デジタル庁

牧島大臣記者会見(令和4年4月26日)

牧島デジタル記者会見要旨

(令和4年4月26日(火)、9時35分から9時57分まで 於:オンライン)

1.発言要旨

まずデジタル推進委員についてです。デジタル庁では、「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」を実現していくために、デジタル機器やサービスに不慣れな方へのきめ細やかなサポート等を含め、国民のデジタルリテラシーの向上を総合的に促進する取組として、新たにデジタル推進委員の募集・任命に向け準備を進めています。関係省庁・団体が実施する関連事業等と連携して、これらを横断的にデジタル推進委員と位置付けて総合的に促進する取組として推進することで、幅広い国民運動の基盤としていくことを目指しています。

デジタル推進委員の活動への期待として、例えば今後のマイナポイント第2弾では、マイナンバーカードの健康保険証利用の申込みを行った方や、公金受取口座の登録を行った方を対象として合計15,000円相当のポイントの申込が開始されます。マイナポイントは、パソコンやスマートフォンを使い、申込みをすることから、不慣れな方へのデジタル推進委員によるきめ細やかなサポートは非常に重要であると考えています。

デジタル推進委員の活動スタートに当たり、地域経済界の青年部はこれまでも地域のコミュニティの活性化等、活動実績があることから、今般、日本青年会議所、全国商工会青年部連合会、全国中小企業青年中央会の3団体の皆様に先行的にご協力の依頼をさせていただくこととしました。本日11時から3団体の皆様とキックオフイベントを行いますので、メディアの皆様も奮ってご参加をいただきたいと存じます。

「誰一人取り残されない」あたたかいデジタル社会の実現には、徹底的な国民目線でのサービス創出やデータの利活用などの推進も重要になります。すべての国民にデジタル化の恩恵が行き渡る社会を実現するため、デジタル推進の取組をはじめ関連する施策をしっかりと進めてまいりたいと思います。

もう1点ございます。本日は先ほどの閣議を経て、新たに浅沼尚さんがデジタル監に就任されたことをご報告いたします。前任の石倉洋子さんにおかれましては、経営戦略・経営組織やグローバル人材に関する知見と経験を活かし、従来の霞ヶ関の官庁とは全く違った新しい組織の立ち上げにリーダーシップをとっていただきました。特に民間からの人材や、官庁など行政機関からの人材など、多様な人材が活躍するデジタル庁を実現するべく、デジタル庁の組織文化の醸成に力を尽くしていただいたと思っております。

その過程では、新規業務と継続業務が入り交じり、官民の様々なバックグラウンドの職員が集う中で多くの課題がありましたが、デジタル庁はこれらに対し、従来の霞ヶ関の官庁にはなかった組織マネジメントの導入という新たな挑戦で対応してきました。例えば、デジタル庁のミッション・ビジョン・バリューに基づいてオールハンズミーティングの開催、個々の職員の担務の見える化と見直し、1on1ミーティングの実施といったことはこの4月までに新たに取り組まれてきたものでございます。

石倉さんにはこれらの取組に尽力していただき、デジタル庁の立ち上げに大きな役割を果たしていただきました。心から感謝を申し上げたいと思います。

これからデジタル庁は、立ち上げ段階を経て、国民の皆様により良いサービスが提供できるよう組織としてさらに強化が求められる次の段階へと入っていきます。この期に新たにデジタル監として浅沼尚さんに就任いただきます。浅沼さんはサービスデザインの専門的知見をお持ちであり、デジタル庁創設時からCDO、チーフデザインオフィサーとして国民目線のUI・UX、ユーザーインターフェイス、ユーザーエクスペリエンスの重要性をデジタル庁にインプットしていただいてきました。その成果は、例えば昨年、デジタル庁がリリースしたワクチン接種証明書のスマホアプリであり、これは使いやすかったというお声をたくさんいただいてきました。UI・UXを備えることができたものと考えております。このようなご知見は、デジタル庁がこれから一層取り組んでいくことになる国民の視点に立った優れたシステム・サービスの提供という課題にまさに必要なものです。デジタル庁には、それぞれの分野の優れた専門家であるCxOの皆さんを始め、これまでの官庁にはない知見をお持ちの方々を民間からお迎えしています。

また、幹部をはじめ、経験豊かな行政官の皆さんもおられます。職員の皆さんが、いわばチーム一丸となって良いサービスやシステムが提供できるように力を尽くす、そのための扇の要となっていただくこと、これこそがデジタル庁の事務方トップとしてのデジタル監に、今、求められている役割と考えています。浅沼さんはデジタル庁創設以来、CxOの皆さんや幹部の皆さんと一緒に、また私の大臣就任以降は私とも一緒にデジタル庁の立ち上げに取り組んできていただきました。この意味でも、まさに適任と考えております。私としては、浅沼デジタル監には赤石デジタル審議官とともに、民間と行政のそれぞれの知恵と力の良い融合の在り方、デジタル庁において示していただくことを強く期待をしております。そして、それは霞ヶ関の新たな官庁の姿をお示しいただけるものと認識をしています。浅沼デジタル監をお迎えし、デジタル庁がその使命をしっかりと果たせるよう、私としても一層取り組んでまいる所存です。

私からは以上です。

2.質疑応答

(問)おはようございます。よろしくお願いします。2点伺います。まず1点目になりますけれども、石倉前デジタル監が今回辞職される理由背景をお伺いできますでしょうか。一部の報道では、体調不良ということも出ておりますが、そういった事実はあったのでしょうか。よろしくお願いします。

(答)石倉さんには、デジタル庁の立ち上げからデジタル監としてご活躍をいただいてまいりました。石倉さんは、当初の自らの役割を果たせたものとして、適切なタイミングで次の世代に引き継ぎたいとのご意向を私どもとしては承っておりました。石倉さんにはデジタル庁の組織文化の醸成に尽力していただきましたし、この立ち上げに大きな役割を果たしていただいたということを感謝申し上げたいというふうに思っております。一時期、体調を崩されていた時期がございましたけれども、リモートワークでデジタル庁の業務には石倉さんも関わってこられていたということでございます。

(問)ありがとうございます。2点目になりますけれども、新デジタル監はこれまでこの民間でのご経験もかなり長くございますけれども、特にどういった部分について、今後のデジタル庁の取組の中でご活躍を期待されますか。

(答)はい、サービスデザインのご専門家でありますチーフデザインオフィサーとして、これまでもこのデジタル庁の施策に関わってこられました。国民目線でまたユーザーの視点でというところは、常にデジタル庁としても重視してきたことでございますけれども、このUI・UXを備えたシステム・サービスの提供というものを進めていく、そうした意味でこの重要性、さらに引き続きこのデジタル庁から発信をしていただけるものと期待しています。

(問)2点ございます。まず、1点目。今回の新しいデジタル監の選考プロセス、どのような方々が、どのようなプロセスを経て選ばれたのか。加えて、外部からさらにふさわしい方を登用するなどのプロセスは検討されませんでしたでしょうか。まず1点目こちらをお願いいたします。

(答)人事のことでございます。私どもとしては、浅沼さんという適任者をお迎えしたところでございますので、お答えを差し控えさせていただきたいと存じます。

(問)2点目ですが、今日ご説明いただいたのとは別件になりますが、事業所ベース・レジストリの事業が中止になった経緯について教えてください。今回、一部の調達は実施して、残りの多くの事業は取りやめになりました。一部には、その内部の組織体制、今日ご説明いただいた民間とその管理を合わせて新しい組織体制そういったものも影響したのか。どういったことが原因で中止に至ったのかご説明いただけますでしょうか。

(答)はい。今ご質問いただいた点についてご答弁申し上げます。「事業所ベース・レジストリ データベースパイロット構築・検証事業」についてのご質問かと存じます。当初各省庁が保有する様々な事業所情報を集約し、社会の様々な場面で参照される共有データベースを構築するということを目的として、令和3年10月に意見招請公告、令和4年1月に入札公告を行い、令和4年3月末に開札というものを予定しておりました。本事業については、意見招請公告と並行して委託調査事業等でユースケースの深掘りやデータ生成過程の部署(食品衛生許可等の台帳の元となるデータを作成する業務を担当する部署)との相談を進めて令和3年11月時点では事業所に関して当初想定されたユースケースが実務レベルで成立し得ないということが判明しております。データ戦略推進ワーキンググループ等における議論も踏まえながら、「事業所」よりもその上位概念である法人や個人事業主等の「事業者」のデータ整備の在り方の検討を優先する旨の方針変更を行い、検討を進めました。年始以降の検討において、「事業者」のデータ整備に関しても、政府共通事業者IDのGビズIDに係るデータ整備や、当該データとベース・レジストリたる商業登記との連携等の制度的検討など、各省庁が保有する情報を集約して共通データベースを構築することよりも、先に検討するべき問題が存在しているということが判明いたしました。後年度の運用コスト等も発生する共通データベースを現時点で構築することは適切ではないと判断して、公告を中止するという判断をしたものでございます。

(問)そちらについて追加でなんですが、そのフィジビリティがないということに気づいたということは、組織の問題、チームビルディングの問題などはなかったでしょうか。この点、大臣のお考えをお聞かせください。

(答)そのような問題は起きていないというふうに認識しております。

(問)石倉さんの退任の理由についてちょっと改めて伺いたいのですが、ご自身の役割を果たされて若い人に道をという話もありましたが。あのデジタル庁に関しましては、人材がなかなか人数の問題であったりとかで、組織の体制についてはいろいろと課題も多いと思うのですが、一応石倉さんとしてはご自身の役割を果たされたということで退任されるという理解でいいのですか。それとも、それ以外にも何か付随するような事情といいますか、あるのでしょうか。

(答)石倉さんはこれからもデジタル庁の応援団として、デジタル庁の今後の活動も見守ってくださるということでございます。これまで石倉さんの専門分野でもあります組織のマネジメント・運営という意味では、大変大きなご知見をデジタル庁の中にインプットしていただいてまいりました。一定の目途がついて一段落するということだろう、と。もちろん、デジタル庁はこのような多様性を持っている組織ですから、常に新しい見直しをしながらよりよい姿はどこにあるのかということで、成長し続ける省庁である、というところはあるかと思いますけれども、石倉さんの中で当初の役割を終えて適切なタイミングだろうというふうにご判断されたものと伺っております。

(問)すみません。後任のチーフデザインオフィサーに関してどういうふうにお考えかってことについて教えていただきたいのですけれども、浅沼さん兼任されるのか、それとも新しい方を就任させるということなんでしょうか。

(答)デジタル監を補佐するという役割がCxOにはありますので、兼務ということにはなりません。このCxO、各専門領域を活かしてデジタル庁の組織、戦略、プロダクト、ポートフォリオ、それぞれデジタル監に提言を行っていただくそういうお立場でございます。その時々の必要性に応じて任命をしていくものでありますので、その職を務めていた方が欠けたからといって、必ずしも直ちに他の方を任命するという必要はないというものであります。CDOを任命するかどうかについては、浅沼デジタル監ともよく相談しながら考えていきたいと思います。

(問)人事の件なんですけれども、通常これから5月・6月、様々な政策の取りまとめにいよいよかかるという時期でして、その矢先に事務方のトップ、組織の要が変わるっていうのは、ちょっと我々の常識では大変考えにくいことなんですけれども、もし健康の問題などに深刻なことがないのでしたら、やはり5月・6月までやってから、そこが一区切りという判断が常識的じゃないかと思うんですが、どうしてもこの時期に変わらなければならない、やはり何か理由があったのかどうか。そのあたり、大臣の口からちょっとお伺いしたいと思います。

(答)事実として、石倉さんは今年に入ってから、リモートワークでデジタル庁の業務を遂行していただいてまいりました。それ自体はデジタル庁最大で7割がリモートワークという時期もあるわけでございますので、自然なことではございます。1月に1か月間、お休みをとられていたということは承知をしております。ただ、ご本人のプライベートなことでもございますので、詳細は控えさせていただきたいというふうには思っております。石倉さんと私も大臣就任以降、一緒にお仕事をしてまいりました。グローバルなネットワークも含めて多くのご知見をいただきましたし、12月に取りまとめた重点計画というものも、私たちデジタル庁にとっては大きな羅針盤・指針を示すものになりました。この点にも、石倉さんにもご尽力をいただいてまいりました。浅沼さん自身ももちろん、当初からこのデジタル庁のメンバーでございますので、そうしたプロセスをご存じの上で、本日よりデジタル監としてこのデジタル庁を率いていただくということになります。

(問)ありがとうございます。人事についてなんですが、2点お伺いしたくて。今の時期になったことについて、一定の目途がついた、その立ち上げ期から次のフェーズに入った、と大臣もおっしゃられていますし、石倉さんもnoteで書かれていらっしゃるのですが、何にどう目途がついて、今、前のどういう段階で次の段階はどういう段階かっていうのをわかりますか、と。それが4月26日になった理由は、そのフェーズがこの段階で変わったと判断された理由をお伺いできませんでしょうか。

(答)先ほども申し上げましたとおり、デジタル庁は常に新しいことに挑戦し続ける省庁ですので、組織の在り方としてこれが完成形であるということはないのだと思います。常にブラッシュアップを自らし続け、新しいことを模索しながらある意味アジャイルで動いていくというのが、今までにない霞ヶ関の官庁でございますので、そこはあるわけでございますが、この間、デジタル庁の中で民間の企業の皆様が行っているような1 on 1ミーティングを実施したり、またはオールハンズミーティングを実施したりといったような組織の中でのコミュニケーションをしっかりと図っていくということも行ってまいりました。こうしたことを踏まえて、一つ立ち上げの段階が半年強経ったところで、ある程度を経て次の段階、国民の皆様にしっかりとサービスを提供するという立場に立ったデジタル庁を意識しなければならない。これはこれまでも意識してきたことではございますけれども、そうしたことに注力をさらにしていこうという意思で、この時期になったというふうに思っております。石倉さんのご退任の時期ということとあわせてこの時期になっていますので、その部分の詳細については石倉さんご自身のこともございますので、細かなことは差し控えさせていただきますけれども、様々なことで本日新たなデジタル監が誕生したということだと私は受けとめております。

(問)2つありまして、今日の閣議決定で浅沼新デジタル監の就任が決まったと思うのですけれども、閣議決定の中に石倉前デジタル監が辞職されることも含まれるのかどうか。あと、この人事は既に発令済みかどうかの2点確認できますか。

(答)事務方から回答いたします。どちらも今回の閣議で決まったことでございます。

(問)すでに発令はされているということですか。

(答)はい。左様です。

(以上)

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