尽きるかなと思います。
 
以上です。

落合構成員: ありがとうございます。十分クリアにお答えいただいたように思いますし、規定面の整備と運用状況の管理というところが留意点であると思いました。
 
次に、2点目の今後の利用に関してですが、法第69条1項でというお話がありまして、恐らくそれで利用ができるということなのであろうと思います。一方で、以前も制度的課題がベース・レジストリの関係では継続して出ているところもあります。実際に本当に法第69条1項のところで目的の特定等も含めて実施できていくのかどうかは継続して見ていっていただくことが重要ではないかと思いました。まず、第2の論点についてはそういう内容です。
 
また、第1の論点については先ほど増島先生から揺らぎの部分であったり、仮名の部分についても御指摘があったところだとは思いますが、かなりいろいろな形で不動産の登記のほうと住居表示のほうと、そのほかにも図面があったりしてというので非常に複雑になっている部分がある中でということと思います。あくまで不動産登記簿側の情報を中心に整備していくというか、無理に全てをつなげようとすると簡単に破綻するような複雑さがあるところと理解しておりますので、できる範囲で広げていっていただければと思います。
 
さらに、増島先生からお話があって、どういうふうに使えるのですかというのが1つ前の議事のデジタルカタログと共通するところもあると思っています。事業者の方だったり行政サービスだったりというので、使えるようになるのも大変重要かなと思います。そういった意味では、9ページなどで示していただいているような、配送が合理的・効率的にできるようになるなどといった点について、まず幾つかユースケースを絞ることになると思います。先ほどのデータベースの複雑性の裏返しで、全てのものを1つのデータベースであったり1つの取組で統合していくのはほぼ不可能だと思われます。そうするとユースケースを絞ってそこを訴求して、世の中の方にもこれはすばらしい取組ですねと言っていただきながらできる限りで拡張していけるといいのかなと思います。今の時点である種中に埋め込まれているところはありますが、ここにまず使えるようにしていくということをもう少し上のほうに上げていった上で、その中で必要な範囲で建物の番号がどういう形で整理されるとそこに届けられるようになるかとか、そのサービスにとって必要な一意性を持たせるような形でまずは整理していくことも大事だと思います。とはいえ、最終的にこれは汎用利用ができるようにするという中でありますので、それだけに特化するわけにはいかないところもあるとは思いますが、まずは成果が一部見えるような形にしながら、ぜひ統合的な利用につなげていっていただければと思っております。
 
長くなりましたが、以上です。

安念座長: どうもありがとうございました。そうですね、ユースケースを絞るか、汎用性かは常に悩みのあるところですね。
 
ほかに御発言いただく方はいらっしゃいませんでしょうか。
 
杦浦参事官、何かこれまでの御発言についてもしコメントがおありになれば、お願いいたします。

杦浦参事官: ありがとうございます。
 
個人情報保護の関係につきましては、運用の体制をきちんと整備していくというところの詳細を、今後、詰めていきたいと思いますので、そちらの方針などを詳細化してまいります。
 
また、ユースケースも含めてこれをどうやって活用していただくかというところに関しましては、まさに御指摘のとおりです。昨年来、ユースケースについて民間事業者からの発表なども踏まえて我々のほうで検討を進めていますけどけれども、またこれはいずれお悩み相談という形で御報告することになろうかと思います。ある意味詳しい粒度で便利なものを使えば使うほど民間の取組の領域に踏み込んでしまうというところもあり、どこまで国の役割として捉えるのが適切なのか、その辺りの領域の議論はまた詰めていく必要があろうと思っております。
 
行政機関の利用に関しましては、先ほど途中で出てきました不動産登記のベース・レジストリ、登記情報を行政機関等に配るといったところの取組の中で、行政機関の連携、それから自治体におかれては、今、登記情報を見に行くという場面は多々あると聞いております。いわゆる公用請求という形で自治体が取りに行くときは費用無料で見に行けるという制度があるようですけれども、それが今は手作業というか、紙だったり、出向いてだったりといった形になっているものが、不動産登記ベース・レジストリの整備によってオンラインでできるようになるといったところは大きなメリットになります。そういったところの全体を合わせてベース・レジストリの取組の中で全体の利便性、国民生活、行政機関、民間の事業の利便性を上げていくといったところはトータルで考えてやっていきたいと思います。
 
引き続き御指導のほど、よろしくお願いいたします。

安念座長: ありがとうございました。一通り御発言をいただいたと存じます。
 
それにしても5ページのひもづけや更新という作業は、考えてみると本当に大変なことになるだろうと思いますね。そして、それができれば本当に画期的なものになりますね。どうもありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。
 
それでは、原課長ほか総務省の皆様、それから吉屋参事官ほか個情委の皆様、お疲れさまでございました。こちらで御退席いただければと存じます。
 
それでは、今日の議題は一通り終えましたので、最後に冨安統括官より一言いただきたいと存じます。

冨安統括官: 安念先生、ありがとうございました。構成員の皆様におかれましても、本日も本当にありがとうございました。
 
最初に御礼でございまして、前回12月のデジタル関係制度改革検討会の際にデータ戦略のアクションプランを御説明いたしまして、委員から非常にいい御意見をたくさんいただきました。非常にタイトなスケジュールの中でも修正も確認いただきまして、おかげさまで取りまとめることができました。まずもって厚く御礼申し上げます。
 
本日、議題が2つございましたけれども、テクノロジーベースの規制改革につきましては進捗を御報告しまして、しっかりやっていきたいと思っております。また、今日は事業者の発掘、あるいは潜在的な事業開発の可能性があるような企業の気づきの機会というか、その広がりをどうやって拡充していくかみたいなところにつきましても非常にいい御意見、アドバイスをいただいたと思っています。我々にとっても非常に大きな課題でございますので、しっかりと御意見を踏まえて併せて検討していきたいと思っております。
 
また、2つ目のベース・レジストリでございますけれども、これは私もデジタル庁ができたゆえんというか、こういうことをじっくりとこれまでの政府はやってこられていなかったので、ここをしっかりやっていくことが私どもが本当に求められているところだと思っています。本日もいろいろ御意見をいただきましたし、また、関係省庁さんも大変協力いただいておりますので、しっかり進めていきたいと思っておりますので、こちらもどうぞ御支援をよろしくお願いいたします。
 
本日はどうもありがとうございました。

安念座長: 冨安統括官、どうもありがとうございました。
 
今しがた御言及いただきましたデータ戦略のアクションプランですが、短期間でよくあれだけのものをつくっていただきました。御担当の皆さん、本当にお疲れさまでした。今後、恐らく上位の政策文書の中に織り込まれるなどして実際に活用されることになるのだろうと思います。本当にお疲れさまでした。
 
それでは、事務局より次回の検討会の開催などについて御説明をお願いいたします。

事務局(石井): ありがとうございます。
 
それでは、最後に次回の検討会の日程及び議事録の取扱いについて御説明いたします。次回の検討会の日程につきましては、事務局より追って御連絡をさせていただきます。
 
また、本日の議事につきましては、後ほど議事録を作成いたしまして、皆様に御確認をいただいた上で公開することといたします。資料につきましても、後ほどデジタル関係制度改革検討会のホームページに公開することといたします。
 
御説明は以上です。本日は御参加いただきありがとうございました。

安念座長: それでは、以上で第3回デジタル関係制度改革検討会を終了いたします。
 
どうもありがとうございました。