デジタル庁

デジタル臨時行政調査会(第4回)

概要

  • 日時:令和4年6月3日(金)18時15分から18時45分

  • 場所:総理大臣官邸2階大ホール

  • 議事次第:

  1. 開会
  2. 議事
    (1)デジタル原則に照らした規制の一括見直しプラン(案)について
    (2)規制改革推進会議の取組について
    (3)「デジタル時代にふさわしい政策形成・評価の在り方」の実現に向けた総務省の取組について
    (4)意見交換
  3. 閉会

資料

議事録等

日時

令和4年6月3日(金)18時15分から18時45分まで

場所

総理大臣官邸2階 大ホール

出席構成員

会長

  • 岸田文雄(内閣総理大臣)

副会長

  • 牧島かれん(デジタル大臣)
  • 松野博一(内閣官房長官)

構成員

  • 金子恭之(総務大臣)
  • 藤原崇(財務大臣政務官)
  • 細田健一(経済産業副大臣)
  • 金丸恭文(フューチャー株式会社代表取締役会長兼社長)
  • 宍戸常寿(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
  • 髙島宗一郎(福岡市長)
  • 綱川明美(株式会社ビースポーク代表取締役社長)
  • 十倉雅和(日本経済団体連合会会長)
  • 夏野剛(株式会社KADOKAWA代表取締役社長)
  • 南場智子(株式会社ディー・エヌ・エー代表取締役会長)
  • 村井純(慶應義塾大学教授)

関係大臣等

  • 二之湯智(国家公務員制度担当大臣)
  • 川本裕子(人事院総裁)

概要

小林デジタル副大臣: ただいまから、第4回「デジタル臨時行政調査会」を開催いたします。本日、司会進行を務めます、デジタル副大臣の小林です。よろしくお願いいたします。

それでは、議事に入ります。「デジタル原則に照らした規制の一括見直しプラン(案)」について、牧島デジタル大臣より御説明をお願いいたします。

牧島デジタル大臣: 私から、デジタル原則に照らした規制の一括見直しプラン(案)について御説明いたします。

1ページ目は、「一括見直しプランによる規制改革の意義について」です。デジタル臨調では、デジタル化を阻害しているアナログ規制を一掃するため、「面の改革」「テクノロジーベースの改革」「将来の改革」という「3つの特徴」を持った改革を進めています。

2ページ目は、「デジタル原則に照らした規制の点検・見直し作業」です。点検対象は、4万にも及ぶ法令、通知・通達等ですが、まずは7つの典型的なアナログ規制を定める法令約5,000条項を対象に点検見直し作業を行ってまいりました。

3、4ページ目は、目視・実地監査規制の見直しの進め方を整理したものです。こうした統一的な整理の下で、各省庁とも共同で点検・見直しを行っています。

5ページ目は、「約5,000条項に係る点検・見直し作業の現状」です。点検・見直しの結果、既に約4,000条項の見直しの方針が確定しています。残りの条項についても、本年9月末までに各省庁が工程表を調査会に提出し、年内には方針が確定する予定です。

6ページ目は、「各項目の点検・見直し状況①」です。目視・実地監査規制について、様々な分野における規制の見直し方針が確定しています。

7から9ページ目、他の項目についても同様です。

10ページ目は、「デジタル臨調の取組による具体的効果」です。見直しにより、様々な業界や関係者がデジタルテクノロジーの恩恵を受けることとなります。

11ページ目は、「テクノロジーマップの活用」です。先端技術の活用を促進するため、テクノロジーマップを整備していくほか、前回の南場構成員の御提案を踏まえ、技術分野ごとに「デジタル技術カタログ」を作成していきます。

12ページ目は、「経済界要望等の全体像と対応方針」です。経済界等からの要望についても、年内に見直し方針を決定します。前回会合で髙島構成員から御提案いただいた引っ越し関連手続の簡素化・効率化についても前向きに検討を進めていきます。

13ページ目は、「地方公共団体における取組の支援」です。今後、地方公共団体向けに条例等の規制の見直しに関するマニュアルを作成するなどの取組も進めていきます。

14ページ目は、「法令等のデジタル原則適合性の確認プロセス」です。法令等のデジタル原則適合性の確認プロセスを立法プロセスへと組み込むための検討や法令データのデジタル正本が常に参照できる環境の構築も進めていきます。

16ページ目は、「アジャイル型政策形成・評価の在り方に関するワーキンググループ提言」です。行政の「無謬性神話」から脱却し、複雑かつ困難な社会課題に適時的確に対応できる、より機動的で柔軟な行政への転換に向けた方策を御提言いただきました。

今後、18ページ目に記載の方策を着実に進めていきます。なお、先日、レビューシートの予算編成プロセスの活用について、鈴木財務大臣に協力要請しました。

19ページ目は、「政府におけるデジタル人材の確保、デジタル技術を活用した職場環境整備」です。デジタル人材を含む民間人材の採用円滑化や国家公務員の働き方改革については、私から、川本総裁、二之湯大臣に要望事項をお示ししており、次回の調査会で実施・検討状況を報告できるよう引き続き連携して取り組んでいきます。

20ページ目は、「デジタル原則を踏まえた規制の横断的な見直しのスケジュール」です。令和7年6月までの3年間の集中改革期間において、見直しを計画的に進めていきます。

私からの御説明は以上ですが、この一括見直しプランについて、本日、取りまとめさせていただきたいと考えております。よろしくお願いいたします。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

関連して、本日は川本人事院総裁、二之湯国家公務員制度担当大臣にも御出席いただいていますので、御発言をいただきたいと存じます。

まずは川本総裁、お願いいたします。

川本人事院総裁: 本日は、会合に出席させていただき、感謝申し上げます。

昨年12月、岸田総理御指示のデジタル時代にふさわしい霞が関への転換に向けて必要な取組を進めるに当たり、牧島大臣から協力の御要請をいただきました。

また、4月28日には、デジタル庁から具体的な要望事項をいただき、人事院として、民間人材の採用円滑化に向けた取組をさらに加速させております。

本日は、取組の現状について、この場をお借りして説明させていただきます。

御要望事項の中には、民間経験の適切な評価も踏まえた柔軟な給与の決定をはじめ、現行制度においても、運用上、柔軟な対応が可能であるものの、人事院のこれまでの周知不足もあって、運用上できないと認識されている事項がございました。人事院として速やかに丁寧な説明や明文化を行い、制度が効果的に活用されるよう、積極的に支援してまいります。

また、現行制度の見直しが必要となる御要望事項につきましても、本年夏の給与勧告までに対応の方向性を取りまとめるとともに、可能なものについては、前倒しで措置を講じてまいります。例えばフレックスタイム制の改善による柔軟で多様な働き方のニーズや高い専門性を持つ任期付職員の給与決定に係る個別協議の見直しなどについて、鋭意検討を進めているところです。

引き続き、牧島大臣及び二之湯大臣はじめ、皆様と連携・協力を図りながら、スピード感を持って取組を進めてまいります。

以上でございます。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

続いて、二之湯大臣、お願いいたします。

二之湯国家公務員制度担当大臣: ただいまの川本人事院総裁からの御発言は、デジタル庁、デジタル人材のみならず、広く各府省への民間からの優秀な人材の登用に資する大変前向きなものと受け止めております。私としても、今回の一括見直しプランを踏まえ、民間人材の採用円滑化のための手続・処遇の見直しのほか、1つ、各種制度について、テレワークを前提とした見直し。2つ、フレックスタイム制の見直しや勤務間インターバルの検討など、勤務形態の柔軟化。3つ、リスキリングなどによる内部専門人材の育成・高度化などについても、スピード感を持って具体的措置を講ずることが重要であると考えており、牧島大臣、川本人事院総裁と密に意見交換しながら取り組んでまいります。

さらに、デジタル庁において柔軟な人員配置を行う必要性を踏まえ、定員・機構も含め、柔軟な対応ができるよう検討してまいります。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

続いて、「規制改革推進会議の取組」について、夏野構成員より御説明をお願いいたします。

夏野構成員: ありがとうございます。

では、規制改革推進会議議長として、私から規制改革推進会議の取組について御紹介と御報告をさせていただきます。

資料2の1ページ目を御覧ください。先月、5月27日に規制改革推進会議を開催し、コロナ後に向けた成長を「起動」するというテーマの下に、規制改革推進に関する答申を取りまとめさせていただきました。
デジタル臨調との関係では、規制改革推進会議が重要度の高い規制改革事項や長年の課題といったものに先陣を切って取り組んで、その成果をデジタル臨調が横断的な見直しにつなげていくという役割分担が、今回、非常に重層的な取組として規制改革を加速できる体制となっていると実感させていただいております。長年の課題であったものが答申の中に多く盛り込むことができました。

今回の答申では、前回、3月30日のデジタル臨調において総理から御指示のあったスタートアップ・イノベーションや人への投資の促進策のほか、医療・介護サービスへのアクセス向上に向けたデジタル化推進策についても具体化しました。

具体的な規制改革実施事項なのですが、スタートアップに関する規制・制度の見直しとして、法人設立時の定款認証制度について盛り込んでいます。こちらもかなり長い間、公証人による面前の確認が会社の登記のときに必要であったわけですけれども、デジタル完結、自動化原則などのデジタル原則を踏まえて、起業家の負担軽減策を検討し、措置することとしています。

また、医療・介護の分野ですけれども、現在、薬剤師の方々は、薬の梱包などの対物業務に多くの時間を取られています。これも規制で決まっているわけなのですけれども、調剤業務の一部を外部委託することにより、対人業務のほうに薬剤師の方を集中していただいて、より充実させていただくことができるようにする。また、介護職員に関しても、負担軽減・処遇改善のために、ICT技術の活用などを行う有料老人ホーム等への人員配置基準の特例的柔軟化を盛り込みました。つまり、技術を使えば、介護職員一人当たりのカバー人数を増やすような緩和措置のことでございます。

こうした改革により、医療・介護職の方々がその専門能力を最大限発揮できる環境を整備してまいります。

さらに、長年にわたって課題であった刑事手続のデジタル化にも踏み込むとともに、再エネタスクフォースの取組ですが、EVの国際競争力の強化のため、車載用リチウムイオン蓄電池の所蔵施設に関わる規制について、欧米と同等とする方向で見直しを進めます。

以上の改革のほか、答申全体で昨年の292項目を上回る331項目の実施事項を決定させていただきました。過去最高になります。今回、答申を決定したところですが、規制・制度は不断に見直していく必要がありますので、引き続き強力に規制改革を推進してまいりたいと存じます。

以上、御報告です。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

次に、「『デジタル時代にふさわしい政策形成・評価の在り方』の実現に向けた総務省の取組」について、金子総務大臣より御説明をお願いいたします。

金子総務大臣: 資料3を御覧ください。

牧島大臣から御説明があったように、変化の激しいデジタル時代にふさわしい政策形成・評価への転換が必要であります。このためには、政策の実施段階でその効果等を適時的確に把握し、柔軟な軌道修正が可能となるような政策立案時の取組が重要であります。

これからは、政策評価においてもこの取組を重視し、政策の質を高める取組に注力できるよう、政策評価審議会の提言に掲げられた改革を実行に移してまいります。

具体的には、こうした取組が広く行われていくよう、立案時の取組が十分行われている政策について、別途の評価を不要とするなど、評価関連作業の整理、データ等に基づく現状把握と課題設定等を行うための人材育成や外部専門家の知見の活用、さらには、統計部局において政策形成・評価に役立つデータの収集・利活用の環境整備に取り組みます。

今後、各府省の協力を得ながら、具体化を進めて改革を実行し、質の高い政策の実現に貢献してまいります。

また、デジタル原則に照らした規制の一括見直しに関しては、世界全体のデジタル化に向け、本日策定されたプランを踏まえつつ、必要な取組を進めてまいります。

なお、地方公共団体における取組の支援についても、デジタル庁と連携してまいります。

以上です。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

ここから、御出席の皆様に御意見等をいただきたいと思います。まずは藤原財務大臣政務官、お願いいたします。

藤原財務大臣政務官: 予算編成プロセスにおいて、具体的・定量的な成果目標などとともに、データなどに基づいて意思決定のための議論が行われることは大変重要であると考えております。

今回、アジャイルワーキンググループから御提言をいただきました、行政事業レビューシートをプラットフォームとして活用する取組は、そのような議論に大変有益だと考えております。

財政当局といたしましても、行政改革推進本部事務局や各府省庁と連携し、予算編成プロセスにおきまして、行政事業レビューシートの提出を求め、活用いたします。

以上です。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

続いて、細田経済産業副大臣、お願いいたします。

細田経済産業副大臣: 目視規制、実地検査、書面手続などの規制をデジタル技術に置き換えることは、日常生活の利便性の向上に加えて、事業者における生産性の向上や新たなデジタル市場の創出にもつながることであると考えております。

本日、御紹介がありました、デジタル原則に照らした規制の一括見直しプランについてでございますが、今回、見直しの対象となっている約5,000条項のうち、当省からは約1,500条項を盛り込ませていただきました。今後、このプランに基づいて、安全確保を大前提としたスマート保安の推進や各種手続の円滑化などをしっかりと進めてまいる所存でございます。

経済産業省といたしましては、デジタル技術の活用により新たなビジネス・産業の創出や力強い経済成長を実現するという観点も踏まえながら、デジタル庁をはじめとする関係省庁ともしっかりと連携しつつ、デジタル原則に照らした規制の見直しを不断に進めてまいります。

ありがとうございます。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

続いて、南場構成員、お願いいたします。

南場構成員: 非常に膨大な作業を短期間で取りまとめていただきまして、敬意を表します。

本日、私からは2点述べます。

まず、テクノロジーマップ、デジタル技術カタログについてなのですけれども、こちらの整備は非常に重要ですので、策定の方針が示されたことは歓迎いたします。策定される際には、最新の技術が掲載されるように、アップデートの頻度を高く保っていただきたいと思います。また、各省庁がデジタル技術を活用するための予算、スタートアップ向けの政府調達の枠の確保についても重ねてお願いします。

そして、民間企業でもこのマップやカタログを見て自社の事業に活用することが想定されるため、ぜひ全てを公開していただきたいと思います。その際、単に政府の制度設計のために使うテクノロジーという見せ方をすると、企業が見ない可能性も高いため、最新のサービス、テクノロジーの一覧として、企業向けにも活用可能である旨を強調していただきたいと思います。

もう一つ、デジタル原則適合性の確認プロセスについては、デジタル庁が全省庁の法令の確認を担うのは、負担も相当大きいと思いますが、その人員の増強など、必要なリソースを確保して、政府全体の課題としてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

また、法令上はデジタル原則に適合していたとしても、例えば自治体の窓口の担当者が書類を持って窓口まで来るように要請するなど実際の運用でアナログなことをしてしまうと何の意味もありませんので、福岡市さんのようにしっかりと取り組んでおられるところもありますけれども、中央省庁に加えて自治体についても意識の改革と周知の徹底をお願いします。

それでもなおアナログ対応をするところがあれば、市民が通報、というと言葉はちょっと悪いですけれども、こんな対応をしていますよという情報を上げる窓口を設置して、個別に改善をしていくという地道な取組も必要であると思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

続いて、髙島構成員、お願いいたします。

髙島構成員: 今回、法令に基づく住所変更届の省略についても検討いただけるということをプランに盛り込んで、明記していただいて、大変これは期待をしています。

今、南場構成員から自治体のお話が出ましたけれども、やはり自治体だけでできることもあって、デジタル原則に基づいて、福岡市は早速6月議会に条例の改正案を提出いたします。

これによって、引っ越しに関していうと、福岡市内では年間2万5000件以上の住所変更届の紙が要らなくなるわけですね。こういうデジタル化の恩恵を直接市民・国民が感じられるようなことを積み重ねていくのが非常に重要かなと思っています。

国民がデジタル化の恩恵を実感できることでいうと、資料4にもう一つ書いているのですけれども、今、給付金が非常に増えていて、迅速に届けるということがすごく大事で、これのネックは何かというと、その都度市民・国民に全部受け取りの意思確認をしなければいけないのですね。そのために確認書を全部印刷して、郵送して、返ってくるまでの日数がすごく迅速化の邪魔になっていて、何で邪魔みたいな表現までするかというと、実際、福岡市の昨年度の給付で、要りませんと言った人は約11万世帯のうちの1世帯だけなのですよ。ですから、特に特定公的給付については、受け取りの意思確認を不要にすべきだと思っています。やり方はいろいろあると思います。

今、デジタル庁が牧島大臣を中心に公金受取口座の登録制度を進めていただいているので、これとセットにすることによって大きなデジタル化の恩恵を国民に受けていただけると思いますので、こちらの検討もぜひよろしくお願いいたします。以上です。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

続いて、村井構成員、お願いいたします。

村井構成員: 2点申し上げます。

一つは、今、南場構成員がおっしゃったモニターはとても重要で、これがうまく動いているか。枠組みは全てできたところなので、これをチェックする機能が必要なのですけれども、全てを政府側でチェックするのは無理です。

そのため、国民がチェックできる仕組みがオープンデータなのです。オープンデータは、都道府県が全て100%取り組んでいるというところまでこぎ着けて、今、1,700の地方自治体がそれに取り組むという段階です。データを見れば、民間の方でも学生でも、誰もがチェックでき、うまくいっていないことがあればそれを発見し、解決するということもできると思います。やはり鍵はオープンデータの推進だと思いますので、これをぜひ取り組んでいただきたい。

もう一点は、大学が2年間、留学生に対してロックダウンされていますので、致命的なインパクトがこれから出てくると思います。研究もそうですし、教育もそうですし、日本を愛する人材も留学生から生まれて、世界中で活躍しているのです。

コロナ後の始動という観点で見ると、この先、この部分をかなり真剣に手を入れる必要があるかと思います。研究人材、あるいは研究に対する投資も日本の大学に呼び込まなければいけない。しかも、全国の大学に呼び込まなければいけないと思いますので、そこへの取組がこれから重要になると思っています。

以上です。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

続いて、十倉構成員、お願いいたします。

十倉構成員: ありがとうございます。

初めに、このたび、デジタル臨調に対する経団連の提言も踏まえて、規制の一括見直しプランをまとめていただいた岸田総理、牧島大臣の強力なリーダーシップに敬意を表するとともに、深く感謝申し上げます。

お手元の資料5にありますように、一連の構造改革において核となるのは、繰り返し申しておりますが、途中で紙が一枚も入らない真のデジタル完結の実現であります。

このため、集中改革期間を前倒しする覚悟で必要な法令改正を完遂するとともに、デジタル原則の徹底に向けたネガティブリスト方式の導入、ユーザー目線に立ったBPRの断行、マイナンバーの着実な活用推進など、スピード感を持った不退転の取組が求められると思います。

デジタル臨調におかれましては、引き続き格段の御尽力を賜りますよう、改めてよろしくお願い申し上げます。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

続いて、綱川構成員、お願いいたします。

綱川構成員: アナログな作業をテクノロジーに置き換えていくことというのはマストですので、一括見直しプランで既に4,000項目の見直し方針が確定したことは大きな進歩だと感じています。関係者の御尽力に敬意を表します。

今回、私からは、規制のアップデート、課題のさらなる開示の2点を述べさせていただきます。

1点目は規制のアップデートです。一括見直しプランでも示されましたが、今までは、業界等から個別で要望があったときに規制を変えてきました。今後はテクノロジーの進化に応じて変えていくべきだと考えています。一括見直しプランにある未来の技術に規制が適合できる仕組みの構築に大きく期待しています。

2点目は、課題のさらなる開示です。今回は、デジタル原則に照らし合わせて約1万の法令を点検し、行政側の課題が洗い出せたと思います。その先の民間活用という視点からは、まだ抽象度が高いものが多い印象です。今の抽象度だと、例えばスタートアップから見ると、自分たちの持つテクノロジーがどのように役に立てるかがまだ見えてきません。

例えば一括見直しプランに「ドローンを活用した被災状況の調査」とあります。できれば、災害時にこのような情報がこのぐらいの精度で把握できなくて、今、困っていますという現場の声をもっと具体的に教えていただけると、スタートアップのコミュニティーも知恵が出しやすいのではないでしょうか。逆にそこが曖昧だと、頑張る方向性が分からないので、もしかしたら次のユニコーンになる可能性のあるアイデアも出てきにくいのではないでしょうか。

今後はこれらの課題をさらに細分化して、きめ細やかに開示してほしいです。そうすれば、社会課題解決のためにスタートアップ等が持つ技術がどう活用可能なのか、どのように接点を持つことが可能なのか、考えることができます。政府の課題を開示することが、岸田政権が掲げるスタートアップ支援につながると思っています。

以上です。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

続いて、宍戸構成員、お願いいたします。

宍戸構成員: 発言の機会をありがとうございます。

私からは、牧島大臣から御説明いただいた資料1の14ページから16ページまでについて、それぞれ一言ずつ申し上げます。

1点目は、14ページでございますけれども、法令等のデジタル原則の適合性を確認するときに、事前の執行調整プロセスの制度化というところまで見据えていただいていることは非常に重要なことだと思います。先ほど南場構成員からもお話がありましたけれども、現実に規制が改革される。そしてそれが地方の法執行に当たられる現場で適切に執行されるようにということで申しますと、そのために必要なシステムでありますとか、アプリ、ソフトウエア、あるいはリソースなどについても、このプロセスの中で、国の行政機関においても必要な検討をしっかり行って、法令とリソース一体として実施できるような検討を進めていただきたいと思っております。

2点目は、法令データのデジタル正本の提供体制の確立の点でございますけれども、15ページ左下の絵でいうと、国会の真ん中のe-LAWSの点線のところが抜けておりますけれども、やはり議院内閣制の下で立法というのは、内閣と国会の連携があって的確にできるというところがあろうかと思います。もちろんここは行政について議論する場でございますけれども、同時に、国会においてデジタル正本、法令データ等を的確に使っていけるよう、内閣においても、あるいは政治としても御配慮いただきたいと思います。

あわせて申しますと、司法につきましても、先ほど夏野構成員から刑事手続のデジタル化についてお話がございました。我々法律家の世界では大変重たい、最高裁長官の裁判官会同における御発言というのがあるのでございますけれども、6月1日に長官が、裁判のデジタル化、司法のデジタル化について強い決意を表明される御発言があったと承知しております。

この司法のデジタル化が進まないと、結局のところ、いわゆる規制のデジタル完結は行政限りで止まって、最後に裁判になったときに、企業であるとか、消費者、国民が困るということになりますので、司法のデジタル化についても引き続き御配慮いただきたいと思います。

最後に3点目は、16ページでございますけれども、今回打ち出されました「ダイナミックなEBPM」ということは、法の支配の原理の下、民主的な責任行政をデジタルの体制の下で実現していくという中で極めて重要な方向性が打ち出されていると思います。

そして、このようなEBPMの観点をしっかり活かしていくということは、政策評価だけではなくて、本日、人事院総裁がお越しでいらっしゃいますけれども、行政職員の能率を増進させるといった観点から、このような観点をぜひ研修などに取り入れて、公務員制度の改革にもつなげていっていただければと思います。

私からは以上でございます。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

続いて、金丸構成員、お願いいたします

金丸構成員: ありがとうございます。

短期間でこれだけの規制の一括見直しの成果を出していただいたこと、関係者の皆様の御努力に心より敬意を表します。

その上でさらに実効性のある改革をするために、3点意見を述べさせていただきます。

まずはテクノロジーに関してですが、アジャイルだけではなく、基幹システムにおいても世界の潮流は先進的かつオープンな技術要素を組み合わせたシステム構築が主流です。テクノロジーマップの今後についてはオープンソースの活用も視野に入れるべきだと思います。

次に、将来の改革についてです。法令が新しいビジネスの芽を摘んでしまい、世界から後れを取ってしまった自律飛行型ドローンのようにならないよう、今の技術だけを見るのではなく、5年後の技術革新を予見し、そこからバックキャストして政策や法令を策定するとともに、未来を縛らないかをテクノロジー視点で検証するプロセスが必要です。御検討ください。

最後に、これまで何度も問題提起してまいりましたが、マイナンバーカードやマイナンバーシステムの多様な課題については、速やかに改善の工程表を作成し、使えるシステムに再構築する必要があります。問題だらけの母屋を改築しないと、健康保険証との一体化の推進を含む行政手続のデジタル化の取組の阻害要因になりかねません。総理のリーダーシップ、牧島大臣のリーダーシップでしっかりと取り組んでいただくよう、お願いいたします。

以上です。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。

これまでの議論を踏まえて牧島デジタル大臣、お願いいたします。

牧島デジタル大臣: ありがとうございます。

構成員の皆様のおかげで、本日、一括見直しプランはここまで来ることができました。お支えに感謝申し上げます。

5,000条項中の8割の約4,000条項が見直しの方針が確定したわけですが、これはゴールではなくスタートだと受け止めております。

一点、G7デジタル大臣会合で、ドイツの大臣にこのデジ臨の取組を説明いたしました。ドイツでは、デジタルチェックということで、新たにつくられる法律がデジタル原則かは確認するが、今ある既存の法令に対してデジタル原則をチェックするのは、あまりに膨大な作業であり難しいと思っていた、日本の覚悟はすばらしいとおっしゃっていました。デジ臨という面でいけば、日本はG7の中で最先端を行っているということを実感しましたので、改めて感謝とともに御報告申し上げます。

ありがとうございました。

小林デジタル副大臣: ありがとうございます。それでは、岸田総理より締めくくりの御発言をお願いいたします。

岸田内閣総理大臣: まず、有識者の皆様方、今日も活発な御議論をいただきまして、誠にありがとうございました。デジタル臨調を立ち上げて以来半年、まずは約1万の法令を総点検し、本日、約4,000条項の見直し方針を確定できました。

残る法令の条項、さらには3万の通知・通達等も含めて、工程表に沿って見直しを進め、社会のデジタル化を阻むアナログ的規制を3年間で一掃し、新たな成長産業の創出、人手不足の解消、生産性の向上や所得の増大等を実現いたします。

今後、我が国の経済成長には、デジタルの力を十分に生かすことのできる社会制度への転換が不可欠です。デジタル臨調は、その実現を阻む古い規制と行政組織の改革を省庁横断的に、加速的に進める実行部隊として立ち上げました。

引き続き、私を会長に、同種の規制を一括して見直す「面の改革」、技術の進展に即した「テクノロジーベースの改革」、未来の法令を念頭に置いた「将来の改革」の3つを掲げ、スピードを最優先に実行していきます。

今後について、次のとおり各大臣に指示をいたします。牧島大臣は、テクノロジーマップの整備・活用の仕組みを早期に具体化してください。また、新規立法等のデジタル原則の適合性確認プロセスを早急に整理し、段階的に順次立法プロセスへの取組を行ってください。

さらに、規制改革推進会議で具体化されたスタートアップ・イノベーションや人への投資の促進策のほか、全国各地における医療・介護サービスへのアクセス向上に向けたデジタル化推進策を、各大臣とも連携しながら直ちに実行に移し、改革を実現してください。

行政も無謬性神話から脱却し、アジャイル型の対応が不可欠です。霞が関の職員が前例にとらわれず、変化に柔軟に対応できるよう、牧島大臣、そして金子大臣は提言の実現に取り組んでください。

特に、財政支出を伴う事務事業で成果目標を定量的に立て、執行段階から成果を検証し、効果の低いものは見直していくことが重要です。約5,000の事務事業のレビューの方法を順次見直し、EBPMの手法の実践につなげていくことで、事業効果の検証を行ってください。

民間人材の採用円滑化と国家公務員の働き方改革・リスキリングは、デジタル庁に限らず、各府省が専門人材を確保する上でも重要です。牧島大臣、川本総裁、二之湯大臣は、引き続き連携して、具体策策定に取り組んでください。

以上です。

小林デジタル副大臣: ありがとうございました。以上をもちまして、本日の「デジタル臨時行政調査会」を終了いたします。御多忙の中、御参加いただき、ありがとうございました。

以上