デジタル庁

マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ(第2回)

概要

  • 日時:令和3年11月22日(月)14時から15時30分まで

  • 場所:オンライン開催

  • 議事次第:
    1.開会
    2.議事
    (1)トータルデザイン実現に向けた公共サービスメッシュ等の検討について
    (2)マイナンバー法に関する検討事項について
    3.閉会

資料

参考資料

議事概要

日時

令和3年11月22日(金)14時から15時30分まで

場所

オンライン会議

出席者

  • 牧島かれん(デジタル大臣)

  • 赤石浩一(デジタル審議官)

  • 安宅和人(慶應義塾大学環境情報学部教授/ヤフー株式会社CSO)

  • 太田直樹(株式会社New Stories代表取締役)

  • 齋藤洋平(フューチャー株式会社取締役CTO)

  • 庄司昌彦(武蔵大学社会学部教授)※途中退席

  • 森信茂樹(東京財団政策研究所研究主幹)

  • 江崎浩(デジタル庁CA)

  • 水島壮太(デジタル庁CPO)

  • 冨安泰一郎(デジタル庁統括官)

  • 楠正憲(デジタル庁統括官)

  • 吉川浩民(総務省自治行政局長)

  • 上原哲太郎(立命館大学情報理工学部教授)

  • 大谷和子(株式会社日本総合研究所執行役員法務部長)

  • 後藤省二(株式会社地域情報化研究所代表取締役社長)

  • 宍戸常寿(東京大学大学院法学政治学研究科教授)※欠席

  • 菅原晶子(経済同友会常務理事・政策統括)※途中退席

議事概要

冒頭、牧島デジタル大臣より、デジタル改革、規制改革、行政改革に通底する共通の指針としてデジタル原則を年内に取りまとめるところ、国民と国や自治体との関係をデジタル原則で転換を図っていく観点から、マイナンバー制度や国と地方のシステムのトータルデザインを具体論として議論していくことが必要であり、これまでの議論を踏まえた検討すべきシステム・制度の論点について、本ワーキンググループにて議論をいただき、それを踏まえ、年末までに策定する新しい重点計画にて適切に盛り込み、実行に移していく旨の挨拶があった。

(1)トータルデザイン実現に向けた公共サービスメッシュ等の検討について

資料1に基づき、事務局より、前回(第1回)のトータルデザイン・論点を踏まえ、自治体タスクフォースにおける議論について紹介があり、構成員、特別構成員より主に以下の発言があった。

  • 自治体タスクフォースのとりまとめについては、踏み込んだ検討項目で有意義である。

  • 2025年の目標を現実に即して計画すべき。東京都の場合、フロント系SaaSがある程度使用できるようになるまでに2年、基幹系を含む機能が完全に使用できるまでに5年かかる予定である。

  • 今の検討は行政が民間データを利用することを想定しているが、実情と合致していない可能性もあり、具体的なユースケースできちんと議論すべきである。

  • 2025年の実装に向けたスケジュール、課題の洗い出し等の検討がまだ進んでいない状況と認識している。一方、指摘されている論点については、現行の仕組みのもとでの運用改善や制度改正でも対応可能なものがある。論点ごとに具体案を示し実務を踏まえた検討を行うべき。その上で、 個別具体のシステム等について再構築も含めどのような見直しが必要なのか検討することができるのではないか。

  • 住民登録をしていない住民へのサービスに関する問題については、法的な根拠がないまま、自治体やベンダーごとに定義や対象者が異なる状況で対応を実施しており、解決に向けた議論が必要ではないか。

  • 本検討は、タスクフォースに加え、一定の時期に市区町村への意見招請や関係団体との協議等を実施すべきである。

  • ユーザー目線の全体のとりまとめを実施している点を評価する。

  • 国民のデジタル庁に対する期待は大きい。2030年に完璧な姿を目指すのではなく、2025年に向けて、国民にとって分かり易く、利便性の高いサービスから実装を進めるべきである。その際、行政サービスのフロントを民間のアプリやポータルでも出来るようなシステム設計も重要である。また、災害含む緊急事態に備え、給付など行政からのプッシュ型サービスを実装するなど、いくつかわかりやすいサービスにターゲットを絞って確実に行うべきである。

  • 今回の経済対策の「子ども一人あたり10万円給付」について、所得制限を付けるかどうか、世帯合算所得とするかどうかが議論となった。今後、「効果的な制度を作りたくてもシステムがないから対応できない」という事態は避ける必要がある。所得情報を世帯情報や給付と結びつけるシステムを早急に構築することは、デジタル庁の最優先課題ではないか。韓国、欧米諸国はリアルタイムに所得と給付のデータをつなげるシステムを作り、これに基づいて様々な給付などの社会政策を提供している例がある。

  • 「スマホ60秒で手続き完了」について、利用者目線では負荷を減らすという点で、行政側目線では情報の不整合を防ぎ、再入力や訂正等を不要にするという点で大いに有意義である。

  • 民間保有データとの連携については、個人の意思に加え、利用目的が明らかにされていること、個人が望むときにはデータ連携の停止が可能であること、データポータビリティが一定程度確保されていること等、必要な前提を明らかにする必要がある。

  • 普段から使い慣れているポータルやアプリを利用できることは重要だが、想定するサービスを明らかにして議論を進めるべき。民間アプリにフロント部分を丸投げするのではなく、マイナポータル側で何をどこまで実施するかについて、整理が必要ではないか。

  • 基本的なデータセットについても、常時セットアップしておくにはコストがかかる。ユースケースをふまえた具体的な議論が必要である。

  • 自治体側にとっては技術的にも負荷が高くスケジュールも非常に厳しい中、2025年までにどこまでを実現するのか、細かく目標を定めることが必要である。

  • 国・地方のネットワークの在り方については、住基ネットの見直し等、現在実施されている議論との連携が必要である。

  • 情報漏洩とプライバシーは緻密に分けて、議論すべき。情報漏洩の話は技術でカバーできるが、プライバシーについては制度設計と関わるので、よく検討されたい。過去の住基ネットの議論においては、国が集中的にデータを管理しないこと、データオーナーは地方公共団体であること、データの参照や移送について本人の意思であると確認がとれていること等が必須とされた。公的個人認証の利用における代理人による申請など、本人確認の在り方も重要である。

  • いかなる時間軸で国民にどう利便性を感じてもらうかが重要である。

  • VRSのような自治体が保有するデータを抽出する仕組みは今後も発生する可能性があり、自治体システムの標準化やユースケースを踏まえ、移行プラン等を緻密にデザインすることが必要である。

  • 国民IDとしてのマイナンバーを協力に推進するには、口座番号等と紐付けることが必要。

  • 今回のコロナ対応など、有事の対応の想定も不可欠。大規模災害において、数時間で主要インフラが停止した場合などを明確なユースケースとして考える必要がある。

  • トータルデザインを着実に実施するためには、現行の人材の数やスペックでは不足している。今ある人材を相当教育する必要もあり、視点として明確に入れる必要があるのではないか。

(2)マイナンバー法に関する検討事項

資料2について事務局より、マイナンバー法に関する検討事項について説明があり、構成員より主に以下の発言があった。

  • マイナンバーの3分野の拡充については、拙速に行うのではなく、海外の事例をしっかり研究しながらやるべきである。国によっては教育分野・奨学金分野に使うかどうかを議論している事例もあり、わが国としても丁寧に議論を進めていくことが必要ではないか。

  • マイナンバーカードの利用促進のためには、マイナポータルの利便性向上が必要である。マイナポータルを、税務申告時だけではなく、日常的に国民が利活用できるようにするのが必要ではないか。

  • 仲介型プラットフォーム経由で働くギグワーカーが増える中、彼らの収入・所得情報を把握することは、彼らのセーフティネット構築等につながり、重要である。このような情報を、プラットフォーマー経由で個人のマイナポータルにつなげる制度設計やシステムを考えていくことが必要ではないか。

  • 災害時も踏まえた対応は喫緊である。

  • ギグワーク、ギグライフが増えており、IDとして単位を最小化することが極めて重要である。人を世帯や住所の単位で管理するものではなく、個人を単位として全部つながるようにするべきである。戸籍についても見直すタイミングではないか。

  • 法人についても会社を1つの単位とするのではなく、事業所を最小単位として対応できるよう、法人のIDにおいても、最小単位で設計することが重要である。

  • デジタル防災の観点から、災害時にまず、デジタルが落ちない世界を作ることもデジタル庁が検討していくべきである。

  • 行政手続において、法人と個人は分ける必要がある。データ戦略推進ワーキンググループにて法人等については議論を行っているが、法人と個人では成果を得られるタイミングが異なるため、個人とは切り分けて、見える化をしていくのがよいのではないか。

  • 個人は、本人の情報の使用についてオプトインで判断してもらう必要があるが、行政で、住民各人からそれぞれ本人同意を得ることを前提としたサービスの設計は、難しいのではないか。民間では、本人による意思確認の上、プライバシーに配慮した仕組みを構築しているが、行政で実行可能な範囲について実践的な検討を進め、それに基づいて必要があれば法改正も検討していくのが現実的である。

  • マイナンバーカードという呼び方は紛らわしく混同されるのでやめたほうがよいのではないか。マイナンバーカードは、デジタル上での自己を証明する公的個人認証のためのカードであるが、取得・持ち運びに抵抗感のある国民もいる。マイナンバーとマイナンバーカードの区別についてはしっかりと打ち出すべきである。

  • マイナンバーカードにマイナンバーを記載する必要があるのかという点についても検討してはどうか。

  • マイナンバーカードにマイナンバーを記載する必要性についてはJ-LISの次世代住基カードの検討会でも主要な議題として検討されている。マイナンバーや住所の記載をなくした場合、ICチップの読取環境の整備や、身分証としてのマイナンバーカードの有効性について課題があるといった観点からも検討が必要である。

  • マイナンバーの利用拡大については、デジタル臨調で議論されているデジタル原則にもとづいたデジタル完結といった大きな方向性の下、検討すべきである。

  • マイナンバーカードについては、今後、海外でも活用できるものとしてローマ字表記等をスピーディに進めてもらいたい。

  • いつまでに何をやるか、明示的にタイムラインを決め、それを前提にしたい民間が困らないようにする必要性がある。

主査である赤石デジタル審議官より、マイナンバーの利用拡大については、いただいた意見とデジタル原則を踏まえた上で、国民の利便性向上を図るための検討を慎重に行っていきたい旨等の発言があった。

閉会にあたり、事務局より次回の日程について、改めて連絡するとの説明があった。

以上