デジタル庁

第1回デジタル社会構想会議

概要

  • 日時:令和3年9月28日(火) 16時30分から18時まで

  • 場所:オンライン会議

  • 議事次第:

  1. 開会
  2. 議事
    (1)新たな推進体制について
    (2)これまでの経緯等について
    (3)自由討論
  3. 閉会

資料

参考資料

議事録

事務局: 皆様、本日は、お忙しい中、ご参加を賜りまして、誠にありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまから「デジタル社会構想会議」を開催いたします。

冒頭に事務局から若干お知らせを申し上げます。

本会議はペーパーレス会議とし、資料はお手元の端末及び正面のスクリーンにてご覧いただきます。

また、本日の会議は、オンラインにて、委員の皆様方のほか、デジタル庁職員の傍聴を可能としております。

それでは、ここから本会議の議事進行につきまして、座長であります村井先生にお願いを申し上げます。よろしくお願いいたします。

村井座長: 皆さん、こんにちは。お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。

この会議の座長を務めさせていただくことを拝命しました慶應大学の村井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

まず、開会に当たりまして、平井デジタル大臣よりご挨拶をいただきたいと思います。大臣、よろしくお願いします。

平井デジタル大臣: 本日は、ご多忙の中、デジタル社会構想会議に参加していただきまして、ありがとうございます。

9月1日にデジタル庁が発足しました。これから徹底した国民目線により、一人一人のニーズに合ったサービスを選ぶことができて、多様な幸せが実現できる社会の実現に向けて、スピード感を持って全力で取り組んでまいりたいと思います。

このデジタル庁を作るときに、菅総理のほうから、規制改革の象徴であり、成長戦略の柱になるようにという指示を受けました。そして、今、IMDの指標で見ると、日本はデジタル競争力が世界で27位(2020年)、電子政府ランキング(2020年)でも14位ということだと思います。ですから、これをちゃんと我々は受け止めた上で、何が悪かったのかということも総括しながら、新たな手立てをしていかなければいけないと思います。

もう一つは、やはり成長力と競争力の問題だと思います。成長戦略の柱と言われるのは、この20年間、経済が停滞しているということを認めざるを得ない部分があります。そこには、デジタルというもののインパクトを甘く見たという反省と、成長戦略の中にデジタルの力をどのように取り込んでいくかということ、これもぜひ皆さんに意見を頂きたいと思っています。

この会議では、ぜひメンバーの皆さんに、社会全体の在り方とか政府の在り方、地方自治体の在り方、スーパーシティー、スマートシティーとかいろいろ進んでいますけれども、まちづくりの在り方というものも含めて、我が国の国家とか社会の未来像、こうなりたいということも含めてご議論をいただきたいと思います。

年末の重点計画に向けて、医療・教育・災害の分野に関して言えば、これはもうすぐに取り組まなければいけない問題もあります。そういうことで、ロングスパンで進めていくことと、すぐやらなければいけないということとか、特に今回は新型コロナウイルスに対する、今後、社会を動かしていくためのシステムであるとか、国民が困っている状況の中で、そういうアイデアも含めて皆さんから頂ければと思います。

皆さんの自由闊達な意見をお聞きしたいということと、先ほど冒頭に説明がありましたとおり、この会議の模様は、600人のデジタル庁の職員の皆さんが傍聴できるようにしています。ですから、非常にオープンな形で進めたいと思っておりますので、皆さん、オープンですが、忌憚のないご意見を頂きたい。そのことを最後にお願いさせていただきます。

本日はありがとうございました。

村井座長: 大臣、どうもありがとうございました。

恐れ入りますけれども、報道関係の方はこれにてご退室をお願いします。

(報道関係者退室)

村井座長: それでは、議事を進めたいと思うのですけれども、大臣は公務のため、途中で一旦離席されて、会議終了後、再度ご参加いただく予定となります。

平井デジタル大臣: 終了後すぐ戻ってまいりますので、どうぞお許しください。

村井座長: よろしくお願いします。

次に、構成員の紹介ですけれども、参考資料1の配付をもちましてご紹介に代えさせていただきます。

本日、川邊さんが途中でご退席の可能性があると伺っておりますので、最初にお話しいただきますが、その後はあいうえお順でご発言いただきます。

それでは、議事「(1)新たな推進体制について」と「(2)これまでの経緯等について」について、事務局からご説明をお願いいたします。

冨安統括官(戦略・組織担当): 統括官の冨安でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

資料1を映してください。1ページをお開きいただきますと「デジタル庁の組織体制」でございます。

9月1日にデジタル庁は発足いたしまして、内閣総理大臣を長といたしまして、デジタル大臣、デジタル監、デジタル審議官、顧問、参与、CxOの方々にご参加いただきまして、また、組織的にはグループを機能で4つに分けて発足いたしております。

2ページでございます。「新たな推進体制について」ということでございます。

左側のデジタル社会推進会議は、全閣僚で構成されます。意思決定機関だと思っております。デジタル社会推進会議の下に、幹事会、副幹事会を開いております。

右上に、本デジタル社会構想会議をデジタル大臣決定の下に設置させていただいております。ここにございますように、重点計画等につきまして、総合的に検討をしていただきたいと考えているところでございます。

また、個別テーマに応じまして、デジタル戦略、マイナンバー等々、昨年もワーキンググループがございましたけれども、引き続き個別テーマに応じた検討をするためのワーキンググループを設置させていただきたいと考えているところでございます。

推進体制については、以上でございます。

それでは、資料2「デジタル社会構想会議運営要領(案)」をご覧いただけますでしょうか。

この会議の運営要領として、座長決定といたしまして、議事や会議資料の公開などにつきまして定めさせていただきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

よろしければ、続きまして、資料3「これまでの経緯等について」につきましてもご説明をさせていただきたいと考えております。資料をお願いいたします。

まず「デジタル改革のこれまでの経緯について」ということで、昨年9月に菅総理からデジタル庁を発足・設置せよというご指示がございまして、その間、村井先生に座長をしていただきまして、ここにございますデジタル改革関連法案ワーキンググループ等でご議論いただきまして、そこを踏まえまして基本方針を閣議決定して、今国会にデジタル改革関連法案として、基本法、設置法、その他4本、合計6本を閣議決定、国会提出して、成立いただきました。

また、これまでIT戦略というのはあったのですけれども、IT戦略に代わるものとして、デジタル庁に向けてプレ重点計画という形で6月に閣議決定をいたしておりまして、9月1日にデジタル庁が発足いたしております。

次のページをお願いします。

これは「デジタル社会の目指すビジョン」ということで、ただいま申し上げました、村井先生に座長をしていただきました、昨年、デジタル改革関連法案ワーキンググループにおきましてビジョンを定めて、また、下に3つほど色が違いますけれども、具体的にどんな社会を目指すのかということで、そこで示していただいたものでございます。

次のページをお願いします。

同様に「デジタル社会を形成するための基本原則」ということで、10の原則を定めて提示いただきました。この原則につきましては、デジタル社会形成基本法の基本理念、基本施策を行う上での基本的な考え方という形で取り込ませていただいているところでございます。

次のページをお願いいたします。

デジタル庁関連法案が成立した後、6月に先ほど申し上げましたプレ重点計画という位置づけの重点計画を策定したのですけれども、そこの全体像になります。

「デジタル庁が目指す姿」となっておりますが、真ん中のオレンジ色のところで「②デジタル社会の共通機能の整備・普及」、あるいはその下に「③包括的データ戦略」と書いてありますけれども、こういったものを横串でデジタル庁が司令塔として推進していく。そういったものを踏まえながら、一番上にありますけれども、国・自治体、準公共、民間がそれぞれシステム整備の主体となりますので、デジタル庁が横串を指しながら、それぞれのシステムの整備主体が国民との接点のUI・UXを意識しながら進めていくというのが全体の示す姿でございます。

右側に、さらに、プレ重点計画を作る際に重要な点として、④の人材育成、⑤の技術の規制改革、⑥でアクセシビリティ、⑦でセキュリティの確保、こういったことも重要な分野と位置づけていただいておるところでございます。

次のページをお願いいたします。

先ほど申し上げたデジタル社会推進会議、これは全閣僚で構成されるものでございますけれども、デジタル庁発足後の9月6日に開催させていただきまして、ここで総理から、後で申し上げます重点計画の策定の指示が各大臣に出されております。その際にお示ししました「当面のデジタル改革における主な項目」ということでございます。

このページには「1.国民に対する行政サービスのデジタル化の推進」ということで、最初のところは、先ほどもありましたコロナ等の速やかな給付のためのデジタル化の推進等々、それから、下段にはマイナンバーカードの普及促進がございます。

次のページをお願いします。

「1.国民に対する行政サービスのデジタル化の推進」のもう一つの項目として、国・地方の業務システムを標準化・統一化していくということで、霞が関についても同様でございます。

次のページをお願いいたします。

「2.くらしのデジタル化の促進」ということで、先ほど大臣からもお話がありましたけれども、ここでは医療・教育・防災といった分野のデジタル化を各省と一緒になって引っ張っていくということでございます。

次のページをお願いします。

また、産業面からもインフラの部分、経済安全保障の部分、あるいは人材育成の部分、こういったものについても取り組んでいくということでございます。

次のページをお願いします。

「4.誰一人取り残さないデジタル社会の実現」ということでございます。

次のページをお願いします。

先ほど青色の部分がプレ重点計画と申し上げましたけれども、それらを6月に策定いたしました。従来のIT戦略ではなくて、デジタル庁を見越したプレ重点計画という形でございます。

赤色の部分で「新重点計画」と書いておりますけれども、デジタル社会形成基本法におきまして、デジタル庁の下で重点計画を作るとなっておりますので、この重点計画を作ることがこれからの課題となっております。

2つ目のポツにありますように、ただいま申し上げた閣僚会議でお示ししました「当面のデジタル改革における主な項目」等も踏まえつつ、また、昨年12月にデジタル・ガバメント実行計画、それから、プレ重点計画、今まではIT戦略とデジガバ実行計画の2つあったのですけれども、これももう重点計画に1つにまとめていくということにより分かりやすくさせていただきたいと思いますので、そういったものも踏まえながら、また、本日の委員の皆様のご意見も踏まえながら、重点計画を年末に向けて策定していきたいと考えているところでございます。

私からは以上でございます。

村井座長: ありがとうございました。

それでは、議事では3番目ということで、この国をどうやって変えるべきかということについて皆さんからご意見をいただきたいと思います。先ほどの資料1の2ページの新たな推進体制を見せていただけますか。

本日ご参加いただいている皆様の会議は、右上のこの会議です。

左側は全閣僚の方が入っている会議でございまして、左側は主に各省庁の担当の方が、いわばデジタル監の下で動いているのです。つまり、皆さんはどこにいるのかということだけは認識していただきたく、デジ庁そのもののトップは総理大臣ですから、今までの例でいうと、IT戦略本部と有識者の関係が一番近いかと思います。

つまり、この会議で今から皆さんに発言していただきますが、このことがデジ庁の中で一番上側の発言になって、それに基づいて先ほど説明いただいたようなことが決まっていくということです。

右側の箱の下に2つありまして、今まであったものがここに書いてありますが、これをどうしていくか、その下に何が動いていくかといったことはこれから考えていけばいいのかなという部分も多少あるので、プレッシャーをかけるわけではないのですけれども、現実の推進体制という意味で、本日はこの位置づけということでご発言いただきたいということだと理解しております。

では、先ほど申し上げたとおりの順番で行きますが、時間の都合もあるので3分以内でお願いします。川邊さん、お願いします。

川邊構成員: 川邊です。皆さん、どうぞこれからよろしくお願いいたします。

IT連とZホールディングスから来ているという認識でおります。

私は、今日は、一言で言うと、日本の政策形成過程と行政にデータドリブンを取り入れて、国民というか、日本に住む人のwell-beingを何倍にもしようという提案をしたいと思っております。

その中で、ヤフーのデータドリブン化の例の意味を説明したいと思っています。

日本のヤフー株式会社は、初代の井上社長がパソコン・インターネットサービスカンパニーを作り、そして、2代目の宮坂社長、これは今、東京都の副知事でデジタル担当をやっている人ですけれども、この方がスマホサービスカンパニーに進化させました。そして、3年前に私が社長になったときに、データドリブンカンパニーを目指すという宣言をさせていただいております。

では、ヤフージャパンのデータドリブンカンパニー化とは何だったのかという事始めなのですけれども、実は2010年に『その数学が戦略を決める』という本が日本語版で出ております。当時の井上社長がこれを読んで、これは絶対やったほうがいいよねと、会社の仕組みにもサービスにも絶対入れたほうがいいよねと言って、この本を経営幹部に配ったところから始まっています。

読むと、絶対計算という言葉が多く出てきます。これは結局、今で言うディープラーニングのことを、当時「絶対計算」という言葉で表現されていました。大量のデータとコンピューティングパワーで、回帰分析みたいな統計学を用いることによって、意思決定というのはクリアにできてしまうのだということを繰り返し言っていて、我々としてはこれを会社の仕組みとサービスにどんどん導入いたしました。

絶対計算、ディープラーニングという手法を使って意思決定がクリアにできるようになったときに、今までの意思決定と違う、どんな軸が立ったのかというと、比較的最近の2019年に『FACTFULNESS』という本が出ましたけれども、ここに書いてあることがまさに起きたのです。

人間が何か意思決定をする限り、認知のバイアスというのがたくさん出てきます。特に私が外から見ている限り、政治・政策の形成過程というのはめちゃくちゃバイアスだらけだと思うのですけれども、思い込みというものがかなり排除できると。データドリブン化することによりバイアスを排除して、技術を基に行動することによって、企業も、あるいは行政ももっと前に進めるという軸ができるのではないかなと思っています。

では、データとは何なのでしょうというところは、ヤフーのチーフストラテジックオフィサーの安宅という者が盛んに世間でも言っていますけれども、とにかく大量に、バラエティーに富んで、しかも、それをリアルタイムで取得して、これらを非常に強いコンピューティングパワーにかけ、ディープラーニングにかけることによって、様々な意思決定を行うことができるというようなことを言っています。

当然、サイバーセキュリティですとか、プライバシーに気をつけながらですけれども、デジタル庁としてこういった種類のデータを大量にこれから集めて、データドリブン化していくことが重要なのではないかなと思っています。

では、政策形成過程及び行政がデータドリブン化して、どんないいことがあるのよということですけれども、我々が会社の経営やサービスを通じて得た効用にはこういうものがあります。主に2つで、効率化と創造性が増すということです。

効率化や最適化というのは、政策に落としますと、あらゆる政策データをデジタル化することによって絶対計算を行う。そうすると、はっきり言って、効果のある政策とそうでない政策が立ちどころに分かります。ですので、効果のある政策は予算を追加、効果のない政策は終了というふうに、まさにデジタルに判断をしていくことによって効率化は訪れると思います。

また、そういった絶対計算をしていくと、因果は分からないけれども、相関はこのデータとこのデータ、この結果とこの結果に関係があるよねということがたくさん発見されます。

我々の場合は、因果関係まで突き止めなくても、相関がある限り、それをサービスに応用して人々の満足度のアップに使っています。ですから、そういった付加価値を増すことができますし、よりアカデミックな研究的にいうと、因果は分からないが相関があるというものの因果関係を追求することによって、もっと根本的な価値を作ることもできるのではないか。これは国家レベルでやるべきことなのではないかなと思っています。これがデータドリブン化における効用です。

ここが一番伝えたいところですけれども、では、結果的にその効用を通じて日本の社会がどうなっていったらいいのかということを書いております。日本に住む人々一人一人にカスタマイズされた政策を適用することで、個々人のwell-beingが増進されるということです。このカスタマイズされた政策を一人一人に適用するというところが、当然、みそだと思っております。

絶対計算においてファクトフルネスで政策を決めていけば、最終的には個々人に政策がカスタマイズされていくことになるわけですよね。これがアナログの画一的な行政サービスと、デジタルのパーソナライズされた行政サービスの最大の違いになってくるはずですし、当然、画一的なサービスを受けるよりも、私にとって最も心地いい、あるいは得な、そういった行政サービスを受けられることが日本に住む人のwell-beingの増進につながることは間違いないので、これを3年以内ぐらいにアップデートすべきかなと思っております。これが私の提言1です。

そして、提言2は、次は簡単に行きますけれども、IT連としても、デジタル化というものを日本の社会に対して推進すべきという提言をしております。その中で、今はテレワーク推進、オンライン選挙推進、そして、オンライン医療推進ということを申し上げておりますけれども、特にオンライン医療というのは、今のコロナ禍であることも含めて、あるいは国民のwell-beingの増進という意味でも、人の生活の中でテレワークと同じぐらい関わりが深いので、これはやるべきだし、課題感が多いかなと思っています。

ちょうど9月23日に日経新聞が1面でこれを取り上げました。ネット診療が出てきたよねと。診療報酬とかも、このコロナ禍の中である程度配慮してくれているよねと。ただ、いろいろ調べていくと、結局、医者のほうがやりたくないのか、それとも、我々プラットフォーム提供者側の努力不足なのかは分かりませんけれども、平均900円ぐらい加算されてしまって、病院に行ったほうが安いというめちゃくちゃ不思議な状態になってしまっています。

当然、国民のwell-beingを増進させる上では、病院に行くというのは最後の手段であって、その手前でオンラインで医療を受けられて、自分の病状が分かるとか、処方箋をもらえるとか、そういったほうが間違いなくwell-beingが増しますし、これはデジタルでできることですから、デジタル庁としてもここがもっと進むように後押しをしていったらいいのではないかなと私は考えております。

これが提言2で、直近で一番言いたい政策はというところで、ネット医療の増進と値段の問題について、提案を申し上げたいと思います。

最後になりますけれども、この間、IT連としてデジタル庁開設をお祝いするイベントを行いまして、そのときにパネルディスカッションで私が述べたことが日経新聞の9月20日に出ています。これはより具体的なところが書いてありますので、ご参考にしていただければと思います。

私からの提言2つは以上となります。ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。

村井座長: ありがとうございます。

それでは、池田さん、お願いします。

池田構成員: 宮崎県の都城市長の池田でございます。よろしくお願い申し上げます。

昨年のワーキンググループから参加をさせていただいておりまして、引き続きでありますが、よろしくお願い申し上げます。

それでは、本日は、私から、国民に最も近い市町村の代表という立場でございますので、2つの提言を行わせていただきたいと思います。

まず1つは「行政手続を意識しない社会の構築」であります。

これは行政手続を簡素化することで、国民が行政手続を特別なもの、難しいものとして意識することがない社会を構築するという趣旨でございます。

資料の下のほうに「デジタル化に期待すること」に係る本市の市民アンケートをつけておりますけれども、行政手続の簡素化のニーズがやはり高いということであります。

ヤフーニュースの「みんなの意見」によります調査でも、同様に行政手続の簡素化への期待が高いということでありますので、デジタル化を実感する社会構築におきましては、行政分野でのデジタル化は必要不可欠なものであると考えております。すなわち、国民の皆さんが日頃から使っているオンラインショッピングと同じレベルで行政手続がオンライン化できれば、社会は大きく変わるものと考えます。

例えば、引っ越しや死亡の手続の際に、何回も手続を繰り返すようなことがないように、ワンストップ化も必要でありますし、現在、鋭意取り組んでおります自治体システムの標準化により、こういったことを実現していかなければならないと思います。

また、行政側も手続を精査して、不必要な手続は廃止した上で、制度に該当する方々には、手続不要で自動的に給付が行われる等のプッシュ型のサービスも望まれるところであります。

今後、デジタル庁を司令塔としまして、民間の知見を生かしながら、地方の意見もまた十分に聞いていただいて、全ての自治体が対応可能となるように、例えば、地方のデジタル人材の不足という問題もありますので、デジタル人材の確保、そして、財政面での配慮もお願いしたいと考えております。

2つ目は「地方が輝き続ける社会の構築」であります。

地方は人口減少、少子高齢化の影響を大きく受けておりまして、様々な課題が顕在化している状況でございます。しかしながら、このデジタル技術は、距離の制約を取り払うことができるといったことがございますので、地方にいながら様々な仕事ができる環境・仕組みが構築されることを期待しております。

また、オンラインの活用で最先端の医療・教育を受けることもできる機会が確保されますので、そういったことにより、地方をより魅力的なものとすることが可能になるのではないかと思っております。

つまり、デジタル化により人の流れが変わり、副業等の新しい働き方を可能とすることで、高度な人材が集まり、地方に大きな可能性・チャンスが生まれると期待をしております。

一方で、これは今、本市もそうなのですが、地方の現状としては、実は我々地方自治体よりも、地元の民間企業のデジタル化が実は進んでいない、そういった民間企業が多く存在するということも実際にございます。それが現状かなと思っております。

そういう意味では、我々は「誰一人取り残さないデジタル化」を合い言葉にデジタル化を進めておりますけれども、地方におきましては、特に中小企業をどうデジタル化に巻き込んでいくか、これがとても重要な観点であると私としては考えているところであります。

私からの提言は以上であります。よろしくお願い申し上げます。

村井座長: どうもありがとうございました。

それでは、次は伊藤さん、お願いいたします。

伊藤構成員: 伊藤です。よろしくお願いいたします。

私の1つ目は、オープンソース、オープンスタンダード、オープンアーキテクチャ、それと、アクセシビリティを配慮したデザインで、今まであり得なかったダイバーシティーとインクルージョンができるのではないかと思うのです。

たしか情報とは違いを作る違いだという定義があって、結局、物を作るときは同じような人がたくさん必要だけれども、情報化社会は、いろいろな種類の人がいることによって情報も増えるし、力も増える。今までは同じような人たちが多様なプロトコルを使って同じようなことばかりやっていて、すごく効率が悪かったのですが、プロトコルが同じになると、多様な人たちがInteroperabilityを持てるアーキテクチャというのは、デジタル庁は動いているものをいじるので、そう簡単には変えられないと思うので、これは本当に5年、10年、100年の目線でやらなければいけないので、日常的に1,000以上のプロジェクトに追われている現場は大変だと思うのですが、この会議で本当にロングタームにどういうアーキテクチャにして、ちょっと大変だけれども、だんだん標準化に向けていくことを応援していかなければいけないと思うので、それが一つ有用かなと思います。

やはりグローバル化だと思うのです。情報社会、今までグローバル化になって、グローバライゼーションはいっぱいあったのですが、今は情報化がグローバライゼーションとはまた全然違う次元で行われていて、今回のブロックチェーンとかもそうなのですけれども、国家を超えたところでまたいろいろな動きがある。

日本がその中でどうやって貢献して、日本ならではの位置づけをどうするかと考えるためには、グローバルのダイアログに参加しなければいけないし、それはまた政策だとか、プロトコルだとか、いろいろなプロジェクトに参加しなければいけないので、これは本当に言語の問題もあれば、実際に外にエネルギーを向けることもあるし、ビザをはじめ、外からいろいろ受け入れる体制も必要で、先ほどの多様性とも近いと思うのです。

例えば、ニューロ・ダイバーシティーという言葉があるのですが、これは脳の多様性で、自閉症の人も入っていれば、障害の人も入っているのですけれども、いろいろな国を見ていると、本当にそれをすごく有効活用している国がだんだん増えてきているのです。

例えばイスラエルだと、一部の自閉症の人はパターン認識がすごく上手なので、こういうパターン認識の形は、普通の職業だとなかなかつかないというのもあって、衛星の映像を見る仕事を国がやって、ほとんど自閉症の人たちの特殊部隊がイスラエルの部隊の中にあって、彼らを徹底的にリクルートして育てて、その人たちがちゃんと社会に入っていく。

アメリカなども、イーロン・マスクも自らがアスペルガー症候群で、彼の子供も3人が自閉症ですし、自閉症系リーダーというのがアメリカはすごくあるのです。こういう人たちの強みをレバレッジしていくということがこの情報化社会だとできるので、すごいチャンスだと思います。

この2点が、私の一番言いたい点で、この両方、標準化もグローバル化も、やはりサイバーセキュリティ、これは軍が仕切っているほうもそうですし、また、警察や経済のほうもそうなのですが、やはりとても重要なポイントで、ここの中のケイパビリティを立ち上げるのもすごく必要ですけれども、これもグローバルにちゃんとやっていかなければいけないといいながら、スピードが何か不足していて、デジ庁の中に一応、箱があるので、これはちゃんとやっていくべきなのではないかなと思います。

以上でございます。

村井座長: ありがとうございました。

それでは、太田さん、お願いします。

太田構成員: では、私からは2枚あるのですが、デジタルの議論はいろいろな場で私もするのですが、何か話がかみ合わないなと思うことがよくあります。それはよく言われますけれども、心の壁というのが2つぐらいあるのではないか。その心の壁というのを越えていく取組が必要だと思います。

1つは、川邊さんとか伊藤穰一さんがおっしゃったように、多様性とかダイバーシティー、インクルージョンというのがデジタルでもたらされると思うのですけれども、一方で、デジタルという話をすると、デジタルデバイド、高齢者はどうするのだという話ですとか、あと、誰一人取り残さないと行政が言うと、平等で効率の悪いことをやるのではないかとか、全然違うことを考えながら議論になってしまうという1つの壁があります。

2つ目の壁は、この場にいる人はみんな、デジタルにポジティブなイメージを持っていて、これはいいものだと。だから、国も企業も頑張ってやるのだと言うのですが、一方で、ここ5年だと思うのですけれども、デジタルと聞くと不安を感じる、あるいは不満がある、あるいは監視社会が怖いと。これは日本だけではなくて、グローバルないろいろな意識調査で、10年後、デジタルが社会にどのような影響をもたらすかというと、ネガティブな人が結構増えているのです。

これに対をなすように、私も活動していますけれども、シビックテックでテクノロジーを国とか企業から取り戻そうという動きもあります。

この2つの壁を意識する必要があって、そういう意味でいうと、冒頭のビジョン、10原則は非常にいいのですけれども、大体作って終わりなのですよね。この心の壁をなくすためには、ビジョンとか10原則がちゃんと進捗しているということを毎年追っていく必要があると思いますので、そういう意味では、やはりデジタルの日というのは非常に大事だというのが1つ目です。

2枚目ですけれども、それを踏まえて、3つチャンスがあると思います。

1つは地方なのですが、私が5年前に発見したのは、世代交代というのは毎年起こると思ったのですが、スポーツとかは、毎年、世代交代が起こるのですけれども、地方の中心になっている中小企業と一次産業というのは、毎年、経営者の年齢が1個ずつ上がっているのです。20年間で19歳上がっているということで、世代交代はほぼないまま平成が終わってしまった。

ただ、これから一気に起こるのです。永遠に上がっていくことはないので、これはやはり大チャンスで、20年、30年に1回のチャンスが今起こってきています。当然、そのときに、デジタルというのが中小企業だったり、農業だったりに活用される。

このときに「新陳代謝」という言葉を使うと非常に注意されるのですけれども、私、いろいろな場に行って発見するのは、データを使うことによって、例えば、ピーマンを作っている高齢者の技が伝承されていくのです。という意味では、ここもチャンスを生かすような基盤が必要だというのが1つです。

2つ目は、これは内閣府のまちづくりの資料にもあるのですが、グローバルでスマートシティーの成功例はない、横並びだと書いてあるのですけれども、もっと踏み込んで言うと、例は挙げませんが、グローバルで失敗しているのだと思います。

これはちょっとした効率化、渋滞をちょっと改善するぐらいのためにプライバシーを売る人はいないのだと。これは大臣がいらっしゃるときに北野さんも同じことをおっしゃっていましたけれども、それが結構明確になっている。

そういう中で、先ほども言いましたけれども、テックラッシュというテクノロジーに対して不安がある中で、自分たちがテクノロジーを使って、いい意味でハックしていく。教育だったり、医療だったり、防災だったり、これを可能にするような基盤を提供するというところに大きなチャンスがあるというのが2番目です。

最後はインフラの話です。これは残念ながら、確定している未来として、20年もたたないうちに風速70メートル以上のスーパー台風が日本に来ます。40度以上の高温の日も続くという中で、道路、電線、河川というのも変わっていくと思うのです。

この話をすると何かハードの話をしているように思うのですが、これはデータ戦略でも言いましたけれども、デジタルのデータを使うことによって、例えば河川で、雨が降ったとき、集中豪雨のときにどのようにあふれていくのだろうかというのをシミュレーションすることによって、コンクリートでがちがちに固めるのではなくて、自然を利用して治水するような、グリーンインフラみたいなテクノロジーが出てきているというところにチャンスがある。

こういった3つをやっていくためには、個人・企業のID、データ連携、あるいはデータそのもののベース・レジストリというところにきちんとデジタル庁が投資をして引っ張っていくと、がらっと社会が変わるチャンスがあると思います。

長くなりましたが、以上です。

村井座長: ありがとうございます。

それでは、國領さん、お願いします。

國領構成員: 國領でございます。よろしくお願いします。経営学者でございます。

私の提言の最初は、デジタル庁の取組というのが、官・民、中央・地方のあらゆる人材の創造性を生かすデジタル化のヘッドクオーターであってほしいという願いでございます。これは今ちょっと危ない局面でもあると思っています。標準化には、創造性を生かす標準化と、画一性を取り込んで創造性を殺してしまう標準化というのがあるので、そこを間違えないようによほど気をつけて考えるべき局面だと思っています。

次のスライドの論点は先ほどの伊藤さんと全く同じで、私が言うインターフェースというのを伊藤さんはプロトコルとおっしゃっていました。伊藤さんの表現に合わせると必要なのは、プロトコルを標準化しながら、システム部分にはいろいろな人がいろいろ工夫しているものがどんどん接続していくというような形にすることが重要だということです。逆にシステムの押しつけをやると創造性が死んでしまうので、デジタル庁がそうならないように気をつけたほうがいいと思っています。

今はとにかく縦割りのシステムがクラウドにどんどん収容されていく大チャンスなわけです。その中で、マイクロサービス化したいろいろなモジュールが有機的につながり合っていく。それによって全ての現場が開発に参加できる。このようなアーキテクチャを作って、みんなに夢を与えるべき局面だと思います。

次の図はそれを絵にしたものです。

提言の2が、ここがちょっと思い切っているかもしれないのですが、政府は行政サービスの卸売でよい。これは言い過ぎで怒られるかもと思って持ってきたのですけれども、UIとかUXというのは民間がやってくれるものでいいというぐらいの割り切りがあっていいのではないかと思っています。

そう考えると、今、行政のシステムがなぜこんなに大事かというと、そこが民間がもっと先に進めようと思ったときのボトルネックになっているからです。税金の話だけでいっぱい言えるのですが、40分になってしまうのでやめておきます。

そう考えていくと、民間側で行政のサービスをいろいろアグリゲーションしたり、いろいろ多様に見せてあげて、一人一人にぴったりのサービスをするために、非常に重要で欠けているのが「行政サービスカタログ」と呼ばれるものだと思っています。

民間の商品だったら、必ずカタログに番号がくっついています。それが行政にはありません。なので、自治体をまたがってアグリゲーションして、横比較すること、イメージ的に言えば、価格ドットコムで何とか市と何とか市を比較してどの市が優れているか比較してみようなどというのが今はできません。それができるようにするのが大事だと思っております。ベース・レジストリと並んで、ここがつぼだと思っています。

3つ目は、先ほど伊藤さんに言われてしまったのでいいのですが、内製を強調するのはいいのですけれども、もっと言えば取り込めるものは世界中からいいものを取り込むぐらいの気持ちが大切だと言うことです。プロトコルとかインターフェースと呼ばれる部分とか、先ほどのサービスカタログとかIDというような部分についても、やはり国際性をしっかり意識してどこの自治体でも世界で一番いい道具をぱっと導入しながらちょっとアダプテーションできるようにするべきです。国際性を大事にしましょう。

以上です。

村井座長: ありがとうございます。

では、越塚さん、お願いします。

越塚構成員: 東大の越塚です。

頂いたお題が「国をデジタルでどう変えるべきか」というかなり大きな話だったので、私も大分力んでしまったところがあるのですけれども、そう思って聞いていただければと思います。

最初は、この国をデジタルでどう変えるかということで、やはり理念・哲学かなと思っています。

まず、国の形としては、よくある話、よくある言葉ではあるのですが、自律分散型社会というのを目指すものなのかなと思います。コロナの対応で国際的にいろいろなものを見ていると思いますけれども、日本というのは、強権発動でコマンド・アンド・コントロールで動くような国ではなくて、それぞれが情報・データを共有して、自ら分析・解析・判断して自己決定する。それで、分断されずに自律的に協調・対話・連携していくというような社会なのではないか。それが日本が世界に示すデジタル社会の形ではないかなと思います。

そうすることによって、経済だけではなくて、先ほどもありましたけれども、重要なのは、国民の幸福と、最近ではカーボンニュートラル、SDGsのような社会的な道徳といったような価値を両立した社会を目指していくということがトップとしては非常に重要なことだと考えていて、これが1つ目の提言です。

デジタルでやるべきことは非常にたくさんありまして、多くをリストアップしていますが、この後、2点提言させていただきたいと思います。

最初は、デジタル・ガバメント・アーキテクチャという日本政府OSの確立ということで、アーキテクチャは、前にもほかの委員の先生方もお話ししていましたけれども、これから作る小さくて大きい、新しい政府の基本的な枠組みとプラットフォームを作っていくべきだと思っています。

今、大量のデジタル施策がオンゴーイングで動いておりますし、これがばらばらになってしまうのではなくて、まずしっかりとデジタル・ガバメントのアーキテクチャというものを構築して、行政のDXを進めていくことが重要だと思います。

また、そのために、先ほど國領先生からもありましたが、行政の基本機能に関しては、きちんとメニュー化して、標準化して、それらを提供する行政プラットフォームシステムで、これを私のほうでは「日本政府OS」と呼んでおりますけれども、そういうものを実現していくことが重要ではないかと思います。

さらに具体的なことを言うと、私はアメリカにあるようなNISTが非常に重要だと思っていまして、国のデジタル標準規格をきちんと管理・運用して、デジタル社会を牽引していくということが非常に重要ではないかと思います。

最後は、データ駆動型社会の実現ということで、デジタル分野の今の共通はもちろんデータということになります。今まさに次世代のデータ基盤を国際競争でヨーロッパも、アメリカも、中国も、インドもやっている真っただ中になるわけです。日本もこの競争に参画して、勝ち残っていかなければいけないと思います。そうしたデータ基盤というのは、先ほど日本政府のOSといったものの中核にもなり、基盤でもあると考えています。

データによって世界と連帯して、データで何を目指すかということなのですが、イノベーションを促進するということ、グリーン・バイ・データでゼロカーボンエミッションを目指して、気候変動への適応策として国土強靭化や災害対応に資するということなども重要だと思います。

今、分野間データ連携とデータ取引市場の実現ということを目指して、産官学も総力を挙げてデータEX、次世代データプラットフォームの取組を進めています。サイロ化しているデータを連携して、DFFTと言われているコンセプトで、データということで打ち出すことをやはり実現していくべきだと思います。

今年4月にデータ社会推進協議会、私どもも設立して、それらの素材なり国家プロジェクトやSIPの成果なども利活用し、国際連携しながら、最終的には、地球において、自由かつ安全で信頼性のあるデータ流通のグローバルスタンダード、これは日本だけではなくて、世界と連携してそういったグローバルスタンダードを確立していくこと、それに日本も強く貢献していくということが重要だと考えております。

以上です。

村井座長: ありがとうございます。

夏野さん、お願いいたします。

夏野構成員: 夏野です。

まず、オンライン・ベースド・ソサエティーというのをきちんと作っていくということだと思います。どうしてもデジタルにするのだというのは、紙をなくすとかなんとかというふうにいろいろやっているわけなのですけれども、本質的なことは、全部オンラインでいろいろなことができるようになることが大事だと思うのです。

先ほどの資料にもあったのですけれども、今、マイナンバーは国民全員に普及しているわけです。このマイナンバーを使っていろいろなことができるにもかかわらず、カードの普及が大事なのだと思っている人がいまだに政府の中にもいる。

もちろん、カードでしかできないことがあっても構わないのですが、既にあるマイナンバーをより一層使えば、いろいろなことができるわけなのですが、フィジカルなカードというものがいまだに盲信的に言われていたりするというのは、本質的にオンライン・ベースド・ソサエティーというものの大事さをあまりまだ分かっていないのではないか、誤解されているのではないか。オンラインであることが重要で、オンラインでできることは何でもオンラインでやっていくということが一つ大事なポイントだと思っています。

もう一つはUXです。政府系のとか、行政手続というのは本当に分かりにくい。しかも、それがサイトになると、本当にどこに何を入力したらいいか分からないとか、あるいは不必要なデータを入力しなければいけないとか、あるいは郵便番号ですぐ住所が出てこないとか、UXが全く重視されなくなっている。

これはセキュリティとの両立というのがすごく大事なのですけれども、使われなければ本当に意味がないので、やはりユーザーオリエンテッドを徹底した、UXオプティマイゼーションというのを本当に実現することが大事だと思っています。

最後に、デフォルトデジタルです。デジタルでやることを前提にして、それを普通にして、それが使えない人のために、書面とかそういったものを残すという発想に変えていかないと、今やっていることというのは、書面とか対面が原則ですと言っておいて、ちなみにデジタルもオーケーになりますというアプローチが多いと思うのですが、そうではなくて、デジタルが前提で、それができない人のために対面とか書面があるのですというふうに逆に倒していかないと、今までのように、デジタルになっているのだけれども、デジタルになるためには事前の許可が必要だとか、そういう効率性が全然うまくいかないことになると思います。

この3つをベースにして、あらゆるサービスの設計とか仕様を決めていくということが大事なのではないかと私は思っています。

私は規制改革推進会議の議長をやっていますので、規制改革推進会議のデジタルワーキンググループとデジタル庁を一体で運営していきたいと思っています。事務局も含めて、相互交流と、それから、実はこの会議の裏でデジタルワーキンググループをやっているのですけれども、一体としてデジタルを進めていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

以上です。

村井座長: ありがとうございます。

野田さん、お願いいたします。

野田構成員: ヴェオリア・ジャパンの野田でございます。初めて参加をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

私はデジタルのエキスパートではないのですが、私自身の経験を踏まえて2点ほど提言をさせていただきたいと思います。

まず、提言の1ですが、デジタルで脱炭素社会、循環経済への移行を加速させるというものです。

日本では、DXとGXが別々の政策として議論されることが多いように感じています。しかしながら、脱炭素社会を作っていく、とりわけ循環経済社会へ移行するということに関しては、IoT、AI、ビッグデータ、ブロックチェーンといったデジタル技術なしには実現ができません。

欧州では、DXとGXというものを結びつけて政策を決定する。成長戦略を策定していくということが進んでいます。例えば、EUの最近の動きとして製品パスポートというものがあるのですけれども、これは製品の原産地であるとか、原材料が何なのか、修理の可能性はどうなのか、リサイクルはできるのか、リサイクルの中でもアップサイクルができるのか、あるいは寿命が終了したときの廃棄の取扱いとか、こういった情報をデジタル化して消費者に見える化していく。

こうしたことによって、グリーンで資源効率が高い購買行動であったり、製品の利用、長寿命化といったものを促して、廃棄を減らし、資源が循環するような新しい循環型の経済モデルを実現するというものです。

例えば、ライフサイクルで見たCO2の排出データを見える化するといったことも、脱炭素社会の実現に貢献すると思います。

いずれにしても、デジタル化がゴールではなくて、あくまでも循環経済への移行、脱炭素社会を作っていくためのイネーブラーであるという位置づけであります。

我が国は資源がない、物作りの国であるということを踏まえて、世界で希少資源の確保が難しくなっている、価格が高騰しているという中で、資源の制約と経済成長をどうやってデカップリングさせるかという観点から、循環型経済が非常に重要だと思っていまして、こうした観点から、GXを加速させる、循環型経済への移行を加速させる触媒として、デジタルの技術支援、インフラの整備といった政策の推進を期待したいと思います。これが1点目です。

2点目ですが、デジタルを活用して国民参加型のオープンガバメントを構築するということです。デジタル社会を構築するに当たって、国民をどのように巻き込んでいくのか。国民をどうやってエンパワーして、手軽に政策形成に参画できるようにするのか。このオープンガバメントのコンセプトは非常に重要だと思っています。

私自身、かつて地方行政の現場に身を置いていたのですけれども、市民は本当にいろいろなアイデア、いろいろな意見、知恵を持っています。しかしながら、マジョリティーの市民はサイレントであって、その声はほとんど行政に届いていきません。限られた一部の市民の意見を聞いて、政策を決定しなくてはならない。非常に大きなジレンマがありました。

昨今、地方自治体は財源も人的資源も不足していく中で、市民がデジタル、テクノロジーを使って、行政サービスの問題、社会の課題解決に参画していく、そこに関与をしていく。こういう仕組みがあれば、もっといい政策、地域というものが生まれていくのではないかと思っています。

市民がインターネット、ソーシャルメディアを活用して意見を行政に届ける。行政サービスの開発に参画していくということも重要ですし、さらにそれを越えて、市民同士がデジタルを通じて横でつながって、いろいろな問題を市民が自ら考えて、いろいろな活動が生まれてくる社会、こういうものが非常に望ましいのではないかと思っています。

そのためには、行政側は進んでデータを開示して、どんな社会課題があるのか、何を悩んでいるのかということをオープンにし、市民はその課題を知ることによって問題意識を育み、行政の事柄に関心を持ち、市民同士がつながって活動が生まれて、行政にアイデアを提案していく。

私は、地域は市民の手で作っていくべきだと思っていますし、先ほど越塚先生から分散型社会の話がありましたが、本当にそのとおりだと思います。そうした基盤としてのデジタル化というものをぜひ進めていただければと期待しています。

以上でございます。

村井座長: ありがとうございます。

それでは、平井さん、お願いいたします。

平井構成員: ありがとうございます。

誰一人取り残さないデジタル社会、人に優しいデジタル社会を目指していきたいということで、今日は3つ提言をさせていただきたいと思います。

1つは、先ほどもちょっと話がありましたが、地方と国、中央、いろいろな関係がありますが、やはりデジタルデバイド、地域間格差を解消してもらいたいというのは知事会でよく出る意見です。地方創生や分散型社会を広げていく上で非常に重要でありまして、今、新型コロナで大分こちらのテイストが深まったと思うのです。みんな、テレワークができると気づき始めました。今こそチャンスなのだと思います。

そこに書いてありますが、デジタルを使いまして地方分散型国土作りを広げられるのではないか。また、都市型のDXモデルは確かに有効なのですが、地方型というのもやはり考えていかないといけないのではないか。

例えば、コネクテッドカーというのを鳥取県でやっているのですが、このように役所がICTを持って歩いて、軒先まで行くというようなことをやっています。またいずれご紹介できるかもしれません。

そういう意味で、ラストワンマイルが非常に重要であることを強調させていただきたいと思いますし、ぜひデジタルインフラのことも視野に入れていただきたいと思います。

人材もそうでして、先ほども高齢者の話がありましたが、これからはそういうところも一つの要素になると思います。どうやって皆さんを取り込んでいけるかだと思います。

次の提言に行くところでありますけれども、次のページをお願いします。

次の提言で、デジタルの恩恵という意味でいろいろなやり方をしているわけでありますが、鳥取県の例を1つ簡単にご説明申し上げたいと思います。

鳥取県では、自治体ICT共同化推進協議会というのを市町村と県で作りまして、いわばガバメントクラウドを先行してやっているのです。下にありますように、学校の中にはいろいろな仕事があります。例えば、出席簿、学校日誌、教材作り、こういうものを全部まとめたプロジェクトを目指したものでありまして、校務を標準化するのです。学校の仕事を標準化して、業務を全市町村で統一化しました。これで結構効率化できたわけです。年間約150時間の業務時間削減になりましたし、共同開発で12億5,000万円少なくなってきたところであります。

下のほうにございますが、こういう意味で、鳥取県として、県と市町村共通で学校の仕事を楽にしたと、学校の先生の残業を減らすということができました。

これで申し上げたかったのは、誰もがデジタルの恩恵を受けられる社会を作るには、こういった工夫が必要なのですよね。いろいろと仕事を変えていく必要がある。そういう意味で、ユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンスを改善していくために、国・地方共通で、市町村も連携していろいろなサービスを共通で作っていかなくければいけない。協創していく必要があるのではないかということであります。

画一的であり過ぎると創造性を殺しかねないと、先ほど國領先生がおっしゃいましたが、そういうこともあるわけでありますし、また、片方で、できれば地域的なこういう固まりで共同のプラットフォームを作っていくということもあるのではないかと思います。

下のほうにありますが、そうしたプラットフォーム作り、さらには大手の中央の事業者の独占にならないように、地方の事業者もこれから活躍できる。その土台となるようなガバメントクラウドを目指していただく必要があるのではないか。また、国・地方の協議の場も必要ではないかということです。

偏りのない公正なデジタル社会ということで、1つだけ異質なことを言いますが、今、我々はコロナを担当しているのですが、様々なインターネット上での暴き、あるいは誹謗中傷があります。そういうものはごく一部の人でやられているのですよね。こういうことに我々はちゃんと向き合わなければいけないのではないかと思います。

また、今後、AIが発達してくるわけでありますが、データとかアルゴリズムというものにバイアスが入ってきて、世の中を動かしかねないということもあります。これが社会の分断を生んでいくのではないか。

そういう意味で、メディアリテラシーの問題であるとか、あるいは人権侵害に対する防御であるとか、相談窓口であるとか、デジタル社会を進めていく上で、こういうことも同時に必要ではないかと思いますので、提言に加えさせていただきました。

以上です。ありがとうございます。

村井座長: ありがとうございました。

それでは、三木谷さん、お願いいたします。

三木谷構成員: 皆さん、ご無沙汰しております。

資料の4ページ目から入りたいと思います。

基本的にデジタル・データ戦略はニアリーイコール成長戦略だと。モデルナにしても開発にAIを使っていますし、それから、自動車も、素材産業も、建築も、農業も。特に銀行は、今、某銀行のシステムが大きな問題になっていますが、システム部には全従業員の数%しかいないのです。しかし、海外の金融機関というのは半分ぐらいがエンジニアなのです。だから、もう全ての企業は基本的にはIT企業か準IT企業だと考えなくてはいけないと思っています。

その中で、新経済連盟としては「Innovate Japan」という戦略を提案しています。日本は圧倒的に遅れているわけですよね。遅れているときは何をするかというと、リーダーのまねをするということかなと思います。では、日本のもうけどころはどこかというと、金融とIPと製造と資源です。

では、金融でどうやってもうけましょう。金融立国と言っているのですけれども、上場基準も非常に硬直的で、普通株式以外は上場できないし、SPACはない。つまり、アントレプレナー、イノベーションの源泉がイノベーターフレンドリーになっていない。世界から人を集めてくるチャンスだと思うのですけれども、個人の所得税が高過ぎて誰も来ない。

それから、製造とか言いますけれども、人が全く足りない。英語教育も全く遅れている。資源については、そんなにない。では、旅行資源を最大活用するしかないということになるのかなと思っております。それから、エネルギーコストをどうやって下げるか。そういうことが極めて重要だろうということです。

9ページに飛んでいただいて、アメリカでも2004年に『イノベート・アメリカ』というレポートが作られています。その中で、抜本的な社会構造の改革というものをビジョンとしてしっかり打ち出さないといけないのではないかということです。

10ページに行っていただいて、一番重要な問題というのは、政府でCOCOAなどいろいろ問題が起こっていますけれども、決定的にエンジニアとかイノベーターの数が足りない。

これは2017年ですけれども、アメリカのトップ30社のうち、15社はみんな移民一世、二世に設立されています。多分、高度人材だけ入れてきても無理だと思うのです。スティーブ・ジョブズだって、ジェフ・ベゾスだって、基本的に二世、三世なので、やはりアントレプレナー、イノベーターというのは、ハングリースピリットがないといけないということで、どうやって移民を促進していくか。

イノベーターだけではなくて、決定的にエンジニアが足りません。この会議にも日本人しか参加していない。上位のエンジニアはかなり国際的かもしれませんが、ここに書いてありますけれども、基本的に日本のコンピューターサイエンス専攻で卒業するのは年間6万人しかいないわけです。

ところが、システムエンジニアリングでいうと、インドは年間170万人です。世界に数百万人いる中で、日本は6万人しかいない。それは無理ですわなという話なので、やはり国を開いてどんどんトップエンジニアを入れていく必要があるということです。また、トップエンジニアだけに限らず、どうやって移民政策を進めていくかということが、結果的にはデジタル戦略の大きなポイントであると思います。

ほとんどのシリコンバレーの会社に行っても、サンダー・ピチャイにしても、サティア・ナデラにしても、みんな基本的には移民の子ですよね。アメリカでもエンジニアはほとんどいないという状況なので、日本でも移民政策ができない限り、日本のデジタル戦略は失敗するだろうなと思っています。

一方、行政はデジタル化を進めていくと、デジタル化という名目でダブルコストになって、ますますコストが膨らんでいって焼け太りしていくと思うのです。だから、具体的にどうやってデジタル化をやるのか。デジタル社会形成関係整備法で行政手続きのデジタル化は一括措置されていますが、民民のところではアナログ原則が残っていてダブルスタンダードになっています。先ほど川邊さんの話もありましたけれども、オンライン診療についても一応認めるが形骸化しているという、霞が関が得意な総論オーケー、各論ノーということになっている感じがしているので、民民のアナログ原則撤廃について、具体的に一括措置を考える必要があると思っています。

そうはいっても、正直に言って、やはり何だかんだいってやらないと思うのです。アナログ原則が残っている法令を全部洗い出して、何でアナログ原則を撤廃しないのかということを見える化すべきということで、期限を切って撤廃の可否を具体的に議論すべきというのが提案のもう一つでございます。

そのときに、新しい法律が全部DX的になっているかということを棚卸しして、それを精査するDX法制局というものを設立して、デジタル化を進めてくださいということでございます。

実際にはどんどん規制が増えていっているわけですよね。やはり規制コストを見える化するべきかと。例えば、英国であればONE IN THREE OUTと。1つ規制を作ったら3つアウトしろということで、年間100億ポンドだから、1兆5000億円ぐらいの規制対応のコストダウンを行っている。

各国はこうやっているのですけれども、日本はどんどん官が膨らんでいって大きな政府になっていってしまうということで、やはり規制撤廃をどうやって進めるかということを考えなければいけないので、具体的な指標を出すべきだと思います。デジタル化するのであれば、またそれでデジタルの法案があって、紙の法案があって、どんどん焼け太りしていくと思っています。

ベース・レジストリの話は、國領先生のほうからありましたけれども、KYCに含めて、異常に二重手間になってデータがあちこちにあるというのは問題なので、こういうところは官がしっかりやったらいいのではないかなと思っていますし、その場合に民間にAPIを開放することが必要です。

ただここで個人情報保護だという話が出てきて、ベースレジストリの整備をしたけれども使えないということが起こると思っているので、では、それをどうするかということを先に決めてからベースレジストリを整備しないと、結局、作ったけれども使われないということになってしまうのではないかと思っています。

最後に、いわゆるアップルタックス、グーグルタックスに切り込む法律を韓国が先に成立させました。日本、恥じろという感じだと思いますけれども、2兆円ぐらいあるアプリマーケットでは、グーグルとアップルによってコンテンツやゲームに30%の「タックス」がかかっているという問題に対して、政治家の人も役人の人も何もしない。これはどういうことなのか。話をしても「そういうこともありますよね」みたいな感じで、全く何も反応がないのです。なので、この問題については、結果的に海外が先にやってくれたから、日本もそれに乗ろうとしているのだとは思いますけれども、及び腰にならないでしっかりやってほしいと思っております。

でも、突き詰めるところは、基本的には、本当は9人いる野球のフィールドで、日本はそれを進めるエンジニアが2人ぐらいしかいないようなものです。だったらどうするのということを考えなくてはいけなくて、日本に移民をどんどん連れてくるということも含めて、これは遠そうで非常に近い問題になっている。

ちなみに、楽天モバイルは、世界初の完全仮想化技術をやりましたけれども、エンジニアの90%は外国人です。国家公務員は日本人でないと駄目だということ自体が私にはよく分かりませんけれども、そういうことも含めて、国際化なくしてDXは絶対に成功しないと確信しているので、そこをぜひ明記しておいていただきたいなと思います。

以上です。

村井座長: ありがとうございました。

それでは若宮さん、お願いいたします。

若宮構成員: 若宮でございます。私の提言1は、国民の幸福度が高く、国民がこの時代に生きていてよかったと実感できる国にしたいということです。現在の諸制度は基本的に人生50年時代のものをそのまま踏襲している、人生100年時代に相応しく、今だから出来ることはもちろん、これからの時代に可能となるであろうテクノロジーを駆使して国民の幸福度向上に資する社会を構築したいと言う趣旨です。

幸福度を高めるためには例えば仕事や学習の効率化によって、余暇を想像すること。そして制度や社会構造を柔軟性、多様性のあるものにする。

社会人生活も教育も一車線道路のみでなく、柔軟性、多様性のあるやり直しのできる社会にする。

ライフスタイルも定着型のほかデジタル・ノマドのような生活にいたるまで、多彩な選択肢の中からライフステージに合わせて選ぶことができる社会。

多くの人と交流して、仲間作りをする社会。上質で良心的な「SNS」の普及で、海外の人も含めた交流を活発化して同じアイディア、同じ価値観、同じ悩みを持つ人と活発な交流ができるようにしたい。もちろん、価値観の違う人の意見を聞くことも容易になると思います。

障害者と高齢者、特に高齢者の場合、デジタル化することに抵抗がある。何か冷たくされるのではないか、と言う心配があるのですけれども、図にもあるように雨、風の中で広報車などから避難指示が出ていても、なかなか聞こえない。ガラケーとかスマートフォンを持っている人のところには避難指示情報が届くのですけれども、昔の固定電話を持っている人のところには避難指示などは届きません。ですから、届いているかどうかの確認も困難です。そして、その多くは高齢者です。高齢者こそ、真っ先に避難指示が出ていることを知ってほしいのです。

では、どうすればいいかということなのですけれども、私が考えたのは、例えば75歳以上で1階に住んでいる独居老人のところにメールが一斉に入ってくる。そして、あなたはどうしますかと。私が避難所に行きたいと言いましたら、本当に避難所に行くのですねと言うだけではなくて、スマートフォンを持っていますか、モバイルバッテリーは大丈夫ですか、位置情報は確認できますかと。位置情報という意味がよく分からない、GPSというのは何だか知らない人は下の電話番号に電話しなさいと。そうすると、登録されたボランティアが説明してくれます。そして、行くのだったら、いつも飲んでいる薬はたくさん持っていきなさいとか、そういう注意を与えて、今空いている、確保できる避難所を探して、自動的にそこに行きなさいという地図を示すというようなことが可能だと思うのです。ですから、人手をかけていたときよりも、より迅速に、よりきめ細かく寄り添うことができます。

それから、市民から市役所への通知も全部そこに行きます。町村合併でなかなか町の隅々まで行き届かない情報もいろいろな方から入ってきますから、例えば小石が落っこちてくるから落石の危険があるとか、そういう情報まで入ってきて、それを市役所、消防、警察などで共有できる。そんなことも考えていいと思います。

もう一つは、これからは、自助・共助・公助といいますけれども、共助、共助とお題目ばかり唱えていても駄目だと。では、どのようにすればいいかといったら、市民の一人ひとりが自分のできること、できる時間帯を登録してくれて、その全体をデータベース化しておくわけです。何かニーズが起こったときには、自分のニーズに対応してくれそうな人を見つける。そんなこともできる。

そのように、デジタル化によって決して冷たく扱われるのではなくて、今まで以上に個別に寄り添って、優しいサポートができるということをぜひ知っていただきたい。そういうことが口コミで広がっていくことこそが、これからの高齢者のデジタルデビューの宣伝になると思います。

あと、提言の2なのですけれども、自治会、町内会に至るまで、デジタル会議化した国にしたい。現在の日本では、民主主義の肝ともいうべき多くの会議が形骸化しています。この会議をデジタル化などによって多くの人が容易に参加できるようにして、そして、会議を活性化して大いにディスカッションをやり、ディベートすることで、地域をより活性化させたり、透明度をより高めることもできます。そして、所属員の団体への関心度も高めることができます。

私の提言は以上です。

村井座長: ありがとうございました。

皆さんの話を聞いて、この次に向かってまた皆さんのご意見を伺いたいなと思っていることがありますので、それだけ伝えさせてください。

まず、先ほど三木谷さんが、この国にはエンジニアが全然いないと、楽天にはたくさんいると仰っていましたが、霞が関で一番エンジニアが多いのはデジタル庁だと思うのでやはりデジタル庁はその責任があるのではないかなと思うのです。

次の質問は、池田さんも平井さんもいらっしゃるのだけれども、地方自治体のレベルというのはいろいろありますよね。先ほどの川邊さんの話も、野田さんの話もそうだと思うのだけれども、これは全て、自律分散というのはそうかもしれない。

そうすると、レベルの違う人たちが力を合わせて、この国の未来を考えるという仕組みが作りにくいのですよね。これをできるのがデジタル社会だろうという話を越塚さんも仰った気がするのだけれども、そういう仕組みをデジタル庁にできないかという気がします。つまり、デジタル庁は、準備するときから縦割りを横につなぐという話ばかりしているのです。だけれども、本当にできるのか、どうやったらできるのかということが重要です。

そうすると、これは先ほどの日本政府OSはP2Pでできないかみたいな話と一緒で、つまり、必要なコンポーネントが集まり、そこに先ほどのエンジニア、デジタルエキスパートが入り、ある期限を決め、目標を決め、それを達成する。このようなチームをアドホックに作れないのか。それが霞が関、つまり、デジタル庁リードでできるようになれば、その後は課題を決め、顔ぶれを決め、担当の役所も全て入ってもらって、責任を持って動かすということができるのではないかと思うのです。

私、これを世の中では「プロジェクト」と言うのかなと思ったら、あちこちでプロジェクトという言葉が使われているからやめて、Digital AgencyのCommission、シンボルマークはDACとか言っていたのです。

そうすると、コミッションはコミットするものだから、期限を決めて、霞が関の役所も必要だし、どこかの地方自治体も必要だし、民間も必要だし、そして、デジタルエキスパートが入る。こういうユニットをアドホックに作って、先ほどの夏野さんのお話にもありましたけれども、プロジェクトで壁を破らなければいけない。こういう単位をデジ庁で作ったらいいのではないかなと、皆さんの話を聞いていて思いました。

したがって、そこができればいいし、それから、エンジニアが足りないとか、エキスパートが足りないというところも、民間と役人とが一緒に力を合わせるということができるし、新しい役所だから、そういう新しい仕組みを作れるのではないかなという期待がありますので、DACというのをちょっと考えていただきたいなと思いました。

それから、国際の件、個人の参加の件、これもいろいろな方からご指摘がありましたので、これも先ほどのDACのプロジェクトでやっていけばいいのではないかなと思います。

個人的には、宇宙からのインターネット構築が非常に発展していて、そのことのインパクトがあちこちで出てくる。これもDACかなと思って、そういうアジェンダごとのチームを作れればいいのではないかと思うのだけれども、そういうことも検討していただきたいということを座長のルールを破ってお伝えしつつ、見事に時間が過ぎましたのでこれで終わりたいと思います。ですが、今申し上げたように、皆さんから大変いいお話をたくさんいただいたと思います。どうもありがとうございました。

では、予定した時間になりましたので、事務局にお返ししたいと思います。よろしくお願いします。

事務局: では、事務局から最後にご連絡をさせていただきます。

本会議の会議資料、議事録、こちらはデジタル庁のホームページで公開をさせていただきます。また、本日この後、記者ブリーフィングを行うこととしております。議事録については、後日、皆様にご確認いただいてから公表をさせていただくことといたします。

10月10日と11日、デジタルの日ということを予定しております。「デジタルを贈ろう」というコンセプトで、あらゆる人が行動を起こそうという取組を行っておりまして、数多くの企業、団体にご賛同を賜っております。この場を借りてご紹介をさせていただきます。

最後です。次回会議は10月中下旬を予定しております。また改めて日程調整のご連絡をさせていただきますので、何とぞよろしくお願いいたします。

以上でございます。

村井座長: ありがとうございました。

それでは、閉会に当たりまして、デジタル監の石倉さんからご挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

石倉デジタル監: 「デジタル社会構想会議(第1回)」、ありがとうございました。

デジタル監をしております石倉でございます。どうぞよろしくお願いします。

今日の話はみんな非常に面白くて、それぞれにああそうだなというところがたくさんありました。私に一番印象に残ったのは国際。世界を原点として、いいものはみんな真似してしまおう、何をするにしても世界ですねというお話です。

それから、カスタマイズする、みんなそれぞれの人が違うニーズを持っているのだから、それに合わせたことをやるのがデジタルですよねと。私もまさにそうだと思っていて、そこも非常に印象的でした。

デジタルは創造性を生かす、可能性をすごく限りなく大きくする手段だと思っているので、そういうお話が出てきて、とても勇気づけられました。

最後のDAC Digital Agency Commissionという話がありました。これはものすごく可能性があり、移民も含めて世界からいい人を集めてきて実際にやりましょうと。期限を決めて、目指す成果をはっきりし、DACという形でやるのはまさにそうだと思いました。

皆さんの非常に印象的な、それから、有益なお時間を頂きまして、ありがとうございました。

村井座長: ありがとうございました。

それでは、以上をもちまして、本日の「デジタル社会構想会議」を閉会とさせていただきます。お忙しいところを参加していただきまして、どうもありがとうございました。

平井デジタル大臣: 最後に追加でちょっといいですか。

村井座長: 大臣、戻っていらっしゃいました。ごめんなさい。

平井デジタル大臣: 皆さん、途中で抜けてごめんなさい。

この会議は12人で構成されていますけれども、プロジェクトによっては、ここに大臣も、また、ほかの人たちもアドホックに呼べる会議なのです。今日のように皆さんの問題意識を共有するようなスタートはいいと思うのですけれども、テーマを決めて深くやるということも、当然、計画しなければいけないと思うのです。なので、あれもこれもということよりも、何か絞ったテーマで開いていただくということも非常に重要かと思いますので、座長の方にまた検討していただければと思います。

村井座長: そのときに、担当の大臣にもご出席いただくというのはできるのですか。

平井デジタル大臣: できます。

村井座長: ありがとうございます。

村井座長: そのほか、よろしいですか。

では、どうもありがとうございました。

平井デジタル大臣: ありがとうございました。