本文へ移動

河野大臣記者会見(令和5年3月3日)

河野デジタル大臣記者会見要旨

(令和5年3月3日(金)10時06分から10時23分まで 於:オンライン)

1.発言要旨

まず、マイナンバーカードについてご報告申し上げたいと思います。

マイナポイントの対象となるマイナンバーカードの申請期限を2月28日ということにしておりました。2月28日には、一日あたり過去最高となります119万件の申請をいただきました。3月1日までの累計申請件数は、9,416万件、人口比74.8%と4分の3の方に申請をいただきました。ありがとうございます。

特に、2月末に向けて、非常に申請の数が増えました。多くの方に申請をいただきまして、本当にありがとうございます。オンライン申請、自治体窓口ともに混雑して、長時間お待ちをいただくという状況が発生し、国民の皆様には、大変ご迷惑をおかけいたしました。急遽、総務省において、緊急避難措置として、オンライン申請については、3月1日中に完了すればポイント対象とするなどの対応をいただきました。マイナンバーカードの申請をいただいた多くの国民の皆様と対応していただきました自治体職員などの関係者に対して、改めて感謝を申し上げたいと思います。

また、交付ベースで見ても、3月1日時点で累計8,015万件と8千万件を超えている状況です。

マイナポイントの申込終了日は5月末を予定しておりますが、この度申請をいただいた国民の皆様が一日でも早く交付を受け、マイナポイントを受け取っていただけるよう、総務省及び自治体の皆さんと連携して、取り組んでまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。

2点目、マイナポータルで確定申告を行っていただくと、非常に便利に行っていただくことができておりますが、マイナポータルから医療費通知情報を取得するというところで、一部の自治体で国民健康保険にご加入されている方のデータ連携に不具合が起きて、マイナポータルから医療費通知情報、薬剤情報その他の閲覧取得ができない状態になっております。

マイナポータルの接続先である支払基金などが調査をしたところ、60の自治体において不具合が発生していることが判明をしました。対象の自治体は、支払基金のウェブサイトで公開しております。またマイナポータルのメンテナンス、重要なお知らせからもリンクを貼っております。

対象自治体にお住まいの国民健康保険に加入している方で、確定申告をされる方はご注意いただきたいと思いますが、対象自治体は、今、一生懸命復旧作業を行っていただいて、確定申告に必要な医療費通知情報については、明日3月4日には取得できるようになります。明日以降、マイナポータルを利用した確定申告が可能になります。確定申告に使わない、その他の医療保険情報、薬剤情報、診療情報、特定検診情報。これらの閲覧は、3月14日からとなります。

確定申告に必要な情報は、明日から取得できるようになるはずでございます。デジタル庁として、早急に復旧できるよう、関係省庁と引き続き連携して対応してまいります。

3点目、消費者担当大臣として、電力の規制料金の値上げ申請についてご報告をいたします。

2月24日の会見でも申し上げたとおり、岸田総理から、直近の為替、燃料価格水準も勘案するなど、4月という日程ありきでなく、厳格かつ丁寧な査定による審査を行うよう指示が行われております。

今、経済産業省で審査が行われておりますが、そこに向けて消費者庁から意見を申し上げました。燃料費の価格動向については、この規制料金の値上げ申請が行われた時点から、もう既に下落傾向になっておりますので、申請時点からの時点補正を行うべきではないかということを申し上げました。経済産業省にはしっかり検討して対応していただきたいと思っております。

また、その他、消費者庁から経済産業省に対しまして、自社発電と他社の電力購入をあわせたメリットオーダーが徹底されているかどうか、各社が経営効率化として織り込んだと説明しているものが本当に最大限の努力の結果なのか、これについてきちんと検証してほしい、ということを申し上げましたので、経済産業省には丁寧に対応をいただきたいと思っております。

また、各発電プラントについて、燃料費、操業コストを合わせた発電単価を検証することも必要だと考えておりますので、消費者庁としましては、専門家の知見もいただきながら、経済産業省から協議を受ける立場としてしっかり見ていきたいと思っております。

2.質疑応答

(問)ご発言にありました電力についてお伺いさせてください。昨日、内閣府の再エネタスクフォースの方で、電力会社の所有権分離をするべきだというような提言が出されました。大臣、この提言についてのご見解をお聞かせください。

(答)電力自由化の際に情報が漏えいされないようなファイアウォールをきちんと立てるということだったんだと思いますが、今回、それがかなりずさんであったというか、全くそうしたことを無視して情報の共有が行われていたということがはっきりいたしました。これは電力自由化に全く逆行する、その精神に反する大変由々しき問題だと思っております。

(問)所有権分離という問題は、かねてから議論されてきたものだと思うんですけども、大臣、そのことについてはするべきだとお考えでしょうか。

(答)消費者庁といたしましては、消費者に悪影響が及ぼされないような、そういう体制が必要だと考えております。

(問)引き続いて電力料金についてお伺いします。燃料費に関して時点補正を入れるべきだというご提言ということですけれども、燃料費というのは上がったり下がったりするというのは当然あるし、今は極端にそういう状況というのがあるのかもしれませんけれども、ではどの時点をとらまえて算定すべきなのかっていうのは、結構なかなか難しいのかなという気がするのですけど、大臣のお考えをお聞かせください。

(答)もう既に価格動向については下落傾向になっております。そうしたことを踏まえて、経済産業省でしっかり検討していただきたいと思っております。

(問)特に大臣からこうした方がいいというのはないという理解でいいですか。

(答)まず経済産業省で議論いただくものでございますので、その対応をしっかり見ていきたいと思います。

(問)マイナポータルの医療費連携の件をお尋ねしたいんですけれども、私これを取材したんですけれども、国税庁とか国保中央会等にまたがる事案で、取材が難しいなというところがあったんですけれども、今回問題があったのは厚生労働省が所管する側の制度で、マイナポータル自体のシステムではないと思うんですけれども、今回は情報連携がうまくいかなかったということで、デジタル庁からの発信ということになったのでしょうか。4日の復旧というのはもうほぼ間違いなくできるんだというふうに聞いていらっしゃいますか。この感覚をお願いします。

(答)今回はこの医療費の通知情報等のデータベースに情報を取りにいくときに、被保険者番号がキーとなるのですが、この全角半角の問題で、半角で取りにいったらデータが全角だったみたいなことで紐づけができなくなってしまった自治体が60あったということで、そこの復旧作業を今行っているところでございます。確定申告に影響が出ますので、まずこの医療費のところについて復旧を急いでいただいて、明日には各対象自治体、復旧作業が終わって、取得できるようになると聞いております。その他の薬剤情報、診療情報、特定健診情報については、3月14日と少し後になってしまいますが、お許しをいただきたいと思います。

(問)マイナポイントの申請期限について教えてください。5月の連休中にスマホとの連携の作業で、マイナンバーのシステムを止めるという報道がありますけれども、この連携中のポイントの扱いというのはどうなるのかというのと、今週火曜日の会見で、5月末というところについても、しっかり見極めたいというようなご発言がありましたけれども、その後の検討状況を教えてください。

(答)各自治体でまずカードを円滑に交付していただかなければなりません。それからマイナポイントの付与ということになりますので、この2月末、非常に多くのマイナンバーカードの申請をいただいておりますので、そうした状況を踏まえて、J-LISのカード発行体制、あるいは市町村の窓口のカード交付のためのシステム・体制がどうなっているのか。総務省とともに、まずはそこをしっかり確認してまいりたいと思っております。5月11日にマイナンバーカードをスマホ搭載いたしますので、そのためのシステムの対応が必要となります。ゴールデンウィーク中にそれを行いたいと思っております。その際、どこまでシステムを動かせるのかというのは、これから具体的に一つ一つ検証してまいりますので、確認でき次第、またお知らせをしたいと思います。

(問)消費者月間のポスターについてお伺いさせてください。昨日公表があったんですけれども、デジタル社会の進展と消費者の暮らしというテーマでポスターを募集して、坂道を歩く二人のうち、デジタルを取り入れている人が取り入れていない人よりもスムーズに歩くことができて、一歩先に行けるというデジタル社会の様子を表現しているという内容になっております。デジタル庁のポスターだったら、これでいいのかなっていう気がするんですけども、消費者庁っていうのはそういうデジタルを悪用した消費者被害にも対応するところなので、そういう要素っていうのがこれだと表現できてないかなっていう気がするんですけれども、大臣のご所見をお願いします。

(答)すみません、あまりデザインに詳しくないものですから。でも、言いたいことはよくわかるのではないかなと、アナログの重い荷物からデジタルで軽くなって前へ行くというので、言いたいことは伝わるのではないのかなと思います。

(以上)