デジタル庁

EBPM推進委員会(第1回)

概要

  • 日時:令和3年11月4日(木)14時から15時まで

  • 場所:オンライン開催

  • 議事次第:

  1. 開会
  2. 会長挨拶
  3. EBPMの推進体制について
  4. 各府省におけるEBPMの取組について
  5. EBPM推進に係る経済・財政一体改革推進委員会の取組について
  6. EBPM推進に係る行政評価局の取組について
  7. EBPM推進に係るデジタル庁の取組について
  8. EBPM推進に係る行政改革推進本部事務局の取組について
  9. 「統計等データの提供等の判断のためのガイドライン」に基づく取組について
  10. 意見交換
  11. 閉会

資料

参考資料

関連政策

議事要旨

日時

令和3年11月4日(木)14時から15時まで

場所

オンライン開催

出席者

有識者

  • 大竹文雄(大阪大学感染症総合教育研究拠点科学情報・公共政策部門行動経済学ユニット特任教授)

  • 大橋弘(東京大学公共政策大学院院長)

  • 川口大司(東京大学公共政策大学院教授)

  • 小林庸平(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社政策研究事業本部経済政策部主任研究員)

構成員

  • 藤井健志(内閣官房副長官補(内政担当))を始めとするEBPM推進委員会構成員

議事

  1. 会長挨拶

  2. EBPMの推進体制について

  3. 各府省におけるEBPMの取組について

  4. EBPM推進に係る経済・財政一体改革推進委員会の取組について

  5. EBPM推進に係る行政評価局の取組について

  6. EBPM推進に係るデジタル庁の取組について

  7. EBPM推進に係る行政改革推進本部事務局の取組について

  8. 「統計等データの提供等の判断のためのガイドライン」に基づく取組について

  9. 意見交換

議事の経過

1.会長挨拶

会長である藤井内閣官房副長官補から挨拶があった。要旨は以下のとおり。

  • 組織の建て付けが変わったが、有識者の皆様、構成員の皆様におかれては引き続きEBPMの推進についてよろしくお願いしたい。

  • EBPM推進委員会に、初めて出席してから1年余り。この間、EBPMを取り巻く大きな環境変化が二つあった。一つは、コロナ後の新しい社会を目指した政策立案が求められるようになったことである。これまでの知識・経験が通用しない変化への対応が求められる場面が生まれており、客観的なデータなどのエビデンスの重要性がますます問われている。もう一つは、デジタル社会形成の司令塔としてのデジタル庁の設置である。デジタル庁は、EBPMの推進に欠かせないデータの利活用の推進を含め、デジタル改革を推進することとなる。こうした2つの大きな環境変化も踏まえ、一層、EBPMを推進・強化していく必要があると考えている。

  • 3点申し上げたい。

  • 1点目は政策議論の活性化である。国民の皆様との丁寧な対話を大切にするのが岸田内閣の政権運営の基本であり、オープンな議論を積極的に行うべきである。ステークホルダー等との政策議論を活性化し、エビデンスに基づいた議論を行い、政策をブラッシュアップさせるよう取り組んでいただきたい。

  • 2点目はデータの利活用の推進である。今後、デジタル庁主導の下、官民でデータ利活用の環境整備が進められる。各府省においては、「包括的データ戦略」で示された「行政におけるデータ行動原則」に則り、データを活用した政策の効果検証 や改善に一層積極的に取り組んでいただきたい。

  • 3点目は予算編成におけるEBPMの定着である。1年前のEBPM 推進委員会で述べたとおり、予算編成において当たり前のようにEBPMが溶け込んでいくというのが目指す姿である。令和3年度の予算プロセスでは約5000事業のうち約400事業で ロジックモデルが活用されるようになったと聞いているが、取組としてはまだまだ十分ではない。全ての事業でEBPMが溶け込んでいる形で予算編成がなされるのが当然の姿であるため、行革事務局と各府省は、予算当局と協力し、取組を強化していただきたい。

  • 以上の取組も含め、当委員会において EBPMの取組状況や課題を共有しつつ、その対応方策を議論していきたいと考えているため、皆様の御尽力をお願いしたい。

2.EBPMの推進体制について

行政改革推進本部事務局から、EBPM推進体制について説明が行われた。(資料1)

3.各府省における EBPMの取組について

行政改革推進本部事務局、厚生労働省、経済産業省及び財務省から、各府省におけるEBPMの取組について説明が行われた。(資料2~5)

4.EBPM推進に係る経済・財政一体改革推進委員会の取組について

内閣府政策統括官(経済社会システム担当)から、EBPM推進に係る経済・財政一体改革推進委員会の取組について説明が行われた。(資料6)

5.EBPM推進に係る行政評価局の取組について

総務省行政評価局から、EBPM推進に係る行政評価局の取組について説明が行われた。

6.EBPM推進に係るデジタル庁の取組について

デジタル庁から、EBPM推進に係るデジタル庁の取組について説明が行われた。(資料7)

7.EBPM推進に係る行政改革推進本部事務局の取組について

行政改革推進本部事務局から、EBPM推進に係る行政改革推進本部事務局の取組について説明が行われた。(資料8)

8.「統計等データの提供等の判断のためのガイドライン」に基づく取組について

行政改革推進本部事務局から、各府省における統計等データの提供要請等への対応状況について説明、また、EBPM推進委員会で受け付けた統計等データの提供等に関するユーザーからの要望・提案への検討結果について報告が行われた。(資料9)

9.意見交換

内閣府から、政府全体、行政改革推進本部事務局のEBPMに関する取組について要望があった。
その後、有識者からEBPMの推進について発言があった。要旨は以下のとおり。

小林有識者

  • 各府省において非常に具体的な取組が進んでおり、素晴らしいと感じた。

  • 人材の確保・育成・活用に関してだが、有識者から講義をしてもらうのも有益だと思うが、各府省の担当者がお互い学び合えるようなワークショップなどを開催できたら良いと思う。

  • 行政はエビデンスのユーザーだが、既存のエビデンスが行政官にとって使いやすい形に整っていないという課題があると思う。可能な限り既存のエビデンスを 分かりやすく誰かが整理して伝え、使いやすくする機能も重要である。

  • ガイドブックは非常に良い取組だと思う。アジャイル型で作成するという点も良いと思う。ただし、アジャイル型で進めるということは、間違った場合に修正することが許容されなければならない。EBPMも、失敗が許容される状況でない限り普及していかない。ガイドブックづくりをアジャイル型で行うことを通じて、行政組織の内部に間違いを恐れずに変えていけるという文化を普及できたら良いと思う。

大竹有識者

  • EBPMは政策の評価だけでなく、政策提言に使うことができる。よく誤解される点として、アウトカムが複数で構成される場合、例えば新型コロナ関係で、社会経済活動と感染症抑制というトレードオフの関係にある場合は、EBPM だけでアウトカムを設定できるわけではない。実際の政策立案においては、各政策にメリット・デメリットがある場合がほとんどであると思う。EBPMにおいては、そうした点も織り込んで、政策提言することが求められる。

  • 財務省から税務データ利活用の取組例について説明があったが、こうした取組は他府省においても展開できる枠組みだと思う。例えば、厚労省のハローワークや年金のデータ。年金のデータは個人について長期にわたって、パネル情報として得ることができる優れたデータであり、利活用できるように整備できると良い。同様に医療レセプトデータについても既に利活用が始められているが、更に使いやすくなると良い。また総務省の住民税のデータは自治体のデータと連携することで、非常に有益な情報となる。個人情報保護の問題はあるが、それが使えるような枠組みも整備いただきたいと思う。

  • GIGAスクール構想の例は、政策の効果検証が非常に難しい話。全国一律で実施してからでは効果の差異が分かりにくい。事前のテスト段階で検証できる仕組みを設計できたら良いと思う。

川口有識者

  • 特に財務省の説明にあった税務データの利活用の取組が意義深い。エビデンスのユーザーとしての各府省の立場を踏まえると、外部の資源を活かすことが必要 だと思う。データを外部に提供できる仕組みの設計について、この例を参考に各 府省には取組を広げていってもらいたい。具体的には厚労省の雇用保険、年金の データについても、共同研究の体制を検討いただきたい。また、税務データについ ては自治体の方がよりデータを持っているが、自治体のみの対応には限界がある。総務省の自治行政担当と協力して進められる仕組みがあっても良いかと思う。

  • 総務省統計担当への要望なのだが、政府統計の提供要請から提供まで、やり取りの回数が多いため時間がかかっている。特に利用項目を全て記入することがネックとなっている。

大橋有識者

  • EBPMの普及・浸透と質の向上について、EBPMの対象施策範囲を広げていくことが重要。各府省のEBPM統括責任者には、全体の普及・浸透に向けた道筋を検討してもらいたい。同時に、行革事務局には、各府省を横並びにした視点も重要であり、EBPMの質の向上を図る意味でも、そうした観点でも進めてもらいたい。また、コロナ関連事業は国民の関心も高い新規事業であり、EBPMの取組を検討してほしい。

  • 行政記録情報の活用について、国税、税関のデータを個別事業者のIDが特定できる形で利活用していることは非常に画期的なことだと思う。こうした取組を、他府省でも進めていくべきだと思う。他方、医療・介護の分野ではデータのオーナーシップが個人、医療機関、自治体等に分散している場合がある。個人がデータのオーナーシップを持つオプトアウトの形に統一するような工夫が必要と考える。デジタル庁も関わるところかもしれないが、こうした取組を広げるためにも、デ ータのオーナーシップの在り方についても検討してほしい。

  • また、行革事務局には府省間のデータのやり取りについても取組を進めてもらいたい。

  • 政策評価、行政事業レビュー、ロジックモデル、これらはそもそも目指しているところは、政策をより良いものにしようという点で同じ。これをどう統合して一体化するのか、制度的にどういった出口にするかについて検討していく必要がある。

以上