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Web3.0研究会(第6回)

概要

  • 日時:令和4年11月8日(火)9時30分から11時00分まで

  • 場所:オンライン

  • 議事次第:

  1. 開会
  2. 議事
    1. デジタル資産に関する委託調査中間報告
    2. 質疑応答・ 意見交換
  3. 閉会

資料

議事要旨

日時

令和4年11月8(金)9時30分から11時00分まで

場所

オンライン会議

出席者

構成員

  • 國領二郎(慶應義塾大学総合政策学部 教授)

  • 稲見 昌彦(東京大学総長特任補佐・先端科学技術研究センター 身体情報学分野 教授)

  • 石井夏生利(中央大学国際情報学部 教授)

  • 伊藤 穣一(株式会社デジタルガレージ 取締役 チーフアーキテクト、千葉工業大学変革センター センター長)

  • 河合 裕子(Japan Digital Design株式会社 CEO、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 経営企画部 部長、株式会社三菱UFJ銀行 経営企画部 部長)

  • 殿村 桂司(長島・大野・常松法律事務所 弁護士)

  • 藤井 太洋(小説家)

  • 松尾 真一郎(ジョージタウン大学 研究教授)We

デジタル庁(事務局)

  • 河野大臣、大串副大臣、尾﨑大臣政務官、楠統括官、野崎参事官

議事要旨

デロイトトーマツコンサルティングよりデジタル資産に関する委託調査中間報告について説明。
構成員から質疑応答・意見交換において、主に以下の発言。

  • 構成員: 1点目は、資金調達が小口でも容易という良い側面もあることを十分承知しながら申し上げる。今の段階で例えばNFTやトークンの発行は、できる限り証券取引法や金融商品の取扱いを避ける形で仕立てられていると理解しており、金額を大きくしにくく、既存の消費者保護の法律を回避するような方向になる傾向もあるのではないか。
    そのような観点も含め、既存の資金調達手段との比較、あるいは現行法制に照らしてどのような役割、位置づけにあるのかということをフラットに評価すべきであり、資金調達が容易という表現はリスクもあるのではないか。その点、今既に調査の段階で何か考えがあればお聞きしたい。また、既存の資金調達手段との比較調査を考えることが可能かお聞きしたい。

  • 構成員: 2点目は、暗号資産に係る規制について、日本は暗号資産取引に関する法律を基軸に組み立てているが、必ずしもグローバル標準というわけではないし、暗号資産に該当しないNFTもあるというのはご指摘通りである。
    暗号資産の取引に関わる現行の法律を所管しているのは金融庁かと思うが、今後、NFTの取扱いをどのように明確化していくのか。暗号資産の取引に関する法律に取り込んでいくのか、あるいは除外していく方向なのか、基本的な方向性が分かるのであれば出席している関係監督官庁にお聞きしたい。

    • 発言者: 資金調達が容易という記載、あるいは取り上げ方については、事務局と相談の上で検討したい。
      ご指摘いただいた既存の資金調達手法、またデジタル資産の中でもSTOのようなデジタル証券のように証券規制に則った形では適さないのか論点の検討、整理を行いたい。
    • 発言者: 暗号資産の定義にどのようなトークンが入るのかについて、今年の骨太方針などにおいて明確化することとされており、現在作業を進めている。暗号資産が資金決済法上、決済手段という形で定義されていることを前提に、同様にブロックチェーンを使ったトークンという形で、どのようなものが決済手段に該当しないのか、いくつか指針を示したいと考えている。その上で、暗号資産に該当しないトークンについては、資金決済法の適用範囲外となるのではないか。
  • 構成員: NFTも暗号資産も全体としては右肩上がりというよりは、今まさに動いている段階なので、結論に至る表現をもう少し考えたほうがいいのではないか。

  • 構成員: アンケート調査は正しいのかということも含めて、ロジックとして疑われないように、アンケート結果の精緻化を調査会社の方と一緒にやるべきではないか。

  • 構成員: 出口イメージにGAFAに代わるプラットフォーム事業者と記載があるが、そもそもWeb3.0というのはGAFAに代わるプラットフォームを作りたかったのではない。ブロックチェーンや分散型の技術を組み合わせることにより、E2E(エンド・ツー・エンド)P2P(ピア・ツー・ピア)も含め、エコシステムの在り方を、より我々の社会に役立つように変えていくことが今回のWeb3.0であるならば、そこから出てくるのはプラットフォーム事業者ではなく、ある種エコシステムの形が変わり、違う形の責任ある主体が出現し、その新しいエコシステムの中で日本企業も主役になるのではないか。よって、GAFAに代わるプラットフォーム事業者の台頭とは違う表現になることを考えた上で、突き詰めるべきである。
    まさに激動の時であり、誰がどのようなエコシステムを作り、誰が責任分担を負い、誰がお金を受け取り永続的にやるのかという転換期にあるため、主役になるのだという言い方にすべきではないか。

  • 構成員: また、技術開発は税制や規制とは関係なく出来る部分が多々あり、技術開発に関する人材育成について、別立てでも立てていただきたい。

  • 構成員: DAOの定義について、何らかのトークンで資金調達をする場面で、DAOである場合もあれば、そうではない場合もあるのではないか。日本では、DAOの活用事例の1つとして、資金調達よりも地域創生といった社会整備の実現も強調されつつあるため、議論を分けたほうがいいのではないか。トークンを通じた小口での資金調達と、DAOに関する議論を分割、集約した方が整理としてわかりやすい。

  • 構成員: サンドボックス制度の各国の状況を確認していただいていたが、実際にWeb3.0領域でサンドボックス制度に関する各国での活用事例があるのか。日本で言う特区のようなものが海外のWeb3.0領域で使われていれば、調査結果に含めると日本にとって非常に示唆に富むのではないか。

  • 構成員: システムの法的整理の部分と、ユーザーが実際にどのように認知しているかには乖離があるのではないか。価値が発生するとは認知領域における話であり、使っている人たちがどう認識した上で、どのように使っているのかを調べないと、法的システム的な設計と実態の認識とが乖離してしまう。その乖離を押さえないと運用上の議論とはまた変わった話になってしまうと危惧を感じている。例えば、NFTの価値をユーザーはどう認知しているか、実態としてどのようなものとして認識されているか調査結果はあるのか。

    • 発言者: NFTと呼ばれているが、実態はNFTではないという事例は出てきている認識である。実態としては金融商品だがNFTとしている事例は一定整理をしており、必要に応じて他の事例を見ることも考えられる。
      一方で、個々人が何をNFTと思っているか、どのように認知されているかについては事務局と取り扱いについて検討させていただきたい。
    • 発言者: 1点補足だがNFTに関して、何の権利を表章しているかが曖昧である。ほとんどのコレクティブル系やデジタルアートを表章したNFTは法的な裏付けは特に無く、NFTの発行者やプラットフォームを通じて販売する場合、プラットフォーム上での利用規約に従って、ユーザーと販売者、もしくはプラットフォーム事業者との間でどのような権利を販売しているか契約関係で決まる関係となっている。
    • 発言者: コレクティブルや様々なトークンが出てきているが、価値の表現には当事者や市場参加者が暗号資産に帰属させる外部的、非内在的な価値も含まれている。すなわちその価値は主観的で、暗号資産の購入者の関心のみに帰属させることが可能なため、保有自体が喜びなど、そのような主観的な価値をどのように受け止めていくかといった問題意識が書かれている。
  • 構成員: 消費者保護については個別の調査に対してもそれぞれ言及していただきたい。
    NFTの関連法制について景表法と賭博法に言及しているが、実際にユーザーが直面しているのはネズミ講である。無限連鎖講を記載しておくべきではないか。
    シンガポールではライセンスを変更し、Play to Earnに関する業者に対して強い態度を示した。それに近しいことがこの研究会ではできるのではないか。調査報告の中に無限連鎖講という言葉が入っているだけで、業者やこれから何かを行おうとする人たちの気付きを期待できると思われる。

  • 構成員: ガバナンストークンについて、団体の意思決定以外にも金融商品として扱われることが圧倒的に多く、消費者保護の観点から表現を詰めていくべきではないか。

  • 構成員: NFTの利用規約に関して、公的な文書において著作権そのものではないとの明記は望ましいが、OpenSeaをはじめとする取引所の利用規約と明記いただけるとなお望ましい。

    • 発言者: 消費者保護、特に無限連鎖講に関する指摘について、消費者保護・法執行という分野では、詐欺やネガティブな事案の事例調査を行い、どのような問題があるのかということを整理、報告する予定である。できるだけ早いタイミングで出していく理解であり、詳細について事務局と相談の上、ご指摘のポイントを上手く取り上げたい。OpeaSeaなどのマーケットプレイスの利用規約についても、詳細については事務局と議論するが、ご指摘については同意である。
  • 構成員: セキュリティーの観点において安心して利用できる環境としてマイナンバーカードとDIDの連携とあるが、不正アクセスによるNFTの外部流出などの問題意識を記載しているかお聞きしたい。
    詐欺の温床化の防止は、関係機関や関係者との情報共有があって初めて対処できる認識である。法執行協力でも情報共有は必要であると思うが、不正行為に関する対策として、情報共有の重要性を示していただきたい。

  • 構成員: 著作権関係について、明確に著作権が発生せず、立法で明記されているような権利でなくても、利用規約で定めるとコメントがあったが、債権的な権利とした場合に、具体的にはどのような取決めになるのか。法的な性質についてお聞きしたい。

    • 発言者: セキュリティーについては、弱点を突かれたハッキング、秘密鍵流出による資産の流出など、ネガティブな事案を消費者保護・法執行の中で事例として取り上げ、防止するための体制などのポイント整理を報告するため、議論させていただきたい。
    • 発言者: NFTにより変わるが基本的には債権的な権利となる。例えばゲームのキャラクターやアイテムをNFTに紐づけたケースは利用規約で明確な記載はないが、NFTの仕様有無にかかわらず、ソーシャルネットゲームのゲームアイテムやキャラクターと同様、利用者はゲームのプラットフォーム事業者との関係で、NFTに紐づけられたゲームのキャラクターを独占的に利用できる契約上の地位や債権的な独占利用権のような契約上の債権を手に入れている構成が一般的である。
  • 構成員: セキュリティーについては消費者保護と違った切り口で整理する必要があるのではないか。
    消費者保護とは、事業者が消費者に不誠実な実務を行って、消費者が騙されて契約してしまうような場面で生じる問題と捉えている。セキュリティーとは、システム自体に攻撃をかけるような事象が起きることによりWeb3.0の世界の信頼性が損なわれるなどが考えられる。両者の場面は違うと思われるため、整理の仕方を検討いただきたい。

  • 構成員: ブロックチェーンや応用するシステムの安全性に関して100%の答えはなく、Web3.0に限らず基本的には想定するリスクを洗い上げ、リスクに対して許容できる対策を打っていくため、マネジメントシステムと考えることが20年ぐらいのセキュリティーの研究やエンジニアリングの成果である。フレームワークの大きな考え方は変わらないが、Web3.0の新しくなったアーキテクチャーの中でどのように適用していくかの取り組みが進んでいると思われる。

  • 構成員: 大枠としての情報セキュリティーマネジメントシステムと、それに対応する形でWeb3.0時代に何が追加で強まるかについての既存のドキュメントをまとめ、将来の方向感として継続検討しなければならないこと、あるいは検討ための人材が必要だということを報告書に載せることは可能ではないか。

  • 構成員: 暗号資産と投資家の目線で文脈が進んでいるが、DAOは少し違うのではないか。特にAML、KYCの話もあるが、アメリカで法律が変わろうとしている。ベネフィシャル・オーナーシップの州による違いや、ベネフィシャル・オーナーシップのいろいろな動きもある。現在は法律案が提出されてまだ通っていないためアメリカは緩いが、国際的な動向はキャッチアップしておくのが望ましい。

  • 構成員: NFT違法な動きが、アート業界では普通の動きである。アート・バジルなどを見ると、コレクターが集めたアートをショーに出して売却するやり方であり、証券の規制や消費者保護の考え方と、アートの業界の普通の動きがNFTの中で衝突している。何でも証券と暗号資産と見てしまうと、コミュニティーのノームがぶつかってしまうケースもあるため、アートコレクターの視点もNFTの文脈に入れたほうがいいのではないか。NFTアートの世界に関わっているクリで面白いのは、アートの業界は証券のような動きだが、アートは購入後、騒いで価格が上がった時点で売却することがビジネスモデルである。証券の場合は違法な動きが、アート業界では普通の動きである。アート・バジルなどを見ると、コレクターが集めたアートをショーに出して売却するやり方であり、証券の規制や消費者保護の考え方と、アートの業界の普通の動きがNFTの中で衝突している。何でも証券と暗号資産と見てしまうと、コミュニティーのノームがぶつかってしまうケースもあるため、アートコレクターの視点もNFTの文脈に入れたほうがいいのではないか。NFTアートの世界に関わっているクリスティーズやサザビーズなどにもヒアリングしたほうが望ましい。

  • 構成員: Web3.0の全体像を理解しておきたい。デジタル資産と分散型アイデンティティとスマートコントラクト及びDAOがWeb3.0のように見えるが、分散台帳技術はレベル感の違う話であると思われる。NFT+暗号資産=デジタル資産で、デジタル資産と分散型アイデンティティとスマートコントラクトが合体した全体がWeb3.0である報告書を書こうとしているが、ここでの大事なポイントは、どのように整理をしながらそれぞれの部分について対策を考えていけば、矛盾やカルチャーの違い、役所の分担の違いなどを超えて機能する政策になるのか、分類学やマップについてお聞きしたい。

    • 発言者: 分散台帳技術があり、この活用分野の中にWeb3.0という分散型のインターネットが出てきており、分散台帳技術の有望なユースケースとしてデジタル資産、分散型アイデンティティ、スマートコントラクト/DAOがWeb3.0の重要な要素として今後活用し得るのではないかといった問題意識から調査を進めてきている状況と認識している。
    • 発言者: デジタル資産の定義として、暗号資産だけではなく、現時点で法的性質が明らかではないNFTやガバナンストークンなども含めたものを出している。暗号資産はクリプト・アセットだがデジタル資産はもう少し広い概念で、フィナンシャル・アクション・タスク・フォースにおいてマネーロンダリング対策の対象となるものをデジタル資産に対するガイダンスという形で出している。基本的にそれに沿った考え方として、暗号資産にとどまらず政策的な措置が今後必要となるところを輪郭として考えている。
    • 発言者: Web3.0の定義に関して、デジタルアセットとDIDとスマートコントラクトに絞っているわけではない。自民党から出されたNFTホワイトペーパーの中で、政府として取り組むべき広い概念での提言でも所掌が明確ではなく、デジタル庁が司令塔として理解を深めなければならない部分を重点的に拾い、調査研究として仕立てている背景がある。デジタル庁としてWeb3.0に関する内容で調べ、考える必要がある論点を重点的にピックアップしている。
  • 構成員: ビットコインの誕生以降、いろいろな人が努力している方向だと思われるが、反対派の意見として、結局株式会社の再発明を高速でやっているだけではないかという意見もある。STOでいいのではないかということになってしまうが、STOと異なり、かつブロックチェーンを使って悪いことが起きない道筋としてどのような例があるのか考えるべきではないか。
    事例があれば教えていただきたいが、無いのであれば、これまでのチャレンジ内容と結果や、金融庁の規制目標に対するネックポイントをもう一回議論する必要があるかと思っており、その道筋とは何なのかをお聞きしたい。

    • 発言者: IPO/STOではないトークンデジタル資産での資金調達を選択するニーズは、既存の証券規制の回避が1つ理由としてあると思われる。一方で、例えばトークンを持った人同士であれば、サービスの利用者でも構築者でもトークンの価値が上がっていくインセンティブをともにすることができるような、トークンでなければならない機能や世界観など、今までの金融商品には無い機能であると思われる。こういったものを狙った資金調達なのではないか。
    • 発言者: 資金調達でありつつも、マーケティングや利用者の獲得に留まらず、コミュニティー創出のような、資金調達も踏まえて事業を大きくしていく際の、大きな目的の実現といったものが念頭にあるのではないか。トークンを用いた資金調達でまず何を実現したいのかという理想像の整理をした上で、そこを旗印に掲げつつ、既存の証券規制の回避に焦点があたりすぎないよう、潰しておくべきポイントが抽出できればいいのではないかと思っている。
  • 構成員: 調査報告書はこのままの形で外部公表されるのではなく、語句の修正ができれば誤解を生じないのではないか。
    そもそも小口の資金調達は、今までに数限りない金融商品が開発されている。小口の資金調達にトークンを使うのは特殊事例であり、すべからくトークンを使えるという誤解を招くような語句は入れない方が望ましい。

  • 構成員: また、詐欺的な事例が既に出ていることを考えると、慎重な姿勢も示唆しておくべきではないか。前向きな言葉を誤解が生じさせるような形で使うのは避けるべきであり、小口資金調達に前向きに使える、といった示唆を修正してから公表していただきたい。

  • 構成員: 小口の資金調達のマイナス面を防ぐ面もあるが、トークンでやるメリットはどういうところにあるのか。IPO/STOだけではなく、クラウドファンディングが小口の資金調達としてあり、横並びで比較をして、トークンを通じた資金調達のメリットを踏まえてマイナス面をどうカバーしていくのか記載することで、網羅的なものになるのではないか。

  • 構成員: 性質がよく分からないデジタル資産としてNFTとデジタルトークンの記載から、最終的にはNFTの法的整理に言及されているが、ガバナンストークンについては別途DAOの報告回で整理が行われるのか。トークンの性質だけではなく、DAOをうまくやっていくためにはそもそもコミュニティーのマネジメントの仕方や投票の機能のさせ方、もしくはトークン保有者にコミットメントさせるためのインセンティブの付与が運用上悩ましいと理解しているため、確認したい。

    • 発言者: ガバナンストークンの位置づけは、日本においては暗号資産に該当するものが大半という認識である。決済手段として使い得るような機能を実質有しているものが多い。Nouns DAOの事例については、ガバナンストークンかつNFTであり、NFTという法的な定義がないという意味で、法的定義が曖昧という整理をしている。ガバナンストークンについてはデジタル資産の調査の中でこのように取り上げている。
    • 発言者: 一方、DAOを運営する中で、投票といった種々の活動あるいは要諦がどういったところにあるのか、DAOの使い方の好事例の抽出を念頭に置きながら整理を行っていくため、2点目の指摘についてはDAOの中で取り扱っていく。

次回の研究会は、11月18日金曜日開催予定であることを事務局より説明。
議事要旨は、構成員の皆様に内容を確認いただいた後に公表させて頂くことを事務局より説明。