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牧島大臣記者会見(令和3年12月28日)

牧島デジタル大臣記者会見要旨

(令和3年12月28日(火)11時40分から11時55分まで 於:紀尾井町20階 記者会見室)

1.発言要旨

年内最後の記者会見になります。3か月半でございましたが、記者の皆様には大変お世話になりまして、ありがとうございました。感謝申し上げます。

まず私からは、本日第2回目のデジタル田園都市国家構想実現会議を開催した旨ご報告をさせていただきます。

若宮大臣からデジタル田園都市国家構想の実現に向けた取組の全体像についてご説明がありまして、その後、私の方からはデジタル田園都市国家構想が目指す姿と、その成功の鍵についてお話をさせていただきました。

成功の鍵としてお話ししたのは次の5点でございますので、ご報告いたします。

1点目は、一生涯の暮らしや、地域の新たな産業もフルにデジタルでサポートされるようにすること。2点目は、このプロセスに国、自治体はもとより、市民、大学、産業など、あらゆる関係者を巻き込み、総動員していくこと。この総動員というところに私たちは強い思いを持っております。3点目は、近接した空間に社会活動の機能を集める仕組みを考えること。4点目は、各取組をばらばらな取組とさせないようEBPMのサイクルを関係者全員で共有し、取組を改善していくこと。5点目は、デジタル基盤を整備し、関係者全員で使うこと。

この5つが重要であるということを私から申し上げました。

その後、総理からは教育、医療、農業、物流など、各分野において早期に目に見える成果を上げるよう、ご指示がございました。国、地方、民間の皆さんとも協働して、デジタル実装を進めていく、ということでご指示がありましたので、引き続き励んでまいりたいと存じます。

若宮大臣を始めとして、関係大臣とも連携して、地方のデジタル化を進める上でのデジタル基盤について早急に検討を進めつつ、本構想の具体化に向けて尽力をしてまいりたいというふうに思っております。

私からのご報告は以上です。

2.質疑応答

(問)この1年というか、3か月半お疲れさまでした。

(答)ありがとうございました。

(問)今、デジタル田園都市構想の話もありまして、ちょっと確認でありますが、その5点を挙げられて、こういった施策をなるべく推進していきたいということで、特に関係者を総動員してやっていきたいというお話だったのですけれども、これはシビックテックとか、そういったものも含めてやっていくという、そんなお考えですか。

(答)はい。市民の中にも大きなパワーがあるというふうには思っておりますし、エキスパートの方たちもおられるというのは、浜松での車座対話の中でも私自身大変強く実感をしています。

先行自治体、この間、北見にも視察させていただいていますけれども、そうしたところも出てきていますので、地域の中で産官学、大学や高校、高専も含めて協力をしていただく中で、デジタル田園都市を作り上げられるプレーヤーがそろっているのではないか、そうしたものも含めて、それぞれの地域の総動員をお願いするということと、それからデジタル庁としては各府省庁と、地方自治体の皆さんとも連携して総動員していく、両方の意味合いがあるというふうに思います。

(問)ありがとうございます。

あと、この1年というか、ちょうど最後の会見なので、少し。大臣就任以来、いろいろと忙殺されていらっしゃったと思うのですけれども、振り返りを伺えるでしょうか。

(答)まず、コロナ禍でのデジタル庁の役割というものは大変大きいものがあるというふうに、責任を感じてスタートさせていただきました。

コロナ禍でデジタル化の遅れというところも多く指摘をされてきた中、デジタル庁の大変優秀な職員の皆さんお一人一人、官民合わせてデジタル庁のユニークな組織の中で力を発揮していただいて、一つ一つの事業を成し遂げてきたというふうに思っています。

最近の事例ではアプリのリリースをさせていただいて、ワクチン接種証明を皆さんが自治体の窓口に行くことなく、紙で持ち歩くことなくダウンロードし、スマホで持ち歩けるようになった。ダウンロード数もおかげさまで日々伸びております。

実用のユースケースという点でも、企業の方が面会をするときに、お互いにそのアプリがダウンロードされ接種証明を取得しているかと確認されているというようなお話もあったり、大変簡単にスマホで使えるようになったというお声もいただいて、評価をいただいているのはありがたいなと思っています。それがまずアプリのリリース。コロナ禍で行った1つのデジタル庁としての振り返りであります。

もう1つは、やはり、私たちはデジタル原則というところにこだわっていますよ、ということを多くの皆さんに伝達をしたということだと思います。

デジタル臨時行政調査会も、準備室がこのデジタル庁の中に立ち上がりましたが、デジタル原則に則した、適合した形で私たちは法律も、そして行政手続も行っていこうとしているという意思を多くの方と分かち合うことができた3か月、4か月だったなというふうには思っています。

それから、デジタル庁が立ち上がって初めての重点計画を作った、これが3点目になろうかと思います。この新重点と言われている計画にデジタル庁内挙げて、そして副大臣、大臣政務官も含めて、皆で一つ一つの章、一つ一つの言葉の使い方も含めて思いを込めて書き記したものになります。

ある一定のページ数のもの、ボリュームがあるものになりましたが、ここに工程表も付けたことによって、各府省庁と連携をする中で工程表をしっかり守っていただいて進めていくこと、または前倒しできるものはするようにという総理のご指示もあったことなど、この重点計画を作った意味は大きいものがあったというふうに思っています。

また、この大変ボリュームのある重点計画を国民の皆さんにも見ていただきたいということで、抜粋したものを紹介するというスライドも作らせていただいたり、ちょっとビジーなスライドになっていますが、英語版もまずは1枚、概要で提示をさせていただいたりと、発信にも力を入れているところでもあります。

(問)今のご質問にあったことと関連するのですけれども、産官学、特に官と民の連携の在り方について伺います。

臨調の事務局の方に、12月1日付で民間のテック分野に詳しい弁護士の方とかが入ってらっしゃいますし、リーガルテックとか、そういった民間との協働というところも打ち出されていますけれども、こういう民の関与の度合いが、今までの審議会方式より、より深い関与の度合いになるというスタイルは、今後デジタル庁の政策決定の中で標準になっていくのでしょうか。そこら辺のお考え、ポリシーを伺えればと思います。

(答)デジタル臨調に関しては、今、ご指摘があったリーガルテックとレグテックというところを1つ重視していますし、産業の現場においてどのような規制があって動かないのかという、現場の声をヒアリングする必要があると思いますので、民間の皆さんの参加というのは来年、年明け1月以降も増えていくというふうに思っています。

今、準備室の段階ですから、これからデジタル臨調の事務局が立ち上がってくるときには各府省のメンバーもそうですけれども、民間の皆さんにも積極的に参画をしていただく必要があるだろうというふうに思います。

デジタル庁全体としては、これまで同様、官民力を合わせて進めていく。そのためには他の省庁と、また一段厳しい規範を持ってデジタル化を進めていくという原則に基づいて進めていくことになろうと思います。

(問)先ほどデジタル原則のお話がありましたけれども、年明けからは事務局の方が、準備室から事務局として新たに体制が変わるのではないかと思うのですけれども、今、現時点でいつごろ事務局に体制が変わるのかという時期のめどがありましたら教えてください。

(答)デジタル臨時行政調査会の事務局、基本的には1月中にはということで、今、考えております。

体制、現時点では約30名の職員が事務局準備室に所属していますけれども、事務量を考えると30名では十分ではないので、デジタル原則の適合性の確認に当たっては、法律を所管する各府省庁側の業務を十分把握した上で取り組んでいくことが重要なので、各府省庁側と追加的な人員に係る調整を今、行っているところです。

(問)もう1点、ワクチン接種証明アプリなのですけれども、毎度すみません、要修正と要確認の数字のデータがもし更新されていたら直近のものを教えていただけますか。

(答)具体的な数字については事務方からというふうに考えておりますが、それぞれの自治体でも作業を進めていただいていますので、修正すべきものは修正が進んでいるというふうに、私どもとしては認識をしております。

ちなみに27日0時時点でのアプリの交付件数は208万件になっております。

(問)もう1問お願いします。先ほどおっしゃられていたとおり、重点計画を作られたりとか、いろいろと弾込めをされた数か月間だったのかなというふうに思ったのですけれども、大臣にとってこの1年を振り返られて、一言で表すとどんな年だったかお願いできますか。

(答)ありがとうございます。

では、今年の1年を振り返っての漢字一文字で表現させていただきたいと思います。「一」ということで。この「一」に込めた思いは、デジタル庁の元年、1年目、初年度でしたということの「一」なんですけれども、それと同時に私たちはバリューの中にこの国に暮らす一人一人のために働いていくということを掲げさせていただいています。

なので、誰一人取り残されない、一人一人のためにというこの「一」という原点を忘れないように、本年のデジタル庁の漢字一文字に込めさせていただきました。

実は、この「一」、広げますと「実」という漢字で成り立っております。実現の「実」、実りの「実」です。この会見の場でも幾度となく皆様にご報告させてまいりましたけれども、一つ一つ実装していった、実行していったというフェーズだった、その幾つもの実行したものを集めて一つの「一」になっている。そして皆で、ワンチームで力を合わせてきたデジタル庁だったという思いを込めて、「実」が一つの形を成す漢字として表現をさせていただいています。

この「実」の実装や実行の中には、さらにこれからこの実りを大きくしていかなければいけないものというのもたくさん含まれていると思います。

そして、何よりも国民の皆さんがデジタル化の恩恵を実感できるようにしなければならないので、この実りがそれぞれのお一人お一人のところに届くように、来年も引き続き充実した1年になるように、デジタル庁の施策を進めていきたい、そんな思いから実がたくさん詰まった「一」を今年のデジタル庁の漢字として登録させていただきました。

ありがとうございました。

(以上)

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