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デジタル庁情報システム調達改革検討会(第7回)

概要

  • 日時:令和5年2月6日(月)13時00分から14時00分まで
  • 場所:デジタル庁共用中会議室
  • 議事次第:
  1. 開会
  2. 議事
    1. 最終報告書について
    2. 自由討議
  3. 閉会

資料

関連政策

調達における公平性・透明性の確保/新技術を活用するための調達改革

議事概要

日時

令和5年2月6日(火)13時から14時まで

場所

デジタル庁 20F 中会議室

出席委員

梶川委員、有川委員、川澤委員、木村委員、坂下委員、隅屋委員

議事概要

事務局より「デジタル庁情報システム調達改革検討会最終報告書(案)」について、簡易版資料に基づいて説明を行い、各委員による自由討議に移行した。
その後、梶川座長より検討会全体に対するご意見をいただき、最後に、山本審議官より本検討会での討議内容を受けたデジタル庁の今後の取組み方針について、コメントいただいた。
各委員からの主な意見は下記のとおり。

デジタル庁情報システム調達改革検討会最終報告書(案)について

  • 短期的施策が、45項目と多くなっている。これらについて、すべてを実施しようとして全体的に進捗が遅れるよりも、一つでも先に進める方が良いと考える。優先度や難易度踏まえて、進められるものから進めて欲しい。

  • 主な施策「②システム調達における発注者側の能力向上」の契約書ひな型・調達仕様書のテンプレート作成について、民間企業を見ていると、雛形を作るまでは上手くいくが、利用する段階において、案件ごとにどこを変えるべきか、また、議論が起きたときにどういう対案を出せばいいか分からなくなっている会社多いという印象がある。デジタル庁でも、こうしたサポートには人手が足りなくなると思うので、デジタルの力をうまく借りて、例えば誤字脱字チェックのような機械的な作業にかける工数を削減できるよう、効率的に施策を推進してもらいたい。

  • 主な施策「⑤内部統制等による透明性の確保」について、「調達をサポートする各組織がモニタリングや積極的な助言・支援を実施する」という記載がある。既存組織を活用してモニタリングできればよいが、必ずしも他省庁が情報システムの調達を適切にモニタリングできる人材を保持しているとは限らないことは認識しておくべき。これを踏まえ、今後、全省庁に広げていくためには、体制の見直しも提言していくべきである。

  • 概要版資料のP3の図に「検討会における議論の単位」の記載がある。これは、要求事項であろう。これからやる検証は、短期・中期ともに、この要求事項への対応が十分満たせているかの検証することになるため、十分条件を整理して欲しい。例えば、この報告書を自治体などで使おうと思っても、内部の会計担当等の合意形成に苦労することが想定される。中央官庁での検証を通して十分条件を明確に提示されると、状況が大きく改善されると思う。

  • まさしくここからがスタートと認識している。今後、どのように実装していくかが大事である。来年度以降、デジタル庁の中で検討と試行するだけではもったいない。どういう風に推進すれば実装が進むかを十分に検討したうえで取り組んでもらいたい。検証の進捗はオープンに発信してほしい。

  • 今後、他省庁に施策を展開していくことを踏まえ、令和5年度の検証段階から、他省庁・外部を巻き込んで推進することを検討してほしい。検証段階から一緒に考えていくという構図・体制が、その後の政府全体での施策の遂行を容易にすると思う。

  • 施策の5つの柱のうち、内部統制以外の4つは新規施策になるため、効果の評価方法の検討が重要である。効果が見られない施策について、どのような基準で判断し、要因分析をどのように行い、方向修正をどのように遂行していくかが大事である。また、ここで取りまとめた施策以外に、新たに発生する課題があると思うので、それらをどう取り込んでいくかも、検討してほしい。なお、各施策について、今後、他省庁での推進を依頼していくためには、デジタル庁における検証・分析の情報を積極的に公開(情報開示)することが大事である。

  • 主な施策「⑤内部統制等による透明性の確保」について、報告書本紙には「透明性を支える内部統制等の充実及びサポート部門との連携による実効性の確保」の記載があるが簡易版資料には実効性の確保に関する記載がないので、できれば簡易版にも追記してほしい。

  • 透明性の確保においては、今回設定した新しい施策(①から④)を進めていく中で、事業者を巻き込んでいく場合の事業者の選択プロセスの公開が大事である。外部からの情報開示請求に対する情報開示を進めて欲しい。

  • 調達支援チームが全体の調整機能を担うということになっているが、効果が上がらない施策の分析・評価や、新しい課題の取り込みについて、誰が何をやるのかを明確にして進める必要がある。調達支援チームが中心になって統制・調整機能を果たしていくことについて、可能な範囲で簡易版にも頭出しを記載してほしい。

  • 主な施策「③中小・スタートアップ企業等の参入機会拡大」について、事務手続き等の簡素化に向けた調査や、DMPのサービスの検索・比較・選択について、中央省庁だけでなく、自治体・独法も対象にしていくべきかと考える。簡素化に向けた調査、カタログサイトの運営については、効果を上げるために、対象を広く検討してもらいたい。

  • 主な施策「④ベンダーロックインの排除」の一者応札の調査・分析と対応施策について、情報システムについては、デジタル庁として、参加可能性があるが参加しなかった企業等や、業界の動向を含めて、各省庁に積極的に情報提供することを視野に入れていってほしい。

  • ロードマップについて、令和5年度の終わりに効果進捗の確認・推進上の課題の把握をしたうえで、その後の取り組みの方向性を見直すという大きな流れに賛成する。なお、令和6年度以降に政府全体にスムーズに展開していくために、令和5年度の段階から、全省庁ではなくとも、情報システム調達に予算を多く持っている省庁・積極的にデジタル化に取り組んできた省庁を巻き込んで、課題を含めた施策の評価を連携できればよいと考える。

  • 調達相談窓口の設置について、システムを利用した効率化については、様々な省庁で検討されている。例えば、消費者庁では、PIO-NETという自治体の消費者相談を取りまとめたシステムがある。今回の施策での検証も踏まえつつ、デジタル庁として、これらの相談業務のシステムをパターン化してとりまとめ、政府全体に発信していってもよいと思う。

座長からのコメント

  • 本日の各委員の意見を反映した報告書は、私の方で確認し、関係各位に共有する。

  • 短期施策については、着手しやすいものから順次実施していって欲しい。その過程の中でモニタリング・評価・分析を行い、次の課題に繋げて頂きたい。また、新規性の高い施策DMP、ベンダーロックイン対策についてはチャレンジングな部分があり、色々と問題があるかもしれないが、一つずつ課題を発見しつつ、更に効果を上げていってもらいたい。

  • 来年かその手前かで、評価の場所を設けたい。中長期的な施策においては、人事制度のようなRoot Cause的な話が出てくる可能性もある。またソースコードの共有のような府省横断的な課題についても、デジタル庁発足という新しい時代の中で、一歩一歩方向性を作っていってもらえればと思う。

以上