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平井大臣記者会見(令和3年9月3日)

平井デジタル大臣記者会見要旨

(令和3年9月3日(金)12時00分から12時17分まで 於:紀尾井町20階 記者会見室)

1.発言要旨

デジタル大臣としての初めての記者会見ということで、後ろのバックもデジタル庁のものに変わりました。皆さん、どうぞまたよろしくお願いを申し上げます。

デジタル改革担当大臣からデジタル大臣に変わったわけですけれども、まさに、仕事が大きく変わるというふうに思っていますので、また皆さんに厳しくご指導をいただいて頑張りたいと、そのように思います。

名刺も変わりましたのでご希望の方がおられましたら、また改めて名刺交換をさせていただければと思います。

それでは、私から3点の報告をさせていただきます。

まず、本日デジタル庁内において、第1回の戦略方針会議を開催することから、この概要を申し上げたいと思います。

戦略方針会議は、大臣以下政務三役、デジタル監、デジタル審議官、各グループ長、次長に加えて、新たに採用されたCxOも参画しまして、デジタル庁全体としての戦略方針やデジタル庁における主要戦略の策定などを行っていくことになります。現在のところ、マンスリーを考えています。本日はその議論のキックオフとして、当面のデジタル改革における主な論点について整理をして、今後の決め方について議論を行うことを予定しているところです。

会議の冒頭、私と石倉デジタル監の挨拶までを今回は公開させていただきますので、メディアの皆さんも、ぜひお越しいただければと思います。

詳細は事務方に確認をしていただければと思います。

次に、GIGAスクールアンケートの取りまとめ及び取組促進に向けた実施策についてであります。デジタル庁が発足してすぐに取りかかれるように、発足前から取り組んできたことの1つとして、まずは7月のGIGAスクール構想に関するアンケートの取りまとめ及び関係大臣メッセージの発信について紹介します。

なお、本件は本日午後にデジタル庁ウェブサイトにおいて公表をするとともに、これは事務方によるブリーフィングをやるということです。いずれも本日の14時30分を予定しています。

こども約21.7万件、大人約4.2万件の声をいただいて、民間事業者との共同プロジェクトとして分析を行うとともに、現場の声を踏まえた政策改善の新たな試みとして、国の施策の方向性、主なご意見への回答及び学校現場での工夫事例を取りまとめたものであります。

最終的に課題に対する意見については、こどもからはネットワーク回線が遅い、持ち帰れない、使う授業が限られている、教科書をデジタル化してほしいといった意見が多かったです。

この他、大人からは教職員のICT活用サポートが必要と、教職員端末が未整備で古いと、効果的な活用事例を発信してほしいといったものが多かったということです。

また、今回複数の民間事業者による多角的な分析で、小学生は使用モラルや使用方法に関する意見が多かった一方で、中学校、高等学校になるにつれて活用機会の増加とか、環境整理を求める意見が多くなる傾向や、保護者は学習目的以外でのこどものタブレット利用や連絡手段のデジタル化に、教職員は本格的な活用方法やICTサポート人材の不足、それぞれ課題感を持っているという傾向が見られました。

これらを受けた主な国の施策としては、1番目に、児童生徒、教職員、保護者等に対して今回のアンケートへの協力やお礼や、主なご意見への対応方針を発信する大臣メッセージを関係4省庁共同で発出することにしました。

2番目、教育分野の施策情報をデジタル庁ウェブサイトに分かりやすく掲載して、教育現場を含む国民の声を広く集める場を今後提供していくということ、そして準公共分野の1つとして、教育のデジタル化、データ連携に向けた環境整備を令和4年度概算要求にすること、学校内外のデータの将来的な連携を見据えた教育データの蓄積・流通の仕組みの構築に向けたロードマップを提示する、これは年内で一応考えております。それらをデジタル庁が中心となって行っていくことになります。

この他、文部科学省においても家庭への持ち帰りを含めた使用ガイドラインの策定や、学校現場への組織的、安定的な支援体制の整備、デジタル教科書の更なる普及促進に向けた実証研究等に取り組んでいくということを承知しております。

他方、全ての課題が一定に解決できるわけではないので、学校のネットワーク環境の改善であるとか、教職員端末の整備、更新を始めとして、今後引き続き検討を深めるべき事項もありました。

これらについては年末までに閣議決定する予定の新重点計画に記載して、施策の更なる推進を図るなど、関係省庁がワンチームとなって粘り強く検討を重ねていくということになります。

今回の取組は政府における現場の声も踏まえた政策改善の新たな試みとして非常に意義のあるものであったと思います。

これを踏まえて、こどもたちの可能性を解き放ち、多様なこどもたち1人1人のニーズに合った教育の提供に向けて今後とも取組んでまいりたいと思います。

3番目に、電子インボイスの標準仕様の策定等について報告させていただきます。

2023年10月からの消費税のインボイス制度への移行を契機とした事業者のバックオフィス業務の効率化の実現に向けて、昨年の夏より、官民が連携し、電子インボイスの標準仕様策定の取組を行ってきているところです。

昨年12月には、国際標準であるPeppolをベースとした標準仕様とすることとして、官民が連携して取り組む、デジタル化のフラッグシッププロジェクトとして、日本の法令や商慣習等に対応させるべく、各種調整等を行ってまいりました。

そして、今般、その調整作業に一定の目処が立ち、Peppolの管理団体であるOpen Peppolのウェブサイトにて、日本の電子インボイスの標準仕様というものが、案なんですけれども、公開されました。今後、国内外の事業者等の意見も踏まえた上で、今月末を目途に、標準仕様の確定を目指していく。

そして、Open Peppolへの加入申請手続をスタートするわけですが、デジタル庁は、今後、データオーソリティとして、今般の取組で策定された標準仕様の管理・運用を行います。そして、国内外の動向を踏まえて、その標準仕様の更新も行っていくということになります。

そのために、デジタル庁は、Peppolの管理団体であるOpen Peppolのメンバーになり、わが国における PeppolAuthorityとなる必要があるということであります。

現在、その必要な手続を進めているところで、Open Peppol側の承認プロセスの進捗等にもよりますが、今月中、Open Peppolへのメンバー入りを目指していきたいというふうに考えています。

この標準仕様の策定というのは、ゴールでは全くありません。あくまでも事業者のバックオフィス業務のデジタル完結を実現するための1つのツールを用意したということです。デジタル庁としては、この標準仕様の社会実装、ひいては国民がメリットを実感できるようにしていくところまで、引き続き、官民の連携の中心となって取組んでまいりたいというふうに思います。

これは皆さま方の会社もそうだと思うんですけれども、バックオフィスの改革というのも待ったなしになります。煩わしい手作業というものはできるだけ避けて、生産性の向上を目指すというのは、このデジタル化による成長戦略の一環であるというふうに考えておりますので、ぜひ、報道もしていただきたい案件であると思います。

私からは以上です。

2.質疑応答

(問)先ほど菅総理が自民党総裁への立候補をしない考えを示されました。大臣の受けとめと、政権肝いりで発足したデジタル庁の組織運営などへの影響などについてお聞かせください。

(答)そのニュースは、私はこちらに歩いてくる途中に聞いたんですが、それ本当なんですか。

(問)菅総理が表明したようです。

(答)そうですか。すぐに、午後に総理にお会いする機会もあるので、現時点でそれは本当なのかどうかということも確認をさせていただいた上で発言をするということなんですが。この間もテレビ番組で少しお話をさせていただいたんですが、前回の総裁選では、私は岸田候補を応援したと。そして、菅総理が誕生したという経緯で、その中で私も菅総理の考える重要政策の閣僚として登用をしていただきました。このことを考えても、菅総理はとても懐が深い方だと思います。

それから約1年でこのデジタル庁を立ち上げるということだったんですけれども、実はこれはもう大変な作業でした、振り返ってみれば。それも菅総理のすごいバックアップがあったから、省庁横断で強い力を持っている役所ができたと、そのように思います。

ですから、デジタル庁はスタートラインに立ったばかりではありますけれども、間違いなく最大の構造改革に取り組むというこのプロジェクトは、菅総理の、私はこの最大の功績だと思っています。

そういう状況の中でございますので、私自身は菅総理と一緒に立ち上げた、このデジタル庁をこれからもちゃんと前を向いて進んでいけるように、できるだけのことをやりたいと、そのように思っています。

この路線はいかなる状況になったとしても、私は変わるものではないというふうに思っています。それだけの法律、5月12日に通った法律を、皆さんもう1回振り返って見ていただいてもと思うんですけれども、多くの野党の皆さんも議論に参画をして、そして、賛成もしていただいた法律、特にデジタル社会形成基本法であり、デジタル庁設置法等々を考えてみても、これはいわば今後の国の方針を国会が決めたということだと思いますので、これは政治状況に左右されずに、これからどなたの手によっても前に進んでいくものであるというふうに考えております。

(問)関連で、今朝の閣議の際、総理から何か今回のことについて、立候補しないことについての現状ですとか、あるいは何かいつもと変わったようなご様子はありましたでしょうか。

(答)全くいつもどおりの閣議でございました。

(問)大臣自身は今回の選挙に立候補されないということについて聞かされていたということはあるんでしょうか。

(答)そんなこと全くありません。ですから、まだ皆さんの報道ベースの話ですので、私自身も確認をしたいと、そのようにも思っています。

(以上)

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